若だ!ゲーム「なあイチバン。そんなに青木ってわかるものか?」
春日の向かい側に座るナンバはおもむろに呟いた。趙特製の炒飯を頬張る途中で声を掛けられた春日は口の前でレンゲを一旦止めたが、質問の内容を理解できずに口を大きく開けてぱくっと炒飯が盛られたレンゲを口に加えた。
思案顔を浮かべながらもぐもぐと炒飯を咀嚼する。ゴクリと飲み込んでようやくナンバの質問に答えた。
「まあ、若だっていうのは割りとわかると思うけど」
「そうなのか? あんなのだけじゃすぐに同じだって気づけ無いだろ?」
「そうはいっても実際に気づいたわけじゃない、春日くんはさ」
二人の会話にちょうどよく追加の料理を持ってきた趙が間に入る。近くの席から丸椅子を運んで、二人のテーブルに腰掛ける。店内はちょうど二人しかおらず、注文していた料理も作り終わったところだった。
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