オール・バターミルク・スカイ 赤の腕章。それはエルディア人であれば誰もが求める、憧れの特権だった。全世界の人民から疎まれる存在、ユミルの民…エルディア人。
名誉マーレ人となれば、エルディア人であっても他の人間と同様、平等な扱いを受けられる。
新生戦士隊の戦士長となることが決まっているジークを除けば、残る戦士の枠は5人。万が一戦士が欠けた時の控えとしての枠が1人。
マルセル、ベルトルト、アニ、ピーク、ポルコ、ライナー。
最終候補生として選ばれた六人の子供たちは、戦士になるため日夜訓練に励んでいた。候補生たちは着実に実技、技工の分野で評価を得て、戦士の選考基準を満たしていっていた。
腕章をつけずとも平然と訓練場を歩き、監視するマーレ軍の幹部に、合格だ、と声を掛けられる候補生達。
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