yoriri3
FUJOSHI SAWキスディノ「一緒に帰ろうよキース」「はあ…なんでオレなんかと帰りたがるんだ」
オレの言葉にディノはニハッと笑い「だって俺、キースの友だちになりたいんだ」といった。オレはアカデミーの校舎を出る。ディノのオレの横をついてくる。オレがどんな友だちになりたくなさそうな態度をとってもディノはニコニコついてくるし、オレもそれに慣れつつあった。
「ディノ・アルバーニーーー!」
校舎の窓から教師の呼びかける声がした。
「ちょっと書類に不備があったから来てくれ」
教師の要請にディノは手を振って答えた。
「わかりました。すぐ行きます」
そう答えたディノはオレの方を見ていった。
「すぐ戻ってくるから待ってて!」
「おい」
「待ってて!」
ディノはオレの返事を待たず、そうかけていった。別に待つ義理はない。ないんだが。
オレはその辺のベンチに座った。
「はあ…なんなんだ」
オレは校舎に戻っていくディノ・アルバーニの姿を目で追い。自分でもわからねえため息をつく。走っていくディノにいくつもの人間が親し気に声をかけている。ディノはそれらに軽快に返事をして、校舎に入っていった。ディノはいろいろな人間に好かれている。わざわざ悪い 3427
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FUJOSHI SAW #キスディノ版ワンドロライ報告会@KD_1drwr
初めて
開催おめでとうございます!【初めて】で書かせていただきました!🍺🍕初めて キスディノ
「キスがしたい」
「は?」
「キスがしたい」
「いや聞こえてるって、何だよ藪から棒に」
「だってキース!俺たち付き合ってるんだよ!?恋人だよ!?だったらキスくらいしてもいいと思うんだけど!」
今日は二人とも合わせてオフの日で、昨夜ディノがいなかった時期に比べるとマシにはなったもののお酒を飲んでいたキースはダラダラと過ごしていてディノも珍しくどこかへ生かず部屋で過ごしていたのだが、それもふつふつと溜まっていた気持ちをキースに伝えるためだった。ディノが戻ってきて、復帰して、なんやかんやあって付き合うことになった二人だったが特に親友だった時と何かが変わることがなく日々を過ごしてきた。勿論、ディノはキースに大切に大事にされていると感じていたのだがキスくらい許されるのではないか?というか俺がしたい!という気持ちを今、ぶつけていた。
「いや、それは…」
「なぁ、だめか…?」
キースに近づき、顔を覗き込むようにして甘えるディノに「ゔっ」とキースは声を漏らす。キースはディノのこういった顔に弱かった。これに限らず何だかんだキースはディノのお願いを聞いてあげたくなるし、いつもどこかで 1582
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FUJOSHI SAWキスディノ頬に一粒雨が落ちて空を見上げると、大粒の雨がなだれ落ちてきた。キースは手に持っていた傘をのっそり広げた。
「ブラッドの奴の言う通りだったな」
キースは人通りの少ない路地を歩きぼやいた。キースが休みなので外に出ようとしたときブラッドに会い、今日は雨が降るぞと忠告を受けた。いささか邪魔な傘を手にしてぶらぶらウエスト地区を歩いていると、ブラッドの言った通り雨が降り出した。
「さて」
キースは雨で人通りの少ない道を歩いている。休日とはいえ、べつにこれといって遊ぶ目的はない。しいて言えば先に部屋を出て遊びに行ったディノは傘を玄関に置いて出ていっているということと、この辺に新しいピザ屋が出来たと喜んでキースに報告していたこと。
「ピザ屋ねえ…」
キースは雨で閑散としている道を眺めて歩く。このあたりは夜に活気づくので昼間の今は落ち着いている。キースはぶらぶら歩きながら、ピザ屋の話をちゃんときいとけばよかったなと思った。どのみち放っておいてもディノがそのうち誘ってくるし、お店の情報をきちんと下調べするのはブラッドの役でキースはついていくだけ。がパターンだった。このパターンはディノがいない四年間すっか 1181
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FUJOSHI SAW事後のキスディノが夜の散歩に出かける話。ディノのサブスタンス設定等ちょっとねつ造してます。桜に攫われてしまう前に キスディノ「つっかれたぁ~」
「はは、だらしないぞキース」
「うっせえなぁ…お前はよく平気だよなあ」
そうベッドに唇を尖らせながら突っ伏すのはキース。今はけろっとした表情でネットで頼み先程届いたばかりのピザを食べているディノを抱いていたのはキースの方で逆ではないかと思いつつキースはじと、とディノを見つめた。
「どうした?キースも食べるか?」
「いらね。あんな体力使った後に食べれるか、年を考えろ年を」
「いやいや…俺も同い年なんだけど」
はは、と笑いつつディノはぺろりとピザを平らげてしまいいっそ感心してしまうキースだった。
「キースはこのまま寝るのか?」
「え?ああ…まあ、そうだな。って、何だよお前は寝ないのか?」
「ああ、俺は…そうだな、キースは疲れてるみたいだしピロートークも期待できそうにないだろ?だから、シャワー浴びた後ランニングにでも行こうかなって」
「ランニングって…」
いつもだったら『キースも一緒にどうだ?』なんて聞いてくるディノだったがそんなことを聞きもせずに、人懐っこいいつもの笑顔ではなく大人びた、まるでこのままどこかへ消えて行ってしまいそうな 1776