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    sangatu_tt5

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    sangatu_tt5

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    採掘🧲×アテ🔮の探占

    #探占
    divination

    採掘現場から帰宅中の🧲は路地裏に人が倒れているのを見かける。面倒であることは理解出来たため無視しようとも考えたが、外面だけは良くするように努めていた🧲は周りの目を気にして、思わず声をかけてしまう。近寄ってみれば、それは人ではなかった。
    機械人形。オートマタ。神の作り出した偉業と言われる自立思考型の人形だ。動力源はネジだと言われているが、動く原理は分からず、人間と同じように立ち振る舞うことができるその人形は高値で取引される。
    それと同時に保護の為の法律も存在した。
    『人形が認めた主人は人形を破棄、放置することを禁ず。無断での転売も同様する。契約破棄を申し出る場合はしかるべき場所へ届出をすること』
    簡略すればこの通り。放置されているのであれば、通報しなければいけない。面倒に思いつつ、ぐったりと物陰に倒れた青いフードの人形の傍により、目隠し布を剥ぎ取る。
    睡眠の必要が無い人形が倒れているのは故障かなにかだ。軽率に触れた人形はパチリと目を開け、青い瞳に🧲を映す。
    「認証確認。照合開始します」
    淡い光を放つ人形の目がチカチカと点滅しながら、機械的なアナウンスが流れる。
    は?と急に動き出した人形に惚けた声を出した🧲は距離をとるように1歩後ずさる。
    ゆっくりと身を起こした人形は🧲の顔を見たまま小さく微笑み、「認証完了しました。ご主人様、なんでもご命令ください」と言い放った。
    面倒くさいと手を伸ばしてきた人形を振り払い、この場を後にしようとすれば、人形は🧲の後をついてきた。
    🧲が進めば、3歩後ろを歩き、🧲が止まれば同じように歩みを止める。
    その姿に🧲は溜息をつき、先程の人形の言葉を反芻する。
    ご主人様、認証完了という言葉にこの人形と契約してしまったのではないかと悪寒が走る。
    契約解除にも多額の金がかかり、メンテにもお金がかかる。金をむしり取るだけのお荷物など抱える余裕は🧲にない。
    🧲「~~~~ッ!!ついてきて」
    🔮「ご命令ですか?」
    🧲「なんでもいいよ」
    🔮「かしこまりました。命令として受理します」
    人形の抑揚のない返事を耳に入れながら、人形に詳しい知り合いの店へと足早に向かう。

    🤖「わー!!!機械人形じゃん!オートマタだよ!!なんで持ってるの??」
    🧲「路地裏に落ちてたんだよ。コイツもしかして僕のことを主人だと思ってる?」
    🤖「思ってると思うよ。人形は基本的に主人の命令か、そばでないと動かないから。契約者の居ない人形は稼働しないし、契約者のいる人形なら契約者以外について行かない」
    🧲「解除することって出来ないの?」
    🤖「僕は出来ないね。役所に行けば、
    馬鹿みたいな量の手続きと馬鹿みたいな金額払えばできるよ」
    🧲「最悪……。そんな金あるわけないじゃん」
    🤖「はは、それにさ、多分何処で手に入れたのかとか言及なれると思うよ。路地裏で拾うなんて普通はありえないもん」
    🧲「……なに?僕が人から奪ったとでも?」
    🤖「僕はどうでもいいけど、役所は疑うと思うよ。もしくは、その人形自体が訳ありか……」
    🧲「ほんっと、最悪なんだけど……」
    テンポよく話をする🧲と🤖を🔮は静かに眺めている。
    🤖は構造が気になるから壊れたら持ってきてねといい、🧲を追い出した。はぁー、と頭を掻きながら、🧲は帰路につく。相変わらず、🔮は静かに🧲の後ろをついて行く。
    🧲「……で、僕は君のご主人になったってこと?」
    家に着き、ベッドに座った🧲が🔮に問いかける。部屋の入口で姿勢を崩さずに🧲を見据える🔮は頷いた。
    🔮「はい、認証が完了しましたので、貴方の命令に従います」
    🧲「はぁーー、最悪」
    🔮「……私は、不要ですか?」
    🧲「金にならないお荷物を面倒みれるほど余裕があるわけではないからね……契約の解除は?」
    🔮「…………できません」
    🔮の返答は🧲も理解出来ていた。人形たちが愛好家に好かれるのはその忠誠度の高さだ。人形は主人に必要とされることを求める。その為にはなんだってするようにプログラムされていた。
    🧲「………じゃあ、何ができるの?」
    膝の上に肘をつき頭を抱えるようため息をついた🧲を🔮は青い服を握りしめながら眺める。
    🔮「プログラミングされていることであればなんでもできます」
    🧲「……それがなにかって聞いてるんだけど……」
    🔮「炊事洗濯掃除、話し相手に性欲処理。必要であれば人も殺せますし、あなたの盾となって壊れることもできます。自動学習機能も搭載されておりますので、ご主人様が教えてくださればその他も可能になります」
    🧲が再び大きなため息をつく。それを聞く度に人形の肩が大きく揺れる。
    殺したい人などいなければ、命を狙われるようなこともしていない。家事に関しては必要最低限出来れば問題ない。性欲処理もそこら辺で女を捕まえればいい。そう考えれば、人形の必要性は皆無に近かった。
    無断で捨てれば罪になり、刑罰と が課される。
    この人形をどうしようかと思考を巡らせていれば、人形がベッドに腰掛けていた🧲の足元に座り込み、🧲のズボンに手をかける。下着から取り出した熱の籠っていないモノを口に含み出す。じゅっと音を立てて咥える人形の舌技は上手く、段々と🧲のモノが芯を持ち始める。
    (エッチしてるので脳内補完してください)
    夜が明ければ、仕事に出なければいけない。何一つ人形のことは解決しなかったが、手早く出勤の準備をしていれば、人形が困ったように立ち尽くしながら🧲のことを見ていた。
    🔮「……ご主人様、私は何をすれば……」
    そんなことを話している時間の無い🧲は「僕は仕事に行ってくるから好きにしてなよ」と吐き捨てる。
    そのまま立ち尽くす人形のことなど気遣う余裕もなく、家から飛び出し仕事へと向かう。仕事から帰れば、家に明かりは点っていなかった。
    その様子を見て、人形が出ていったのかと思いながら玄関を開ければ、朝と寸分違わない場所で立ち尽くす人形がいた。
    🔮「ッぁ……その、お帰りなさいませ」
    🧲「………何してるの?」
    🔮「………………何をしていいかが分からず……、その、立ち尽くしていました」

    こっから仲良くなって、少しずつ人間味が増していった🔮に絆される🧲だけど、ある日エッチしてると🔮の首元にナンバーが記載されているのに気がつく。48と書かれたナンバーを指さし、「これ何?」と🔮に聞けば、「私の残り稼働日数です」と返答される。
    その言葉に目を見開く🧲と淡々自己について説明する🔮
    元々、自立思考型人形にはランク付けがあり、1番上の最高峰がアポロその下に順に🔮とフィオとヘレが並ぶ。
    その中でも🔮は人に寄り添うことを目的として製造されたモノで、他の人形よりも人間に近い状態まで思考を寄せていくことが可能になる。
    それが人間への反発に繋がるのではと恐れた研究者たちは🔮に稼働限界値を設けた。それが100日間。主人を認証し、登録した後、100日が経過すると自動で体内データを全てクリアし、次の主人を探しに行く。
    そのため、🧲のことも48日後にはデータが削除され、🔮の中には残らなくなってしまう。
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    sangatu_tt5

    MEMOこいぬちゃんぐさんの月蝕の元ネタだったやつ
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    🔮の住む集落の近くには血族の住まう森があった。不干渉。互いに見て見ぬふりをすることで薄氷の上を歩くような危うい均衡を保っていた。
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    親族のいない🔮は都合が良かったのだ。誰もが同意し、🔮は着たことのないほど豪奢な、まるで花嫁衣装のような白い服を着せられ、追い出された。
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    震える声で呼びかけるが、しんっと 1738

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    kawauso_gtgt

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    ***
    「……嗚呼、もうこんな時間か」
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    kawauso_gtgt

    PROGRESSどこにも行けないセ探占ノートンの自室のベッドの上。腕の中の男は目に見えて身体を強張らせていた。手は出さない、と言ったのにな。ふうと小さく息を吐けばますます力の入った後ろ姿になんとも言えない気持ちになった。困らせている、と言う自覚はある。けれどそういう方法以外で穏やかな眠りを提供する方法など、ノートンには皆目見当もつかなかった。
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    「……さあ、どうかな」
    ぐるりと腹部にかけて回された腕の中でイライが呟く。生憎背中を向けられているせいで彼が今どんな表情を浮かべているのかは窺い知ることは出来ない。
    「君って、酷い男だ」
    酷い。だなんて、どの口が言うのだろうか。
    「知らなかったの? 君が手を伸ばしたのはそういう男だよ」
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    お人好しな貴方はとっくに忘れてしまったかもしれない 1341

    sangatu_tt5

    MOURNING雀春ボツ賭場の脇、少し入った薄暗い路地のごみ溜めの近くを通りかかった時、くいっと足元の裾を引かれた。弱い弱い、か弱いそれは大の大人なら気付かないぐらいの力で、その時ノートンがそれに気が付いたのはたまたまだった。
     転ぶじゃないかと、傾いた身体を起こし、少し腹を立てながら、何処の浮浪者だと振り返る。この中華街では賭け事に興じて、事業に失敗して、理由は多々あれど、いつの間にか転落していく愚か者達が多々居た。
     どんな馬鹿だと鼻で笑ってやろうと見下ろした、そこには薄汚れた子供が立っていた。泥に、汚れに、ごみが付いた真っ赤な衣。痩けた頬に、細い指、非道な人間に蹴り飛ばされたのだろう頬には裂傷が出来ていた。

     「ごめんください……。占いできます。何でもします。だから、はたらかせてください」

     舌っ足らずな口を動かして、必死にノートンに縋り、仕事を下さいと言う。くぅぅと話している間にもその子どもの腹が鳴り、かぁっと顔を赤くしたその子どもは俯いて、もじもじと腹あたりの布を弄り出した。
     捨てられた子どもかなにかだろう。良くもまぁ、売り飛ばされずに路地にいれたものだと変にノートンは感心してしまった。
     黙 2904