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    雨クリワンドロ2/26お題:髪を弄ぶ
    なんかイチャイチャしてるだけの雨クリ

    #雨クリ
    raincoatClipper

     大きな手が、優しく髪を撫でる。クリスはすっかり慣れてしまったその感覚に身を任せ、目を閉じた。
     恋人という関係になってから、雨彦はよくクリスの髪を手入れするようになった。
     ドライヤーをして、髪を梳いて、クリスがおすすめされるままに購入したヘアケア用品たちで仕上げる。本人ですら少し面倒だと感じるそれらを、一つ一つ丁寧に進めていく雨彦は楽しそうだ。
     大事なものに触れるような、雨彦の繊細な手つきは心地が良い。
     手入れがすっかり終わっても、雨彦は戯れるようにクリスの髪を撫で続けた。指通りの良くなった髪を指で梳き、整えるように撫でつける。直接肌に触れられるほど明確ではない感覚が、少しくすぐったい。
    「雨彦は髪がお好きなのですか?」
    「お前さんの髪が、だな」
     尋ねればそう返されて、少し鼓動が早くなる。手入れと称したこの行為は、とっくに恋人同士の触れ合いの一部なのだ。
    「雨彦」
    「うん?」
     くるりと後ろを振り返って、雨彦と向き合う体勢になる。そのままクリスは、お返しだというように雨彦の髪に手を伸ばした。
     風呂上がりの雨彦の、セットされていない髪は柔らかい。慈しむように、梳くように優しく撫でる。自分がいつもそうされているように。
    「古論」
    「なるほど……こういった感覚なのですね」
     好奇心からの行動だったが、触れる側というのもなかなか悪くない気分だ。いつもとは違う柔らかい手触りを楽しみながら指を運ぶと、自然と笑みが浮かぶ。
     一方立場が逆転した雨彦は、驚いたようにぱちぱちと目を瞬かせていた。
    「雨彦」
    「……なんだい?」
    「少し、照れていますか?」
     雨彦の頬がほんのりと色づいているのを見ると、愛おしいという感情が湧き上がってくる。
    「お前さんには敵わないな」
     クリスの言葉に曖昧に答えて笑いながら、再び雨彦は手を伸ばしてきた。髪を触れる雨彦の表情はひどく優しくて、いつもこんな表情をしていたのだろうかと思うと、きゅっと胸が締め付けられる。
    「雨彦、あの」
    「ああ」
     焦らすような触れ合いも、そろそろ限界が近い。クリスがみなまで言う前に雨彦も頷いて、一束掬われた髪にそっと口づけが落ちた。
     雨彦によって丁寧に整えられたこの髪は、きっとこの後、雨彦本人によって乱されてしまうのだろう。
     先程までとは違う、熱の宿った雨彦の瞳が近づいてくるのを、クリスは目を閉じて受け入れた。
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    sy_leg

    MEMOノイくんにマウント取る大人気ない暁さんの話。
    暁理のつもりで書いたのだけれど暁さんも理人さんも殆ど出てこない上にそもそもコレは暁理なのか自信がなくなりました。
    「あーーーー終わんない!!」
     時空警察庁にある一室、特殊部隊に割り振られている事務室で真白ノイは大声をあげた。目の前にある端末には書きかけの報告書が表示されている。出動1回につき1通の報告書を提出する決まりになっているが、出動が続き未提出の報告書が溜まってしまっていた。今表示されているものが5つ目で、まだ残り6件分の報告書がある。
     ノイが報告書に追われているということは、バディである理人もまた同量の報告書に追われているということでもあった。大声をあげたことで理人に叱られるかと思ったが、声すらかけられないのでノイは拍子抜けする。
    「気が済んだなら報告書の作成に戻れ」
     ノイの視線に気付いたらしい理人はそこでやっと声をかけて来た。既に既定の勤務時間は過ぎてしまっているのだから理人の言うようにすぐ報告書の作成に戻るべきなのだが、ノイの気は重いままだし集中力も切れてしまっている。これらの報告書の提出期限は今日の2359までだが、まだ2000を少し過ぎたところなので余裕はあった。
    1367

    27tael

    DOODLETBT見て、レジェとレジェメンって世間様にはもっとセクシークール系だと思われてるのか?と思ってたのと、ちょっと斜に構え彦もいいなのと、ころんさん心も体も素直でかいらくによわそう… と思って書いたいつもとちょっと違う雨クリ…
    「ん、――ッ」
     ねだられるまま唇を合わせて、甘く漏れる吐息を封じる。頬を指の背で撫でつつ顔を離した先で、既にとろけきった琥珀の瞳が、こちらを縋るように見つめてくる。
    「あ、あめひこ♡ もっと、触ってください♡♡」
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     ――ほんの先程まで、メディアに掲載される、自分たちのパブリックイメージに沿った撮影を行なっていたのだ。
     アイドルとしてのレジェンダーズに求められているのは、年長ふたりのミステリアスな大人の余裕、年少のメンバーの小生意気な言動。
     ファンには熱を込めたライブパフォーマンスや、口を開けばもれなく海のこと、という「意外な」気さくさが伝わっているのかとは思うが、おそらく今回のグラビアでもこの男に冠される言葉は『気品ある美貌』『元助教の知性を帯びた笑み』『ここではない水平線を挑発的に見る目』だとか、なんとか。
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