hagi_pf
DOODLE見切り発車でふわふわ書いてたけどまとまらなかった山もオチもイチャもないバレンタイン雨クリ〜論さんがおうちでお菓子作ってるの絶対かわいいので見たいというだけのやつです。
キッチンから機嫌の良さそうな鼻歌が聞こえてくるのを、雨彦はリビングでテレビを眺めながらひっそりと聞いている。
世間がバレンタインで盛り上がる二月十四日。今日は偶然にもオフで、クリスは雨彦に手作りのチョコレートを渡したいのだと数日前から意気込んでいた。必要なものは昨日のうちに用意していたらしく、朝からキッチンに籠もっている。
クリスが奮闘する様子を見守りたい気持ちはあったのだが、キッチンに近寄ったところ、完成するまでは秘密だと追い返されてしまった。恋人がチョコレート作りに夢中になっている間は、おとなしく一人待つしかないだろう。
パキパキとチョコレートを割る音。コンコンと卵を割る音。カシャカシャと何かをかき混ぜる音。
1409世間がバレンタインで盛り上がる二月十四日。今日は偶然にもオフで、クリスは雨彦に手作りのチョコレートを渡したいのだと数日前から意気込んでいた。必要なものは昨日のうちに用意していたらしく、朝からキッチンに籠もっている。
クリスが奮闘する様子を見守りたい気持ちはあったのだが、キッチンに近寄ったところ、完成するまでは秘密だと追い返されてしまった。恋人がチョコレート作りに夢中になっている間は、おとなしく一人待つしかないだろう。
パキパキとチョコレートを割る音。コンコンと卵を割る音。カシャカシャと何かをかき混ぜる音。
hagi_pf
DOODLE彦さんがせんしばんこ〜のらん観に行った後の雨クリ。いつもの感じのナチュラル同棲メンタルケアいちゃべた落書きです。「あの、雨彦……?」
二人きりの静かな部屋の中に、少し困惑したようなクリスの声が響いた。クリスは現在、雨彦の膝の上にいる。
ソロの撮影の仕事を終えて夕方に帰宅したクリスは、一息つこうとしたところで、リビングのソファに座る雨彦に呼び寄せられた。そうしてこの体勢になって、既に数分が経過している。
クリスを抱き寄せた雨彦は、ふうと一つ息を吐いて、それから一言も発していない。けれど少し戸惑っているクリスに気づいたのか、そこでようやく口を開いた。
「今日、千紫万紅の乱を観に行ってきた」
「そうでしたか」
クリスが出演した千紫万紅の乱は、先週末に公開されて、公開後の動員もなかなか好調のようだ。
前作に出演した雨彦も、公開されたら観に行くと以前から話していた。今日の雨彦は久しぶりのオフだったから、ようやくそれが叶ったのだろう。
1594二人きりの静かな部屋の中に、少し困惑したようなクリスの声が響いた。クリスは現在、雨彦の膝の上にいる。
ソロの撮影の仕事を終えて夕方に帰宅したクリスは、一息つこうとしたところで、リビングのソファに座る雨彦に呼び寄せられた。そうしてこの体勢になって、既に数分が経過している。
クリスを抱き寄せた雨彦は、ふうと一つ息を吐いて、それから一言も発していない。けれど少し戸惑っているクリスに気づいたのか、そこでようやく口を開いた。
「今日、千紫万紅の乱を観に行ってきた」
「そうでしたか」
クリスが出演した千紫万紅の乱は、先週末に公開されて、公開後の動員もなかなか好調のようだ。
前作に出演した雨彦も、公開されたら観に行くと以前から話していた。今日の雨彦は久しぶりのオフだったから、ようやくそれが叶ったのだろう。
ことこ
DOODLE雨クリワンドロ「うたたね」で描いてたもの。
いつも1時間じゃまとまらなくて…
2時間以上でも無理だったのであきらめたやつです。
またお題を借りただけになり…
レギュレーション的にはそれでもお題を借りてるので
タグつけて投稿したほうがいいのかな…。
いつもすみません。 2
hagi_pf
DOODLE雨彦さんがクリスさんの爪を塗ってイチャイチャしてるだけのいつもの雨クリ。ししんでんの後の話だけど本編一切関係ない。「それじゃあ塗るぞ」
「はい、お願いします」
クリスの右手をそっと握り、やけに真剣な表情をしている雨彦に、クリスはこくりと頷いた。
雨彦の手にはマニキュア用の小さな刷毛。クリスの指先はこれから、雨彦の手で彩られようとしている。
事の発端は先日出演した映画。鬼を演じた二人は、その印として赤い角と爪を付けた。
最近では男性でも、マニキュアなどで爪を彩る人が増えてきているが、まだまだその数は少ない。クリスもアイドルになって何度かマニキュアや付け爪を使用したが、未だに慣れてはいなかった。視界の端に映る鮮やかな赤に、不思議な感覚になったのも記憶に新しい。
そんな撮影から少し経った今日、二人は仕事終わりにドラッグストアに立ち寄った。今晩は雨彦の家で過ごす予定で、足りない日用品なんかを買って帰るつもりだったのだ。
2176「はい、お願いします」
クリスの右手をそっと握り、やけに真剣な表情をしている雨彦に、クリスはこくりと頷いた。
雨彦の手にはマニキュア用の小さな刷毛。クリスの指先はこれから、雨彦の手で彩られようとしている。
事の発端は先日出演した映画。鬼を演じた二人は、その印として赤い角と爪を付けた。
最近では男性でも、マニキュアなどで爪を彩る人が増えてきているが、まだまだその数は少ない。クリスもアイドルになって何度かマニキュアや付け爪を使用したが、未だに慣れてはいなかった。視界の端に映る鮮やかな赤に、不思議な感覚になったのも記憶に新しい。
そんな撮影から少し経った今日、二人は仕事終わりにドラッグストアに立ち寄った。今晩は雨彦の家で過ごす予定で、足りない日用品なんかを買って帰るつもりだったのだ。
hagi_pf
DOODLE年明けの雨クリがイチャイチャ電話してるだけのやつ「あけましておめでとうございます」
賑やかにカウントダウンを行っていたテレビが、新年の始まりを告げて、クリスは家族と挨拶を交わした。
年末年始に向けて慌ただしく過ぎていったスケジュールは、大晦日の前になんとか一段落した。そのおかげで今年の年末は、家族と過ごすことができている。
事務所の一部のメンバーは、今年も年越しの配信を行っているらしい。夕食後もリビングでのんびりと過ごしていると、スマートフォンで配信を見ている妹が、時折配信の様子を伝えてくれた。
そんな妹のスマートフォンは、年が明けてからというものの、ひっきりなしに軽快な音を立てている。その度に流れるように指先が画面の上を走り、表情からも楽しそうにやり取りをしているのが見て取れた。
1793賑やかにカウントダウンを行っていたテレビが、新年の始まりを告げて、クリスは家族と挨拶を交わした。
年末年始に向けて慌ただしく過ぎていったスケジュールは、大晦日の前になんとか一段落した。そのおかげで今年の年末は、家族と過ごすことができている。
事務所の一部のメンバーは、今年も年越しの配信を行っているらしい。夕食後もリビングでのんびりと過ごしていると、スマートフォンで配信を見ている妹が、時折配信の様子を伝えてくれた。
そんな妹のスマートフォンは、年が明けてからというものの、ひっきりなしに軽快な音を立てている。その度に流れるように指先が画面の上を走り、表情からも楽しそうにやり取りをしているのが見て取れた。
ことこ
DONE【ゆるパバ3】展示※雨クリモバエム雑誌PみたいなPチャンが出ます。
ファンコンストーリー「自分の見え方」の
内容ですけどそんな関係ないです。
あとほのかに「くま描きたい」も混ざった。
見に来てくれてありがとう。
ここ雨クリしかないのでよかったら
ついでに過去ログなど
見ながらゆっくりしていってね。 6
ことこ
DOODLEファンコン連動ストーリー自分の見え方 ネタバレがあります。
古論さんの容姿のせいで
カメラマンさんが
俺が古論クリスを一番キレイに撮れるんだ!って
なってるかと思うと
大興奮してしまいました。
古論クリスに狂わされるモブ最高だな
の気持ちです。
もう1枚はその他雑感です。
(20231113/1コマ追加した) 3
27tael
DOODLE315プロ時空のオタク、nmmn隠れつつもあめくり… て思ってる彼女のお話。(リアルのファンコンと架空ライブ混ざってる)
よかった。ライブすっごく良かった。
余韻を感じながら、帰路の電車に揺られつつ、私はすっかり暗くなった車窓の外を眺めていた。連番した友達ともっと語り合いたかったけど、明日は仕事なんである。健全なオタ活をするためにも、それなりに労働はしなければならない。正直いやだけどがんばろう。
と思った先から、今日も315プロメンと並んだ雨彦、おっきかったなあ。と思考は流れていく。そう、今日のライブにはいわゆる『推し』ユニット--この言葉はちょっとニュアンスが微妙で、自ら率先してはあまり使いたくないのだけど--の、Legendersが出演していた。
葛之葉雨彦はユニットのリーダーで、その端正な容姿と長身(ライブ衣装だと更に謎の烏帽子みたいなのをかぶっているので余計にでかい)と、ミステリアスというか思わせぶりな物言い(とセクシーボイス)と、ちょっと意外なお茶目な言動がファンの心を打ち抜いているお兄さんである。
2543余韻を感じながら、帰路の電車に揺られつつ、私はすっかり暗くなった車窓の外を眺めていた。連番した友達ともっと語り合いたかったけど、明日は仕事なんである。健全なオタ活をするためにも、それなりに労働はしなければならない。正直いやだけどがんばろう。
と思った先から、今日も315プロメンと並んだ雨彦、おっきかったなあ。と思考は流れていく。そう、今日のライブにはいわゆる『推し』ユニット--この言葉はちょっとニュアンスが微妙で、自ら率先してはあまり使いたくないのだけど--の、Legendersが出演していた。
葛之葉雨彦はユニットのリーダーで、その端正な容姿と長身(ライブ衣装だと更に謎の烏帽子みたいなのをかぶっているので余計にでかい)と、ミステリアスというか思わせぶりな物言い(とセクシーボイス)と、ちょっと意外なお茶目な言動がファンの心を打ち抜いているお兄さんである。
ことこ
DONE【祝】雨クリオンリー開催【10/8】おつきあいをしている雨クリが
水族館でデートする漫画です。
見てくれてありがとう!
(2023/11/22全P公開しました)
pixivの横読み設定だと見開きも大きく見えると思う
PCブラウザで見てる人とかはそちらでぜひ
https://www.pixiv.net/artworks/113622785 29
sgmy_koko
PASTべったーから持ってきました。想楽視点の雨→←クリ序章(続かない) 2022-02-19
盲目 広げていた古典資料プリントの上に、カラカラとボールペンが転がってきた。邪魔だよー、集中してたんだからとそれを持ち主につき返そうと顔を上げた想楽は、そこにあった見たことの無い顔に内心ぎょっとした。
「ああ、すまん」
ペンを受け取った雨彦の視線が、何やら書き付けていた紙の文字列上を彷徨っている。
何だっけ。そうだ、彼は確か占いをしていたのだ。
午後からの打ち合わせまで少し時間が空いたので、想楽は暖房が効いた事務所の応接スペースで大学の課題と格闘することにした。大人二人は暇を持て余して、何故か雨彦の星占いが始まった。
直前まで聞き流していた会話を頭の中で無理やり復元する。人の縁?についての話だったような。
3240「ああ、すまん」
ペンを受け取った雨彦の視線が、何やら書き付けていた紙の文字列上を彷徨っている。
何だっけ。そうだ、彼は確か占いをしていたのだ。
午後からの打ち合わせまで少し時間が空いたので、想楽は暖房が効いた事務所の応接スペースで大学の課題と格闘することにした。大人二人は暇を持て余して、何故か雨彦の星占いが始まった。
直前まで聞き流していた会話を頭の中で無理やり復元する。人の縁?についての話だったような。
ことこ
DOODLEワンドロ「海の日」で描いてたんだけどまるで纏まらなくて時間も作れなかったので
こそっと置いておきます。
お題借りてばかりで申し訳ない
いつもオチにそらくんを置いてしまい申し訳なく思っています…
どうにも浮世離れしたふたりに呆れるそらくんというのが好きでつい
ことこ
MEMOpixivはここ https://www.pixiv.net/users/1587299メッセージありましたらpixivのメールでも
ポイピク(絵文字で応援の横にあるフキダシ)からでも
waveboxでも
https://wavebox.me/wave/b2u96k2ptl3ta4vl/
お気軽にどうぞ。
twitter(https://twitter.com/koto_ns)はここ 2
ことこ
DOODLE雨クリ ワンドロ「ジューンブライド」で
描けたらいいなーとふわっとメモしてたけど
やっぱ描けなかったのでお題をお借りした形だけど
そのままメモとして置いておくことにしたよ
纏まらなかったから描くのやめたんだけど
まあ意味わかんないけどいいかってなったので…
あと
ジューンブライド…
つまり古論さんにベールをかぶせていいですか?
っていう気持ちに素直ならくがきです 3
ことこ
DONE【長オリ 展示①】雨クリがいちゃいちゃしてるだけ。いつもの。
劇中劇彦さんはそれぞれ劇中劇論さんと固定カプなんですけど
それはそうとアロルドさんが全部の古論さんに手を出そうとしてほしい願望がないかといえば…あるというか…という気持ちのダイジェストです。ごめん。
なんかゆっくりもっとこみいったそういうの描きたいなって思いました。 4
hagi_pf
DOODLE昨日ワンドロ書けなかったけど私も雨クリ初デートさせてえなあとなり結局書いた。一言足りない彦とやや鈍い論の初デートの話。
ユニットでの仕事を終えた夕刻、雨彦はクリスを連れて、とある水族館へ向かっていた。
一週間ほど前に晴れて恋人という関係に収まったクリスとは、仕事のスケジュールもあってなかなか二人きりの時間をとれずにいた。ようやく時間ができた今日、雨彦は行き先も告げずに、クリスを連れ出したのだ。
「ここは……」
たどり着いた水族館の入口で、クリスはぱちぱちと目を瞬かせた。
本来であれば既に閉館しているはずの時間帯。気にせずチケットを購入する雨彦の目的に、水族館に詳しいクリスはすぐに気づいたらしい。
「ナイトアクアリウムですか?」
「ああ。お前さん、来てみたいって言ってただろう?」
「覚えていてくださったのですね……」
期間限定だというナイトアクアリウムの話をしたのはいつのことだったか。夜の水族館の魅力を力説するクリスの様子に、連れて行けばきっと喜んでくれるだろうと思っていた。
2098一週間ほど前に晴れて恋人という関係に収まったクリスとは、仕事のスケジュールもあってなかなか二人きりの時間をとれずにいた。ようやく時間ができた今日、雨彦は行き先も告げずに、クリスを連れ出したのだ。
「ここは……」
たどり着いた水族館の入口で、クリスはぱちぱちと目を瞬かせた。
本来であれば既に閉館しているはずの時間帯。気にせずチケットを購入する雨彦の目的に、水族館に詳しいクリスはすぐに気づいたらしい。
「ナイトアクアリウムですか?」
「ああ。お前さん、来てみたいって言ってただろう?」
「覚えていてくださったのですね……」
期間限定だというナイトアクアリウムの話をしたのはいつのことだったか。夜の水族館の魅力を力説するクリスの様子に、連れて行けばきっと喜んでくれるだろうと思っていた。
ことこ
DONE【ゆるいパバステ2】①スマイルアゲインの練習する雨クリです。
1枚目はスマアゲの説明。
雨彦さんの京極耀司さんの台詞があまりにも
あれだったので相手を古論さんにしてほしい
という欲望によりうまれてしまいました。 9
hiisekine_amcr
DOODLE終夜のアストロロジー×神秘のAquariumな雨クリ(蠍商人×人魚)です。オリジナル設定のお話を書いてるのでそのキャラ表もあります。後半は蠍魚のイチャイチャ落書きです。落書きのほんのりスケベ差分あり。ちょっと下品。 8
hagi_pf
DONE雨クリワンドロ11/5お題:好きな所を百個言う「ユニットメンバーの好きなところを書けるだけ書け、ですか」
事務所で雑誌に掲載される予定なのだという質問内容に目を通していたクリスは、ぱちぱちと目を瞬かせた。
ユニットデビュー記念日の特集の一部として使われる予定のこのアンケートは、いつもとは少し質問の毛色が違うようだ。つかず離れずの距離感を保っている三人の実情をより深く知りたい、といった趣旨なのだろうか。
同じく質問に目を通していた雨彦も、興味深そうな表情だ。
「書けるだけっていうほどあるかなー?」
「さすがにゼロは悲しいぜ、北村?」
「いや、ちゃんと書くけどねー。これ、雨彦さんには回答見られたくないかもー」
悩ましげな声を上げた想楽は、雨彦とそんなやりとりをしている。二人が回答を考え始めたのを見て、クリスも目の前のまっさらな回答欄に目を向けた。
2100事務所で雑誌に掲載される予定なのだという質問内容に目を通していたクリスは、ぱちぱちと目を瞬かせた。
ユニットデビュー記念日の特集の一部として使われる予定のこのアンケートは、いつもとは少し質問の毛色が違うようだ。つかず離れずの距離感を保っている三人の実情をより深く知りたい、といった趣旨なのだろうか。
同じく質問に目を通していた雨彦も、興味深そうな表情だ。
「書けるだけっていうほどあるかなー?」
「さすがにゼロは悲しいぜ、北村?」
「いや、ちゃんと書くけどねー。これ、雨彦さんには回答見られたくないかもー」
悩ましげな声を上げた想楽は、雨彦とそんなやりとりをしている。二人が回答を考え始めたのを見て、クリスも目の前のまっさらな回答欄に目を向けた。
hagi_pf
DONE彦さんの独占欲が出てて論さんの慈愛が出てる感じの雨クリ ガヤガヤとした喧騒の中、雨彦は酒を片手に周囲の話に耳を傾けていた。
今日は出演した短編ドラマのクランクアップだった。撮影を終えた雨彦は打ち上げに誘われ、こうして他の出演者や撮影スタッフと共に近場の居酒屋で酒を飲んでいる。
「やっぱりあの子可愛いよな〜!」
撮影したドラマのシナリオ上、今回の撮影チームはかなりの男所帯だ。この打ち上げの場にも、見渡す限り男しかいない。
こうも男が揃うと、女性周りの話題へ向かってしまうのも仕方がないのだろう。「あのグラビアアイドルが実物も可愛かった」だの、「付き合うとしたらあの女優がいい」だのと、酒も相まって好き勝手に話題が進む。
「葛之葉さんもそう思いますよね!」
「さてな。残念ながら俺は実際に会ったことがないもんでね」
3663今日は出演した短編ドラマのクランクアップだった。撮影を終えた雨彦は打ち上げに誘われ、こうして他の出演者や撮影スタッフと共に近場の居酒屋で酒を飲んでいる。
「やっぱりあの子可愛いよな〜!」
撮影したドラマのシナリオ上、今回の撮影チームはかなりの男所帯だ。この打ち上げの場にも、見渡す限り男しかいない。
こうも男が揃うと、女性周りの話題へ向かってしまうのも仕方がないのだろう。「あのグラビアアイドルが実物も可愛かった」だの、「付き合うとしたらあの女優がいい」だのと、酒も相まって好き勝手に話題が進む。
「葛之葉さんもそう思いますよね!」
「さてな。残念ながら俺は実際に会ったことがないもんでね」
hagi_pf
DOODLE雨クリワンドロ9/24お題:夏の終わり寝起きにイチャイチャしてるタイプの雨クリ
クリスがふと目を覚ますと、時刻は午前六時だった。
日の光で明るくなった室内。隣にはまだぐっすりと眠る恋人がいる。
喉がカラカラに乾いていて、クリスは静かにベッドを抜け出した。ベッドの外の世界は、僅かにひやりとしている。最近は、半袖では寒いと感じる日が少しずつ増えてきていた。
朝の家の中はしんと静まり返っている。クリスは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、喉を潤す。窓の外は青空が広がっていて、今日はどうやら良い天気のようだ。
寝室へと戻ってきたクリスは、静かに恋人の寝顔を見つめる。今日はオフだ。時間ならたっぷりある。このまままたベッドに潜って、もう一眠りしてしまうのも良いだろう。
「……古論?」
1070日の光で明るくなった室内。隣にはまだぐっすりと眠る恋人がいる。
喉がカラカラに乾いていて、クリスは静かにベッドを抜け出した。ベッドの外の世界は、僅かにひやりとしている。最近は、半袖では寒いと感じる日が少しずつ増えてきていた。
朝の家の中はしんと静まり返っている。クリスは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、喉を潤す。窓の外は青空が広がっていて、今日はどうやら良い天気のようだ。
寝室へと戻ってきたクリスは、静かに恋人の寝顔を見つめる。今日はオフだ。時間ならたっぷりある。このまままたベッドに潜って、もう一眠りしてしまうのも良いだろう。
「……古論?」
hagi_pf
DOODLE雨クリワンドロお題:優しく触れる昨日書けなかったのでお題だけ借りました。
n番煎じのやつを煎じた感じの、ただイチャついてる雨クリです。
「古論」
二人きりの部屋の中。低い声に呼ばれてそちらを向けば、穏やかな薄紫と目が合う。そっと頬に大きな手が触れて、その目が慈しむように細められた。
それだけで、きゅっと胸が締め付けられるような、甘やかな感覚がする。
ゆっくりと雨彦が顔を寄せてきて、クリスは静かに目を閉じた。柔らかいものが唇に触れる。ほんの数秒の触れ合いの後、クリスはそろりと目を開く。雨彦は間近でクリスの顔を覗き込んでいて、再び視線が絡み合うと、じわりと体温が上がるのがわかった。
「雨彦」
「駄目かい?」
「いえ、もっと、してください」
ほんの少し体温の低い指先が、する、と頬を撫でる。声も、表情も、手も、クリスに向けられる何もかもが優しい。
1244二人きりの部屋の中。低い声に呼ばれてそちらを向けば、穏やかな薄紫と目が合う。そっと頬に大きな手が触れて、その目が慈しむように細められた。
それだけで、きゅっと胸が締め付けられるような、甘やかな感覚がする。
ゆっくりと雨彦が顔を寄せてきて、クリスは静かに目を閉じた。柔らかいものが唇に触れる。ほんの数秒の触れ合いの後、クリスはそろりと目を開く。雨彦は間近でクリスの顔を覗き込んでいて、再び視線が絡み合うと、じわりと体温が上がるのがわかった。
「雨彦」
「駄目かい?」
「いえ、もっと、してください」
ほんの少し体温の低い指先が、する、と頬を撫でる。声も、表情も、手も、クリスに向けられる何もかもが優しい。
hagi_pf
DOODLE雨クリワンドロ8/28お題:夕涼みなんか生活感…みたいな雨クリのふわっとしたらくがき。当然のように同棲してる。
「雨彦、風邪をひいてしまいますよ」
穏やかな声にそう呼びかけられて、雨彦はゆっくりと目を開いた。
目の前には雨彦の様子をじっと覗き込む恋人の顔。雨彦と目が合うと、口元に柔らかい笑みが浮かぶ。
「こいつは良い目覚めだな」
「おはようございます。起こすかどうか迷ったのですが、エアコンが当たっていたので……」
「ああ、眠っちまったみたいだな。起こしてくれて助かったよ」
今日はそれぞれ別の仕事が入っていて、クリスとは朝に顔を合わせたきりだった。
八月ももう終わりだというのに、まだまだ蒸し暑い日が続いている。昼過ぎに仕事を終えた雨彦は、すっかり外の暑さにバテて、早々に家に帰ってきたのだ。そうしてリビングのソファに倒れ込み、そのまま眠ってしまったらしい。
1405穏やかな声にそう呼びかけられて、雨彦はゆっくりと目を開いた。
目の前には雨彦の様子をじっと覗き込む恋人の顔。雨彦と目が合うと、口元に柔らかい笑みが浮かぶ。
「こいつは良い目覚めだな」
「おはようございます。起こすかどうか迷ったのですが、エアコンが当たっていたので……」
「ああ、眠っちまったみたいだな。起こしてくれて助かったよ」
今日はそれぞれ別の仕事が入っていて、クリスとは朝に顔を合わせたきりだった。
八月ももう終わりだというのに、まだまだ蒸し暑い日が続いている。昼過ぎに仕事を終えた雨彦は、すっかり外の暑さにバテて、早々に家に帰ってきたのだ。そうしてリビングのソファに倒れ込み、そのまま眠ってしまったらしい。
hagi_pf
DOODLE雨クリワンドロ8/20お題:怪談怪談番組見てるだけの雨クリ
シャワーを浴びた雨彦が自室に戻ると、室内には不気味な音楽とボソボソとした話し声が響いていた。音の出処はテレビからで、どうやら有名な語り部が怪談を語り聞かせる番組の放送中のようだ。
夏といえば定番だろうというように、この時期はこの手の番組が増える。雨彦は好んで見るわけではないので、実際に放送されているのを目にするのは随分と久しぶりのことだった。
部屋を見渡すと、クリスが一人ソファに座り、番組をじっと眺めている。
「こういう番組を見ているのは珍しいな」
「たまたまやっていたのですが、つい見入ってしまいました」
ちらりと雨彦の方を見たクリスは、再びテレビの方に意識を戻してしまう。
クリスがこういったものを好むという話は聞いたことがない。本当に珍しいこともあるものだ、と思いながら、雨彦はクリスの隣に腰掛けた。
1446夏といえば定番だろうというように、この時期はこの手の番組が増える。雨彦は好んで見るわけではないので、実際に放送されているのを目にするのは随分と久しぶりのことだった。
部屋を見渡すと、クリスが一人ソファに座り、番組をじっと眺めている。
「こういう番組を見ているのは珍しいな」
「たまたまやっていたのですが、つい見入ってしまいました」
ちらりと雨彦の方を見たクリスは、再びテレビの方に意識を戻してしまう。
クリスがこういったものを好むという話は聞いたことがない。本当に珍しいこともあるものだ、と思いながら、雨彦はクリスの隣に腰掛けた。
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MOURNING雨クリワンドロ7/30お題:花火あめぴが片思いしてそうなやつだけどきっと両思いなんで大丈夫です。
話がまとまらない。
長引いた番組の打ち合わせが終わり、帰路へつく頃には、すっかり日が落ちていた。
「外はまだ蒸し暑いですね……」
同じ駅へと向かうため隣を歩くクリスは、ぱたぱたと手で自分を扇いでいる。
最近は暑い日が続いていて、夜になっても気温が下がりきらない。暑さを苦手とする雨彦にとっては、一年で最も過酷な時期と言えるだろう。
早いところ涼しい屋内でゆっくりしたい、などと考えながら歩いていると、どこからともなくどん、という低い音が響いた。音のする方へ目をやれば、空に光の花が咲き、ぱらぱらと散って消えていく様子が見える。
「花火大会の予定なんてあったかい?」
「いえ、特になかったと思いますが……ゲリラ花火というやつでしょうか?」
1248「外はまだ蒸し暑いですね……」
同じ駅へと向かうため隣を歩くクリスは、ぱたぱたと手で自分を扇いでいる。
最近は暑い日が続いていて、夜になっても気温が下がりきらない。暑さを苦手とする雨彦にとっては、一年で最も過酷な時期と言えるだろう。
早いところ涼しい屋内でゆっくりしたい、などと考えながら歩いていると、どこからともなくどん、という低い音が響いた。音のする方へ目をやれば、空に光の花が咲き、ぱらぱらと散って消えていく様子が見える。
「花火大会の予定なんてあったかい?」
「いえ、特になかったと思いますが……ゲリラ花火というやつでしょうか?」
hagi_pf
MOURNING雨クリワンドロ7/23お題:夕立
もったいないので供養しておきます。
昼過ぎまで晴れていたはずの空は、気づいた時にはすっかり厚い雲に覆われていた。雨彦と事務所へ向かう途中だったクリスが、おや、と空を見上げると、ぽつりと雨粒が頬を濡らす。
「傘はあるかい?」
隣からの問いかけに首を横に降ると、雨彦は俺もだ、と言いながら苦笑した。
遠くからはゴロゴロと低い音が響いて、本格的に降り出しそうな気配だ。道を行く人たちも、不穏な空の様子に足早に動き始める。
「古論」
雨彦は一つ名前を呼ぶと、ぐい、とクリスの手を引いて走り出した。
それが合図だったかのように、雨は急に勢いを増して、建物や地面を打つ音がざあざあと響く。さっきまで乾いていたはずのアスファルトもすぐに水浸しになって、一歩踏み出すたびにばしゃりと音を立てた。
1115「傘はあるかい?」
隣からの問いかけに首を横に降ると、雨彦は俺もだ、と言いながら苦笑した。
遠くからはゴロゴロと低い音が響いて、本格的に降り出しそうな気配だ。道を行く人たちも、不穏な空の様子に足早に動き始める。
「古論」
雨彦は一つ名前を呼ぶと、ぐい、とクリスの手を引いて走り出した。
それが合図だったかのように、雨は急に勢いを増して、建物や地面を打つ音がざあざあと響く。さっきまで乾いていたはずのアスファルトもすぐに水浸しになって、一歩踏み出すたびにばしゃりと音を立てた。
27tael
PROGRESSあるいは〜 の最終話冒頭 出力がんばるぞー 互いの休みが重なる前の日の逢瀬は、もはや馴染んだ感もあって、今夜は壁にプロジェクタで映像の映せる宿泊施設の部屋に身を置いていた。
夜更けに近い時間、軽く夕食を済ませて身を清めて、壁から天井までを見上げるように置かれたローソファーに並んで身を沈める。照明の絞られた部屋は、しかし相手がリモコンでネット配信サービスを繰って選んだ、壁一面に投影されたクラゲ漂う海中の画像で、相対する互いの身体を発光させるようにほの明るい。
部屋の隅に仕込まれているのであろうスピーカーが、ダイバーがプクプクと水中に息を吐き出すかのような、規則正しい音を響かせている。穏やかな立体的な音に包まれていると、自然と意識が緩やかに拡散されていく。
2798夜更けに近い時間、軽く夕食を済ませて身を清めて、壁から天井までを見上げるように置かれたローソファーに並んで身を沈める。照明の絞られた部屋は、しかし相手がリモコンでネット配信サービスを繰って選んだ、壁一面に投影されたクラゲ漂う海中の画像で、相対する互いの身体を発光させるようにほの明るい。
部屋の隅に仕込まれているのであろうスピーカーが、ダイバーがプクプクと水中に息を吐き出すかのような、規則正しい音を響かせている。穏やかな立体的な音に包まれていると、自然と意識が緩やかに拡散されていく。
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DONE雨クリワンドロ7/9お題:七夕普通に時間をガン無視しました。七夕イベント後の雨クリ。
七夕祭りのライブを無事に終えた夜。会場近くのホテルで一息ついていたクリスは、スマートフォンがメッセージの受信を知らせる音に気づき手を伸ばした。
待ち受け画面に表示されていたのは、雨彦の名前。メッセージアプリを開くと、そこに書かれていたのは、まだ起きているかという端的な問いかけのみだった。それに肯定で答えると、程なくしてコンコンと控えめなノック音が響く。
「雨彦」
「こんな時間に悪いな」
ドアを開けると、そこには雨彦がラフな服装で佇んでいた。部屋に招き入れようとしてみたが、雨彦は動き出す気配がない。
「もう寝るところだったかい?」
「いえ、まだもう少し起きているつもりでしたよ」
「……それなら、少し俺に付き合ってくれないか?」
1927待ち受け画面に表示されていたのは、雨彦の名前。メッセージアプリを開くと、そこに書かれていたのは、まだ起きているかという端的な問いかけのみだった。それに肯定で答えると、程なくしてコンコンと控えめなノック音が響く。
「雨彦」
「こんな時間に悪いな」
ドアを開けると、そこには雨彦がラフな服装で佇んでいた。部屋に招き入れようとしてみたが、雨彦は動き出す気配がない。
「もう寝るところだったかい?」
「いえ、まだもう少し起きているつもりでしたよ」
「……それなら、少し俺に付き合ってくれないか?」
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DOODLEイベスト読んだら自分が思ってる以上にヘビー感情な彦さんとそれもまるっと包む論さんが見たくなったよという雨クリ雰囲気らくがき「……あの、雨彦?」
鍛えられた逞しい腕の中。後ろからすっぽりと抱きしめられた状態のクリスは、少々戸惑うように雨彦の名前を呼んだ。
「どうした?」
そう返ってきた声はひどく穏やかで甘い。後ろを振り向こうとすると、それに応えるかのように顔を覗き込まれて、ミステリアスな色の瞳と目が合った。ふっと満足そうに微笑まれると、照れくさいような気持ちが湧き上がってくる。
「ええと、この、状態は……」
「嫌かい?」
「いえ、嫌というわけでは、ないのですが……」
よくよく見ると、当の雨彦本人も自分の行動に戸惑っているのか、その瞳にはほんの少しだけ困惑の色が混ざっている。それでも雨彦は、クリスを離してくれる気配がない。
雨彦の家で一晩を過ごして迎えた翌朝。家を出た後は一人海へ向かおうかと、身支度を整えていたところだった。
1344鍛えられた逞しい腕の中。後ろからすっぽりと抱きしめられた状態のクリスは、少々戸惑うように雨彦の名前を呼んだ。
「どうした?」
そう返ってきた声はひどく穏やかで甘い。後ろを振り向こうとすると、それに応えるかのように顔を覗き込まれて、ミステリアスな色の瞳と目が合った。ふっと満足そうに微笑まれると、照れくさいような気持ちが湧き上がってくる。
「ええと、この、状態は……」
「嫌かい?」
「いえ、嫌というわけでは、ないのですが……」
よくよく見ると、当の雨彦本人も自分の行動に戸惑っているのか、その瞳にはほんの少しだけ困惑の色が混ざっている。それでも雨彦は、クリスを離してくれる気配がない。
雨彦の家で一晩を過ごして迎えた翌朝。家を出た後は一人海へ向かおうかと、身支度を整えていたところだった。