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    巡(メグル)@20216575z

    @20216575zzzz

    魔道祖師、陳情令の二次創作作品をぽいぽいしていきます。

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    POIPOI 17

    ガーデンバース忘羨 の企画に合わせて書いてみました。
    設定生かしきれていないし、尻切れ感満載ですが雰囲気だけでも書いてみたいなと思って。ということで自主練してみました。
    ブート二エール▶︎花結、連理と表現してます。
    花生み▶︎藍忘機
    花食み▶︎魏無羨
    原作軸、本編終了後道侶世界線です。

    #忘羨
    WangXian
    #MDZS
    #ガーデンバース
    gardenBerth

    麗しの含光君麗しの含光君。

    近頃姑蘇藍氏二公子である藍湛、藍忘機はそう市井の人々に呼ばれている。名門世家の公子である彼の存在はその見目からも非常に目立つ存在であり、含光君という号が示す通り輝かしいものであることは今に始まった事ではない。だが、あえて今そう呼ばれるのには訳がある。

    彼は花生みである。
    その身に白の百合や木蓮の花を纏って街に現れ、道侶の酒や身の回りのものを買いに現れるとその芳香と美しさに姑蘇の民はくらりと目眩を覚えるほど。
    そしてその花は花結である彼の道侶によってのみ食まれるのだ。

    「ふぁ…んん…も、あさ…?」
    「うん、まだ卯の刻だからまだ眠っていなさい、湯浴みの用意をするから、魏嬰」

    目覚めから愛しい道侶の世話を焼くことはいつもの事。この時刻に目を覚ます方が稀で。


    「ん…湯もいいけど、お前の花を食ませて、藍湛。羨羨はお前を食いたいんだよ…駄目?」
    「君の為だけの花なのだから、いくらでも。でも、その前に…」

    まだ互いに内衣のみを纏った状態で。
    日の出まであとわずか。

    藍忘機の願いを察した魏無羨はまだ抹額を施こしていない道侶の額にちゅっ…、と口付けを落とした。

    「ほら、おいで。俺の可愛い美人ちゃん」
    唇が合わさる。藍忘機の舌が魏無羨の歯列をなぞってから唾液を掬いとるように蠢いて。
    花生みの糧。

    連理の相手の甘い甘い極上の体液の誘い水を唇越しに与えられて、藍忘機の体に灯る欲。

    「ふぅ…んんっ…んぅ…」

    項に手を添えて、深く深く唇の交歓を交わす。
    もっと、もっと欲しい。
    連理の愛が宿る物で喉を潤し、花を生みたい。

    「魏嬰…」
    「せっかく早起きしたんだ…綺麗な花を後で…咲かせてよ、ねぇ」

    下衣に潜んできた手に触れられて昂るソレから出る蜜を受け止める為に、藍忘機の唇は魏無羨の唇から顎、首から鎖骨を辿ってみぞうちへと。
    臍から下腹へ、そして。

    「全て出して、魏嬰」
    「ん…暖かい藍二哥哥の口で吸い出して
    …ぁ…♡」

    早起きの水やりに潤み花咲く卯の刻の秘め事。



    新たに咲いた花を食みながら朝の支度を手伝う魏無羨が結い上げ、冠を付けた髪には新たな花。

    「白の霞草か…可愛いな。よし、この国一番の美人ちゃんの出来上がりだ。お仕事頑張れよ、藍湛。行ってらっしゃい」
    「うん。行ってくる」

    今日もきっと人々は口々に噂するだろう。
    ”麗しの含光君は道侶様に愛されて一段とお美しい”と。

    間違ってない。
    愛する道侶に結われた髪から生まれる花が”幸せ”だと語りかけるように咲き誇り、彼を彩るのだから。

    そしてそれはずっと続いていくのだ。
    二人が共にある限り。
    ずっと。
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    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第二回お題「失敗」

    付き合ってない曦澄、寒室にて。
     夜、二人で庭をながめる。
     今夜は名月ではない。寝待月はまだ山の影から顔を出さない。寒室の庭は暗く、何も見えない。
     藍曦臣はちらりと隣に座る人を見た。
     あぐらをかき、片手に盃を持ち、彼の視線は庭に向けられたままだ。
     こうして二人で夜を迎えるのは初めてだった。
     江澄とはよい友人である。月に一度は雲深不知処か蓮花塢で会う。何もしない、ぼんやりとするだけの時間を共有させてもらえる仲である。
     それでも、亥の刻まで一緒にいたことはない。江澄が藍曦臣を気遣って、その前に必ず「おやすみなさい」と言って別れる。
     今晩はどうしたのだろう。
     平静を保ちつづけていた心臓の、鼓動が少しばかり速くなる。
     宗主の政務で疲れているのだろう。いつもより、もう少しだけ酔いたいのかもしれない。きっと彼に他意はない。
     自らに言い聞かせるように考えて、白い横顔から視線を引きはがす。
     庭は、やはり何も見えない。
     ことり、と江澄が盃を置いた。その右手が床に放り出される。
     空っぽの手だ。
     なにも持たない手。
     いつもいろんなものを抱え込んでふさがっている彼の手が、膝のわきにぽとりと落とされている。
     藍 1843

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄2
    あなたと手を繋いでいたい
     初冬の蓮花湖にはなにもない。花は言うに及ばず、葉もとっくに枯れている。
     見えるのは、桟橋に向かう舟の影だけ。
     だというのに。
     江澄は隣に立つ男を見た。
     藍曦臣は「どこに行きたい」と尋ねた江澄に、ここを希望したのである。
     冬になる前には、と言っていたもののそれは叶わず、藍曦臣の訪問は結局、冬の訪れを待ってからになった。
     猾猿が及ぼした影響は深く、姑蘇の地は冬支度がなかなか終わらなかった。
     それでも季節は移る。冬になってしまえばできることは少ない。宗主としての仕事が一段落すれば、正月までは特別な行事もない。
     そうして、今回、藍曦臣は三日の間、蓮花塢に逗留することになった。
    「あちらに見えるのが涼亭ですね」
    「そうだが」
    「あなたに蓮の実をいただいたのを思い出します」
     江澄に視線を移して、藍曦臣は笑う。
     なにがそんなに楽しいのだろう。江澄はまじまじと見返した。
    「どうしました?」
    「こんな、なにもない湖を見て、そんなに楽しそうにできるのはあなたぐらいだ」
    「そうでしょうか」
     風が吹く。北からの冷たい風が二人の背中をなでる。
    「きっと、あなたと一緒だからですね」
     江澄 1152