十月も今日で終わり。彼らとの別れが近づいている。どこかへ連れて行ってやりたかったが仕事の為、私の執務室で糸鋸刑事も呼んで細やかなランチ会を催す事にした。いつもは静かな仕事場も今は和やかな空気が流れている。刑事は妖精さんそっちのけでバンドーホテルからデリバリーしたランチに夢中だ。
妖精さん達はいつも通り沢山食べ、不思議な声で歌い、食後にはやっぱり踊った。刑事が連れてきたミサイルも尾を振って嬉しそうにわんと鳴く。平和だ。「年中行事みたいなもんで新鮮味もないッスね、こいつらの来訪も」ふと刑事がいう。「また来年来るッス」そうだな、と私は答える。そうだといいな。