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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-07-28/夏の空閑汐♂祭りもそろそろ終盤!雪どけサイダーは普通に美味いです。何なら炭酸苦手な狭山くんが唯一気に入ってるサイダーでもある。

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #文披31題
    wenPhi31Questions
    #BL

    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day28 冷え切ったガラス瓶には水滴が流れ、アルミ製のスクリューを回せば金属が離れるパキリという音と共に炭酸が空気へと溶ける爽やかな音が小さく響いた。
    「雪どけサイダー?」
     寮から職員宿舎に居を移してからは、広い部屋を充てがわれた空閑と汐見が暮らす部屋に集まることが多くなっていた。リビングとして使っている部屋でダイニングテーブルを囲みながら瓶を手にしたまま不思議そうに首を傾げた汐見に、篠原が頷く。「あぁ。俺この間ちょっと帰省したろ、その土産」と重ねられた篠原の言葉にふぅん、と汐見は頷いて。
    「栂池って言ったら長野だよね。浩介って長野出身だったんだ?」
    「お、よく知ってんな空閑。北アルプスのお膝元、ここに負けず劣らずの田舎だよ。しかも特別豪雪地帯」
     からりと笑いながら空閑の言葉に頷く篠原に「前に行ったことあるよ、スキーしに。良いところだよね、空気は綺麗で星もよく見える」と空閑は笑って。
    「まぁ、観光地としてはな。俺はあんまり好きじゃないけど」
     肩を竦めて困ったように笑う篠原に、フェルマー以外の三人が自分達も似たようなもんだと頷いて。
    「強めの炭酸か」
    「でも、さっぱりしてて飲みやすいな」
     ぐい、と一口含んでその感想を口にする高師と汐見に「だろ?」と自慢げに頷く篠原は「強炭酸で甘さ控えめ、大自然の雪解け水で仕込んだサイダーなんだ。これだけは好きでさ、夏に丁度いいだろ」と自身もボトルからそのまま喉へとサイダーを流していく。
    「これ、ずっと飲んでられるね。もうちょっと甘くてもいいけど。ドイツからも取り寄せ出来るかな」
    「ヴィンは普段も砂糖水飲んでるもんね。ネット通販で空輸する?」
     フェルマーがお気に召したようにコップへとサイダーを注ぎ弾ける泡を見つめながら言葉を溢せば、空閑が楽しそうに声を上げぐいとひと口喉へと流し込んで。
    「こんな良いもんこのギリギリまで隠しやがって」
    「俺今回が初帰省だから仕方ないだろ」
    「そっか、いつも冬はボクん所来てたもんねぇ」
    「そゆこと」
     恨めしげに漏らした汐見の言葉を肩を竦めていなした篠原を見ながら、空閑は何か思いついたように汐見の肩をちょんと幾度か指先で叩く。
    「どうした?」
     空閑へと視線を向けた汐見に口元だけで笑みを浮かべ、サイダーをぐいと口に含み汐見の顎を引き寄せその唇へと己の唇で触れてやる。そうすればその意図を理解したのだろう、眉を少しだけ寄せた汐見はそれでも唇を開き空閑の唇を受け入れる。
     ヒュウ、と鳴らされるのはフェルマーの口笛で。そんな音を遠くで認識しながら汐見は、空閑から与えられる炭酸が弾けるしゅわしゅわとした液体を喉へと流していく。空閑の舌が汐見の口腔を舐る刺激と、炭酸が弾けるパチパチとする刺激に腰がぞくりと甘く疼き座っている椅子がガタンと鳴らされた。
    「ん、ぅ……っは……、お前なぁ」
     炭酸が流し込まれた後も、丹念に舐られた汐見がようやく解放された頃にはその頬は薄らと朱に染まり、呆れたような声もどこか甘い響きで溢されていた。
    「だって最近、アマネにやられっぱなしだったからさぁ」
     格好いいアマネも最高なんだけど、やっぱり可愛い所も見たいじゃん? と重ねられた空閑に、返す言葉を見失った汐見は言葉を流すようにサイダーを呷り眉を寄せる。
    「ヒロミのせいで口ん中やばい、勃つ」
     すっかり口の中だけで性感を受け取る事が出来るようになってしまった汐見は、そんな宣言と共にダイニングテーブルへと突っ伏して。そんな汐見の言葉に慌てた空閑は「え、抜いとく?」と声を上げる。
     そんなやり取りに生ぬるい視線を向けるのは呆れたような表情を浮かべる高師で、フェルマーは囃し立てるように口笛を吹く。そんな中で空閑の指先が汐見の中心へと伸ばされたのを正面で目敏く見咎めたのは篠原で。
    「お前らここでおっぱじめようとしてんじゃねぇよ!」
     篠原渾身の叫びと共に、空閑の手は顔を真っ赤にさせた汐見によって捻り上げられていた。
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