「花」
summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【デート】
先週の「花」を少し引きずっているようなお話……
【飯P】なにをすれば 駅前広場のベンチに腰掛けて、僕らは行き交う人々を眺めていた。晩春のそよ風は間延びして、午後の雑踏を殊更に穏やかなものに見せている。
「いっぱい買っちゃいましたね」
「花壇も鉢もたくさんある、まだ足りないくらいだ」
僕らの足元には、デンデに頼まれた花の苗と球根、それから種が、手提げ袋四つ分もある。見ている内にあれもこれもと手が伸びて、店を梯子し、思った以上に時間もかかってしまった。
メモにあった百日草は、ずいぶん迷った。「色は、二人の好きなものを」と書き添えてあったが、百日草の種だけで一つの棚が埋まっているほど、実にさまざまな色のものが置かれていた。
「これはどうだ?」
ピッコロさんが指したのは、濃いオレンジ、ピンク、黄色、白の花の写真の載ったパッケージだった。
1768「いっぱい買っちゃいましたね」
「花壇も鉢もたくさんある、まだ足りないくらいだ」
僕らの足元には、デンデに頼まれた花の苗と球根、それから種が、手提げ袋四つ分もある。見ている内にあれもこれもと手が伸びて、店を梯子し、思った以上に時間もかかってしまった。
メモにあった百日草は、ずいぶん迷った。「色は、二人の好きなものを」と書き添えてあったが、百日草の種だけで一つの棚が埋まっているほど、実にさまざまな色のものが置かれていた。
「これはどうだ?」
ピッコロさんが指したのは、濃いオレンジ、ピンク、黄色、白の花の写真の載ったパッケージだった。
summeralley
DONE #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負お題【花】
🐌のこと、どんな生物より花が似合うお花の妖精さんだと思ってるので、普段から背景として花は出しまくってます。なので改めて「花」って言われるとなかなか悩んだ。
【飯P】花を摘む ピッコロの部屋を訪ねる悟飯は、いつも花を摘んで来る。雨に濡れた露草、朝焼けに塗られたひなげし、目に染みる紫のあざみ……摘んできては、勝手にガラス瓶に活けていく。
ピッコロは決して、飾られた花に触れることはなかった。触れずとも、何かにつけて花が目に入り、そのたび悟飯を思い出した。
今日持ち込まれたのは、小振りな笹百合だ。ピッコロは椅子に深く掛け、余分な葉を切り落とす悟飯を眺めている。はじめて会った時はほんの子供だったのに、来年にはハイスクールも卒業だという。大人になり、段々と、ここへも来なくなるのだろう。
「ピッコロさんって、花、あまり好きじゃないですか?」
「そんなことはない」
「だけど好きなら、摘むでしょう。手元に置いて、香りを感じて、最後まで開いて枯れていくのを……側で毎日、見ていたければ、好きな人は摘みます」
1606ピッコロは決して、飾られた花に触れることはなかった。触れずとも、何かにつけて花が目に入り、そのたび悟飯を思い出した。
今日持ち込まれたのは、小振りな笹百合だ。ピッコロは椅子に深く掛け、余分な葉を切り落とす悟飯を眺めている。はじめて会った時はほんの子供だったのに、来年にはハイスクールも卒業だという。大人になり、段々と、ここへも来なくなるのだろう。
「ピッコロさんって、花、あまり好きじゃないですか?」
「そんなことはない」
「だけど好きなら、摘むでしょう。手元に置いて、香りを感じて、最後まで開いて枯れていくのを……側で毎日、見ていたければ、好きな人は摘みます」
noa/ノア
DONE[FengQing] 春のフォンチン祭りの企画のお題「花」で書かせていただきました。※慕情をいじめる仙楽モブがいます
春の訪れを告げる黄色い花。
迎春花と呼ばれるその眩い黄色に、大抵の人は冬の終わりと春の予感を感じて胸を躍らせる。
だが、風信は違った。
八百年、毎年その木が花をつけるたびに蘇る苦い記憶と後悔──まるで、永遠に解けぬ呪いのように、その花は風信の胸に暗い影を落とした。
仙楽国の華やかなりし頃。
皇極観にもその木は植わっており、春を待つ人々の表情をほころばせていた。
花やら美やらには疎い風信も、黄色い花をいっぱいにつけるその木に、思わず足を止めた。手を伸ばし、手近な枝からそっと花を折り取る。そのまま歩きながらくるくると手の中の花を眺めた。
綺麗だな。素直にそんな感想が浮かぶ。黄色は嫌いじゃない。
だが一通り眺めたところで、ふと思った。
3537迎春花と呼ばれるその眩い黄色に、大抵の人は冬の終わりと春の予感を感じて胸を躍らせる。
だが、風信は違った。
八百年、毎年その木が花をつけるたびに蘇る苦い記憶と後悔──まるで、永遠に解けぬ呪いのように、その花は風信の胸に暗い影を落とした。
仙楽国の華やかなりし頃。
皇極観にもその木は植わっており、春を待つ人々の表情をほころばせていた。
花やら美やらには疎い風信も、黄色い花をいっぱいにつけるその木に、思わず足を止めた。手を伸ばし、手近な枝からそっと花を折り取る。そのまま歩きながらくるくると手の中の花を眺めた。
綺麗だな。素直にそんな感想が浮かぶ。黄色は嫌いじゃない。
だが一通り眺めたところで、ふと思った。
ido_220
INFO2025/01/25〜1/26CoC『花冷えに亡く季節』
KP:ツネヅネさん
HO1「記」Edward sylvan /はりちゃん
HO2「花」Florentina de Bouquet /井戸
End2 2
obongo_trpg
DOODLEクトゥルフ神話TRPG「花冷えに亡く季節」
KP:オボンゴ
SKP:いせさん
HO1「 記 」 絃/のめづさん
HO2「 花 」 心晴/棗 けいさん
エンド2にてシナリオ終了です
きっと二人にとっての幸せをつかめたことを信じて…
hogehogepanic_
INFO卓報告クトゥルフ神話TRPG
『花冷えに亡く季節』
(敬称略)
KP 味噌あっさり
PC/PL
HO1「記」 文月 祐太/にら
HO2「花」 ベルチェ・クラウン/兎三いろ
▶︎End1
むしはら
DONE『みどりと小指』「花」がテーマの合同誌『PLAY PRETEND PARTY !! - Bouquet! -』寄稿作品。
同居人へ宛てたいくつかのメモ。
みどりと小指◆拝啓
――家の中の植物は、君の好きなものだけ引き取っていいし、処分したり、譲渡してもいい。
もちろん全て君が引き取っても構わないけれど、君本来の生活や嗜好に反して残そうとするくらいであれば、いっそ全て処分すること。
君に形見として植物を遺そうとしているのではなく、本来僕自身が行うべきだった整理を、厚かましくも君にお願いしているわけだ。くれぐれもそこを履き違えないように。
もし残すとしてもどう世話をすればいいのか、そもそもどういった植物なのかわからないものもあるだろうから、僕なりにメモを残しておく。
◆ハオルチア・オブツーサ
僕の部屋の窓際の棚にいる、小さな鉢植えのこと。丸っこい緑色で、葉先が透けているからすぐわかるはずだ。多肉植物、つまるところアロエやサボテンの親戚で、和名を雫石ともいう。
5023――家の中の植物は、君の好きなものだけ引き取っていいし、処分したり、譲渡してもいい。
もちろん全て君が引き取っても構わないけれど、君本来の生活や嗜好に反して残そうとするくらいであれば、いっそ全て処分すること。
君に形見として植物を遺そうとしているのではなく、本来僕自身が行うべきだった整理を、厚かましくも君にお願いしているわけだ。くれぐれもそこを履き違えないように。
もし残すとしてもどう世話をすればいいのか、そもそもどういった植物なのかわからないものもあるだろうから、僕なりにメモを残しておく。
◆ハオルチア・オブツーサ
僕の部屋の窓際の棚にいる、小さな鉢植えのこと。丸っこい緑色で、葉先が透けているからすぐわかるはずだ。多肉植物、つまるところアロエやサボテンの親戚で、和名を雫石ともいう。
Kia
DONE可愛く描けた!少しずつでも、自分の絵が良くなっている、進歩を感じる、良いことだ。
黒星紅白さんの画集を買った。どのイラストもめちゃくちゃ素敵。
ふと思ったけど、黒星さんってあまり作品の中に「花」を描いてないな。
花ってどの作家さんも必ず描くモチーフというか…取り入れやすい、みたいなイメージ。
黒星紅白さん、ほんとすごい。
時刻音
PAST月鯉♀詞花集 「花」 web再録2022年12月に発行されたアンソロジーへの寄稿作品です。
鯉♀ちゃん家の豪華旅行のお土産がブランドバッグだったりアクセサリだったりするので
周りの友達(一応いる)がご当地グッズやお菓子なんか恥ずかしくて渡せない、そんなお菓子のお土産に憧れているな説明が入れられませんでした。 7
hayokakeyaa
SPUR ME5月3日新刊「呪に交われば赤くなる」の冒頭全年齢部分の抜き出しです。晴明から依頼され昼に夜に「花」を育てる道満のお話です。※イマ晴とイマ花(※イマジナリー花)が出てきます。
※頒布時はR-18になります。
※道満は半陰陽の設定です。 3561
acoten
DONE山河令webオンリー「四季の風山河を征く」のお題企画「花」で描きました。「古代中国の24時間」という本に、古代中国の女性は積極的にイケメンへアプローチする(例:取り囲んだり果物を投げたり)と書いてあったのでこの二人もそんなことがあるかも…
老温にあげた花は阿絮を飾るのに使われてしまい阿絮からドヤァ…をもらうまでがみんなの愉しみです。
追記>2022/8/12 4枚目追加 4
来(kuru)
DOODLEなるようにしかならないそんな風にしては
いつも手放してきたこと
(恋文/Every Little Thing)
#リプきたキャラx自分好きな曲の絵かく
「花」を「風」がさらっていく、とかまぁそういうやつ…
茜空@お絵描き修行中
DOODLE13機関の人たちをまったく把握できていないので、ちょっとメモ描きしてみようかなと。もちろん雑だよ!文字込みabout 1h。しかし、用紙サイズでかすぎたというか、あんまし書く情報なかった(苦笑。
マールーシャ。属性は「花」だそうです。知らなかった。
sangurai3
DONEぽぷまつり連動企画投稿作品。1月のお題「花」をテーマにしたポプマです。本編後想定。花、といえば華。ということでこんな感じになりました。…これはポプマなのか?新年早々暗めですいません。
拙作「華はひときわ輝いて」 https://poipiku.com/2401134/4644282.html
の内容と一部リンクしています。(読まなくても意味が分かるようにはしております)
花の生命をその手に握る「自分でホイミかけた方が早いんじゃないの?」
「人にやってもらったほうが痛みが早く治まる気がするんだって」
全身擦り傷だらけのポップに、マァムは丁寧に回復魔法をかけていく。最近には珍しくルーラの着地に失敗したポップは、少し照れくさそうに鼻の下を擦った。
「何となく分かる気もするわ。私も母さんにホイミかけてもらうの好きだった」
ホイミの契約に成功してからも、擦り傷切り傷を作って帰宅したマァムを母は優しく癒やしてくれたものだ。外傷をおおよそ治し、マァムはポップの表情を窺う。
「……隠してる傷は無いわね? 心臓が痛んだとか激しい咳が出たとか無い?」
「無い無い! 着地失敗したのは単なるドジだから!」
ぶんぶんと首を横に振るポップに「ならいいけど」と小さく返し、マァムは塞ぎきれていない傷が無いか改めて確認に入った。ポップの身体を優しい光が包む。見慣れた光であるはずのそれを、ポップは興味深そうに見つめていた。
2282「人にやってもらったほうが痛みが早く治まる気がするんだって」
全身擦り傷だらけのポップに、マァムは丁寧に回復魔法をかけていく。最近には珍しくルーラの着地に失敗したポップは、少し照れくさそうに鼻の下を擦った。
「何となく分かる気もするわ。私も母さんにホイミかけてもらうの好きだった」
ホイミの契約に成功してからも、擦り傷切り傷を作って帰宅したマァムを母は優しく癒やしてくれたものだ。外傷をおおよそ治し、マァムはポップの表情を窺う。
「……隠してる傷は無いわね? 心臓が痛んだとか激しい咳が出たとか無い?」
「無い無い! 着地失敗したのは単なるドジだから!」
ぶんぶんと首を横に振るポップに「ならいいけど」と小さく返し、マァムは塞ぎきれていない傷が無いか改めて確認に入った。ポップの身体を優しい光が包む。見慣れた光であるはずのそれを、ポップは興味深そうに見つめていた。
限界羊小屋
DONEゼタナギ 2w5dのifワンライテーマ「花」
獅子に花束『気になる人にある花をプレゼントするとあら不思議 想いが届くって言う都市伝説がある
一輪だけ渡すと自分のツライ想いを押しつけられる 花束で渡せば相手のツライ想いを自分が奪うんだとよ』
刺青が目立つ胡散臭い男が口にするにはどうにも不似合いな、あまりにロマンティックな伝説。ナギはそういった都市伝説を信じる方ではなかった。否、ない筈だった。
「宣伝、すぐ終わったな」
「時間かからなくて良かった、O-EASTに急ごう」
勢い良く、駆け出す少年たちを後ろから見送りつつ、売れ残ったハナショウブが妙に気になってその場を動けずにいた。何の役にも立たない花にどうしてこうも惹かれるのだろう、自分でも理解が困難だ。
「お嬢ちゃんも買ってくか?」
1900一輪だけ渡すと自分のツライ想いを押しつけられる 花束で渡せば相手のツライ想いを自分が奪うんだとよ』
刺青が目立つ胡散臭い男が口にするにはどうにも不似合いな、あまりにロマンティックな伝説。ナギはそういった都市伝説を信じる方ではなかった。否、ない筈だった。
「宣伝、すぐ終わったな」
「時間かからなくて良かった、O-EASTに急ごう」
勢い良く、駆け出す少年たちを後ろから見送りつつ、売れ残ったハナショウブが妙に気になってその場を動けずにいた。何の役にも立たない花にどうしてこうも惹かれるのだろう、自分でも理解が困難だ。
「お嬢ちゃんも買ってくか?」
葵そら
DONE❄️🌸ブラネロ♀。ブラネロ冬春ワンドロライのお題「花」で書かせてもらいました。
春の訪れ一年中雪に覆われている冬の国にも、ほんの短い期間だけ雪が溶け草花が咲く季節があった。
しかしここ数年、冬の国は大寒波に見舞われており、雪が溶けることはなく、草花も咲くことがなかった。
春の国からネロが嫁いでくるまでは。
数ヵ月前、冬の国では王位の継承が行われた。先代の王である双子のスノウとホワイトが王位を退き、第一王子であるミスラが新しい王様となったのだ。
しかし、このミスラは国の政治には全く興味がなく、王とは名ばかりで、実権を握るのは先王のスノウとホワイト、そして第三王子のブラッドリーであった。
スノウとホワイトは事実上退任した身であるため、王としての仕事のほとんどはブラッドリーが担っているようなものであった。
3048しかしここ数年、冬の国は大寒波に見舞われており、雪が溶けることはなく、草花も咲くことがなかった。
春の国からネロが嫁いでくるまでは。
数ヵ月前、冬の国では王位の継承が行われた。先代の王である双子のスノウとホワイトが王位を退き、第一王子であるミスラが新しい王様となったのだ。
しかし、このミスラは国の政治には全く興味がなく、王とは名ばかりで、実権を握るのは先王のスノウとホワイト、そして第三王子のブラッドリーであった。
スノウとホワイトは事実上退任した身であるため、王としての仕事のほとんどはブラッドリーが担っているようなものであった。