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    陽炎@ポイピク

    ジョジョ5部プロペシメインです。パソコンもペンタブもないので携帯撮り&アナログ絵しかうpしません。
    🍞🚄🍊🍋の沼にも浸り中
    時々®️®️®️🔥🌊

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    POIPOI 486

    陽炎@ポイピク

    CAN’T MAKE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    『ご都合スタンド攻撃』
    兄貴がペッシと同じ年齢になる話
    左右曖昧表現あるのでご注意下さい
    「ペッシ、ペッシ!」
    誰かの声が聞こえる。知ってるようで知らない声。
    アジトでうたた寝していたオレはうっすらと瞼を開けた。
    「よぉペッシ。お目覚めか?」
    ぼんやりとした意識のままのオレの前には金髪蒼眼の青年が立っていた。
    「……夢?」
    だってそうだろ。皆が仕事で出払ってる間留守をしていたのはオレだけだ。
    「おいペッシ!起きろ!眠そうにしてるんじゃねぇ!」
    肩を前後に揺すられオレの意識は否応なしに覚醒させられる。
    「えっ!?だっ、誰だ!?」
    背丈はオレより少し上だろうか。着ている服は袖が余ってぶかぶかだ。年齢に似合わず高級そうなヘリンボーン柄の仕立てのいいスーツ。
    ーーまさか。
    「まだ分かんねぇのか!マンモーニのペッシ!」
    顎に人差し指を突き付けてくるこの癖は。
    「あ、兄貴かい?あんた兄貴かい?」
    「ペッシペッシペッシペッシよぉ~。咄嗟にビーチ・ボーイを構えるのはいい度胸だが、オレに攻撃しようなんざ10年早いぜ」
    いつものように額に額をくっつけてくる兄貴だったけれど、オレはただ兄貴の若い姿に混乱してばかりだった。
    「もしかしてスタンド攻撃受けたんですかい!?」
    パッショーネはスタンド使 2362

    陽炎@ポイピク

    MOURNINGメローネがペッシを甘やかす話
    メロペシ風味のプロペシです
    「プロシュートがペッシを甘やかしたくなる気持ち、俺にも分かるぜ……ペッシは可愛いもんな」
    オレは今、メローネに片手で頭を撫でられている。パソコン型のスタンドのキーボードを打ちながらだから、メローネは結構器用なんじゃねぇかな。
    「可愛いってそれ褒めてねぇよぉ」
    オレはと言えば標的の血液をビーチ・ボーイで採取してる最中だ。任務中なのに呑気な事を口にするメローネにオレは本当にマイペースな人だなと内心呟いた。
    暗殺チームの中でもメローネは特に何を考えてるのか良く分からない。ギアッチョもメローネと知り合ったばかりの頃はそう感じたって言ってたっけ。
    「褒めてるぜ?喩えばペッシのそのスタンド。シンプルで凄くイイ。群像型や遠隔操作型とは違う」
    その時背後から低い声がした。
    「おい。そいつをあまり甘やかすな」
    思わず身を竦めたまま振り返るとプロシュート兄貴が佇んでいた。
    「やれやれプロシュートは手厳しいな。アンタの代わりにペッシを甘やかしてやろうとしていただけなのに」
    メローネはオレのビーチ・ボーイの針先に着いた血液をアンプルへ保管しながら肩を竦めた。
    「ハン、甘やかしたら付け上がるだけだぜペッシは。い 609

    陽炎@ポイピク

    MOURNING【妖怪富良悌郎はヒトに恋をする】
    番外編というかその後の漫画の続きみたいなもの
    読んでも読まなくてもいい小噺です
    こうして始まった富良悌郎との生活。
    彼と暮らして気付いたのは意外と要領がいい所だ。
    朝餉も普通に作れるし布団の準備や風呂の用意も片腕しかないのに器用にやってくれる。
    「どこで炊事とか覚えたんだい?」
    驚くオイラに富良悌郎は左目に走る大きな傷跡へ埋め込まれた『眼』を細めた。
    「こいつが見せる未来は誰かの『死』の間際だ。命が尽きる瞬間まで普通に生きて普段通り過ごしてた者も多い」
    見ず知らずの他人とは言え死を迎える時を見せられるのがどれだけ苦痛かオイラには分からねぇ。
    オイラが富良悌郎の立場ならきっとすぐに気が触れちまう。
    富良悌郎がヒトを老化能力で殺める事を、半妖のオイラには責められる訳ねぇんだ。
    「でも流石に握り飯ぐれぇはオイラに作らせてくれよ」
    「そうだな。お前の握り飯は美味い」
    洗濯物を干しながら微笑む富良悌郎にどきりとする。
    オイラと交わってーー半妖になってから、富良悌郎は随分柔らかい表情をするようになった。
    出会った頃は表情も冷たくて妖怪というよりは神様めいていた。
    腰から下げた徳利から吐き出される煙で非業の死を遂げる者を、老衰という穏やかなる死を与えるのはある意味救済なんだろう 2341

    陽炎@ポイピク

    TRAINING足を怪我して兄貴に背負われるペッシの話
    『恋じゃない』
    #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    流石に姫抱きは勘弁してくだせぇと真っ赤になる弟分にプロシュートは溜息を吐いた。
    かれこれ永遠と続くかのような押し問答。
    ターゲットを追ってビーチ・ボーイの針と糸で捉えかけていた所、標的が残した罠へ掛かってしまい、ペッシが足を怪我してしまったのだ。
    「オレの事は置いていいから追ってくれ兄貴!」
    プロシュートはペッシの言葉に迷った。此処で見失ったら任務は失敗だ。
    だが、プロシュートは足を止めた。
    「兄貴っ!そんな事したらスタンドの射程範囲から逃げられちまう!」
    ペッシの悲痛な叫び。その時聞こえてきたのは仲間のひとりの声帯を真似た声だった。
    「ドウヤラコイツヲ始末スルノハ、ワタシノヨウデスネ」
    次の瞬間ターゲットはサイコロ状にバラバラにされてその場に崩れる。
    「ベイビィ・フェイス……」
    常に笑みを浮かべたような機械の如き肉体を持つ人型のスタンドはプロシュートとペッシを見遣った。
    「ナンテコトナイ任務デシタネ。プロシュート、アナタハドウシテ仕事ナノニ弟分ヲ優先スルノデスカ?」
    ベイビィ・フェイスは教育次第で成長するスタンドだ。故に知識欲も強い。疑問を感じれば主であるメローネ以外にも遠慮なく質問 1413

    陽炎@ポイピク

    SKIP BEATふなさんの絵があまりにも素敵過ぎたので勝手に妄想した「くくっ。随分色気づいたんじゃねぇか?」
    ルームランプの明かりに照らされたお前は独特の妖艶さがあった。その頬に触れると程よい温もりがある。その肌は僅かに染まっている。
    「色気づかせたのは兄貴でしょ」
    生意気な言葉と共にオレと同じように頬へ触れてくる指を飾るのは鮮やかな緑。
    ギャングなのだからという口実と共に教えたマニキュアはもうオレが手伝わなくても綺麗に濡れるようになった。おまえの唇に引かれた翠もまた。
    それでもオレはお前をオレの手でオレ好みにしたくて、まるで儀式のようにおまえの厚ぼったい唇へと色を乗せていく。お前は緑が良く似合う。それを知ってるのは世界でたったオレひとりならどれ程良かっただろうか。おまえの魅力も、おまえの事も、オレが誰より分かってんだ。そうだろ?ペッシ。
    「綺麗だぜ」
    エメラルドの瞳を真っ直ぐ見据える。
    羞恥心で視線を逸らす事も最近は少なくなった。
    「兄貴こそ、」
    ペッシが瞼を閉じる。すっかりオレよりデカくなったが甘え上手な所は変わらねぇ。
    オレはペッシを見上げるような形でその緑のリップの色を己の唇へ移す。歪な形に乗せられた其れを舌でなぞって、オレはお前に告げた。
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    陽炎@ポイピク

    MOURNING兄貴がペッシを振り回してるつもりが実はペッシが兄貴を手玉に乗せて転がしてた話を書こうとした。「オメーを大人の店ってやつに連れて行ってやる」
    プロシュートという男の言動はいつも突拍子もない。それでもペッシにとっては兄貴分たる故いつもプロシュートのその日その時の気分に付き合わされる羽目になるのだが。流石に大人の店というのは勘弁して欲しかった。ペッシにはホルマジオに童貞卒業させてやると連れられた娼婦の店で、慣れない生身の女性を相手に逃げ出した苦い記憶があった。何よりもプロシュートとは違って自分のように決して容姿の良い訳でもないマンモーニが店に行った所で惨めな気持ちになるだけだ。プロシュートは外見だけでなく外面のいい男だった。女性を悦ばせる言葉を幾つもその口から繰り出す。喩えそれが本音でなかったとしてもだ。
    「え~?兄貴だけで行きゃあいいじゃねぇですか」
    反抗的な態度を取ってしまったのはきっと嫉妬だ。
    プロシュートの香水の匂いも、美しく長い睫毛に縁取られた青も、低く凄味すらある声も、娼婦になど独占されたくない気持ちの方が強かった。
    「あ?別に女を侍らしに行くんじゃねぇ。酒だよ酒」
    ああ、そっちの店という意味か。ペッシは安堵すると同時にやはり行きたくない気持ちの方が強い事には変わらなか 861

    陽炎@ポイピク

    DONE・警官プロシュート兄貴×ウェイターペッシネアポリスの一角に佇むカフェは人々が集いそれぞれ話に華を咲かせていた。
    扉が開きドアベルが鳴り響く。その音を気にしない者の方が多かったが、店主だけがその男に訝しげな視線を向けていた。
    「ペッシというウェイターを探している」
    警官の男は店主へと真っ直ぐ歩み寄るとそう淡々と告げた。
    「ペッシ?ああ、見てくれの割には良く働いてくれる奴だよ」
    警官の男の眉尻が一瞬だけぴくりと上がる。
    店主は奥で客から注文を受けている緑髪の青年を顎で示した。
    「来い。少し聞きたい事がある」
    警官の男がウェイターの目の前に立ち帽子の影に隠れた蒼眼が鋭く光る。その物々しい雰囲気に注文していた客もオーダーを忘れ息を飲んだ程だった。
    「それってどれ位かかりますか?オレ、仕事中なんすけど」
    ウェイターの青年は怯えながらも男へ返した。
    何しろイタリアの警察が声を掛ける相手はスリの犯人が多い。疑われるというのはウェイターでなくても気分のいいものではない。
    「すぐに済む」
    男の言葉にウェイターは仕方なさそうに他の従業員を呼んでエプロンを脱ぐ。騒雑するカフェの中ですらりとした体格の警官とガタイのいいウェイターの対比は酷く目立って 1793