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    カイン

    すすき

    DONEブラカイWebオンリー連動企画参加作品。
    連動お題「先輩」「後輩」
    通常お題「手紙」

    大学生ブラッドリーと社会人(ぽくないけどそのつもりで書いた)カインの話です
    あれはどこだと聞かれて、そういえば今日ブラッドリーが来た目的はそれだったなと思い出した。来年の必修で使う教科書代わりの本。必ず購入するようにと言われるものの大学生にとってはかなり痛い出費だ。担当教授の著書なので買わないで済ますという選択肢も取れず、それ故、先輩から後輩へと資料が引き継がれるのが慣例だった。
    カインが在籍していたころから変わらぬ習慣にうれしくなって、ブラッドリーに譲る約束をした。家に取りに来ると言うから、それなら連休を取るから二人で過ごそうとも言った。まさかベッドから起き上がれなくなるとは思わなかったけど。
    ぐずぐずに蕩けたままの頭と体では本を取り出すことさえ難しくてクローゼットを指さすことしかできなかった。いつも通りの足取りでベッドから降りる背中に何か言いたいのに、当たり前みたいに差し出されたペットボトルに言葉が詰まって黙り込むしかできなかった。冷蔵庫から取り出されたばかりの水が汗だくの体に染み込んでいく。シャワーを浴びたいなと思ったが、さすがにまだ無理そうだとため息を吐いた。
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    すすき

    DONEブラカイ版ワンライに参加しました〜
    月🌸のふたりです。
    お題「飴玉」

    飴玉が口の中にある間だけ隣にいてくれるブラッドリーとの時間が好きだな〜ってなってるカインの話です。
    このブラッドリーはカインをじわじわ囲い込んでる最中のつもりで書いてたんですけどよく分かんなくなっちゃった😂
    口に放り込まれた飴玉を転がした。今日は薄荷だ。この前は蜜柑だった。ありがとうとお礼を言ってブラッドリーの隣に腰を下ろす。これで何回目だったかと思い出そうとしたが、両手じゃ足りなさそうなのでやめておいた。代わりに、よく晴れた空を見上げる。
    「今日は晴れてよかったな」
    「ああ」
    「散歩日和だから、今日はちょっと遠くまで行ってみたんだ」
    知っているかと名前を出せば、今日の出前先がそのあたりだと返ってきてうれしくなる。そうなのかと答えて、それから話が自然と途切れた。初めて会った時でももっと話が出来ていたような気がするけれど、今はたぶんこれでいいのだと思う。
    ――ブラッドリーとばったりと顔を合わせると、飴玉を口に放り込まれるようになった。最初は驚いたし、その次には急すぎるからやめてくれと文句を言った。それでも変わらなかったので仕方なく受け入れた。……というのは建前で、本当は、飴玉を舐めている時にはブラッドリーが隣にいてくれることが分かったからだった。
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