天猪都内河川沿いで毎年行われている大規模な花火大会。
そこには多くの人々が集まり、それぞれが屋台や、夜空に浮かぶ大輪の花火を楽しんでいる。非日常的な空間に、浮かれ騒ぐものも少なくない。
もちろん、それは人も異端者も同じだ。
本日、我々の業務は、そんな異端者共の存在が世に露呈する前に「処分」することである。
浴衣や甚平などを着用する者も多い中で、我々のスーツ姿は恐らく異質なものかもしれない。しかし、それをあえて気にするものもいない。日が落ちかけているのにも関わらず、むわっとした熱気があたりを包んでいた。
「手筈通り、このルートで見回りを開始します。それぞれ2人1組で行動するように。何か不振な点があれば、どんな事でも報告するように。では、解散。」
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