まったり
Lope
DONE松井くんに浪費を叱られてキュンときてしまったりいだあが、もっと叱られたいと思うあまり「まつが『きす』してくれたら止める」と口を滑らせて、それを受けた松井くんは……という話です。全年齢だけど微エロ。↓感想フォームです。項目を選ぶだけで気軽に感想を送れます。
https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2
りいだあは叱られたい「これ、何?」
豊前の部屋を訪れていた松井が、棚の上にあるものを指差した。その指の先には、豊前が先日万屋から帰る途中で引いた当たりくじで貰ったものの、どう処理していいかわからないガラクタが無造作に置いてあった。
あっ、と声を出してから、豊前の目があからさまに泳ぐ。その仕草を見ただけで、松井はそのガラクタの出自を瞬時に理解した。
「……豊前、ちょっとそこに座ろうか」
切れ長の目に、鋭さが宿る。命じられるまま松井の前に正座する豊前。
いつもは穏やかな表情をきりりと引き締めて、松井は豊前の顔を真っ直ぐに見つめた。そして何か言おうとした瞬間、豊前の方が先に口を開く。
「そのー、あれだよ! なんつーか、ちょっとした運試し? 的な?」
2393豊前の部屋を訪れていた松井が、棚の上にあるものを指差した。その指の先には、豊前が先日万屋から帰る途中で引いた当たりくじで貰ったものの、どう処理していいかわからないガラクタが無造作に置いてあった。
あっ、と声を出してから、豊前の目があからさまに泳ぐ。その仕草を見ただけで、松井はそのガラクタの出自を瞬時に理解した。
「……豊前、ちょっとそこに座ろうか」
切れ長の目に、鋭さが宿る。命じられるまま松井の前に正座する豊前。
いつもは穏やかな表情をきりりと引き締めて、松井は豊前の顔を真っ直ぐに見つめた。そして何か言おうとした瞬間、豊前の方が先に口を開く。
「そのー、あれだよ! なんつーか、ちょっとした運試し? 的な?」
ytd524
DONE午後24時の待ちあわせ webアンソロお題:待ちあわせ
前中後編の三部構成です。
全編短いお話なので、お暇つぶしにまったりと読んでいただけますと幸いです。
後編:https://poipiku.com/2336241/4596066.html
待ちあわせ - 中編「クレカ決済ってさぁ、ぶっちゃけ明細見ることってないよね」
「出たよ、金持ち自慢」
「硝子だってそれなりに高給取りでしょ」
「それなりとか言ってくる時点で次元が違うって話だよ」
はぁ、とため息を吐きながら手元の封筒をパタつかせていると、いつもの通り温度のない声音で返事を返される。昔からこうだ。会話に付き合ってくれるようで素っ気ない。だがその距離感がなんだかんだ居心地の良い物で、僕は壁に背中をつけたままだらん、と全身を脱力させた。
なんてことはない、いつもの日常であった。学生たちに授業をして、体術訓練の指揮を取って、途中で任務のために抜けて、戻ってきて。ついでとばかりに寄り道した仮初の住まいにはこれでもかというほど郵便物が溜まっていたものだから、とりあえず適当に束を引っ掴んで高専まで帰ってきたのである。
2838「出たよ、金持ち自慢」
「硝子だってそれなりに高給取りでしょ」
「それなりとか言ってくる時点で次元が違うって話だよ」
はぁ、とため息を吐きながら手元の封筒をパタつかせていると、いつもの通り温度のない声音で返事を返される。昔からこうだ。会話に付き合ってくれるようで素っ気ない。だがその距離感がなんだかんだ居心地の良い物で、僕は壁に背中をつけたままだらん、と全身を脱力させた。
なんてことはない、いつもの日常であった。学生たちに授業をして、体術訓練の指揮を取って、途中で任務のために抜けて、戻ってきて。ついでとばかりに寄り道した仮初の住まいにはこれでもかというほど郵便物が溜まっていたものだから、とりあえず適当に束を引っ掴んで高専まで帰ってきたのである。
ytd524
DONE午後24時の待ちあわせ webアンソロお題:待ちあわせ
前中後編の三部構成です。
三編とも短いお話なので、お暇つぶしにまったりと読んでいただけますと幸いです。
中編:https://poipiku.com/2336241/4593197.html
待ちあわせ - 前編 五条先生と出会って、初めてもらったものは携帯電話だった。
『僕ってあちこち飛び回ることが多いからさ、予め日時合わせて稽古とか難しいんだよね。君んち、家電もないでしょ? 僕が予定空いたタイミングでそこにメール送るから、鳴ったらちゃんと確認してね。あ、充電切らすなよ? 充電の仕方わかる?』
言われるがままに押しつけられたそれは、クラスメイトが持っているものと同じ、いわゆる『キッズケータイ』というものであった。シンプルな真っ白色の本体はパカ、と縦向きに開くことができて、液晶画面と数字のついたボタンがそれぞれ配置されている。
本体に見覚えがあるとはいえ、使い方はからっきしだった俺に、結局五条先生は家まで上がり込みそれらの使い方をいちから教えてくれた。と言っても、自分が普段使っているものと色々仕様も違ったのだろう。『なんだこれ』『え、ネット繋がんないんだけど』『まぁいっか』と、それぞれ適当にいじくり回して必要なところだけ覚えることとなった。(余談だが、キッズケータイに防犯ブザー機能があることを知った先生が面白半分で鳴らしてしまったせいで、その日は隣から思い切り苦情を吐かれることとなった)
3350『僕ってあちこち飛び回ることが多いからさ、予め日時合わせて稽古とか難しいんだよね。君んち、家電もないでしょ? 僕が予定空いたタイミングでそこにメール送るから、鳴ったらちゃんと確認してね。あ、充電切らすなよ? 充電の仕方わかる?』
言われるがままに押しつけられたそれは、クラスメイトが持っているものと同じ、いわゆる『キッズケータイ』というものであった。シンプルな真っ白色の本体はパカ、と縦向きに開くことができて、液晶画面と数字のついたボタンがそれぞれ配置されている。
本体に見覚えがあるとはいえ、使い方はからっきしだった俺に、結局五条先生は家まで上がり込みそれらの使い方をいちから教えてくれた。と言っても、自分が普段使っているものと色々仕様も違ったのだろう。『なんだこれ』『え、ネット繋がんないんだけど』『まぁいっか』と、それぞれ適当にいじくり回して必要なところだけ覚えることとなった。(余談だが、キッズケータイに防犯ブザー機能があることを知った先生が面白半分で鳴らしてしまったせいで、その日は隣から思い切り苦情を吐かれることとなった)
きなせ
DOODLE黄昏は無い、けど色々あったりなかったりするif世界のクロリン。(内戦から後クロウが不死者になって蘇るのはある世界線)
オズボーンパッパとちっちゃいリィンを考えていたら迷走した。
小さくなってしまったリィンを元に戻したいクロウがどたばたする話ともいう。 4909
ゆなり
DONE呪/悠七悠七ワンドロライ「雨」
雨の日にまったりベッドでイチャイチャする悠七。年下の恋人を甘やかすえっちなお兄さんのナナミン。
ーーーーー
たまには雨も
「ナナミン、起きて」
「ん…」
揺さぶられる振動で目を開くと、そこにはしょんぼりした恋人の顔があった。
「どうしました?」
「雨降ってる! 今日出かけらんねーじゃん」
「ああ…」
確かに外から激しく窓を叩く音がしている。この音からするとかなりの豪雨なのだろう。朝だと言うのに部屋は薄暗く、七海はその暗さに眠気が覚めずにうとうとしていた。
「別に、急ぎの買い物じゃありませんし」
「でも俺はナナミンとデートしたかったの!」
年下の恋人は可愛い事を言ってくれる。七海は愛しさに、ベッドに横になったまま手を伸ばして、膨れた彼の頬を撫でた。
「今日は一日部屋でデートしませんか?」
「…部屋デートって、どーすんの?」
1464「ナナミン、起きて」
「ん…」
揺さぶられる振動で目を開くと、そこにはしょんぼりした恋人の顔があった。
「どうしました?」
「雨降ってる! 今日出かけらんねーじゃん」
「ああ…」
確かに外から激しく窓を叩く音がしている。この音からするとかなりの豪雨なのだろう。朝だと言うのに部屋は薄暗く、七海はその暗さに眠気が覚めずにうとうとしていた。
「別に、急ぎの買い物じゃありませんし」
「でも俺はナナミンとデートしたかったの!」
年下の恋人は可愛い事を言ってくれる。七海は愛しさに、ベッドに横になったまま手を伸ばして、膨れた彼の頬を撫でた。
「今日は一日部屋でデートしませんか?」
「…部屋デートって、どーすんの?」
moe_to_moe
DONE例のトモエ副隊長VSマッタリヤ副隊長の線画を描いたので、その色塗りをマナトにお願いしてみたら早速完成されてきた☆マナト塗ってくれてありがと~!!
ということで線画平沢智萌と彩色マナトの連名で、まったり屋さんに捧ぐ♪
しかしながら、誰かに塗ってもらうと「俺も塗りたい~♪」ってモチベあがるの不思議
(≧∇≦)
livi_8val
PASTにゃんにゃんにゃんの日に合わせて、当時、スマホゲームの魔法使いと黒猫のウィズをやっていてそれが元ネタに描きました。多分。猫にされてしまったリナ(人語は話せる)と元に戻す方法を探して旅するガウリイの一幕的なもの。
ちなみに黒ウィズはスマホ破損からの引き継ぎができずそのまま…
(2015/03/25) 10
a_la_do
DONEカトル12歳くらいのまったりした猫
ミルクティーの肌に猫の耳と尻尾が特徴。聴覚に優れる。
他に振り回されず、自分のペースで行動する。クール。
口数は多くないが、愛想が悪いわけではない。むしろ周囲によく注意を払っている方であり、気まぐれではあるが情をかけたりすることもある。優しいわけではないが、めったに激昂することもない。
なんとなく助けてしまった子ねずみのシュケットが相棒。荒野でものひろいなどし、日銭を稼ぎながら生活している。
おおきなウエストバッグは拾ったものを入れるためのもの。ベルトでくくりつけた小さなポーチの中には、工具や救急用品、おやつなどが入っている。 2
tknk_bl
MOURNING年末に書いたこたつでまったりする現パロ猗窩煉です。完結の予定がないけどみかん食う猗窩煉見て欲しいのでアップします。めちゃめちゃ中途半端に終わってます。年の暮れ、午後3時頃。ストーブで十分に温まった居間の中央に置かれたこたつに、2人は向かい合って座っていた。年末の特番をぼんやりと眺めながら、特に内容の無い会話を繰り返して時が過ぎて行く。時折微睡んでは意識を取り戻して、またテレビを眺める。
そんな穏やかで何気ない日常が何よりの非日常だった。だからこそ、こうして時間を消費してしまうことがどこか惜しくも感じる。
何か仕掛けてやりたくて、猗窩座は突然こたつから這い出て立ち上がった。
杏寿郎は相変わらずテレビで流れているお笑い番組に時々ふふ、と笑い声を漏らしながら眠そうに目をこすっていた。
動かないとわかると、この場で仕掛けてやるしかなくなる。杏寿郎が座って潜り込んでいる横にわざわざ並んで座った。
「……何をしてるんだ」
「何がだ」
欠伸をひとつしながら、狭い、と身を寄せるが、それを好機とばかりに体をねじ込んで居座る。
「……なんでこっちに来るんだ」
「この方が温い」
そう言いながら、ぴたりと身を寄せ合う形で同じ位置に納まる。足元だけでなく、密着したところから広がるお互いの温もりで全身が温かくなってくる。
しばらくはそう 1817
Tarui_01
MAIKING姉を天才だと思っていた妹の話。ただのオリジナルでありフィクションです。フォロワーと話していて思いついたのを殴り描きしただけなので汚いけど、絵の話。才能に打ちひしがれてしまったり、そのことに本気で傷つかないように色んな予防線を張ったりしたことが一度はあるんじゃないかと思うんだなという感想文のような創作でした。 22
Hoopono41030595
DONE初音さん(@itsuki_40)より頂いたお題:くわぶぜの背中合わせ。戦闘の緊張感もまったりお部屋のくつろぎ時間も、背中越しにお互いの鼓動を感じていたらいいな。ぺたぺたと素足で廊下を歩く。
何時間くらい寝ていたんだろうなぁ。大きく伸びをひとつ。
体はすっかり元気になったが、ずっと寝ていたせいで、なまっているように感じる。
廊下は薄暗く足元を照らす常夜灯が等間隔で小さく灯っている。
朝にはまだ少し早いようだ。しかし、真夜中というわけでもない。
「今、何時だろ。」
豊前はそんなことをぼんやり考えながら自室へと向かった。
部屋の障子を静かに開くと中には豊前と同室の桑名が、読んでいた本を置いて、静かに微笑んだ。
布団は敷かれていない。
「おかえりー。」
「おー、お前の方が早かったのか。ところで今何時?」
「今は、朝の5時。僕は6時間とちょっとだったから。豊前は7時間半だったかな。」
そっか、結構な傷だったんだな。
でも治ってよかったね。
お互い重傷を食らって、手入れ部屋に直行したのが昨日の夜。
手入れ時間を確認し合い、そして無事を確認し合う。
「どうする?布団敷く?」
桑名の提案に豊前が首を横に振る。
「いや、いいよ。よく寝たし。ここがいい。」
言いながら、腰を下ろしたのは本をもって胡坐をかいた桑名の背中側。
その背中に自分の背中をくっつける 1327
サテツ
DOODLE主人公の称号得て次は斧レやアイリス、あとは順に他の主人公とかかな~というプランをぼんやり考えてるけど先は長い。原稿もあるのでまったり上げます。先は長い。二人の親密度も上げるぞ(上がらないよ)
所で愛でルームでタウンの「赤髪ィ!」系統ボイスがいつでも聴けるようになったの最高だね・・・
みぐる
DONE身内で似てる説が出たので。①なぜかドヤるなでしこ
②可愛く描けた
③目線があらぬ方向へいってしまったなでしこと吸引カービィちゃん
④ハンモックでまったり
おまけ→巻き込まれ事故ったシマリン
初出:2021/03/24 5
烈ポイピク垢
REHABILI輪ゴム鉄砲にはまったりつくるのに…、体調メンタルふくめて
よくなかったり…、
あと趣味だからスランプといっていいのか
申し訳ないです。
でも描けるときは頑張ります…。
申し訳ないです。
こんな自分で…。
皆様も母親もふくめて
体調等気をつけてくださいです。
2021,3,21。
れいたさん
DONEできたーー!!!うちの冬トテミはまったりいちゃつくタイプ(*‘ω‘ *)
せっかくフォロワがトテミの首から肩のラインとか冬の脇とか褒めてくれてたのに、フェニと仮面で隠れちゃったので差分も置いとくぜ!!💚💚 2
南国カルーア
DONEキラキス1weekライ第2回「夜パフェ」「晴れる」「なんでこんなにもこもこなんだ」
付き合ってて一緒に暮らしてるキラキスの世界はすぐに終わったり始まったりする。
「世界の終わりのショートケーキ」 8
七橙🧸
DOODLE最近パソコンもペンタブも反抗期ですぐ固まったり強制終了したりで全然すらすら描かせてくれません…そんな状況と戦いながら描いた暦ランガくんです…😭(息切れ)そう!公式Twitterフォロワー88,888人突破しましたね!おめでたい🙌😆そんな私も今日で🛹∞垢作ってちょうど1ヶ月になりました!ほんとあっという間だ…🙏今後ともよろしくお願いします🙇✨@nnto_sk8
2021.3.11
あかみね
DONE第七回人気投票記念低レアなんでランキング入りはあるか自信ないので結果前に描く!
浦ちゃんの喋りが好きで特に戦闘終了画面の台詞がね、地元思い出して泣き笑いになる
まったり系で表現される事が多いけど庶民+若いコはチャキチャキ喋るから!
さらさ
MOURNING滑り込み芸人によるとある魔女から受けた依頼で猫になってしまったクロウと、居合わせてしまったリィンの話。一応猫の日を意識した。『今日は俺の膝の上』「まあ、喋れない以上はどうしてみようもないか」
リーヴスに構えるクロウ宅にて。リィンが訪ねてみたらいる筈の家主の影はなく、あったのは手紙と小瓶。そしてシルバーグレイに近い毛並みをした赤目の猫だった。この時点でおおよその事は察してしまったが、念のため手紙に目を通した。
『依頼:秘薬の試飲
少し趣向を凝らした秘薬を作ってみた故試してほしい。味、効能、持続時間についてのレポートも頼む。妾直々の依頼故しっかりこなすのじゃぞ!
――緋のローゼリア』
もっと厄介なところからだった、とこっそりリィンはため息をつく。これが《蒼の深淵》と呼ばれる魔女からのものであればいくらでも抗議のしようが――否、ないか。どちらにせよこの末路は変わらないのだからと、じっと己を見上げる猫を抱き上げた。
1277リーヴスに構えるクロウ宅にて。リィンが訪ねてみたらいる筈の家主の影はなく、あったのは手紙と小瓶。そしてシルバーグレイに近い毛並みをした赤目の猫だった。この時点でおおよその事は察してしまったが、念のため手紙に目を通した。
『依頼:秘薬の試飲
少し趣向を凝らした秘薬を作ってみた故試してほしい。味、効能、持続時間についてのレポートも頼む。妾直々の依頼故しっかりこなすのじゃぞ!
――緋のローゼリア』
もっと厄介なところからだった、とこっそりリィンはため息をつく。これが《蒼の深淵》と呼ばれる魔女からのものであればいくらでも抗議のしようが――否、ないか。どちらにせよこの末路は変わらないのだからと、じっと己を見上げる猫を抱き上げた。
mlw_hysns
MOURNING夫婦以上恋人未満 / ユキモモまったり拗らせる予定だったやつ そのいちほどなくして、からからと軽い音をたてて脱衣所の戸が開いた。頭からタオルを被って湿った髪をがしがしと粗く拭うモモは「わ、びっくりしたあ」と僕と目を合わせて驚き、それからおかしそうに眉を下げて笑う。
くすぐるような花の香りとともに湯上りの熱を放つ肌の柔らかさを、いますぐ触れてたしかめたくなる気持ちに駆られた。何度、この衝動に身を任せてしまおうと流されそうになったことか。
だけどモモはそんな僕の心中を知るはずもないから、「ビールもらっていい~?」とあっさりリビングへ去ってしまおうとする。ほんのすこしの勇気を伸ばして、その手首をなんとか掴んで引き留めた。焦りに脳を溶かされて、呼吸がだんだんと浅くなる。さっきまで風呂に浸かってたおかげでたっぷりのぬくもりに満たされているはずのその体よりも、僕の手の方が熱かった。
「え? なに、どうしたの?」
「モモに、渡したいものがあって」
心臓が口から飛び出そうなのも、優雅に笑って包み隠す。後戻りがきかなくなり、ますます激しくなっていく鼓動が滑稽だった。モモの瞳に浮かんだ疑問を、言葉にのせてぶつけられてしまうまえに、上から手のひらで覆って光を奪い去る。
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