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    芝桜。

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    芝桜。

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    留メフィ。
    obm留♂×メフィストフェレス。
    名無し留学生(俺)とメフィスト先輩。

    お題「アイス」
    #obm男MC版深夜の創作一本勝負
    #obmプラスB攻

    悪魔はどこまで欲しがるのか 暑い暑いと手をバタバタとさせながらうるさく入ってきた留学生が、いつもの場所にドスンと座る。腰を下ろすやいなや、右手にぶら下げていたビニール袋の中からアイスクリームらしきものを取り出し開封し始めた。毎度のことだが、新聞部を何だと思っているのか。
     じっと睨みつけていると、こちらの視線に気づいたようで、顔を上げた留学生と視線が合った。
    「何? 欲しいの?」
     そんなもの欲しいわけがない。
    「最近、冷たいものばかり食べているな」
    「だって、夏だもん。暑いし」
     留学生は途中まで開封しかけたアイスクリームのパッケージをこちらに向けて見せた。
    「それに、懐かしいんだよね。今、購買部で「人間界フェア」をやっててさ。見覚えのあるものを見つけると思わず買ってきちゃうわけ」
     こちらに向けられたパッケージには、赤い背景に餅のような絵とウサギのキャラクターが描かれていた。容器も普通のアイスクリームとは違っていたので、少しだけ興味を惹かれた。
    「それは餅なのか?」
    「へぇ〜、メフィストでも餅は分かるんだね」
     留学生がおかしそうに笑った。馬鹿にされた気分だ。
    「餅。そう、バニラアイスを餅で包んだやつ。美味しいよ。一個食べる?」
     そう言いながら、ピンクのフォークで白く丸い餅のアイスを突き刺し、こちらに差し出す。しかし、それ以上は動く気がないようで、受け取るには私が立ち上がってそちらに行かなければならない。食べてみたい気持ちはあるが、そこまでして施しを受けるつもりもない。
    「二個のうちの一個も貰ったらお前の分がなくなるだろう」
     やんわりと断る。しかし、留学生は諦めが悪かった。
    「いいのいいの。俺はメフィストにだったら何だってあげちゃう」
     ニコニコと笑顔で腕を伸ばしたまま、一歩も引かない態度だ。
    (詭弁、だな)
     何でも差し出すと言うのなら、今すぐにその唯一の魂を私に差し出して見せればいい。
    (そうすれば、お前は永遠に私の……)
    「ねぇ、メフィスト。いるの? いらないの?」
     はっと我に返ると、目の前に留学生の姿があった。餅のアイスが銃口のように口元に突きつけられている。
    「……分かった。いただこう」
     観念した私は差し出されたままのアイスにパクりと食いつく。モチモチとした食感とバニラアイスの甘さが口いっぱいに広がった。

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    芝桜。

    MOURNING執事誕’22おめでとうございます!
    というわけで、全くお祝い関係ないですが、
    去年9月に発行したコピ本より再掲します。

    カプ無しでバルバトスと殿下の話です。
    L30辺りをさまよっていた頃、バルバトスは若く見えて爺に間違いないとは思いつつ、純粋に若いバルバトスと殿下の出会いを見てみたいと思って創作したもの。嘘しか言ってない。
    殿下と執事のこと 魔王の息子が成年を迎えるに当たり、魔王城では王子の新しい執事を召し抱えることが決まった。
     そして、その執事に選ばれたのがバルバトスだった。
     彼の年齢や経歴から考えると誰が見ても異例の抜擢で、当のバルバトス自身もなぜ自分が選ばれたのか、そのはっきりとした理由は分からなかった。

     初出勤の前日、明日からの勤務に向け、先輩の執事から仕事内容の引き継ぎや魔王城の案内、そこに住む人々や取引先についての留意点などの説明をみっちりと叩き込まれた。怒涛の情報が洪水のように一気に流し込まれたが、要領の良いバルバトスは、言われた内容はどれもすぐに理解できたので、その日の昼過ぎには解放となった。
     先輩執事にお礼を言い、仕事場を後にしたバルバトスは、帰宅の前に、しばし魔王城を散策することにした。
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    DONEお題:「水着」「天界」
    留♂〆です。

    またまた、可愛いしめぴが出来上がりましたので献上します。
    しめぴには、夏が似合うね!

    本編進んでないので、天界のことはネタバレを参考にしました。
    解釈違いましたら申し訳ありません、私なりの世界観です。
    他にも、捏造ありますので、ご理解いただける方だけお進み下さい。

    #obm男MC版深夜の創作一本勝負
    #obmプラスB攻
    煌めく波に、揺られて。天界に、まさに「天国のビーチ」という名の砂浜があると聞き、シメオンを誘ってみた。

    「シメオン、天界にめちゃくちゃ綺麗なビーチがあるってホント?」

    「うん、『天国のビーチ』って、それはもう真っ白の砂浜で海も透き通ってて、お魚さんもいっぱいいるビーチがあるよ!子供の頃はよく行ったなー」

    「俺、そのビーチ行ってみたいなー!せっかく夏なのにさ、魔界って全然そんな感じしなくてつまんないんだよねー」

    「わかった!俺も、話してたら久々に行ってみたくなったし、ミカエルに相談してみる!」

    そんな話をしてから数日が経ち、ミカエルからの許可が下りたとシメオンから連絡があった。

    そして、天界へ行く日。
    ルークから恨み節を言われながら、ミカエルへの大量のみやげと報告書の束を渡されたあと、俺たちは天界へと向かった。
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