ひづき
seaf_02
DONE▋ ファウストとショコラ𝑲𝑷 :シーフ
𝑷𝑪 / 𝑷𝑳
𝙷𝙾𝟷:ショコラティエ
テオ・プラリネ /mokllen
𝙷𝙾𝟸:魔法使い
カプリ /ひづき
✾✽───-- – - - – --───❃✣
𝙴𝙽𝙳:ティラミス
capri_aya
INFOCoC「What's under the dough?」KP:ひづきちゃん
PC/PL:
HO1 ▶︎ クロー・グェンディルク / ハバネロ
HO2 ▶︎ メルティー・ベイカー / aya
ED_A.MILK
Hiduking0919
SPOILER【鬼と賓 現行・未通過✕】1枚目:圧倒的新規私服
2枚目:「えっ?!(それってつまり描いていいってこと?!)なるほどね、わかった!!!!」
ぬっさん「いつ描いたの」
ひづき「え?1日目卓終わってから2・3時間で」 2
ekri_relay
DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(40) こうして、全ての世界の二人を救い、全てのエクボと霊幻が幸せになった事を確認した二人は、後日無事に調味市のハロウィン審査員もこなした。
当日は、久々に懐かしい顔触れが集合し、霊幻の持病の花粉症が悪化するという事態が発生したが、概ね皆楽しくハロウィンを満喫した。
調味市内のあちこちにカボチャが並び、街灯もハロウィンらしくデコレーションされた。夏祭り同様、何故か道には露店が立ち並び、わたあめやらリンゴ飴片手に練り歩く人々の姿が見られた。
仮装する人々に混じってホンモノもいくらか参加していたが、悪意のありそうなモノはその場に居合わせた超能力者達によってあっという間に徐霊されてしまったし、そうでないものは祭りを謳歌していった。
475当日は、久々に懐かしい顔触れが集合し、霊幻の持病の花粉症が悪化するという事態が発生したが、概ね皆楽しくハロウィンを満喫した。
調味市内のあちこちにカボチャが並び、街灯もハロウィンらしくデコレーションされた。夏祭り同様、何故か道には露店が立ち並び、わたあめやらリンゴ飴片手に練り歩く人々の姿が見られた。
仮装する人々に混じってホンモノもいくらか参加していたが、悪意のありそうなモノはその場に居合わせた超能力者達によってあっという間に徐霊されてしまったし、そうでないものは祭りを謳歌していった。
ekri_relay
DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(37) この後に備え、二人とも夕食は軽めに済ませた。霊幻としては酒の力を借りたい所であったが、大事な1回目を大失敗に終わらせる可能性を考えてそれは控えた。
風呂は別々に入った。エクボからは一緒に入らないかと誘われたが、狭いことと、いきなり全裸はハードルが高過ぎると断った。しなければいけない準備もあったし。
こんなにドキドキとする誕生前夜は生まれて初めてだ、と霊幻は思う。子供の頃は人並みに喜んでいたと思う。しかし、それも歳を重ねるうちに薄れてきてしまった。「目出度い」という気持ちよりも「どーでもいい」の比重が大きくなってゆく。それは、何も霊幻に限った話ではない。歳をとる事にマイナスなイメージを持っている日本人は少なくない。
349風呂は別々に入った。エクボからは一緒に入らないかと誘われたが、狭いことと、いきなり全裸はハードルが高過ぎると断った。しなければいけない準備もあったし。
こんなにドキドキとする誕生前夜は生まれて初めてだ、と霊幻は思う。子供の頃は人並みに喜んでいたと思う。しかし、それも歳を重ねるうちに薄れてきてしまった。「目出度い」という気持ちよりも「どーでもいい」の比重が大きくなってゆく。それは、何も霊幻に限った話ではない。歳をとる事にマイナスなイメージを持っている日本人は少なくない。
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DONE書いた人→ひづき霊とか相談所(34)「ったく、お前さんの誕生日までにはみんな終わらせて帰るぞ」
苦虫を100匹は噛み潰したような顔で、エクボが不機嫌を隠しもせずにそう言う。そんなエクボからのかなり間接的な愛の言葉だったが、霊幻はしっかりと受け止めてしまい、なんとか平静を装うとする。「誕生日は恋人として過ごしたい」顔が火照るのを無理に誤魔化そうとするので変顔になっているのだが、その事に本人は気付いていない。
「霊幻、不思議の国のアリスの終わりを知ってるか?」
「確か、アリスが裁判にかけられるけど途中で体が大きくなって……」
そこまで霊幻が言うと“悪霊”の名にふさわしい邪悪な笑みをエクボが浮かべる。
「吉岡をよろしくな」
そういって、エクボが吉岡の体から抜け出す。こんな状況下だというのに、悪霊の抜けた吉岡は呑気に寝息を立てて眠っている。
1445苦虫を100匹は噛み潰したような顔で、エクボが不機嫌を隠しもせずにそう言う。そんなエクボからのかなり間接的な愛の言葉だったが、霊幻はしっかりと受け止めてしまい、なんとか平静を装うとする。「誕生日は恋人として過ごしたい」顔が火照るのを無理に誤魔化そうとするので変顔になっているのだが、その事に本人は気付いていない。
「霊幻、不思議の国のアリスの終わりを知ってるか?」
「確か、アリスが裁判にかけられるけど途中で体が大きくなって……」
そこまで霊幻が言うと“悪霊”の名にふさわしい邪悪な笑みをエクボが浮かべる。
「吉岡をよろしくな」
そういって、エクボが吉岡の体から抜け出す。こんな状況下だというのに、悪霊の抜けた吉岡は呑気に寝息を立てて眠っている。
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(31)「良かった。吉岡さんと霊幻さん、無事にくっついたんですね」
事の詳細を市長問いただそうと二人が市長室を訪れると、何故か市長は泣いて喜んで二人を出迎えてくれた。即座に否定するつもりが、相手の様子にあっけにとられているうちに、あれよあれよと話が進んでいく。
「ほら、こういう事って外部が口を出すとかえって拗れたりする場合があるじゃないですか。だから、どこまで説明すべきか悩んでいたんですよ。といっても、私も詳細を聞かされて無いんですけどね」
そう言って市長が取り出したのは、今は無き爪の第七支部の写真だった。防犯カメラの映像を印刷したものなだろうか。荒い画像には、吉岡に憑依したエクボの姿が映っていた。
「お陰様で、市への問い合わせも激減しました」
1536事の詳細を市長問いただそうと二人が市長室を訪れると、何故か市長は泣いて喜んで二人を出迎えてくれた。即座に否定するつもりが、相手の様子にあっけにとられているうちに、あれよあれよと話が進んでいく。
「ほら、こういう事って外部が口を出すとかえって拗れたりする場合があるじゃないですか。だから、どこまで説明すべきか悩んでいたんですよ。といっても、私も詳細を聞かされて無いんですけどね」
そう言って市長が取り出したのは、今は無き爪の第七支部の写真だった。防犯カメラの映像を印刷したものなだろうか。荒い画像には、吉岡に憑依したエクボの姿が映っていた。
「お陰様で、市への問い合わせも激減しました」
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DONE書いた人→ひづき霊とか相談所(28)「ここから出た後……俺が『今だな』って思ったタイミングで伝える」
「おう」
「だから、今は向こうを向いて耳を塞いでいて欲しい」
そう告げると、エクボは白い壁ギリギリに腰をかけ耳を塞いでくれた。吐き出す息も熱を持ったように熱い。
瓶に書かれたラベルは『隠していた心を打ち明け、実行させる効果』。しかし、なにはともあれ中身は全部飲み干したのだから、時期にこの謎空間から脱出できるだろう。余計な事を口走らないようにと、霊幻は持っていたハンカチで猿轡を作る。フーフー言いながらズボンのファスナーを下ろせば、既に怒張したムスコが勢いよく飛び出してくる。
(一度出してしまえば楽になる筈)
霊幻はゆるゆると上下に手を動かす。薬の効果なのか、物凄く敏感になっているのがわかる。何もしていないというのに、後孔が濡れていく。
732「おう」
「だから、今は向こうを向いて耳を塞いでいて欲しい」
そう告げると、エクボは白い壁ギリギリに腰をかけ耳を塞いでくれた。吐き出す息も熱を持ったように熱い。
瓶に書かれたラベルは『隠していた心を打ち明け、実行させる効果』。しかし、なにはともあれ中身は全部飲み干したのだから、時期にこの謎空間から脱出できるだろう。余計な事を口走らないようにと、霊幻は持っていたハンカチで猿轡を作る。フーフー言いながらズボンのファスナーを下ろせば、既に怒張したムスコが勢いよく飛び出してくる。
(一度出してしまえば楽になる筈)
霊幻はゆるゆると上下に手を動かす。薬の効果なのか、物凄く敏感になっているのがわかる。何もしていないというのに、後孔が濡れていく。
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(26)「おい、霊幻!しっかりしろ!!」
強く揺さぶられて霊幻は目を覚ます。
「ったく、いきなり得体の知れない物を飲むやつがあるか」
「え……俺……」
霊幻は混乱する。風景は先程まで居た場所と変わらない。元のスペースを無視した白に囲まれた空間。しかし、先程まで存在していた筈の大量のエクボも、そのエクボと対になるような風貌の大量の霊幻も姿を消していた。
「夢?」
起こされたという事は、そういう事なのだろう。それにしては、今回も詳細にその内容を覚えている。壁に貼られた手紙の内容。描かれていた吉岡。そして、エクボ達が言った「俺様たちの悲願」という言葉……
「ったく、瓶の中身を飲まなきゃ出られない部屋だからってお前さん無茶し過ぎだろ。お前さんに何かあった時に怒られるのは俺様なんだぞ」
1020強く揺さぶられて霊幻は目を覚ます。
「ったく、いきなり得体の知れない物を飲むやつがあるか」
「え……俺……」
霊幻は混乱する。風景は先程まで居た場所と変わらない。元のスペースを無視した白に囲まれた空間。しかし、先程まで存在していた筈の大量のエクボも、そのエクボと対になるような風貌の大量の霊幻も姿を消していた。
「夢?」
起こされたという事は、そういう事なのだろう。それにしては、今回も詳細にその内容を覚えている。壁に貼られた手紙の内容。描かれていた吉岡。そして、エクボ達が言った「俺様たちの悲願」という言葉……
「ったく、瓶の中身を飲まなきゃ出られない部屋だからってお前さん無茶し過ぎだろ。お前さんに何かあった時に怒られるのは俺様なんだぞ」
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(23)『こ、これは……』
謎の小瓶を片手に持った霊幻は、覗き込んだ瞬間に目を閉じた。何も無い白い空間。開かない扉。転がる小瓶、貼られた指令書……こんなのアレ以外考えられないじゃないか!!……と、霊幻は心の中で叫んだ。ここは、いわゆる「○○しないと出られない部屋」というヤツだろう。一体○○にあたる部分には何が書かれているやら。やはり、定番はセックスだろうか。しかし、中にはもっとハードルの低いものもあると聞く。キスしないと出られない部屋。お互い相手の良いところを10個言わないと出られない部屋。手を繋がないと、見つめあわないと……それこそ数多のパターンがある。
「エクボ……なんて書いてある?」
「俺様には、読めない」
1442謎の小瓶を片手に持った霊幻は、覗き込んだ瞬間に目を閉じた。何も無い白い空間。開かない扉。転がる小瓶、貼られた指令書……こんなのアレ以外考えられないじゃないか!!……と、霊幻は心の中で叫んだ。ここは、いわゆる「○○しないと出られない部屋」というヤツだろう。一体○○にあたる部分には何が書かれているやら。やはり、定番はセックスだろうか。しかし、中にはもっとハードルの低いものもあると聞く。キスしないと出られない部屋。お互い相手の良いところを10個言わないと出られない部屋。手を繋がないと、見つめあわないと……それこそ数多のパターンがある。
「エクボ……なんて書いてある?」
「俺様には、読めない」
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(20) きっと、前の日にトメちゃん達と「終わらないお茶会」の話をしていたからだ。霊幻は、今朝みた夢をそう位置づけた。吸血鬼だって、ハロウィンに向けて事業戦略を練っていたから出てきたのだろう。それがどうしてエクボとのえっちに繋がるのかは不明だが、夢なんてものは、いつも不可思議なものと相場が決まっている。
「とはいえ、焦るよなぁ」
霊幻がターニングポイントと位置付けている自らの誕生日は刻一刻と迫ってきている。エクボとの関係をどうにか進めたい。そんな霊幻を味方するように、市長命令でハロウィンが終わるまではエクボと一緒に行動できるようにもなった。
「一緒に居るとつい『いつも通りにしなきゃ』って思っちゃうんだよなー」
1530「とはいえ、焦るよなぁ」
霊幻がターニングポイントと位置付けている自らの誕生日は刻一刻と迫ってきている。エクボとの関係をどうにか進めたい。そんな霊幻を味方するように、市長命令でハロウィンが終わるまではエクボと一緒に行動できるようにもなった。
「一緒に居るとつい『いつも通りにしなきゃ』って思っちゃうんだよなー」
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(17) 一週間前。
霊幻はエクボから、吉岡さんがハロウィン開催前まで俺の専属ボディガードになる話を聞かされた。(といっても、実際はその体の中にエクボが入っていて、吉岡さんは寝ているだけで金が入ると喜んでいた)なんでも市長たっての推薦らしく、吉岡さん自身にも何故自分が選ばれたのかよくわからないそうだ。「実は市長の親戚すじで、いつまでも定職に就かずにプラプラしている吉岡を心配して」とかでは無いらしい。
また、同席したテルからホールで会ったという島崎との話も聞かされた。ここ一週間、調味市内のあちこちに現れる奇妙な魔法陣。その原因の一端が霊幻にあるというのだ。今の所たいした被害は出ていないが、日を追うごとに目撃情報は増えている。そのせいで『霊とか相談所』の仕事量は通常の1.5倍だ。この魔法陣、能力の無い人間にも目視できるというのが問題だ。人間、自分の理解出来ないものには恐怖の感情を抱く。魔法陣のせいでテストが赤点だった。魔法陣のせいでスカートの中身を盗撮しようとしているのがバレた。魔法陣からすすり泣く声が聞こえる……等々、バリエーションは様々だが、まぁ、ひっきりなしに相談の電話がかかってくる。モブや花沢にも祝日返上で手伝ってもらった程だ。
2127霊幻はエクボから、吉岡さんがハロウィン開催前まで俺の専属ボディガードになる話を聞かされた。(といっても、実際はその体の中にエクボが入っていて、吉岡さんは寝ているだけで金が入ると喜んでいた)なんでも市長たっての推薦らしく、吉岡さん自身にも何故自分が選ばれたのかよくわからないそうだ。「実は市長の親戚すじで、いつまでも定職に就かずにプラプラしている吉岡を心配して」とかでは無いらしい。
また、同席したテルからホールで会ったという島崎との話も聞かされた。ここ一週間、調味市内のあちこちに現れる奇妙な魔法陣。その原因の一端が霊幻にあるというのだ。今の所たいした被害は出ていないが、日を追うごとに目撃情報は増えている。そのせいで『霊とか相談所』の仕事量は通常の1.5倍だ。この魔法陣、能力の無い人間にも目視できるというのが問題だ。人間、自分の理解出来ないものには恐怖の感情を抱く。魔法陣のせいでテストが赤点だった。魔法陣のせいでスカートの中身を盗撮しようとしているのがバレた。魔法陣からすすり泣く声が聞こえる……等々、バリエーションは様々だが、まぁ、ひっきりなしに相談の電話がかかってくる。モブや花沢にも祝日返上で手伝ってもらった程だ。
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(14)「どういうつもりはこっちのセリフだ、この零能力者がっ!!」
ドスの効いた声が相談所内に響く。
「あれほど、俺様か芹沢が側に居る時以外は変なモン触んなって言ってるだろーが」
「いや、まさかそんなに危ないモンだとは思わなかったというか……」
依頼主の話と肩のコリ具合から油断していた。いつもどおり呪術クラッシュをしてお終いの筈が、霊幻は小さなすばしっこい悪霊に憑りつかれてしまった。霊能力の無い霊幻にもハッキリと視えるのだから、案外凶悪な悪霊なのかもしれない。客には、なんとかバレずに施術を終え帰ってもらえたが、急遽看板を「本日お休み」に変え、スーツを脱ぎ捨てて体の表面を逃げ回る悪霊を岩塩で潰そうと試みた。と、そこに丁度体を借りきたエクボが事務所に入ってきた。霊幻は事の経緯を説明して、悪霊を食べてもらうよう頼んだのだが、そいつが体中を逃げ回るもんだからイラつく上級悪霊様の前にYシャツのボタン達はあっけなく飛散していったのだった。
1079ドスの効いた声が相談所内に響く。
「あれほど、俺様か芹沢が側に居る時以外は変なモン触んなって言ってるだろーが」
「いや、まさかそんなに危ないモンだとは思わなかったというか……」
依頼主の話と肩のコリ具合から油断していた。いつもどおり呪術クラッシュをしてお終いの筈が、霊幻は小さなすばしっこい悪霊に憑りつかれてしまった。霊能力の無い霊幻にもハッキリと視えるのだから、案外凶悪な悪霊なのかもしれない。客には、なんとかバレずに施術を終え帰ってもらえたが、急遽看板を「本日お休み」に変え、スーツを脱ぎ捨てて体の表面を逃げ回る悪霊を岩塩で潰そうと試みた。と、そこに丁度体を借りきたエクボが事務所に入ってきた。霊幻は事の経緯を説明して、悪霊を食べてもらうよう頼んだのだが、そいつが体中を逃げ回るもんだからイラつく上級悪霊様の前にYシャツのボタン達はあっけなく飛散していったのだった。
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(11)「これはね、ある男の呪いですよ。んー、男達と言った方がいいのかな?」
島崎は魔法陣から離れると、テルとエクボに向かってゆっくりと歩きだした。相手に敵意が無いとわかっていても、自然と身構えてしまう。
「聞かされた話をそのまま話しますが、どうやら世界とは複数の類似した時空間から成り立っているそうです」
「それは、パラレルワールドって話ですか?」
ある時空から分岐し、それに並行して存在する別の世界。もし、第二次世界大戦で日本が勝利していたら。もし、ヒトラーが生まれてこなかったら。『もし』の数だけ存在する可能性の世界……しかし、島崎はそうではないと首を振る。
「もっと有り得ない世界の話です。時が永遠に止まった人間が友人とお茶を飲んだり、太陽の光で死んでしまうほど弱いのに人の血を吸って生きている者が居る世界」「……それは、何かの比喩ですか?」
1500島崎は魔法陣から離れると、テルとエクボに向かってゆっくりと歩きだした。相手に敵意が無いとわかっていても、自然と身構えてしまう。
「聞かされた話をそのまま話しますが、どうやら世界とは複数の類似した時空間から成り立っているそうです」
「それは、パラレルワールドって話ですか?」
ある時空から分岐し、それに並行して存在する別の世界。もし、第二次世界大戦で日本が勝利していたら。もし、ヒトラーが生まれてこなかったら。『もし』の数だけ存在する可能性の世界……しかし、島崎はそうではないと首を振る。
「もっと有り得ない世界の話です。時が永遠に止まった人間が友人とお茶を飲んだり、太陽の光で死んでしまうほど弱いのに人の血を吸って生きている者が居る世界」「……それは、何かの比喩ですか?」
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(8)そして、時を同じくして別の場所でもハロウィンに向けての動きがあった。
「本当にそんな事でこの事態が解決するのかね」
「おやおや。首相は、バタフライ効果という言葉をご存知無い?いや、これは『ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?』なんて例え話のレベルじゃない。過去に起こったビッグデータをもとに、起きやすい時間、場所、解決法をAIに計算させた結果です。現に、この方法を利用して犯罪率を下げた地域もあります」
男……時の首相は、以前「爪」という名の超能力者による犯罪集団に拉致されたという過去がある。更に言うなら、今話しかけてきている盲目の男……島崎こそが実行犯である。
「正直、これが『あの時の少年』と言われたら、私もすぐに納得していたと思う。しかし……この男には霊力すら無いんだろ?」
979「本当にそんな事でこの事態が解決するのかね」
「おやおや。首相は、バタフライ効果という言葉をご存知無い?いや、これは『ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?』なんて例え話のレベルじゃない。過去に起こったビッグデータをもとに、起きやすい時間、場所、解決法をAIに計算させた結果です。現に、この方法を利用して犯罪率を下げた地域もあります」
男……時の首相は、以前「爪」という名の超能力者による犯罪集団に拉致されたという過去がある。更に言うなら、今話しかけてきている盲目の男……島崎こそが実行犯である。
「正直、これが『あの時の少年』と言われたら、私もすぐに納得していたと思う。しかし……この男には霊力すら無いんだろ?」
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DONE書いた人→ひづきハロウィンとか相談所(2)「調味市長?」
そこには、普段はテレビか街頭ポスターでしか見る事の無い人物が立っていた。「なんで市長がウチに?」という疑問は一切顔に出さず、霊幻は得意の営業スマイルを浮かべる。
本来なら「さ、弟子2号。市長にお茶の準備を」と言いたいところだろうが、あいにく人魂型のエクボでは役に立たない。まぁ、仮に体を借りた状態であったとしても「誰が弟子2号だ!!」とへそを曲げられてしまっただろうから、結局「霊幻がお茶を用意する」という未来に変わりは無いのだが。
「早速ですが、どのようなご用件で」
学校の祝辞だって代理人が読むというのに、市長直々という事はよっぽどの事情に違いない。
市長はゆっくりとお茶を一口飲み下すと、来訪の理由を霊幻に告げるべく口を開いた。
814そこには、普段はテレビか街頭ポスターでしか見る事の無い人物が立っていた。「なんで市長がウチに?」という疑問は一切顔に出さず、霊幻は得意の営業スマイルを浮かべる。
本来なら「さ、弟子2号。市長にお茶の準備を」と言いたいところだろうが、あいにく人魂型のエクボでは役に立たない。まぁ、仮に体を借りた状態であったとしても「誰が弟子2号だ!!」とへそを曲げられてしまっただろうから、結局「霊幻がお茶を用意する」という未来に変わりは無いのだが。
「早速ですが、どのようなご用件で」
学校の祝辞だって代理人が読むというのに、市長直々という事はよっぽどの事情に違いない。
市長はゆっくりとお茶を一口飲み下すと、来訪の理由を霊幻に告げるべく口を開いた。