はなせないこの関係を続けて、今回で半年ほどになる。
シルバーももう幾分かこなれてきて、緊張してはいるものの、寝床に上げて抱き寄せてやればくたりと体を預けてくれるようになった。
余計な緊張はシルバー自身を疲れさせてしまうものだからないに越したことはない。このまますぐ先に進んでもいいが、もう少しスキンシップを図ってもいいなと思案しながら背鰭の辺りをさすってやっていると、シルバーが少し顔を上げて「…あの、さ」と少し強張った面持ちではなしかけてくる。
おや、緊張しなくなったように見えていたのは気のせいだったかと認識を改めながら「どうした?」とできるだけ緊張させないように聞くと「ん、あのな、その…」と言葉を探している。
ふむ、なんだろう?何かこの行為とは別の頼み事だろうか?こういう関係になっているからというわけではないが、自分に出来ることならしてやるつもりだ。
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