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    ぐ@pn5xc

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    ピロートークの仲良し七五。高専の頃は付き合ってない七五です。R15くらいです。2024.7.4 #ななご3days2024

    #七五
    seventy-five

    お前を感じるもの「お前、お尻大きいよね」
     先程まで甘やかな声を出していた恋人は、今は仰向けに寝転がり、んふふ…と笑う。
    「僕、お前の大きいお尻、好き」
     
    「お前のこのむちっとしてドカッとした尻がさぁ~、こう、ガンガンくるのが、あ~いいなって」
     むちっとしてドカッとしてガンガン…
     言いたいことはわかる気はするが、もう少し別の言い方はないのか、というより、そんなことを思っている余裕がありましたか? と、七海は思ったが口には出さなかった。
    「幅がいいんだよね~」
     五条はまだ喋っている。両手を伸ばし空を掴むようにして、たぶんそれが七海の腰の大きさなのだろう。
    「あ~、ななみだなあ〜って気がする…」
    「尻がですか」
    「そう。尻がななみ」
     ななみが尻。言ってから何かツボに入ったのか、五条はブファと笑う。あはあは笑って咳き込むので、
    「水を持ってきますよ」
     七海は身を起こした。
    「まって、まだパンツ履かないで」
     五条が言う。
    「履かないで、そのまま歩いて、水取りに行って」
     振り向くと、恋人は拳を顎にあて、「お、ね、がい♡」と目をキラキラさせる。七海は立ち上がって下着を履いた。
    「あ~何だよも~」
     歩いてくお前の後ろお尻を見ようと思ったのにぃ~
     文句を無視して七海はキッチンへ向かった。

     
     水を飲んで息をついて、五条は、それにしてもさあと言う。
    「お前、昔からそんなに腰がっちりしてたっけ? 高専の頃はただひょろひょろしてた印象あるけど」
     筋肉はさ、後からつくけど、骨格はさあ? そんなだったっけ、お前。
    「骨太ではありましたけどね」
     七海は言った。
    「高専を出てから背も伸びましたからね。…骨も成長したんでしょうかね」
     ふ~ん…、五条は言って
    「お前がそんななるとは思ってなかったなぁ。何回も言うけど」
     まろい頬に影を落とす長く白い睫毛を七海は眺めた。この先輩は特に顔は、高専の頃とほぼ変わらない。それでも肉体はやはりあの頃よりもひとまわり大きくなった。
    「私はあなたの小ぶりなお尻、好きでしたけどね」
     言うと、五条は、え?高専のとき? と聞く。はい。
    「あなたのきゅっとしたお尻、掴んだらどんな顔するだろうと考えてましたよ」
    「え? お前そんなこと考えてたの? 高専のときに? あんな妖精みたいな顔して?」
     ええ~とのけぞる五条に
    「健全な十代男子ですからね、それくらい思いますよ」
     それにあなた、やけに短い上着着てましたし。
    「目の毒でした」
     ええ~、五条はまだ動揺が治らない。
    「えっちじゃん、ななみくん。うあ~、むっつりえっちじゃん」
     ヤバい、何か興奮した。五条はボフンとブランケットの中に一回潜り、それからそろそろと顔を出した。
    「あんな涼しい顔したけんとくんがさぁ~、そんなこと考えてたなんて…」
     言ってくれれば良かったのに。五条さん、お尻揉ませてくださいって、言ってくれれば良かったのにさぁ~
    「言うわけないでしょう」
     七海はあきれた。あの頃の自分は、五条に振り回され、でも五条から目が離せず、まさか将来こんなふうになるなんて思いもしなかったのだから。
     七海は、ほんのり頬を染めてぱちぱちと睫毛を瞬かせている五条をじっと見つめた。ふいに顔を近づけ、青い瞳を覗く。
    「…先輩、お尻揉ませてください」
     う~あ~、五条は目を閉じ、それから口もむむむ~と閉じ、しかしゆっくり口の端を上げて、目を開け七海を見つめた。
    「もう、あんまり小さいお尻じゃないけど?」
     

     七海はブランケットの中の五条の体に手を這わせた。背中から腰へ、ウエストの辺りを掴み、それから手を滑らせてしっかりと筋肉の張った臀部の上の方を撫でた。
    「腰、細いですよね。筋肉は乗ってますけど」
    「うわ、やらしい」
     五条は、んふふと笑う。ななみくんはえっちだなぁ~
     しかし、七海が尻の下の方を撫で始めたので、ん…と息をついたまま、もうあまり喋れなくなった。
    「ここが、やわらかいんですよね」
     それから、ここが。
     五条は、あっと言って、ただ七海にしがみついた。
     汗の匂いがした。
     シャワーを浴び直してないから、七海がいつもつけている香水の匂いはもうすっかり飛んでしまっていて、ただ、七海の汗の匂いがした。
     …汗もななみ、
     五条は思ったが、もちろん伝える余裕はなかった。

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    ナルマヨが好きなかほるさんには「さよならの前に覚えておきたい」で始まり、「ほら、朝が来たよ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以上でお願いします。
    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/801664
    サヨナラの前に覚えておきたいことがあった。キミと過ごした時間と、その思い出。そして、その肌の温もりと匂い。ぼくはもう、誰かをこんなに愛することなんてないと思っていたから、心に刻みつけておきたかったんだ。でも、「お別れの前に、最後の『ふれあい』を……」なんてお願いするのは、男としてどうかと思ったし、実際そんな余裕もなかった。みぬきを養子として迎える手続きに、自分の弁護士資格の手続き。マスコミ対策も苦労した。
     あの頃、真宵ちゃんは何度かぼくに連絡をくれていてた。でも、タイミングが合わず、折り返しを掛けることも忘れ、少し疎遠になっていた時期もあった。ちゃんとゆっくり話をできたのは、全ての手続きが終わった後だったように思う。真宵ちゃんは、泣けないぼくの代わりに泣いてくれた。だから、ぼくは真宵ちゃんに「あの日の真実」と、今は姿が見えない黒幕について、ありのままを話したんだ。
     これで全てが終わったと思った。ぼくは表舞台を離れ、地道にぼくの道を行く。真宵ちゃんは、家元として堂々と陽の当たる道を歩いていく。だから、ここでお別れだと……。でも、実際は想像していたものと全く正反対の反応だった。
    『よか 1359

    Sssyashiro

    DONE【展示】書きたいところだけ書いたよ!
    クリスマスも正月も休みなく動いていたふたりがい~い旅館に一泊する話、じゃが疲労困憊のため温泉入っておいしいもの食ってそのまましあわせに眠るのでマジでナニも起こらないのであった(後半へ~続きたい)(いつか)
    201X / 01 / XX そういうわけだからあとでね、と一方的な通話は切られた。
     仕事を納めるなんていう概念のない労働環境への不満は数年前から諦め飲んでいるが、それにしても一級を冠するというのはこういうことか……と思い知るようなスケジュールに溜め息も出なくなっていたころだ。ついに明日から短い休暇、最後の出張先からほど近い温泉街でやっと羽が伸ばせると、夕暮れに染まる山々を車内から眺めていたところに着信あり、名前を見るなり無視もできたというのに指が動いたためにすべてが狂った。丸三日ある休みのうちどれくらいをあのひとが占めていくのか……を考えるとうんざりするのでやめる。
     多忙には慣れた。万年人手不足とは冗談ではない。しかしそう頻繁に一級、まして特級相当の呪霊が発生するわけではなく、つまりは格下呪霊を掃討する任務がどうしても多くなる。くわえて格下の場合、対象とこちらの術式の相性など考慮されるはずもなく、どう考えても私には不適任、といった任務も少なからずまわされる。相性が悪いイコール費やす労力が倍、なだけならば腹は立つが労働とはそんなもの、と割り切ることもできる。しかしこれが危険度も倍、賭ける命のも労力も倍、となることもあるのだ。そんな嫌がらせが出戻りの私に向くのにはまあ……まあ、であるが、あろうことか学生の身の上にも起こり得るクソ采配なのだから本当にクソとしか言いようがない。ただ今はあのひとが高専で教員をしているぶん、私が学生だったころよりは幾分マシになっているとは思いたい。そういう目の光らせ方をするひとなのだ、あのひとは。だから私は信用も信頼もできる。尊敬はしないが。
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