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    bell39399

    @bell39399

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    bell39399

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    いい風呂の日のボツ供養。
    こんな感じでもっとイチャイチャするだけのあほのこ話になるはずだったのにバンが急にセンチになるからw

    #バンエレ

     リオネス城での用事を済ませ、愛しのエレインが待つ我が家に大急ぎで帰った。
     いつもならば気配を察して扉から飛び出してくる妖精の姿がない。寝ているのだろうか、まさかまた気分が優れないのではと吹き上がる不安に押しつぶされそうになったバンは寝室を覗いたが誰もいない。
    「エレイン……!」
     家中を探し ―― もっともさして広い家ではないので探す場所も殆ど無いのだが ―― その姿を認めた時には安堵で大いに嘆息した。と、同時に嘆息したままの口が開きっぱなしになった。
     エレインはすやすやと眠っていた。
     …… バスタブの中で、赤子のように身体を丸めて。
    「なんて所で寝てんだよ……っと ♫ 」
    起こすのもはばかられるので、バンは小さな身体をそうっと抱き上げた。が。
    「んんーっ。あらバン、帰ってたのね!」
    「いや、今帰ったばっかりだ♪ てかお前、なんでこんなところで寝てたんだよ?」
    「あらだって、ここは暑い日用の寝床でしょう」
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    bell39399

    MAIKINGバンエレ水浴び一人アンソロその1(2以降があるかは謎)

    途中まで書いたやつポイ。
    一人称に直すかも。なんとなく
    それを見た時、バンは幻を見たのかと思った。もしくはまだ寝ぼけているのか。
     

     夜中、水音を聞いた気がしてふと目が覚めた。もとより熟睡することのないたちだったが、この森に来てからは妙によく眠れる。にもかかわらず、だ。それに何故か少し冷える。
     その原因に気づき、思わず自嘲した。なんの事はない、隣で寝ていたこの森の聖女がいなかっただけの事だ。
     この森も、この森である秘宝を守っているという少女も奇妙な事だらけだった。安らぎやぬくもりとは無縁の生活を送ってきたバンだったが、ここに来てからは気持ちが凪いでいる。不思議なことだが本能で警戒する必要がないと感じていた。
     エレインと名乗る妖精少女(本人曰く千年は生きているらしいが)とのやり取りも実に愉快だった。彼女はバンの他愛のない話を夢中で聞いて、四季のようにくるくると表情を変えながらバンの言葉の一つ一つにいちいち反応する。時には金色の睫毛を伏せ、時には頬を膨らませ、そして何よりよく笑った。バンは彼女の笑顔で初めて「花が綻ぶような」という形容の意味を知った。
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