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    bell39399

    @bell39399

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    bell39399

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    中途半端に月の最後から二日目に終わりました。
    このお話はおしまいですが明日からも徒然に単発ぽえむしたためます。

    ふしぎなのかかん おしまい!「そろそろ起きろよ、エレイン♪」
     優しく揺すられたエレインは、うっすら瞼を持ち上げた。が、適度な揺れが心地よくてまた瞼が落っこちそうになる。
    「ランスと一緒にパンケーキ焼いたんだぜ。冷めないうちに食えよ♪」
     ぱんけーき!
     エレインはしっかり瞼を開き、起き上がる。それからうーんと伸びをして、「うん、起きたわ!」と自らに気合を入れた。
    「ずいぶんよく寝てたな」
    「それがねぇ、おかしな夢をみていたのよ。ちょっと懐かしいんだけど、色々へんてこで」
    「ふーん」
     バンはエレインを抱き上げながら頷いて興味を示す。二人で部屋を出るとランスロットが「早くあったかいうちに食おうぜ」と、両親を待ち構えていた。
    「エレインが変な夢を見たんだってよ」
    「へぇ、どんな?」
    「食べながら話すわね。でも起きたらところどころがおぼろげになっちゃって……」
     三人は食卓を囲む。その真中にはベリーが山盛り添えられた、見た目も楽しいほかほかのパンケーキ。
     エレインはそれを夢でも見た気がして、少しだけ首を捻った。
    「あっ、思い出した」
    「どうしたエレイン」
    「何を、おふくろ?」
    二人は息ぴったり、同時に尋ねる。エレインは切り分けて貰ったパンケーキをつついてにっこり笑った。
    「てれびっていう魔法の箱があってね……」

    おしまい!
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    ☺☺☺☺💞💞💞💞
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    bell39399

    MAIKINGバンエレ水浴び一人アンソロその1(2以降があるかは謎)

    途中まで書いたやつポイ。
    一人称に直すかも。なんとなく
    それを見た時、バンは幻を見たのかと思った。もしくはまだ寝ぼけているのか。
     

     夜中、水音を聞いた気がしてふと目が覚めた。もとより熟睡することのないたちだったが、この森に来てからは妙によく眠れる。にもかかわらず、だ。それに何故か少し冷える。
     その原因に気づき、思わず自嘲した。なんの事はない、隣で寝ていたこの森の聖女がいなかっただけの事だ。
     この森も、この森である秘宝を守っているという少女も奇妙な事だらけだった。安らぎやぬくもりとは無縁の生活を送ってきたバンだったが、ここに来てからは気持ちが凪いでいる。不思議なことだが本能で警戒する必要がないと感じていた。
     エレインと名乗る妖精少女(本人曰く千年は生きているらしいが)とのやり取りも実に愉快だった。彼女はバンの他愛のない話を夢中で聞いて、四季のようにくるくると表情を変えながらバンの言葉の一つ一つにいちいち反応する。時には金色の睫毛を伏せ、時には頬を膨らませ、そして何よりよく笑った。バンは彼女の笑顔で初めて「花が綻ぶような」という形容の意味を知った。
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