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DOODLEうちのリヴリーのアレ気が向いたら続くかもしれないけど多分続かないww
名探偵エレイン 妖精のお姫様であるところの聖女エレインは人間の郷に暮らすようになって、お金というものに対してほんのちょっぴり理解を深めたのでした。
「私もお金を稼いでみたいわ!」
「いいんじゃねぇか♪ 花屋でもやっか?」
そう笑顔で提案するバンの頭の中は、すでにお花屋さんのエレインの姿でいっぱいです。
『いらっしゃいませ。どんなお花をお探しですか? おすすめはこちらですよ』
白いエプロン姿の聖女が笑顔でなんかこう、きれいなお花を勧めます。バンはお花の知識が皆無なので、この辺の妄想はあやふやです。
『そうだな、お前がイイ♪』
『もう、変なおきゃくさん!』
お花だらけです。
けれども聖女は、大好きなバンの提案にもかかわらず首を横に振りました。
662「私もお金を稼いでみたいわ!」
「いいんじゃねぇか♪ 花屋でもやっか?」
そう笑顔で提案するバンの頭の中は、すでにお花屋さんのエレインの姿でいっぱいです。
『いらっしゃいませ。どんなお花をお探しですか? おすすめはこちらですよ』
白いエプロン姿の聖女が笑顔でなんかこう、きれいなお花を勧めます。バンはお花の知識が皆無なので、この辺の妄想はあやふやです。
『そうだな、お前がイイ♪』
『もう、変なおきゃくさん!』
お花だらけです。
けれども聖女は、大好きなバンの提案にもかかわらず首を横に振りました。
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DOODLEディアンヌさんの無垢なる包容力について、エレインさんから兄さんに話があるようですが… 巨人族のディアンヌはひまわりのように明るいとってもいい子で、兄のキングことハーレクインが首ったけになるのも納得だ。だからって何かにつけて胸の間に挟まるのは如何なものか。しかもお付き合いする前からしょっちゅう挟まっているのを私は知っている。幾らディアンヌがいいと言ったからって。女性の胸の谷間よ。どうなのそれは、兄さん!
……と、エレインはかねてからそのように思っていた。だからそう言った。ちょうど今、エレインの目の前で彼女の兄が友人のディアンヌの胸の谷間に挟まっていたので。
「違うのエレイン。仕入れで疲れていたから、ボクがここにどうぞって言ったんだよ」
心優しいディアンヌはキングが何か言い訳をする前にエレインに説明した。それは事実だろう。けれど問題はそこじゃない、とエレインは思う。だって兄さん、気まずそうに目をそらしてるもの。
1399……と、エレインはかねてからそのように思っていた。だからそう言った。ちょうど今、エレインの目の前で彼女の兄が友人のディアンヌの胸の谷間に挟まっていたので。
「違うのエレイン。仕入れで疲れていたから、ボクがここにどうぞって言ったんだよ」
心優しいディアンヌはキングが何か言い訳をする前にエレインに説明した。それは事実だろう。けれど問題はそこじゃない、とエレインは思う。だって兄さん、気まずそうに目をそらしてるもの。
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DONE強欲まつりで頭ぼうおん🤯して爆誕した産物です。そのうち支部にあげます。きっと。
旅バンエレ 旅慣れているバンと、始めて旅のエレイン。二人きりの気ままで気楽な旅だ、荷物は最小限。当然着替えも持たない。バンは着たきりすずめに慣れているし、エレインはその気になれば、妖精の不思議な力で何時でも着替えられる。
少し開けた、大きめの街を訪ねた。たくさん並ぶ商店の屋根やサインは色とりどりで、緑ばかり眺めてきた目には少し眩しい。
「久々に宿に泊まるか。ゆっくり休んでリフレッシュしようぜ〜♪ 旨い酒と飯のあるところ探してよ♫」
「貴方の主な目的はお酒、でしょ?」
いたずらっぽく笑うエレインに軽く小突かれたバンは、カカと笑った。
「まぁな〜♫ ともかくその辺の店で、何処が良いか探り入れるか♪」
往来はそこそこの賑わいだ。その間を器用にひょいひょい、と誰にもぶつからずに泳ぐように縫って歩く。エレインはその肩にとまりながら、視界を過ぎゆく店を眺めた。まだまだ妖精族、それもエレインのように美しく輝く羽を持つ妖精は珍しく、街の人々は皆振り返る。特に子どもたちは、興味もあらわに妖精さん! とエレインを指差すが、そのような事もすっかり慣れっこになり笑顔で手を振って応えた。
1923少し開けた、大きめの街を訪ねた。たくさん並ぶ商店の屋根やサインは色とりどりで、緑ばかり眺めてきた目には少し眩しい。
「久々に宿に泊まるか。ゆっくり休んでリフレッシュしようぜ〜♪ 旨い酒と飯のあるところ探してよ♫」
「貴方の主な目的はお酒、でしょ?」
いたずらっぽく笑うエレインに軽く小突かれたバンは、カカと笑った。
「まぁな〜♫ ともかくその辺の店で、何処が良いか探り入れるか♪」
往来はそこそこの賑わいだ。その間を器用にひょいひょい、と誰にもぶつからずに泳ぐように縫って歩く。エレインはその肩にとまりながら、視界を過ぎゆく店を眺めた。まだまだ妖精族、それもエレインのように美しく輝く羽を持つ妖精は珍しく、街の人々は皆振り返る。特に子どもたちは、興味もあらわに妖精さん! とエレインを指差すが、そのような事もすっかり慣れっこになり笑顔で手を振って応えた。
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DOODLE平和なTLに戻さないとね。気分転換ばんえれちゃん。
妖精族の女の子たちは恋のお話が大好きだ。自分たちのこと、森の動物たちのこと、人間のこと。もちろん全員がそうというわけではないし、妖精姫たるエレインは《そうではない》ほうの妖精だ。
そもそも妖精は生殖で増えるわけでもないのに、恋をしても仕方ないだろうに。
そんなふうにすら思っていた。
今はそうではない、と彼女はもう、自分をごまかせないくらいに自覚している。だって恋をしているから。全く我ながら呆れてしまうとエレインは、目の前で寝転ぶバンにバレないようにそっと嘆息した。出会ってたかだか数日だというのに、このおかしな気持ちはきっと恋と呼ぶものなのだろう。あの頃、まだここに沢山の妖精たちが集まり笑いさざめいていた頃、恋の話に花を咲かせていた彼女たちは果たしてこんな気持ちを味わったことがあるのだろうか。
994そもそも妖精は生殖で増えるわけでもないのに、恋をしても仕方ないだろうに。
そんなふうにすら思っていた。
今はそうではない、と彼女はもう、自分をごまかせないくらいに自覚している。だって恋をしているから。全く我ながら呆れてしまうとエレインは、目の前で寝転ぶバンにバレないようにそっと嘆息した。出会ってたかだか数日だというのに、このおかしな気持ちはきっと恋と呼ぶものなのだろう。あの頃、まだここに沢山の妖精たちが集まり笑いさざめいていた頃、恋の話に花を咲かせていた彼女たちは果たしてこんな気持ちを味わったことがあるのだろうか。
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DOODLE突然のゲラードちゃんフェアのらくがきです。謎現パロ。書きたいとこだけ書いたよ!
ゲラードは厳しくもあり優しくもある、本当の姉のような存在だ。金色の癖のある豊かな髪にすみれ色の大きな瞳。女の私から見ても文句なく美女だが、顔の半分に痛ましい傷跡がある。その傷を常に大きな帽子やストールで隠しているせいもあり、どこかミステリアスで、少し近寄りがたいな雰囲気が漂う女性だ。
実際私も、長く一緒にいる割にあまり彼女の過去を知らなかった。傷の存在を知ったのも事故のような偶然からだ。詳しい事は今も知らないが、若い頃に相当な災難にあったらしい。
けれどここ最近の彼女はかなり明るく前向きになり、雰囲気も柔らかくなった。若い頃に生き別れた大事な人と再会できたらしいのだ。(余談だが、どうやら例の傷と関係があるらしい)
1446実際私も、長く一緒にいる割にあまり彼女の過去を知らなかった。傷の存在を知ったのも事故のような偶然からだ。詳しい事は今も知らないが、若い頃に相当な災難にあったらしい。
けれどここ最近の彼女はかなり明るく前向きになり、雰囲気も柔らかくなった。若い頃に生き別れた大事な人と再会できたらしいのだ。(余談だが、どうやら例の傷と関係があるらしい)
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DOODLEニュンマムさんのばんえれちゃんが可愛すぎたので、触発されて書きたいとこだけ書いたらくがき。バンさんそのうち特殊車両とか船舶免許とかもとりそうww
かわいいあのこ バンは珍しく悩んでいた。ひょんな事から知り合った少女・エレインがはるか年下の少女だったからだ。どう見ても未成年。そして、そんな娘に妙な色気を感じる自分に。俺はロリコンだったのか?
「……ま、惚れちまったもんはしかたねぇ!」
しかしさっさと悩みにケリをつけ、気合でこぎつけたデートにワクワク出掛けていった。
「ドライブ?」
「そう! このあと用事がなければ行かない? 」
最高のロケーション、最高の味のおしゃれカフェ。そこの一席で向かい合って座る幸せな男と少女。少なくともバンは最高にご機嫌だったし、エレインもとても楽しそうで彼は内心ほっとする。そのエレインから出た思いがけない言葉に目を丸くした。
「この辺りでおさんぽもいいけど、少し遠くの公園に行くのも良いかなって。すごくお天気なんですもの!」
1420「……ま、惚れちまったもんはしかたねぇ!」
しかしさっさと悩みにケリをつけ、気合でこぎつけたデートにワクワク出掛けていった。
「ドライブ?」
「そう! このあと用事がなければ行かない? 」
最高のロケーション、最高の味のおしゃれカフェ。そこの一席で向かい合って座る幸せな男と少女。少なくともバンは最高にご機嫌だったし、エレインもとても楽しそうで彼は内心ほっとする。そのエレインから出た思いがけない言葉に目を丸くした。
「この辺りでおさんぽもいいけど、少し遠くの公園に行くのも良いかなって。すごくお天気なんですもの!」
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MOURNINGリクエストのボツ。書き終わってから日記要素皆無じゃん!と気づいた。エレイン空気だし。あとなんかテンポ悪いなって。でも書いたから晒しちゃうエコポエム(エコとは)こっちのほうが気に入られたらごめんなさい💧
人間のバンと妖精姫エレインの間に生まれた珠のような男の子は、ランスロットと名付けられた。異種族の間に子が生まれるなど、というより妖精が懐妊し出産するなどブリタニアはじまって以来の出来事なので、一時期のベンウィックは毎日お祭り騒ぎだったが、最近はそれもようやく落ち着いてきた。
その間にもランスロットはぐんぐん大きくなり、最近では物凄い勢いでハイハイして、赤子ながら全くじっとしていない。
「誰に似たんだろう、この落ち着きのなさ。物凄く元気」
叔父であるキングは甥っ子に前髪をしゃぶられながら、ぼやいていると見せかけて、ほとんどニヤけている。
「やめて、ランス。髪舐めないで。あだだだ! 引っ張るのもだめ!」
1040その間にもランスロットはぐんぐん大きくなり、最近では物凄い勢いでハイハイして、赤子ながら全くじっとしていない。
「誰に似たんだろう、この落ち着きのなさ。物凄く元気」
叔父であるキングは甥っ子に前髪をしゃぶられながら、ぼやいていると見せかけて、ほとんどニヤけている。
「やめて、ランス。髪舐めないで。あだだだ! 引っ張るのもだめ!」
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DOODLEれんごくばんちゃんさいご!ばんさんのお誕生日から続いていたお話もエレインちゃんのお誕生日でラストです。お付き合いありがとうございました!
きがむいたら時々書くかも。
バンさんRE:BORNまたね! れんごくばんちゃんは森にいた。
ももいろの葉を茂らせる大樹のもと、小さな泉のそのほとり。
泉の真ん中には台のようなものが立っていて、そこには盃が置いてある。それは不思議な盃で、中から水がひっきりなしに湧いて出ていた。
とすると、この泉はあの盃からあふれ出た水がたまってできたものなのだろうか。
それにしてもあれをどこかで見たことがある気がする。どこかで。
ばんちゃんが考えてこんでいると、小さな女の子がふわりと浮いてやってきて、泉のそばにしゃがみこんだ。金の髪、白いドレス。
「れイんダ」
ふう、とためいきをついている。何か悩みごとだろうか、腹を空かせているのかもしれない。
飯を持って行ってやらないと、と思ったところで若い男がエレインの側にやって来た。妙に腹の立つ風貌の男だ。さらに腹立たしいことに、その男を認めると同時にエレインの顔はぱあっと晴れた。
1753ももいろの葉を茂らせる大樹のもと、小さな泉のそのほとり。
泉の真ん中には台のようなものが立っていて、そこには盃が置いてある。それは不思議な盃で、中から水がひっきりなしに湧いて出ていた。
とすると、この泉はあの盃からあふれ出た水がたまってできたものなのだろうか。
それにしてもあれをどこかで見たことがある気がする。どこかで。
ばんちゃんが考えてこんでいると、小さな女の子がふわりと浮いてやってきて、泉のそばにしゃがみこんだ。金の髪、白いドレス。
「れイんダ」
ふう、とためいきをついている。何か悩みごとだろうか、腹を空かせているのかもしれない。
飯を持って行ってやらないと、と思ったところで若い男がエレインの側にやって来た。妙に腹の立つ風貌の男だ。さらに腹立たしいことに、その男を認めると同時にエレインの顔はぱあっと晴れた。
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DOODLEれんごくばんちゃん27にちめすやすや…ふごっ
バンさんRE:BORN!27 れんごくばんちゃんは夢の中。エールをたらふく飲んでおネムになって、エレインのいい香りにつつまれて、こっくりこっくり。エレインは草で作った大きい毛布を、ばんちゃんの大きい身体にかけてあげる。
貴方は何を見ているの、バン。どんな、いい夢を?
ジバゴにキルア。私も知ってるバンの大事な人。貴方自身からお話で聞いたもの。
「起きたら、どんな夢を見たのか教えてね」
エレインはそう呟いて、そっとバンの耳の先っぽに口づけた。
れんごくばんちゃんは、いつもゆめうつつ。けのののような、人のような。ふわふわした存在だから。
「でも、バンはバン、よ」
272貴方は何を見ているの、バン。どんな、いい夢を?
ジバゴにキルア。私も知ってるバンの大事な人。貴方自身からお話で聞いたもの。
「起きたら、どんな夢を見たのか教えてね」
エレインはそう呟いて、そっとバンの耳の先っぽに口づけた。
れんごくばんちゃんは、いつもゆめうつつ。けのののような、人のような。ふわふわした存在だから。
「でも、バンはバン、よ」
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DOODLEれんごくばんちゃん26にちめ。このおはなしのジャンルはSF(すこしふしぎ)です。
バンさんRE:BORN26 れんごくばんちゃんは、ちょっぴり寂しがり屋さん。ずっと一人で孤独に生きてきたけれど、大好きな仲間と一緒が好き。今は七つの大罪のみんなはここにいないけど、エレインやもりのなかまたち、それにジバゴやキリアも一緒ににいる。
……そのはずだったんだけれども、今日は何故かどこを探しても、ジバゴもキリアも見当たらない。お出かけしてしまったんだろうか? おおん、おおん、と鳴いて呼んでいたらエレインが心配して駆けつけた。というか文字通り飛んできた。
「バン、寂しくなっちゃったの? ごめんね一人にして」
そういう訳では無い、オヤジと妹を探しているんだとばんちゃんはエレインに訴える。するとエレインはなんとも言えない、苦い切ない顔をして、ギュッと大きいばんちゃんを抱きしめた。全然腕は回ってないけど、たくさんギュッと抱きついた。「姿は見えなくても、バンの側にいるよ……」
692……そのはずだったんだけれども、今日は何故かどこを探しても、ジバゴもキリアも見当たらない。お出かけしてしまったんだろうか? おおん、おおん、と鳴いて呼んでいたらエレインが心配して駆けつけた。というか文字通り飛んできた。
「バン、寂しくなっちゃったの? ごめんね一人にして」
そういう訳では無い、オヤジと妹を探しているんだとばんちゃんはエレインに訴える。するとエレインはなんとも言えない、苦い切ない顔をして、ギュッと大きいばんちゃんを抱きしめた。全然腕は回ってないけど、たくさんギュッと抱きついた。「姿は見えなくても、バンの側にいるよ……」
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DOODLEれんごくばんちゃん25にちめこまったときのぱんつ!
バンさんRE:BORN25 れんごくばんちゃんは、はだかんぼう。と言っても、人である時もだいたいはだかんぼうなので、あまり変わりはない。でもエレインが「もう、バンったら!」と照れてしまうのでパンツくらいは穿いていた。今はまっぱだかだが、けものなので誰も気にしない。元々だいたい、はだかんぼうの本人はもっと気にしてないのだが、ある時部屋でパンツを見っけて急に穿きたくなった。だい好きな、かわいいエレインがバンの為に選んでくれたパンツだからだ。だからばんちゃんはそれを色んな角度から眺めてみた。が、どうやっても穿けそうにない。指を通したり、足に引っ掛けてみたり。最後にお耳に通してみたらなんとお帽子みたいにすっぽり被れた。それをさっそく、エレインに見せに行く。
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DOODLEれんごくばんちゃん24にちめうっそあと数日じゃないですかwww
バンさんRE:BORN!24 れんごくばんちゃんは狩りが得意。どんなに大きく獰猛な獣も、ばんちゃんの手にかかればいちころなのだ。お肉が好きなばんちゃんは、そうやって狩った動物を美味しく頂いている。
でも、ばんちゃんがだい好きなエレインは、妖精なのでお肉を食べない。だからばんちゃんは大きな獣だけではなく、美味しく熟れた甘いベリーや、香ばしいきのみを採るのも上手になった。そして採集に行くときは、たいてい二人いつも一緒だ。
「わぁ、凄いわバン。ここの実はとても甘くて美味しい! バンは妖精族みたいに美味しい実のなる場所も知っているのね。きっと、兄さんにも負けないわ!」
エレインのお兄さんのキングは妖精王で、森や木々について誰より詳しい。そのキングに負けないと言われたばんちゃんは得意げに、ふんふん鼻を鳴らして喜んだ。
739でも、ばんちゃんがだい好きなエレインは、妖精なのでお肉を食べない。だからばんちゃんは大きな獣だけではなく、美味しく熟れた甘いベリーや、香ばしいきのみを採るのも上手になった。そして採集に行くときは、たいてい二人いつも一緒だ。
「わぁ、凄いわバン。ここの実はとても甘くて美味しい! バンは妖精族みたいに美味しい実のなる場所も知っているのね。きっと、兄さんにも負けないわ!」
エレインのお兄さんのキングは妖精王で、森や木々について誰より詳しい。そのキングに負けないと言われたばんちゃんは得意げに、ふんふん鼻を鳴らして喜んだ。
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DOODLEれんごくばんちゃん23にちめ。最近禁煙のビアバーが増えて嬉しいです。普通のバーも禁煙あればいいのにな〜せめて紙巻き禁止!
バンさんRE:BORN!23 れんごくばんちゃんはエールが大好き! いつもたくさん飲んでいる。あんまり好きなので、大きな木の中のお家の壁いっぱいが、ぜんぶエール瓶の棚なのだ。
ある時あんまりいっぱい飲むものだから「ちょっとは控えなさい!」とエレインが、全部上の方の、バンの手が届かないところに集めてしまった。つまりはエールを取る為には、ふわふわ飛べるエレインに頼まないと飲めない仕組みになっている。
ところがれんごくばんちゃんは大変背が高いから、一番上の棚にも楽々手が届くのだ! それに気づいたばんちゃんはちょっとニンマリした。でもそのにんまりを、エレインがじっとり下から見上げている。
にんまり。じっとり。
にん……まり。じっ……とり。
521ある時あんまりいっぱい飲むものだから「ちょっとは控えなさい!」とエレインが、全部上の方の、バンの手が届かないところに集めてしまった。つまりはエールを取る為には、ふわふわ飛べるエレインに頼まないと飲めない仕組みになっている。
ところがれんごくばんちゃんは大変背が高いから、一番上の棚にも楽々手が届くのだ! それに気づいたばんちゃんはちょっとニンマリした。でもそのにんまりを、エレインがじっとり下から見上げている。
にんまり。じっとり。
にん……まり。じっ……とり。
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DOODLEれんごくばんちゃん22にちめぽかぽかおひるねの陽気になってきましたね。
バンさんRE:BORN22 ケンカ大好きれんごくばんちゃん。けれどもそれと同じくらい、のんびりするのも好きなのだ。
今日はぽかぽか陽気なので、お気に入りの木の上でいつものように横になってお昼寝しようと考えた。
が、なんと今のばんちゃんは、おっきい木と同じくらいの大きさだ!
「でも今のバンは小さくなれるんでしょ? 小さくなって登ればいいんじゃないかしら」
エレインは不思議そうに首を傾げたが、ばんちゃんは首を横に振った。特にはっきりとした理由はないが、なんとなくそれは嫌だった。強いて言えば小さくなるのはエレインに抱っこされる時だけでいいのだ。
「今はバンの方が大樹みたいに大きいものね!」
エレインはぐーんと背伸びし腕を伸ばして、大きいバンを楽しそうに見上げている。それでバンは閃いた。そうだ、今日は俺が大きな木になって、エレインを寝かせてやればいい!
634今日はぽかぽか陽気なので、お気に入りの木の上でいつものように横になってお昼寝しようと考えた。
が、なんと今のばんちゃんは、おっきい木と同じくらいの大きさだ!
「でも今のバンは小さくなれるんでしょ? 小さくなって登ればいいんじゃないかしら」
エレインは不思議そうに首を傾げたが、ばんちゃんは首を横に振った。特にはっきりとした理由はないが、なんとなくそれは嫌だった。強いて言えば小さくなるのはエレインに抱っこされる時だけでいいのだ。
「今はバンの方が大樹みたいに大きいものね!」
エレインはぐーんと背伸びし腕を伸ばして、大きいバンを楽しそうに見上げている。それでバンは閃いた。そうだ、今日は俺が大きな木になって、エレインを寝かせてやればいい!
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DOODLEれんごくばんちゃん21にちめこれ面白い?などと我に返っては負けなのだ!
でも3年くらい経って読み返すと面白かったりすることもあるぞ!!
バンさんRE:BORN!21 れんごくばんちゃんのおうちは大家族。
獣人ジバゴに妹キルア、最愛の妖精エレイン。そして、森のみんな。昔は一人ぼっちだったばんちゃんだけれど、今は大勢の仲間に囲まれて暮らしている。それに、七つの大罪のみんな。今はばらばらに暮しているけど、今でも大事なかけがえのない仲間たちだ。
今日はその中の一人のエスカノールが訪ねてきた。ほっそり気の優しいエスカノールはエールが大好きなばんちゃんのためにいつも美味しい、珍しいお酒を持ってきてくれる。そして、エスカノール作ポエムも。
正直ポエムは全然興味ない。でもエスカノールは勝手に聞かせてくる。エレインも結構、それを喜んで聞いてあげている。ばんちゃんはその光景には興味がある。むしろ大好きなものの一つ。そんな光景があるからこそ、熱かったり寒かったり、過酷な環境の煉獄でも楽しく暮らせるのだ。
598獣人ジバゴに妹キルア、最愛の妖精エレイン。そして、森のみんな。昔は一人ぼっちだったばんちゃんだけれど、今は大勢の仲間に囲まれて暮らしている。それに、七つの大罪のみんな。今はばらばらに暮しているけど、今でも大事なかけがえのない仲間たちだ。
今日はその中の一人のエスカノールが訪ねてきた。ほっそり気の優しいエスカノールはエールが大好きなばんちゃんのためにいつも美味しい、珍しいお酒を持ってきてくれる。そして、エスカノール作ポエムも。
正直ポエムは全然興味ない。でもエスカノールは勝手に聞かせてくる。エレインも結構、それを喜んで聞いてあげている。ばんちゃんはその光景には興味がある。むしろ大好きなものの一つ。そんな光景があるからこそ、熱かったり寒かったり、過酷な環境の煉獄でも楽しく暮らせるのだ。
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DOODLEれんごくばんちゃんはつかめ。おやおや?
ばんさんRE:BORN!20!! れんごくばんちゃんにはお父さんがいる。狐の獣人ジバゴだ。ジバゴにはセリオンという立派な実の息子もいるのに、ばんちゃんも息子にしてくれた。ばんちゃんはセリオンとはあったことがないけれど、兄弟とはどんなものだろうかと考えた事はある。そんなばんちゃんに、「でもお前にはいるだろうが、可愛い妹が」とジバゴは笑った。ばんちゃんはその通りだ、とつられて笑う。そういえば最近、妹と会っていない気がするがどうしてだろう。あんなにいつも俺について回っていた小さな妹が。
「やぁね、バンったら。さっきからそこにいるじゃない」
エレインが指さしたのは、ばんちゃんのお膝の上。そこには小さな妹のキルアが眠っていた。通りでお膝はいつもはエレインが座っているのに、今は横にいるわけだと納得する。
437「やぁね、バンったら。さっきからそこにいるじゃない」
エレインが指さしたのは、ばんちゃんのお膝の上。そこには小さな妹のキルアが眠っていた。通りでお膝はいつもはエレインが座っているのに、今は横にいるわけだと納得する。
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DOODLEれんごくばんちゃん19にちめエレインちゃんはバンに甘そうで甘くないちょっと甘い。(桃屋のアレ的に)
バンさんRE:BORN!じゅうく れんごくばんちゃんは不思議ないきもの。
いつもは巨大なけものだけれど、どうやらどんな大きさにもなれるのだ。
いたずらで生意気な森の住人には大きくなって驚かせ、だい好きなエレインと一緒のときは小さくなって抱っこされるのが最近のお気に入りだ。
しかもいつもは照れ屋のエレインだけど、ばんちゃんにはとても甘い。
「バン、一緒に水浴びしましょうね」
と、はだかんぼになって、ちいさくなったれんごくばんちゃんを抱っこして泉に入るのだ。エレインの素肌ははふわふわすべすべでとってもいい匂いで、とってもあったか。ばんちゃんはにこにこ。
水浴びでさっぱりして、ご飯を食べて。眠るときはエレインの腕の中。
ばんちゃんは煉獄を生き抜くつよい獣だけれども、ふわふわエレインの前ではただの黒い変な生き物になってしまうのだ。
459いつもは巨大なけものだけれど、どうやらどんな大きさにもなれるのだ。
いたずらで生意気な森の住人には大きくなって驚かせ、だい好きなエレインと一緒のときは小さくなって抱っこされるのが最近のお気に入りだ。
しかもいつもは照れ屋のエレインだけど、ばんちゃんにはとても甘い。
「バン、一緒に水浴びしましょうね」
と、はだかんぼになって、ちいさくなったれんごくばんちゃんを抱っこして泉に入るのだ。エレインの素肌ははふわふわすべすべでとってもいい匂いで、とってもあったか。ばんちゃんはにこにこ。
水浴びでさっぱりして、ご飯を食べて。眠るときはエレインの腕の中。
ばんちゃんは煉獄を生き抜くつよい獣だけれども、ふわふわエレインの前ではただの黒い変な生き物になってしまうのだ。
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DOODLEれんごくばんちゃん18本格的にれんごくばんちゃん始まりますw
18にして。おっそ!
バンさんRE:BORN18 れんごくばんちゃんの朝は早い。大好きなエレインに朝ごはんを作ってやらなければいけないからだ。妖精のエレインはお肉を食べないので、彼女のために朝露を浴びた美味しいベリーをたくさん摘みにいく。
けれどもれんごくばんちゃんは、途中で何かがあると、目的を見失ってしまうこともある。今日がその日だった。ベリーを摘みに行こうとしていたのに、途中で強い熊と出会ったから早速戦いを挑んだ。もちろんばんちゃんの勝ち。これは今夜シチューにしよう。
「こんなところにいやがった」
どこかで聞いた声がしたので振り返ると、狐の獣人ジバゴが腰に手を当て呆れ顔でばんちゃんを見上げている。
「エレインちゃんもう起きて、お前を探してるぞ」
647けれどもれんごくばんちゃんは、途中で何かがあると、目的を見失ってしまうこともある。今日がその日だった。ベリーを摘みに行こうとしていたのに、途中で強い熊と出会ったから早速戦いを挑んだ。もちろんばんちゃんの勝ち。これは今夜シチューにしよう。
「こんなところにいやがった」
どこかで聞いた声がしたので振り返ると、狐の獣人ジバゴが腰に手を当て呆れ顔でばんちゃんを見上げている。
「エレインちゃんもう起きて、お前を探してるぞ」
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DOODLEれんごくばんちゃん17にちめ!けものがみるゆめはきっとそんなゆめ。
バンさんRE:BORNじゅーしち そんな訳はない、と獣の頭でもわかることだ。ジバゴがここにいるなんて。
もしかしたら森に迷い込んだ獣人かもしれない。兎に角バンは不審な獣の影を追おうと、まずはそっとエレインを揺り起こした。
「ア゛ ヴアーー」
「ううん……え? 不審者ですって? 何も感じないけど……」
短く言葉を交わしている間に、遠くに見えたはずだった獣の影がこちらに近づいて来た。エレインも気づいているはずなのに、不思議そうな顔をしてバンを見上げているだけだ。そしてとうとう、それは二人の目前にやってきて、今度こそバンは愕然とした。
正真正銘、ジバゴである。
「おお、バン。ちょっと見ないうちにまた、随分デカくなったなぁ」
狐のすがたのジバゴは笑いながら、バンの身体をバシンと叩く。
717もしかしたら森に迷い込んだ獣人かもしれない。兎に角バンは不審な獣の影を追おうと、まずはそっとエレインを揺り起こした。
「ア゛ ヴアーー」
「ううん……え? 不審者ですって? 何も感じないけど……」
短く言葉を交わしている間に、遠くに見えたはずだった獣の影がこちらに近づいて来た。エレインも気づいているはずなのに、不思議そうな顔をしてバンを見上げているだけだ。そしてとうとう、それは二人の目前にやってきて、今度こそバンは愕然とした。
正真正銘、ジバゴである。
「おお、バン。ちょっと見ないうちにまた、随分デカくなったなぁ」
狐のすがたのジバゴは笑いながら、バンの身体をバシンと叩く。
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DOODLEれんごくばんちゃん16にちめお狐様フェアー実施!か?
バンさんRE:BORN16? 煉獄の暮らしにもすっかり慣れたバンは、ちょうどいい形の岩の上で昼寝をしていた。
……と思っていたが目が覚めるとふかふかの草の上だ。しかも傍らではエレインがウトウトしている。
ああ、そうだ、俺はとっくに帰って来たんだった。それにしても頭がボンヤリしやがる。
髪をかきあげたつもりが、手に触れたのは大きな耳だ。その手も人のものではない、大きな黒い獣の手。
どうも現実と夢との境が判然としない。俺は本当にここにいるのだろうか。
「うーん」
バンが身体を少し動かすと、むにゃむにゃ言いながらエレインがコテン、と頭をバンに預けてきた。
……ま、どっちでもいいか♪
その時、視界の隅で何かが動いた。反射的に気を張り、意識をそちらへ向ける。木々の隙間から、何かが……否、誰かが通り過ぎたのが見えた。自分と同じく獣のようだが、煉獄の住人ではない。バンは目を凝らし、その正体を見極めようとする。茶色の被毛、長い尾、尖った耳。まるで狐だ。しかも、二足歩行の……。まさか、あれは、あの姿はまるで。
456……と思っていたが目が覚めるとふかふかの草の上だ。しかも傍らではエレインがウトウトしている。
ああ、そうだ、俺はとっくに帰って来たんだった。それにしても頭がボンヤリしやがる。
髪をかきあげたつもりが、手に触れたのは大きな耳だ。その手も人のものではない、大きな黒い獣の手。
どうも現実と夢との境が判然としない。俺は本当にここにいるのだろうか。
「うーん」
バンが身体を少し動かすと、むにゃむにゃ言いながらエレインがコテン、と頭をバンに預けてきた。
……ま、どっちでもいいか♪
その時、視界の隅で何かが動いた。反射的に気を張り、意識をそちらへ向ける。木々の隙間から、何かが……否、誰かが通り過ぎたのが見えた。自分と同じく獣のようだが、煉獄の住人ではない。バンは目を凝らし、その正体を見極めようとする。茶色の被毛、長い尾、尖った耳。まるで狐だ。しかも、二足歩行の……。まさか、あれは、あの姿はまるで。
bell39399
DOODLEれんごくばんちゃん15にちめ半月たったー?!しかもあとだいたい半月?!?
バンさんRE:BORN!15 黒くて大きなバンにもすっかり慣れたエレインだった。もとより心を読むエレインは容姿で相手を見ない。魂の色は同じ。バンはバン。何より可愛らしいところがとても《らしい》と、この姿もとても好ましいと感じたのだ。もっとも、バンを《かわいい》などというのはエレインくらいだったが。
「でも煉獄って過酷なところなのでしょう。だって姿が変わってしまうくらいなんだもの」
確かに大変だった。と、バンは頷く。けれども今にして思えば住めば都。何よりとても得難い出会いもあったし、メリオダスとの生活は楽しかった。煉獄の生き物もなかなか愛嬌のあるやつもいた。あんな環境でなければエレインにも見せてやりたいくらいだ。きっとエレインなら、彼らとも心が通じるだろう。
556「でも煉獄って過酷なところなのでしょう。だって姿が変わってしまうくらいなんだもの」
確かに大変だった。と、バンは頷く。けれども今にして思えば住めば都。何よりとても得難い出会いもあったし、メリオダスとの生活は楽しかった。煉獄の生き物もなかなか愛嬌のあるやつもいた。あんな環境でなければエレインにも見せてやりたいくらいだ。きっとエレインなら、彼らとも心が通じるだろう。
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DOODLEれんごくばんちゃん13にちめあらすじ。
エレインちゃんまだおねむです。バンさんははらいっぱいでおねむです。
私は久々に狩りに行ったら酔いました。
バンさんRE:BORNじゅーさん お腹はくちくなったし、ぽかぽか陽気で何よりエレインのふわふわいい匂いに包まれて。
当然の結果として、バンは眠たくなってきた。煉獄の生活にもすっかり慣れたものだと己のことながら感心する。
ん? 煉獄? じゃあなんでエレインがいるんだ? 団ちょは? ……イヤそうだった、何考えてんだ。ここは煉獄なんかじゃない、俺の《家》だ。
「いいお天気で眠くなっちゃうわね」
バンが睡魔で混濁した思考を巡らせていると、エレインが見透かしたようなタイミングで口を開いた。
「こんな日はのんびりしちゃうわね。さっきから眠たくて」
そんな彼女の声色にも、睡魔の色が混じっている。
「のんびりしてももう、いいのよね」
もちろん森とみんなは守らなきゃならないけど、と続け、
374当然の結果として、バンは眠たくなってきた。煉獄の生活にもすっかり慣れたものだと己のことながら感心する。
ん? 煉獄? じゃあなんでエレインがいるんだ? 団ちょは? ……イヤそうだった、何考えてんだ。ここは煉獄なんかじゃない、俺の《家》だ。
「いいお天気で眠くなっちゃうわね」
バンが睡魔で混濁した思考を巡らせていると、エレインが見透かしたようなタイミングで口を開いた。
「こんな日はのんびりしちゃうわね。さっきから眠たくて」
そんな彼女の声色にも、睡魔の色が混じっている。
「のんびりしてももう、いいのよね」
もちろん森とみんなは守らなきゃならないけど、と続け、
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DOODLEれんごくばんちゃん12にちめセブンデイズでは調理できないから狩りしなかったのかな。それともエレインに遠慮したのかな?アニメだと一回は下山?していたようですが。
バンさんRE:BORNじゅうに! エレインに抱っこされてホクホクしながら森を散策していたバンだったが、にわかに腹の空きを覚えた。と、同時に腹が聞いたこともないような奇妙な音を立てる。
「お腹すいたの?」
すごい音だけど大丈夫? 心配しつつもエレインは、笑いを噛み殺しながら尋ねた。
「食べ物を採りにいきましょうか。えっ、お肉がいい? 狩りに行きたいって? ふふ、じゃあ私はここで待ってるね」
バンが狩りに行っている間、エレインはコロンと地べたに寝そべり、空を見上げた。木々の隙間から見える今日の空は雲ひとつなく、溢れる光も温かだ。
「あったかいなァ」
眠くなっちゃう。
ふんわり襲ってきた睡魔に身を任せて瞳を閉じ、暫くすると夢を見た。
焼け落ちる前の妖精王の森で、エレインは今のように地面に横になっていた。大樹のてっぺっんなので空は真上にあるはずなのに、エレインにはその色が見えない。見えているはずなのに、彼女の意識の中には入ってこない。そんな夢を見ながら考える。
759「お腹すいたの?」
すごい音だけど大丈夫? 心配しつつもエレインは、笑いを噛み殺しながら尋ねた。
「食べ物を採りにいきましょうか。えっ、お肉がいい? 狩りに行きたいって? ふふ、じゃあ私はここで待ってるね」
バンが狩りに行っている間、エレインはコロンと地べたに寝そべり、空を見上げた。木々の隙間から見える今日の空は雲ひとつなく、溢れる光も温かだ。
「あったかいなァ」
眠くなっちゃう。
ふんわり襲ってきた睡魔に身を任せて瞳を閉じ、暫くすると夢を見た。
焼け落ちる前の妖精王の森で、エレインは今のように地面に横になっていた。大樹のてっぺっんなので空は真上にあるはずなのに、エレインにはその色が見えない。見えているはずなのに、彼女の意識の中には入ってこない。そんな夢を見ながら考える。
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DOODLE十一日め。れんごくばんちゃんのぬいぐるみ欲しいです。エレイン以外が抱くとかみつくやつ
バンさんRE:BORNじゅういちエレインが可愛い、かわいいと目一杯ちやほやするので、バンは小さいサイズでいることにした。
まったくそんな必要はないのに、エレインは小さくなった獣のバンを抱っこして外に連れ出す。ちょうど大きなぬいぐるみを抱えているかのような姿になった。
「こんにちはエレイン様」
「そのくろいやつはなんですか?」
「大きい動物になったバン様はどうしたの?」
「これがそのバンよ」
ほら、とエレインは小さい獣のバンをみんなに見せびらかす。バンはエレインがご機嫌なので、彼女の為すがままになっていた。
「小さくなった!」
「本当にバン様なの?」
「くろい!」
あっという間にわらわらと森じゅうの妖精たちが集まってきた。ちょっとしたお祭り騒ぎである。
573まったくそんな必要はないのに、エレインは小さくなった獣のバンを抱っこして外に連れ出す。ちょうど大きなぬいぐるみを抱えているかのような姿になった。
「こんにちはエレイン様」
「そのくろいやつはなんですか?」
「大きい動物になったバン様はどうしたの?」
「これがそのバンよ」
ほら、とエレインは小さい獣のバンをみんなに見せびらかす。バンはエレインがご機嫌なので、彼女の為すがままになっていた。
「小さくなった!」
「本当にバン様なの?」
「くろい!」
あっという間にわらわらと森じゅうの妖精たちが集まってきた。ちょっとしたお祭り騒ぎである。
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DOODLEれんごくばんちゃん十日目。深く考えてはダメです。ばぶばぶ!!
バンさんRE:BORNとおっ! 二人寄り添ってのいつもの朝ごはん。いつも通りだけどいつもと違うバンの容姿。
「あら……バン、貴方」
ふと違和感を覚えたエレインはその原因に思い当たり、目を丸くした。
「縮んでいるわ! 元のサイズに近づいている」
昨日はかなり巨大だった。巨人族であるディアンヌほどではないが、大きな木の中にあるこの部屋に入るのも一苦労だったのだ。お陰で天井いっぱいまであるエール棚の上まで手が届き、彼は酷くご機嫌だった。そして飲みすぎた。さておき、それが今は普段より、頭ふたつ分ほどの高さだ。それでも相当高くはあるが昨日ほどではない。
するとバンは得意げにふんふんと鼻を鳴らし、なんと大きくなった。と、思ったら今度はぐんぐん縮んで子供ほどの大きさになった。
550「あら……バン、貴方」
ふと違和感を覚えたエレインはその原因に思い当たり、目を丸くした。
「縮んでいるわ! 元のサイズに近づいている」
昨日はかなり巨大だった。巨人族であるディアンヌほどではないが、大きな木の中にあるこの部屋に入るのも一苦労だったのだ。お陰で天井いっぱいまであるエール棚の上まで手が届き、彼は酷くご機嫌だった。そして飲みすぎた。さておき、それが今は普段より、頭ふたつ分ほどの高さだ。それでも相当高くはあるが昨日ほどではない。
するとバンは得意げにふんふんと鼻を鳴らし、なんと大きくなった。と、思ったら今度はぐんぐん縮んで子供ほどの大きさになった。
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DOODLEれんごくばんちゃん8日目。ぎっぎーー!!
バンさんRE:BORNそのはち! 新しいふかふかの寝床とかわいいエレイン。仲間が帰って寂しかったのもつかのま、今のバンはとってもご機嫌だ。
「ーーーーー!」
「エールはもうだめ! 寝ましょ、ね?」
「……ル」
また飲むとはしゃぎかけるバンの額にエレインがちゅっとキスすると、バンは大人しくなって寝床にゴロンと横になった。
「エレイン、ネル♪」
「うん」
こんななりでも中身はバンだ。いつものように腕を伸ばして誘えば、エレインもいつものようにそこに横になった。が、あまりに腕も大きすぎてすっぽりを通り越し、巨大な抱きまくらの下敷きにでもなったかのようだ。
「ウフフ。バン、おっきーい!」
獣のバンは大きくて、とても不思議な感触だ。温かいのに温度を感じず、フカフカしているようで何もない、空気の上に寝ているようでもある。まるで夢の中の物を触っているかのような、未知で不確かな感触だ。バンは確かにここにいて、確実に感じられるというのに。その証拠にキスのつもりなのか鼻面を仕切りに押し付けてきたり、エレインの髪の毛をその大きな手で器用にいつものように、優しく撫で梳いている。
568「ーーーーー!」
「エールはもうだめ! 寝ましょ、ね?」
「……ル」
また飲むとはしゃぎかけるバンの額にエレインがちゅっとキスすると、バンは大人しくなって寝床にゴロンと横になった。
「エレイン、ネル♪」
「うん」
こんななりでも中身はバンだ。いつものように腕を伸ばして誘えば、エレインもいつものようにそこに横になった。が、あまりに腕も大きすぎてすっぽりを通り越し、巨大な抱きまくらの下敷きにでもなったかのようだ。
「ウフフ。バン、おっきーい!」
獣のバンは大きくて、とても不思議な感触だ。温かいのに温度を感じず、フカフカしているようで何もない、空気の上に寝ているようでもある。まるで夢の中の物を触っているかのような、未知で不確かな感触だ。バンは確かにここにいて、確実に感じられるというのに。その証拠にキスのつもりなのか鼻面を仕切りに押し付けてきたり、エレインの髪の毛をその大きな手で器用にいつものように、優しく撫で梳いている。
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DOODLE7日目です。すすんでないよ!明日からはゆるゆる日常ばんちゃんでお送り予定です(いま決めた)
バンさんRE:BORNなな。「また何かあったら、迷わずオイラや団長を呼ぶんだよ」
キングはエレインに間をおかず五回は言って聞かせ、何度も振り返りながらディアンヌに連れられて妖精王の森に戻った。
ヘンドリクセンとエリザベス、そしてメリオダスもそれぞれがバンとエレインの身を案じつつ、リオネスへの帰途についたのだった。
それまでさんざんメリオダスにじゃれついていたバンだったが、最後は案外あっさり見送った。……と思いきや、耳がぺたんと寝ている。
「バン。寂しいのね」
エレインが慰めようとすると、首を横に振る。が、よしよしと頭を撫でると嬉しそうに目を細めた。
「フフッ。何だか本当に、大きい赤ちゃんになったみたい。もっとも元から、私の方がずっとお姉さんですけどね!」
705キングはエレインに間をおかず五回は言って聞かせ、何度も振り返りながらディアンヌに連れられて妖精王の森に戻った。
ヘンドリクセンとエリザベス、そしてメリオダスもそれぞれがバンとエレインの身を案じつつ、リオネスへの帰途についたのだった。
それまでさんざんメリオダスにじゃれついていたバンだったが、最後は案外あっさり見送った。……と思いきや、耳がぺたんと寝ている。
「バン。寂しいのね」
エレインが慰めようとすると、首を横に振る。が、よしよしと頭を撫でると嬉しそうに目を細めた。
「フフッ。何だか本当に、大きい赤ちゃんになったみたい。もっとも元から、私の方がずっとお姉さんですけどね!」
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DOODLEむいかめです。だらだら続いてます。ディアンヌは負けず嫌いなとこありそうです。特にバン相手は。かわいい🥰
バンさんRE:BORN陸ッ!分からないものはもう仕方がない。とりあえず本人は至って健康そうなので、様子を見ることにした。言い換えればそれ以外に出来ることがないから、なのだが。
久々に仲間と飲んで、バンはとてもご機嫌である。けれども今の彼は人語を話せないので、会話が本当に成り立っているのかどうか怪しかった。とはいえどうせ誰もが酔っ払いである、大して問題ではない。
「大丈夫かい、エレイン」
そんな中でも流石に浮かない顔をする妹を放っておけず、キングは酒精で赤い顔をしつつもエレインを気遣った。
「あ、ああ兄さん。うん、大丈夫。ただ、不思議なこともあるんだなって」
「……君のせいじゃないし、そんなふうに思われたくないと思うよ、バンは」
何時になく、否、いつ振りだろうか、兄のこのような兄貴然とした顔を見るのは。その瞳は真摯な光を湛え、肉親への愛情が感じられる。余りに久々に見る兄のそんな表情にエレインは暫時キョトンとしていたが「ふふっ」と笑みを零した。
729久々に仲間と飲んで、バンはとてもご機嫌である。けれども今の彼は人語を話せないので、会話が本当に成り立っているのかどうか怪しかった。とはいえどうせ誰もが酔っ払いである、大して問題ではない。
「大丈夫かい、エレイン」
そんな中でも流石に浮かない顔をする妹を放っておけず、キングは酒精で赤い顔をしつつもエレインを気遣った。
「あ、ああ兄さん。うん、大丈夫。ただ、不思議なこともあるんだなって」
「……君のせいじゃないし、そんなふうに思われたくないと思うよ、バンは」
何時になく、否、いつ振りだろうか、兄のこのような兄貴然とした顔を見るのは。その瞳は真摯な光を湛え、肉親への愛情が感じられる。余りに久々に見る兄のそんな表情にエレインは暫時キョトンとしていたが「ふふっ」と笑みを零した。
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DOODLEよっかめ!エレインちゃんのビンタは強力✨
バンさんRE:BORNそのよん!その日ベンウィックは多くの客人を迎えることとなった。
否、呼んではいないのだが。
リオネスに使いを遣り、ヘンドリクセンを呼んだのはいいが、何故か呼ばれてもいない面子がぞろぞろついてきたのだ。多忙なマーリンと、故人であるエスカノールを除く七つの大罪の面子が勢ぞろいである。けれどもどこから情報が漏れたかなどと、問う者はいない。リオネスの王がメリオダスである以上愚問である。
「おお、懐かしい姿になっちまったな、バン!」
開口一番、そのメリオダスが目を丸くしつつ、そのくせ気安くバンにパンチをかました。
「挨拶代わりの喧嘩禁止!」
この二人の勝手にさせておくと森が吹き飛んでしまう、と危惧したキング、エリザベス、加えてディアンヌまでもが慌てて間に割って入る。
764否、呼んではいないのだが。
リオネスに使いを遣り、ヘンドリクセンを呼んだのはいいが、何故か呼ばれてもいない面子がぞろぞろついてきたのだ。多忙なマーリンと、故人であるエスカノールを除く七つの大罪の面子が勢ぞろいである。けれどもどこから情報が漏れたかなどと、問う者はいない。リオネスの王がメリオダスである以上愚問である。
「おお、懐かしい姿になっちまったな、バン!」
開口一番、そのメリオダスが目を丸くしつつ、そのくせ気安くバンにパンチをかました。
「挨拶代わりの喧嘩禁止!」
この二人の勝手にさせておくと森が吹き飛んでしまう、と危惧したキング、エリザベス、加えてディアンヌまでもが慌てて間に割って入る。
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DOODLEれんごくばんちゃんみっかめ!ちなみにここは謎時系列の、ゆるふわブリタニア時空です。一応ベンウィックではあるらしい。
バンさんRE:BORNそのさん 何なんだ、この状況は。一体どういうことなんだ。
バンは地べたに座り込み、赤い玉のような目でどこでもない何処かを見つめていた。
「でっかーい!」
「くろーい!」
その巨躯の周りには、つい今しがたまで敵意と警戒心の塊だった妖精たちが好奇心まるだしで群がっている。
「昨夜までは人間のかたちだったのにね。はっ。もしかして人間も、成体になると変態するの?」
妖精族にはそういう子もいるわよ、とエレインは大真面目だ。バンは違う違うと首を横に振った。
「そうなのね。具合の悪いところはない?」
バンはまた、首をブンブンと横に振る。けれども違和感はあった。というか少し前から、意識が何処かふわふわと夢心地場なのだ。いっそ夢であれ、とも思うが残念ながら現実である認識はある。
491バンは地べたに座り込み、赤い玉のような目でどこでもない何処かを見つめていた。
「でっかーい!」
「くろーい!」
その巨躯の周りには、つい今しがたまで敵意と警戒心の塊だった妖精たちが好奇心まるだしで群がっている。
「昨夜までは人間のかたちだったのにね。はっ。もしかして人間も、成体になると変態するの?」
妖精族にはそういう子もいるわよ、とエレインは大真面目だ。バンは違う違うと首を横に振った。
「そうなのね。具合の悪いところはない?」
バンはまた、首をブンブンと横に振る。けれども違和感はあった。というか少し前から、意識が何処かふわふわと夢心地場なのだ。いっそ夢であれ、とも思うが残念ながら現実である認識はある。
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DOODLE二日目のれんごくばんちゃん。なんとなく続けてみましたが続きは何も考えてません。エレインちゃん誕までもつのかなwwバンさんRE:BORNその2「おい、怪しい奴め。きさまは何者だ!」
暫し呆然としていたバンだったが、その声にハッと我に返って振返った。そこには敵意をむき出しにした妖精たちが集まっているバンの知った顔も何人かいた。
「害意があるものは容赦しない!」
「ここがバン王様の土地と知っているのか?!」
いやだから、俺がそのバン。
そう説明したが、口から出たのはおかしな鳴き声だけだ。
「魔神族か?!」
「見たこともないぞ、こんなやつ」
彼らはすでにいきり立っている。元来は穏やかなたちの妖精族だがその反面、警戒心が強く外敵には容赦がないのだ。
落ち着け、お前ら。……参ったな、仕方ない。誰か怪我する前に一旦引いて……。
バンがじり、と後ずさった時、「危ないですエレイン様」という声が聞こえた。
667暫し呆然としていたバンだったが、その声にハッと我に返って振返った。そこには敵意をむき出しにした妖精たちが集まっているバンの知った顔も何人かいた。
「害意があるものは容赦しない!」
「ここがバン王様の土地と知っているのか?!」
いやだから、俺がそのバン。
そう説明したが、口から出たのはおかしな鳴き声だけだ。
「魔神族か?!」
「見たこともないぞ、こんなやつ」
彼らはすでにいきり立っている。元来は穏やかなたちの妖精族だがその反面、警戒心が強く外敵には容赦がないのだ。
落ち着け、お前ら。……参ったな、仕方ない。誰か怪我する前に一旦引いて……。
バンがじり、と後ずさった時、「危ないですエレイン様」という声が聞こえた。
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REHABILIバン誕合わせで書こうとしたけど終わらなかった何か。思いつきだけで始めたのでどうなることやら。気が向けばエレイン誕まで続ける…かもしれないw
バンさんRE:BORN! バンは身体に何とも例えようのない違和感を感じ、目が覚めた。体の調子がおかしくなって目が覚めるなど、初めての体験だ。昨夜はいつも通りしこたま飲んで、いつも通り気づいた時には寝落ちしていた。そういえばここはベッドのようだが、自力でここまで来たのだろうか。もしかして、エレインが運んだのか? だが今、エレインは隣にいない。
「エレイン!」
そう、叫んだつもりだった。が、声が出ない。いや、声のかわりに妙な音が聞こえた。何だこれは。今のは俺が出した音なのか?
それにしてもエレインはどこだろう。先に起きて、散歩にでも行ったのだろうか。
外を見ると太陽はとうにのぼりきっている。ともかく起きるかとベッドから這い出たバンは、何気なく足元を見て、目を剥いた。見覚えのない、おかしな形の黒い靴をはいている。違う、靴ではない。これは……俺の足だ!
651「エレイン!」
そう、叫んだつもりだった。が、声が出ない。いや、声のかわりに妙な音が聞こえた。何だこれは。今のは俺が出した音なのか?
それにしてもエレインはどこだろう。先に起きて、散歩にでも行ったのだろうか。
外を見ると太陽はとうにのぼりきっている。ともかく起きるかとベッドから這い出たバンは、何気なく足元を見て、目を剥いた。見覚えのない、おかしな形の黒い靴をはいている。違う、靴ではない。これは……俺の足だ!
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DONE一日中休んでたせいか、さっき突然やる気が出たので超急いで書いた!超謎時空大晦日バンエレです。
ゆく年くる年バンエレちゃん前編「じょやのかね?」
バンの口から出た聞き慣れない単語にエレインは身を乗り出した。かね、というところになんとなく気を引かれたのだ。金なら不穏、でも鐘ならちょっと楽しそう。
「ほら、商店街の先の寺にデカい鐘があったろ? 」
「あっ、楽しそうな方の【かね】ね!」
「は? まぁいいや、あれをだな、みんなして交代でつくんだ、百八回。何だっけな、鐘をついて何かこう、年内にアレ的なヤツを祓って、来年からスッキリ行こうぜ、的なソレっぽい大晦日の風習だな♪」
「みんなって、お寺の皆で? 大変そうね」
アルバイトでも雇うのかしら、と寺の面子を思い浮かべる。確かあそこに住んでいるのは初老の住職とその家族だけだ。だがバンは首を横に振ってニヤッと笑った。
1566バンの口から出た聞き慣れない単語にエレインは身を乗り出した。かね、というところになんとなく気を引かれたのだ。金なら不穏、でも鐘ならちょっと楽しそう。
「ほら、商店街の先の寺にデカい鐘があったろ? 」
「あっ、楽しそうな方の【かね】ね!」
「は? まぁいいや、あれをだな、みんなして交代でつくんだ、百八回。何だっけな、鐘をついて何かこう、年内にアレ的なヤツを祓って、来年からスッキリ行こうぜ、的なソレっぽい大晦日の風習だな♪」
「みんなって、お寺の皆で? 大変そうね」
アルバイトでも雇うのかしら、と寺の面子を思い浮かべる。確かあそこに住んでいるのは初老の住職とその家族だけだ。だがバンは首を横に振ってニヤッと笑った。
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DOODLE謎現パロらくがき。大学生ランスロットかな?
母も時々父の写真を送ってきます(たいていブレたり見切れてるへたくそ画像)
念願の町での一人暮らし!
慣れ親しんだ森が恋しくないといえば嘘になるが、それ以上にこれからの新生活への期待でランスロットの胸はいっぱいだった。
「それにしても」
と、苦笑する。最小限の荷物だけで越してきたはずの1Kの部屋とベランダは、既に植物園みたいになっている。
「都会は緑が少ないから寂しくないようにね」と、母が気を遣った結果であった。
「ま、いっか。これから宜しくな」
植物の世話は嫌いでない。同居人がいるようなものだとランスロットは母の気遣いを嬉しく感じた。
「俺も明日から頑張るぜ」
………
数日後。ランスロットは苦笑を通り越して遠い目になっていた。
毎日、毎日、毎日。
父が母の画像を送りつけてくるのである。
643慣れ親しんだ森が恋しくないといえば嘘になるが、それ以上にこれからの新生活への期待でランスロットの胸はいっぱいだった。
「それにしても」
と、苦笑する。最小限の荷物だけで越してきたはずの1Kの部屋とベランダは、既に植物園みたいになっている。
「都会は緑が少ないから寂しくないようにね」と、母が気を遣った結果であった。
「ま、いっか。これから宜しくな」
植物の世話は嫌いでない。同居人がいるようなものだとランスロットは母の気遣いを嬉しく感じた。
「俺も明日から頑張るぜ」
………
数日後。ランスロットは苦笑を通り越して遠い目になっていた。
毎日、毎日、毎日。
父が母の画像を送りつけてくるのである。
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DOODLEまっぱでカップ麺すするバンエレ 事後の甘いひととき。
愛しいバンに寄り添って、ウトウトするエレインの腹が鳴った。
《ごおお》
「きゃああいやあああああ」
「ブハッ♫ お、音が……激し……ぎゃははは!」
だが、爆笑するバンの腹の虫も……。
《もきゅー》
「ウウッ、なんでバンのお腹の虫のほうは可愛い感じなの……」
「カッカッ♪ まぁまぁ……しかし参ったな。食材空っぽだぜ……ん? そうだ、ちょっと待ってろよ」
そう言って恋人の額にキスし寝台から降りて部屋を出たバンは、十分もしないうちにトレイに何かを乗せて持って戻ってきた。
「じゃ~ん! カップ麺発掘した〜♫」
「わぁ! 実は私、カップ麺食べたことないの」
「マジか? ま、たまにはこういうジャンクなおやつもアリだろ。三分で出来っからな〜♫」
918愛しいバンに寄り添って、ウトウトするエレインの腹が鳴った。
《ごおお》
「きゃああいやあああああ」
「ブハッ♫ お、音が……激し……ぎゃははは!」
だが、爆笑するバンの腹の虫も……。
《もきゅー》
「ウウッ、なんでバンのお腹の虫のほうは可愛い感じなの……」
「カッカッ♪ まぁまぁ……しかし参ったな。食材空っぽだぜ……ん? そうだ、ちょっと待ってろよ」
そう言って恋人の額にキスし寝台から降りて部屋を出たバンは、十分もしないうちにトレイに何かを乗せて持って戻ってきた。
「じゃ~ん! カップ麺発掘した〜♫」
「わぁ! 実は私、カップ麺食べたことないの」
「マジか? ま、たまにはこういうジャンクなおやつもアリだろ。三分で出来っからな〜♫」
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SPUR MEさてさてさーて、めでたい当日です!何とか着地しました。ここまでお付き合いくださった皆様に感謝を。ハッピーバースデーエレインちゃん!!#エレイン生誕祭2022 #エレイン誕生祭2022
その夜、エレインはそわそと寝付けなかった。なにせバンとのふたりきりの時間を削ってまで誕生会の準備をしたのである。かつての生命の泉の聖女は味わったことのない、緊張を強いられていた。
一方、バンもなかなかにソワソワしていた。料理の他にちょっとしたものを用意したのだ。エレインがバンからの贈り物を喜ばない、なんて事は絶対にないという自信はあったが、自分が得たまともな収入で買った品物を誰かにプレゼントするなど生まれて初めての事だ。それにエレインの《内緒》とやらも気になる。きっとなにか、可愛い事を企んでいるに違いないのだ。
つまり、二人してそわついていた。
ベッドで各々がもぞもぞしていたら、はたと目が合い、同時に吹き出した。心を探るまでもない、この程度のことなら考えている事は筒抜けだ。
4868一方、バンもなかなかにソワソワしていた。料理の他にちょっとしたものを用意したのだ。エレインがバンからの贈り物を喜ばない、なんて事は絶対にないという自信はあったが、自分が得たまともな収入で買った品物を誰かにプレゼントするなど生まれて初めての事だ。それにエレインの《内緒》とやらも気になる。きっとなにか、可愛い事を企んでいるに違いないのだ。
つまり、二人してそわついていた。
ベッドで各々がもぞもぞしていたら、はたと目が合い、同時に吹き出した。心を探るまでもない、この程度のことなら考えている事は筒抜けだ。
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SPUR ME前日ギリギリにしてやっぱりバンエレ回。明日にどう着地するかは明日の私に託す!
翌朝、エレインが目覚めた時には珍しく隣にバンの姿がなかった。意識を寝室の外に向けるとキッチンから、楽しげな気分が感知できた。
「おはよう、バン。随分ご機嫌ね」
「おー、エレイン♪ まぁな、ちょっとこっち来い♫」
言われるまでもなくふわふわとバンの側に向かうと、突然口の中にスプーンを突っ込まれる。エレインは一瞬驚いたが、その直後には別の意味で驚かされた。
「んんんっ! なぁにこれ!とっても甘酸っぱくていい香りで妖精王の森のベリーそっくりで……でも知らない味もする!」
「カカッ♫ どうだ?」
どうだと聞く割にその表情は、良い答えを確信した顔だった。自信満々のその顔に「最高に決まっているじゃない!」という気持ちを込めて、答えより先にキスをする。
1044「おはよう、バン。随分ご機嫌ね」
「おー、エレイン♪ まぁな、ちょっとこっち来い♫」
言われるまでもなくふわふわとバンの側に向かうと、突然口の中にスプーンを突っ込まれる。エレインは一瞬驚いたが、その直後には別の意味で驚かされた。
「んんんっ! なぁにこれ!とっても甘酸っぱくていい香りで妖精王の森のベリーそっくりで……でも知らない味もする!」
「カカッ♫ どうだ?」
どうだと聞く割にその表情は、良い答えを確信した顔だった。自信満々のその顔に「最高に決まっているじゃない!」という気持ちを込めて、答えより先にキスをする。
bell39399
SPUR ME捗るだらだらバンエレ回\(^o^)/ バンにとってエレインの存在は生命そのものだ。だから長いこと離れてると呼吸のしかたも忘れてしまう、と本気で考えていたし、長いことどころか今日数時間会わないだけで既に窒息寸前だった。
「エレイン帰ったぜ〜♫」
人間離れしたスピードで帰宅したバンは「おかえりなさい!」と胸に飛び込んでくる妖精を抱きしめる構えをしたが、やってこない。代わりに強いラベンダーの香りが部屋の奥から漂ってきた。
「! 風呂か!」
即座に居場所を感知しすっ飛んでいくと、思ったとおりにエレインは湯浴みの最中だった。
「エレイン〜!」
「うきゃあ?!」
そのまま浴槽にダイブする。流石にエレインも一瞬面食らったが慣れたもので、直ぐに笑顔で「困った人!」と全く困っていない様子で破顔した。
1437「エレイン帰ったぜ〜♫」
人間離れしたスピードで帰宅したバンは「おかえりなさい!」と胸に飛び込んでくる妖精を抱きしめる構えをしたが、やってこない。代わりに強いラベンダーの香りが部屋の奥から漂ってきた。
「! 風呂か!」
即座に居場所を感知しすっ飛んでいくと、思ったとおりにエレインは湯浴みの最中だった。
「エレイン〜!」
「うきゃあ?!」
そのまま浴槽にダイブする。流石にエレインも一瞬面食らったが慣れたもので、直ぐに笑顔で「困った人!」と全く困っていない様子で破顔した。
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SPUR MEディアンヌ感謝祭。残りのメンバーは隣のテーブルで様子をうかがっているのですw
「キングとバン、仲良しになったの?」
自分の連れ合いと、最近ほんの少しだけ見直した仲間が同じような格好でテーブルに伏しているのを見たディアンヌは、放っておけずについに声をかけた。寝てはいない証拠に、二人共とも時々ブツブツと言葉をかわしているようだ。
「なんでそうなるんだよ♫」
「そんな訳ないじゃない、ディアンヌ!」
ほとんど同時に顔を上て否定する。この子たち、意外と気が合うんだよね、と内心苦笑しつつキングの隣に腰掛けた。
「バンが急いでお家に帰らないなんて珍しいからどうしたのかなって」
「おう、もう今日は帰ろうと思ってた♫」
「それでいいの、バンは。まだ何も決まっていないのに」
「時間の無駄だぜ、分かってねぇモン同士で話ししたってラチがあかねぇだろ♫」
940自分の連れ合いと、最近ほんの少しだけ見直した仲間が同じような格好でテーブルに伏しているのを見たディアンヌは、放っておけずについに声をかけた。寝てはいない証拠に、二人共とも時々ブツブツと言葉をかわしているようだ。
「なんでそうなるんだよ♫」
「そんな訳ないじゃない、ディアンヌ!」
ほとんど同時に顔を上て否定する。この子たち、意外と気が合うんだよね、と内心苦笑しつつキングの隣に腰掛けた。
「バンが急いでお家に帰らないなんて珍しいからどうしたのかなって」
「おう、もう今日は帰ろうと思ってた♫」
「それでいいの、バンは。まだ何も決まっていないのに」
「時間の無駄だぜ、分かってねぇモン同士で話ししたってラチがあかねぇだろ♫」
bell39399
SPUR MEいよいよ終わる気配がなくなってきました\(^o^)/絶望的なバンさんとキングです。
バンは自分は狂っているのだろうと思う事がある。そう、エレインに狂っているのだ。彼女の全てを根こそぎ奪いたい。しかし、奪われているのは果たしてどちらだろう。
とにかくもう、バンの頭の中はエレインをふわもふする事で一杯だった。しかし、サボって帰ろうとするたびに頭の中のエレインが「めっ! お仕事はちゃんとしなくっちゃ!」とか「頑張ったら後でごほうびあげる!」などと可愛く叱ったり励ましたりするので、彼は耐えた。閉店後の後片付けまできちんと済ますと「偉いわバン! お家に帰ってきたらいっぱい褒めてあげるね」と言われたので(あくまでもバンの頭の中の話だ)、エプロンを放り出しカウンターを飛び越えて「んじゃお疲れ〜♫」とドアへと跳躍した。
951とにかくもう、バンの頭の中はエレインをふわもふする事で一杯だった。しかし、サボって帰ろうとするたびに頭の中のエレインが「めっ! お仕事はちゃんとしなくっちゃ!」とか「頑張ったら後でごほうびあげる!」などと可愛く叱ったり励ましたりするので、彼は耐えた。閉店後の後片付けまできちんと済ますと「偉いわバン! お家に帰ってきたらいっぱい褒めてあげるね」と言われたので(あくまでもバンの頭の中の話だ)、エプロンを放り出しカウンターを飛び越えて「んじゃお疲れ〜♫」とドアへと跳躍した。
bell39399
SPUR ME昨日いっぱいバンエレしたから(当社比)今日はお休みですごめんね。明日のアプデのことで頭いっぱい……ゴウセルたんは心からの好意でやってます。
その日、豚の帽子亭のコックは早速やる気を失っていた。隣で励ましてくれる係が休みだからだ。
「ちょっとぉバン、オーダー入ってるんだけど! エレインがいないからってサボらないでよね〜 」
ディアンヌはいつも通り煩い。いや、全面的にバンが悪いのだが。
「っち、しゃーねぇな。なんだっけ?」
「何で仕方ないとか言うかな。サラダだってば」
「酒の肴にサラダなんか頼むんじゃねぇつっとけ♫ どうしても食いたきゃホレ、キャベツやる♫」
「ふっざけないでよ! 団長ぉ〜バンがぁ」
「もうっ。バン、ちゃんとお仕事しなさい!」
不意に響く鈴を転がすような愛くるしい声に、ディアンヌは驚きバンは喜色満面で振り返ったのだが。
「キュピーン☆」
432「ちょっとぉバン、オーダー入ってるんだけど! エレインがいないからってサボらないでよね〜 」
ディアンヌはいつも通り煩い。いや、全面的にバンが悪いのだが。
「っち、しゃーねぇな。なんだっけ?」
「何で仕方ないとか言うかな。サラダだってば」
「酒の肴にサラダなんか頼むんじゃねぇつっとけ♫ どうしても食いたきゃホレ、キャベツやる♫」
「ふっざけないでよ! 団長ぉ〜バンがぁ」
「もうっ。バン、ちゃんとお仕事しなさい!」
不意に響く鈴を転がすような愛くるしい声に、ディアンヌは驚きバンは喜色満面で振り返ったのだが。
「キュピーン☆」
bell39399
SPUR MEマジバンエレ。(語彙力)今日はバンエレ閑話。
エレイン自身、運命なるものに振り回されてきたのでそういった言葉に縛られるのは好きではないが、敢えて言うならあの七日間は運命の巡り合せそのものだった。
エールラベルなる《しるし》を集めた本を見せ、それにまつわる話題を面白おかしく聞かせてくれたバン。彼が初対面の上、自分を殺そうとした妖精の女に何故そんな事をする気になったのはその心を読んでもさっぱり理解できなかったが、要するにバンの心は驚くほど単純で分かりやすいのだ。
退屈そうだから、面白い話でも聞かせてやるか。
単純明快である。が、単純が故にエレインには理解できない。バンは余りにも無邪気だ。
だがそれが心地よい。
無邪気に膝に乗せられ、無邪気に水浴びに誘われて、無邪気に身体に触れてくる。
1069エールラベルなる《しるし》を集めた本を見せ、それにまつわる話題を面白おかしく聞かせてくれたバン。彼が初対面の上、自分を殺そうとした妖精の女に何故そんな事をする気になったのはその心を読んでもさっぱり理解できなかったが、要するにバンの心は驚くほど単純で分かりやすいのだ。
退屈そうだから、面白い話でも聞かせてやるか。
単純明快である。が、単純が故にエレインには理解できない。バンは余りにも無邪気だ。
だがそれが心地よい。
無邪気に膝に乗せられ、無邪気に水浴びに誘われて、無邪気に身体に触れてくる。
bell39399
SPUR MEほんわか時空ブリタニアなのでみんな豚の帽子亭で働いている設定です。深いことは考えちゃだめです。話進まねーなっていうのもだめです。 その夜、バンは寝ながら考えていた。
―― 俺、バカじゃね? 何だよ、作戦会議て。つい勢いで言っちまったけど、一体キングと何するってんだ。だいいち豚の帽子亭ではエレインも一緒なんだぜ、どうやって内緒話するってんだ……。
だが、そんな心配は杞憂だった。
「え? 休むって具合でも悪ぃのか?」
豚の帽子亭コック監視員であるエレインが休むと言い出した。バンにとっては一大事である。そもそもエレインが蘇って以来、二人は常に一緒なのだから。
いや、この間姫さんらとの買い物に送り出したけど。
「ううん、違うの。とても元気よ。ええと、何ていうのかな、秘密?」
「秘密?」
「という事ではなくて内緒! じゃなくって、ううん、内緒だけど悪い内緒じゃないの! 本当よ、バン!」
747―― 俺、バカじゃね? 何だよ、作戦会議て。つい勢いで言っちまったけど、一体キングと何するってんだ。だいいち豚の帽子亭ではエレインも一緒なんだぜ、どうやって内緒話するってんだ……。
だが、そんな心配は杞憂だった。
「え? 休むって具合でも悪ぃのか?」
豚の帽子亭コック監視員であるエレインが休むと言い出した。バンにとっては一大事である。そもそもエレインが蘇って以来、二人は常に一緒なのだから。
いや、この間姫さんらとの買い物に送り出したけど。
「ううん、違うの。とても元気よ。ええと、何ていうのかな、秘密?」
「秘密?」
「という事ではなくて内緒! じゃなくって、ううん、内緒だけど悪い内緒じゃないの! 本当よ、バン!」
bell39399
SPUR ME遅くなっちゃった。でも私ルールでは私が寝るまでは今日なのでセーフ。ファンブックによるとエレインちゃん、かなり長時間バンの顔眺めてますね。妖精時間…
朝日がカーテンの隙間からこぼれ、バンの輪郭を光の線できれいに縁取る。眠るバンの顔は日中よりも穏やかで、幼くさえ見える。エレインはそれを眺めるのが好きだった。本人には内緒だが、運命の七日間、あの頃もこうして《変な人間》を眺めていたものだ。
この寝顔をずっと見ていたい、いや、できれば起きている時も。でも起きたら何れはこの森から出ていってしまうだろう。だったらいっそずっと寝ていればいいのに。
あの頃はそんな事を考えていたっけ、とエレインは小さな痛みとともに思い出す。今ではもう、もうそんな心配はいらないのだ。
―― 一度は喪った筈の命。もう二度と貴方とこうして過ごす事など叶わない筈だったのに、私の命も願いも奪い返してくれたバン。長いだけの生に倦んでいた私だけれど、今は生まれてきた事に、生かしてくれた貴方に感謝しているの。この気持ちを私が生まれた日に、形にして伝えたい。
573この寝顔をずっと見ていたい、いや、できれば起きている時も。でも起きたら何れはこの森から出ていってしまうだろう。だったらいっそずっと寝ていればいいのに。
あの頃はそんな事を考えていたっけ、とエレインは小さな痛みとともに思い出す。今ではもう、もうそんな心配はいらないのだ。
―― 一度は喪った筈の命。もう二度と貴方とこうして過ごす事など叶わない筈だったのに、私の命も願いも奪い返してくれたバン。長いだけの生に倦んでいた私だけれど、今は生まれてきた事に、生かしてくれた貴方に感謝しているの。この気持ちを私が生まれた日に、形にして伝えたい。
bell39399
SPUR ME書いている方は何も考えていないのでわりかし楽しいですが、読んでいる頃はダラーとしてきた頃かと思います。今回はよりダラーっとしてます。何も進んでないよ!!
ともあれ、彼女の千年ちょっとの人生において初めての女の子同士のお出かけを満喫したエレインは、バンに貰った結構な額のお小遣いをちょっぴり使い大いに満足して、種族の違う友らと別れた。
一方その頃、バンの家ではキングがシャスティフォルに寝っ転がり、ふわふわ浮きながらお茶を啜っていた。だがこの小一時間の間、二人の間に会話はない。
「キング、お前さ」
その沈黙を先に破ったのは家主の方だった。
「その姿でディアンヌの前でダラダラできねぇからって今ウチでダラダラしてるわけ?」
「喋りだしたと思ったらそれ?! お生憎様だけどオイラたちの間にそんなつまらない見栄はないよ」
「あっそ」
「それよりエレインの誕生日どうするか考えたの?」
974一方その頃、バンの家ではキングがシャスティフォルに寝っ転がり、ふわふわ浮きながらお茶を啜っていた。だがこの小一時間の間、二人の間に会話はない。
「キング、お前さ」
その沈黙を先に破ったのは家主の方だった。
「その姿でディアンヌの前でダラダラできねぇからって今ウチでダラダラしてるわけ?」
「喋りだしたと思ったらそれ?! お生憎様だけどオイラたちの間にそんなつまらない見栄はないよ」
「あっそ」
「それよりエレインの誕生日どうするか考えたの?」
bell39399
SPUR MEガールズトークが続いてますよ!これバンエレタグ詐欺では…
エレインの話はこうだ。
バンを始めとして皆にはたいそう世話になった。
妖精族ではあまり一般的ではないが、人間族の間では誕生日を祝う習慣があるのは知っている。そこで思いついた。《私を生かしてくれている人たちに、自分の誕生日に感謝を伝えたい》、と。
「でも何をすればいいのか、今ひとついい案……が……?!」
「うぐうううう〜〜」
「エレインあなた……!」
「や、やぁね泣かないで!」
その話を聞いたディアンヌはぼたぼた涙を零し、エリザベスはそっと目尻を拭う。周囲の視線と不審がる心の声を感じ取ったエレインは慌てて二人を慰めた。
「ずびっ。ボク、その気持ちだけで泣けてきちゃうよぉ。皆キミが元気なだけで嬉しいのに」
「ディアンヌ、ほらちーんして。でもそうよエレイン。お互い様じゃない、何もそんな……」
724バンを始めとして皆にはたいそう世話になった。
妖精族ではあまり一般的ではないが、人間族の間では誕生日を祝う習慣があるのは知っている。そこで思いついた。《私を生かしてくれている人たちに、自分の誕生日に感謝を伝えたい》、と。
「でも何をすればいいのか、今ひとついい案……が……?!」
「うぐうううう〜〜」
「エレインあなた……!」
「や、やぁね泣かないで!」
その話を聞いたディアンヌはぼたぼた涙を零し、エリザベスはそっと目尻を拭う。周囲の視線と不審がる心の声を感じ取ったエレインは慌てて二人を慰めた。
「ずびっ。ボク、その気持ちだけで泣けてきちゃうよぉ。皆キミが元気なだけで嬉しいのに」
「ディアンヌ、ほらちーんして。でもそうよエレイン。お互い様じゃない、何もそんな……」