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    やんわり

    🐼ぱつ🐼

    TRAINING月寿
    察しが良すぎるせいで、人から向けられる好意にやんわり壁を作ってしまう寿三郎くんの話と、その続き
    ⚠️大学でモテまくる寿三郎くん
    ⚠️モブ女の子出てきます
    恋の涙【壁】
     
     これは、モテ期っちゅうやつなんやろか。
     
     波のように押し寄せる眠気と必死に戦ってなんとか勝ち抜いた講義の後。バイトの時間までどこで昼寝しよかな……なんて考えていたら、小こくて可愛らしい子(俺から見れば大抵の人間は小さいんやけど)が近寄ってきて、連絡先を聞かれた。まぁ連絡先くらい教えてもええか、減るもんちゃうし。と、軽い気持ちでLINEを交換していたら、私も私も~言うて数人の女子に囲まれてもうて。なんや有名人になった気分やけど、嬉しいかと聞かれるとようわからん。
     決して自慢では無いけれど、こんな風に女子に囲まれるのはこれが初めてではない。大学に入学してから同じような状況が発生することが度々あって、おかげさんで俺の友だちリストは名前と顔の一致せん女の子達でいっぱいやし、ストーリーを開けば、よく知らん子達のキラキラした日常や、黒字に小さい文字でびっしり書かれた愚痴なんかが、怒涛の勢いで流れてくる。以前、髪色を変えたという投稿に何となく『似合っとるね』とコメントしてみたら、その後事あるごとにDMがくるようになったから、軽い気持ちで反応するのはもうやめた。
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    ytd524

    DONE五伏版ワンドロワンライ 第47回「落ちる」

    ※現在軸(事変前)
    ※付き合ってない
    ※五→伏

    これが恋だと自覚する五のお話。
    少し糖度高めかもしれませんので、やんわりと読んでいただけたら嬉しいです!
     からから、ころん。コロン、カラン。

     上から放ったビー玉が、透明なレールの上を小気味良い音を立てながら滑り落ちていく。そうして最後、カコン、と音を立てて受け皿に落とされたビー玉を拾い、再びレールの上から放ってやった。

    「ぼっちゃまは本当に、その玩具がお好きですねぇ」

     そう言って笑ったのは乳母だっただろうか。そうして初めて、俺はこの玩具が『好き』なのだということに気がついた。
     何も考えていなかった。ただ上から放ったビー玉が、コロコロと流れ、滑って、そして下まで落ちてくる。その流れをただもう一度見たくて、見たくて。

     あぁ、そうか。『好き』だから、何度もやってしまうのか。

     初めて自分の行動に意味が持たされたようで、なんだか不思議な気分だった。それでも俺はビー玉を拾うことをやめなかった。受け皿に落ちてきたそれをまた摘み上げて、レールの上にコトンと落とす。

     からから、ころん。コロン、カラン。

     透明なレールの上を転がるビー玉の色は、果たして何色だっただろうか。
     キラキラと輝くその光景の中、ただそれだけが今でも思い出せないでいた。




    「はーい、お疲れ〜! 無事全部 3807