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    芝桜。

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    POIPOI 22

    芝桜。

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    留メフィ。
    obm留♂×メフィストフェレス。
    名無し留学生(俺)とメフィスト先輩。

    お題「ウエディング」
    #obm男MC版深夜の創作一本勝負
    #obmプラスB攻

    #留メフィ

    悪魔は誓いを立てるのか バタバタと廊下を駆け抜けて新聞部の部室のドアを勢いよく開く。
    「ひゃー、メフィストごめんっ」
    「なっ……! ちょっと待て、そこを動くな!」
     メフィストは俺が大声をあげながら騒々しく部室に入ってきただけでも驚いたに違いない。それに加え、大洪水に流されてきたようにびしょ濡れに濡れた俺の姿を見て、きっと目眩がしただろう。
     しかし、それでも卒倒したり激怒したりせずに、急いでタオルを取りに走ってくれた。大切なのは俺のことだろうか、それとも、紙だらけで水分に弱い新聞部の方だろうか。
     メフィストは奥の部屋から白い大きなバスタオルを持って俺の前に帰ってきた。どうしてそんな物まで部室にあるのだろう。考えている間に、俺は洗われたあとの犬のようにわしゃわしゃと体中の水滴を拭き取られる。
    「一体全体どういうことだ、傘は持っていなかったのか」
    「突然降ってきたんだよ、しかも、かなりのゲリラ豪雨が」
     俺だってびしょ濡れで泣きそうだ。
    「教室に行くよりもこっちの方が近かったんだよ、メフィストがいてくれて良かった」
     最後にもう一度頭にバスタオルを掛けられ、髪の雫を拭き取られた。
    「よし、これで一応は大丈夫そうだな。あとは着替えを……」
     頭に掛かったバスタオルを両手でめくられる。開けた視界にほっとしたようなメフィストの顔が見えた。俺よりずっと背の高いメフィストが真正面から俺の顔をじっと覗き込んでいる。
    (わぁ……)
     俺の妄想力が高いことは認めるが、白いバスタオルがウェディングドレスのベールのようだ。
    「誓います」
    「はっ?」
     健やかなる時も病める時も、この命ある限り真心を尽くすことを……いや、神に誓っても仕方ないか。悪魔だもんな。

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    芝桜。

    MOURNING執事誕’22おめでとうございます!
    というわけで、全くお祝い関係ないですが、
    去年9月に発行したコピ本より再掲します。

    カプ無しでバルバトスと殿下の話です。
    L30辺りをさまよっていた頃、バルバトスは若く見えて爺に間違いないとは思いつつ、純粋に若いバルバトスと殿下の出会いを見てみたいと思って創作したもの。嘘しか言ってない。
    殿下と執事のこと 魔王の息子が成年を迎えるに当たり、魔王城では王子の新しい執事を召し抱えることが決まった。
     そして、その執事に選ばれたのがバルバトスだった。
     彼の年齢や経歴から考えると誰が見ても異例の抜擢で、当のバルバトス自身もなぜ自分が選ばれたのか、そのはっきりとした理由は分からなかった。

     初出勤の前日、明日からの勤務に向け、先輩の執事から仕事内容の引き継ぎや魔王城の案内、そこに住む人々や取引先についての留意点などの説明をみっちりと叩き込まれた。怒涛の情報が洪水のように一気に流し込まれたが、要領の良いバルバトスは、言われた内容はどれもすぐに理解できたので、その日の昼過ぎには解放となった。
     先輩執事にお礼を言い、仕事場を後にしたバルバトスは、帰宅の前に、しばし魔王城を散策することにした。
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