共に灰になってその関係にいち早く気づくとしたら、彼かもしれないと知っていたのかもしれない。
キラが出て来た部屋が開いていて、そこを覗き込んだアスランが目にしたのは、下着姿でぐったりとしているカガリの姿だった。
声も出せなかった。キラとカガリは姉弟で、仲が良い。だからと言ってこれはなんだ?明らかな情事の後の匂いがする。
「あ・・・スラン?」
声がかかった。服を着こんだカガリがバツが悪そうな顔をしてそこに立っていた。少し顔が青ざめている。
「か・・カガリ?!嘘だろう?お前たち・・・そんな訳、ないよな?」
「・・・・・・」
沈黙は肯定の証だった。アスランはそれでも信じられないと言わんばかりにカガリの肩を揺すった。
「・・・そんな事、しないよな?!お前たちは・・・・」
「するんだ。・・・軽蔑したか?アスラン」
最初は戯れから始まった。今はもう、止まる事はない。止める、つもりもない。少なくてもカガリはそう思っている。
「・・・二人共想い合ってるのか?」
「さあな・・・判らない。キラの気持ちを聞いたことがないからな」
なんだそれは・・・とアスランは憤ったままキラの去って行った方へと走って行った。
一人残されたカガリは気だるい身体のまま一筋涙を零した。
キラの肩を掴んで振り返させると、彼はきょとんとした顔でこちらを見た。
まるで何事もなかったかのように・・・。
「どうしたの、アスラン?」
「お前・・・・か・・・・」
「か・・・?」
「カガリと、寝てるのか?」
怒りが噴き出しそうになったが、なんとか落ち着かせて問いただした。
キラはハッと驚いた顔をしたが、すぐに「うん・・・」と素直に返した。
「アスランにバレちゃったんだ・・・」
「今すぐ止めろ!!カガリはお前の玩具じゃないんだぞ!!」
「・・・僕も溜まってたしカガリも持て余してた・・・仕方ないよね」
「・・・言いたい事はそれだけか?」
アスランがぶん殴ってやろうとした所で、キラは静かに目を伏せた。
まるで殴られるのを待っているかのように。
「キラ・・・お前たちは馬鹿だ!!」
「うん・・知ってる」
でも、バレてしまったから。もう止めないといけないと思った。
キラの紫色の瞳から涙の滴が頬を辿って落ちた。
ただの火遊びだから
お題配布元「確かに恋だった」確かに恋だったbot@utislove様より。
あとがき。
これ・・・アスランが黙認してくれればハッピーになる可能性が・・・?
お読み下さってありがとうございます。