盗賊バンは今日もお酒を飲んでウハウハです。まいにちが酒宴で酒さえあれば割とハッピーでした。
「ほんとうにそうかしら?」
突然目の前に現れたのは、布面積微少レオタードを着たたぶん女の子でした。たぶんというのは、余りにも胸がペタンなので性別の断定できなかったからです。コウモリ的な羽も生えてます。変わった格好だな、とバンは思いました。酔っぱらいなので突然現れた事に関するツッコミは無しでした。
「本当にって?」
「本当に満たされてる? 私なら貴方に今よりもっと極上の夢見せてあげられる」
「おおう♫」
もっといい酒が飲めるのか、とバンは喜びました。誰もそんな事はいっていないのですが。一方で、そんなうまい話があるのか、とも思いました。
「もちろん対価は頂くわ」
まるで心を読んだかのようなタイミングで女の子は言います。
「あなたの精気が欲しいの……」
「あン?性器?」
「……精気」
「精液ィ?」
「せ い き よ !」
「なんだァ、ガキのくせに欲求不満か?てかお前、女なの?男なの?」
「しっつれいね〜!女に決まってるじゃない!ていうか話聞いてよぉ!」
「まぁまぁ、こっちに来て一緒に飲もうぜ〜♫」
バンは基本的に一人飲みでしたが、特に好んで一人だった訳でもないので飲み仲間がやってきてごきげんです。女の子はそんな事はひとことも言っていないのですが、なにせ酔っぱらいなので。
そして女の子の小さな身体をヒョイと抱き上げ膝に乗せました。女の子は温かいしいい匂いだし、重さもなんともいい具合で、バンはますますごきげんになりました。
ところが女の子はわあっと泣き出したではありませんか!
「私……まだお仕事してないのにぃ!自分からじゃなく男に乗せられちゃったらサキュバス廃業よ〜!」
「よくわかんねぇけど、泣くなって♪廃業したなら俺んとこにいればいいじゃん♫」
「うう。ぐすっ……いいの?」
「おう♪一緒に飲もうぜお嬢ちゃん♫」
「お嬢ちゃんじゃないわ。エレインよ」
そんなこんなでエレインちゃんはバン専門サキュバスに転職し、バンはエレインちゃん専用精気提供者になったのでした。めでたしめでたし。
「性器と精液もだけどな〜♪」
「やだもう❤バンったら❤❤」