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    さなか

    @o_sanaka

    成人腐(↑20)。主に石乙で文字と絵を投稿してます。

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    さなか

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    教師×生徒の学パロ石乙

    #石乙
    stoneB

    学パロ石乙 頬にそよそよと当たる風に、石流が目を開けば、白い天井が目の前にあった。
    「……あ?」
     同時に側頭部にズキリと痛みを感じて、顔を顰めたところで「…気がつきました?」なんて声が聞こえた。
     石流が軽く身体を浮かせて声のする方を見れば、石流が寝ているベッドの脇に一人の生徒がちょこんと座ってこちらの様子を見ていた。黒髪に垂れ目、そして学校指定のジャージを着ている彼は、自分が受け持つ選択授業を受けている生徒のひとりだ。
    「……乙骨」
    「授業中に飛んできたボールが先生の頭に直撃したんですよ、覚えてます?」
     言われて石流は「あー」と思った。確かに、今日の授業は球技で、準備体操を終えてから軽くキャッチボールをするように指示したのだが、途中で「危ない!」と言う声が聞こえたと思ったら意識が飛んだのだ。
     石流が寝ていたのは保健室で、周りを白い布を張った衝立に囲われている。窓際のベッドだが、そこにも白いカーテンが掛かっていて、窓から入ってくる風に揺れていた。
    (…しっかし、まさかボールが頭に当たって気絶するとか…)
     それほどの衝撃だったのかと思わず頭を抑えた。そんな石流を乙骨が変わらず心配そうに「大丈夫ですか?」と気にしている。
     そんな乙骨に石流は顔を向けた。
    「…授業はどうなったんだ?」
    「烏鷺先生が引き継ぎました。僕はその…先生が心配でこっちに残っちゃいました」
     乙骨がおずおずとそういってきて、石流が目をパチクリとさせれば、乙骨は言葉を続けた。
    「……先生に当たったボール、僕が投げたものだったので、謝りたくて……本当にすみませんでした」
     そう言って乙骨がペコリと頭をさげる。そういうことかと思いつつも、そこまで気にしてたのかとも思ってしまう。
    「わざとじゃねぇんだろ、気にすんなよ」
    「でも…」
    「俺は石頭だし、もうなんともねぇって」
     本当はまだじわじわ痛みはあるが、乙骨を心配させまいとそういえば、乙骨は不安そうに石流を伺いながら「本当ですか?」なんて疑ってくる。
    「他に痛いところはないですか?倒れたときにぶつけたとか」
    「だから、大丈夫だって」
    「…本当に、本当ですか?」
     乙骨が不安げに瞳を揺らして身を乗り出してくる。すぐ近くに乙骨の顔があって、手を伸ばしてすぐの距離に乙骨の身体があった。
     いくらなんでも近すぎるだろ、と思った。
    「ぼく……心配なんです、先生のこと」
     乙骨は苦しそうにそう言った。


     乙骨憂太は、真面目な性格で運動も出来るし、頭も決して悪くはない。地味で目立たないが、友達想いで傍には誰かしら隣にいる。年相応の笑顔はかわいいとすら思ったし、すらっとした手足は細いが頼りないという程でもない。
     風紀委員で学則はしっかり覚えていて守っているし、所属する剣道部でも大会では毎回いいところまで行くらしいという話を聞いた。
     自分は非常勤教師でたまにしかこの学校に顔を出さないが、来れば必ず乙骨と顔を合わせる。乙骨が石流に合わせているのか、石流が乙骨に合わせているのか、最早どちらかは分からないけれど、自然と顔を合わせたら、こっそり空き教室に入る。
     まるでそれが自然の流れみたいに。


    「ん……」
     だから、心配そうな顔の乙骨に口付けを落としたのも自然の流れだった。いつも、二人きりになったらしていた秘め事のひとつ。今日はいつもと違う場所、違うシチュエーションだけれど。
     石流が乙骨の腕を掴んで引き寄せれば、乙骨もベッドの上に片膝を置いて乗り上がってくる。
    「…っ、せん、せ…」
     唇が離れてから、乙骨が不安そうな表情で石流を見た。石流もそういやここは保健室だったなと思って、周りを伺った。
    「…保健の先生は?」
    「…さっき呼ばれて、出て行きました。しばらく戻れないかも、って、言われました…」
    「ふーん」
    「…他のベッドも空いてるので、今は先生と僕だけです」
     それでも、ここは保健室だし、いつ他の生徒が入ってくるかも分からない。風のイタズラでカーテンが捲れて、窓の外にいた誰かに、見られるとも限らない。
    (……まぁ、今更だけどな)
     そうだ、今更だ。いつもの空き教室での逢瀬だって、いつ誰が入ってくるかも分からない場所で、なのだから。
     だが、今日はうっかりベッドの上だからいつも以上にそういう気分になってしまう。
     石流は乙骨の腰を抱き寄せると、自分の身体の上に跨がる体勢にさせた。それから、乙骨の首筋に口付けながら、ジャージのチャックをジーッと下ろしていく。
    「…っ、せん、せえ…」
    「…少し触るだけだよ」
     前を開ければ、下に白い生地の体操着を着ている。その内側に手を入れて、めくりあげれば、薄くて白い肌が顔を出した。
    「ん……」
     石流がちゅっとその肌に口付ければ、乙骨が僅かに呻いた。ちらりと顔を見れば、顔を真っ赤にさせて潤んだ目をこちらに向けてきている。ガキのくせにエロすぎるだろ、と思いつつ、胸元に舌を這わせて、掌でも撫でていった。
    「…ん、ぅ…ふぅ、ン……」
     乙骨は口を手で抑えて、漏れ出る声を堪えていた。それはそれで色っぽくて興奮を覚えながら、胸の先端に歯を立ててやれば、「ひゃっ」と乙骨の口から高い声が漏れた。
     視線だけ向ければ乙骨が、慌てて口を両手で抑えたのが見えた。それが可笑しくて、舌でその先端を撫でながら、もう片方を指先でぐりぐりと弄ってやった。
    「むぅ、ふぅ…ん、んぅ……」
     もぞもぞと乙骨の腰が揺れている。それに気付いて、腰の辺りから尻まで撫でてやれば、ピクンと乙骨の肩が揺れた。本当に分かりやすい身体をしていると思った。
     石流は口元だけでクスリと笑った後、胸から腹の辺りまで唇を移動し、乙骨の下のジャージに指を掛けた。
    「…せん、せ……」
    「…ジャージだけだって」
     その言葉の通り、体操着のショートパンツは脱がさずに、ジャージだけ下ろしていけば、上半身と同じく白くて細い足がするりと出てくる。乙骨の腰を抱いたまま、太股をちゅっと口付け、膝にも唇を落としていった。
     まだ毛も生えていない乙骨の足は、節張ってて血管も浮き出ている。ちゃんと食ってんのか心配になるが、ふくらはぎの筋肉はしっかり付いているので、決して皮と骨だけという身体ではない、というのは分かる。今度こっそり焼き肉でも連れて行ってやるかなんて思っていれば、ごろりと乙骨が後ろに倒れ込んだ。
    「…も、いつまで足、舐めてんですか……」
     どうやら石流が乙骨の足を堪能しすぎて、乙骨が身体のバランスを崩して後ろに倒れてしまったようだ。
     するとちょうど石流の目の前でM字開脚しているような体勢になり、乙骨は慌ててその両足を閉じた。閉じる前に、その股間が腫れ上がっているのが目に入ってしまった。
    「若ぇな……」
    「…っ、誰のせいで、こんな……」
    「はいはい、俺のせいだよ」
     あっさりそう言ってやって、乙骨を抱き寄せてから、あやすように背中を撫でた。乙骨が胸の中で膨れているのがなんとなく分かった。
    「……ちゃんと、バレないところで抜けよ、それ」
    「……学校のトイレでそんなこと出来るわけないじゃないですか」
    「…まぁそれもそうか」
     ちょっと触りすぎたかなんて思っていれば、乙骨がおずおずと顔をあげてくる。
    「……先生がして、くれないんですか?」
     そしてそんなとんでもない誘い文句をぶち込んでくるのだから勘弁して欲しい。

     乙骨は普段は真面目な生徒で、むしろ風紀委員だから、学校の規則を取り締まる側だ。そんな彼が非常勤とはいえ教師である石流とこんな行為に及んで、あまつさえ誘い文句まで口にするのだ、ギャップがエグくて、石流も正直くらくらしている。
     それでもさすがに、学校でこれ以上のことをするのはマズい、バレたら石流は捕まるし、乙骨も下手したら退学になるだろう。変な噂がたって、乙骨が不埒なやつに手を出される可能性だってある。
    (……というか、学校じゃなくても最後までヤったら捕まるだろ……なんだっけ、強制わいせつ罪…?青少年保護育成条例違反…?)
     なんとなく頭痛を感じていれば、乙骨がこてりと石流の肩に頭を乗せてきた。
    「……ごめんなさい」
     そしてポツリポツリと言葉を続けてくる。
    「僕とこういうことをして、悪くなるのは先生の立場だって、分かってるんです。こんなことダメだって、分かってるんですけど、でも…」
     ぎゅっと抱きついてくる乙骨の肩が震えている。それに気付いて、石流は小さく息を吐くと、その背中をそっと撫でた。
    「……俺がお前に手を出した時点でヤバいことにはなってんだから、今更だろ。いやほんと、バレない程度にはしようと思ってんだけどな…」
     けれどそれも、そろそろ限界かもしれない。

    「憂太」
     耳元で名前を呼んでやれば、ピクンと乙骨の肩が大きく跳ねた。そしてあげてきた顔は真っ赤で「え、あ、なまえ……」といいながら口をパクパクさせている。そんな反応もかわいくて、ちゅっと触れるだけのキスをした。
    「……今度、うちに来るか?」
    「え……」
    「…来たら、最後までする。そしたらもう、後戻りは出来なくなるぞ?」
     それでも来るか?と念を押せば、乙骨は目を見開いた後、それを一度細めてから、頷いた。
     それからまたぎゅっと、石流に抱きついた。
     そんな乙骨の身体を受け止めながら、石流は内心大きく息を吐いた。
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