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    aoi_sssnote

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    MAIKING「形而上 楽園」11話目。

    全年齢ですが、今回ちょっと注意書き多いです。

    ⚠️とんでもない捏造と妄想のオンパレードです
    ⚠️ちょっと痛い思いをして血が流れる描写があります。流血苦手な方はご注意を
    ⚠️最後はふたりとも生きてハッピーエンドです
    ⚠️とんでもない捏造と妄想のオンパレードです(大事なことなので二回言いました)

    もう本当にやりたい放題。
    心のまま自由に何処までも羽ばたいてほしい。
    そう願って、その手を放したはずだったのに。

    生きてほしいという私の言葉に応え、サンダルフォンは無垢な笑顔だけを残して飛び立ってくれた。
    天司長の役割と、私の未練と。彼のしなやかな背に、私が託した羽はさぞや重かったに違いない。
    それを背負ったまま、サンダルフォンは長い長い刻を身も心も擦り切れるまで一途に生きた。ついにはこの広い空の下、ひとりきりになるまで。
    私が遺した言葉が、零した想いが、彼にどれほどの孤独を齎したことか。

    再び意識を手放した身体を抱いて、私は目を閉じた。
    いくら強く引き寄せても、しなやかな手足を摩っても、厚く重ねた羽で覆ってみても。サンダルフォンの肌は冷えていくばかりだった。流れ出るエーテルも止まらない。自らの意志で滅びを選択した彼を引き留める術は、私にはもうなかった。
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    MEMO愛ゆえにサンダルフォンが泣いてもやめないル様、についてのネタメモ。

    支部に「Seventh Heaven」てタイトルで上げた話で書きかけてて、途中で放り出してる話の続きです。
    あの場所で再会後に転生して人間に生まれ変わったルシサンで、無事再会できて両者ともに記憶もあって、当然のように急速に親しくなるしお互い最優先の生活し始めるんだけど、そのうちサンダルフォンの方が悩み始める。
    人間として生きてきて普通に生活してるから、今は自分にもだけどル様にも当然家族がいるし友人がいる。昔みたいにお互いしかいない、みたいな状況じゃない。役割も何もなく自由に生きれる。
    ル様が会社の同僚女性あたりに慕われてる姿とか見て、ただの人間である今なら例えば女の人と結ばれて子供をもうけることもできるし、むしろこの世界では自分との関係を再構築しようとするよりそっちの方がル様にとっては幸せなのでは?とか思い始める。

    お互いの家を行き来して、たまには泊まったりもしてたのに(全然清い、手も繋いだことない)、微妙に距離を置こうとし始めるサンダルフォン。
    ル様は何となく、離れようとしてるのか、ということに気付く。理由も、フォンの言動とかから薄っすらと察してはいる。でも、だからこそ離れない。むしろぐいぐいいく。
    でも好きとか愛してるとか言わないから、フォンはル様のそれは昔と同じ親愛で、失敗してしまっ 2239

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    DOODLE「ソラリス(スタニスワフ・レム著)」のクリスとハリーを、設定弄ってル様と3ダルフォンに置き換えてみる遊び。親和性高い気がしてやってみた。

    いわゆる死ネタなので苦手な方は回避を。

    原作ではふたりの話がメインではないけど、とても素晴らしいです。おすすめ。
    最後のル様の心情は明記されてないので私の勝手な解釈です。
    変なことしてごめんなさい、でも楽しかった。
    研究者のル様。恋人は少し年下の安寧フォン。
    仲睦まじく愛し合っていたふたりは、優秀な研究者であるル様の仕事が忙しくなって研究に没頭し始めたことをきっかけに少しずつ拗れ始める。
    やがて擦れ違いが相互不理解と不和を生んで、段々自分の存在はル様にとって重荷でしかない、必要のないものだと病み始めて災厄フォンに。

    ある日我慢の限界だった災厄フォンがル様と喧嘩になって、その直後(やや衝動的な面がありつつ)自分などいないほうがいいんだと自害してしまう。
    そこまでフォンが追い詰められていたとは思っていなかったル様は衝撃を受け、後悔と悲嘆にくれる。



    それから数年経って、未開の星…じゃなくて島カナン(本当はソラリスですが便宜上)の研究のため島に造られた研究所に、他数人の先に赴任していた研究者と一緒に滞在することになるル様。

    そこは島そのものが意思を持ち、常に形を変えながら独自の進化を続けているという、全くの未開の島。ここから先の人間の更なる進化の鍵がそこにあると考えられていて、その島との意思疎通を図りたいというのが研究所の意向。

    そこに先に赴任していた研究者は、みんな不思議な「客」の来訪を受け 3154

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    DONE月下麗人


    お花の妖精サンダルフォンと妖精の王ル様なルシサン。

    ルシフェルという名の精霊がいる。
    高位の精霊である彼は、花や草に宿る小さな精霊たちーー妖精とも呼ばれる儚い存在を、守護し育むものだった。
    光を司る彼は、それらあらゆる妖精たちから「光の王」と敬われ讃えられていた。朝露に映える陽の光のように煌めく髪と、果てなく澄んだ蒼い瞳。すらりとした長身の美しい青年の姿をしている。
    王には、ただひとりの想い人がいた。やわらかく渦を巻く茶色い髪に、甘く熟れた木の実のように艶やかな赤い瞳、白くなめらかな肌。いまだ幼さを濃く残した肢体がしなやかに瑞々しい、花の妖精。光の王ルシフェルがいつでも丁寧に大切に音にするその少年の名前は、サンダルフォンと言った。

    天辺が見えないほど高く大きく伸びた、この世界で最も長命な樹を住処にして、ふたりはいつも傍にあって日々を過ごしている。
    柔らかに萌える草を褥にして夜を過ごした王は、腕の中に横たわる少年のこめかみに唇を落として名前を呼んだ。ふわふわの癖毛に覆われた少年の頭が胸元に擦り寄ってこようとするのを、優しく窘める。
    「ほら、サンダルフォン。そろそろ起きて支度をしなければ。ガブリエルたちが来てしまうよ」
    渋々といった具合に 7952

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    MAIKING妖精のやつ途中
    こんな感じで好き勝手設定作って書いてます
    「おはよう、私の愛しい花の君」

    蒼い瞳をやわらかく蕩かして告げる。
    それこそ愛らしい花が咲き零れるような顔で笑ったサンダルフォンが、細い腕を伸ばしてルシフェルを引き寄せ、その頬に唇を押し当てた。ふわりと柔らかく小さなそれに、ルシフェルは顔をずらして自らの唇を合わせる。小さく可愛らしい音を立てて軽く吸ってから、ほっそりとした少年の身体を腕に抱えて立ち上がった。

    「今のうちに水を浴びに行こうか」
    「ーー、」

    サンダルフォンは唇だけでルシフェルの名前を呼んだ。ルシフェルは小さく頷くことでそれに答えた。
    開花期にない花の妖精たちは、言葉を発することができない。音を紡げないのだ。開花への準備を整えるため、できるだけ力の浪費を抑えるために、肉体も子供の姿のまま成長をしない。一年の大半を固く蕾んだ身体の内側にたくさんの力を溜めて過ごし、盛りである開花期に精一杯の大きく美しい花を咲き誇らせる。そうして花が開いている間だけは、肉体も本来の姿を取り戻して相応の年齢へと成長する。思うまま言葉を語り、歌を紡ぎ、大切なひとに愛を囁きーー花が枯れれば、また小さな子供の姿に。
    そうした日々を繰り返して生きてい 623