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    カイン

    aoihiro_68

    DONE媚薬を盛ってやったはずなのに気付かないカインに「まじかこいつ」ってなるオーエンの話です。本当はエッッッな部分も書く予定だったのですが間に合わなかったので全年齢です。いつかリベンジしたいです
    ロマンスなんかじゃない「なんだろう……ムラっとするな……」
     ベッドから上半身を起こした直後、無意識に口からこぼれ落ちた言葉。身も蓋もないその内容に、カイン・ナイトレイは苦笑いをした。昨夜、散々そういった行為をしたばかりだというのに。……否、その時の熱を――自分にしては珍しく――まだ引き摺っているのだろうか。
    (昨日は微妙に酔ってたしな……。オーエンがシャイロックから変わった酒を貰ったとかで)
     薄い桃色の甘いような苦いような、不思議な飲み口の酒だった。オーエンから晩酌の誘いがあること自体大変珍しいことで、つい飲み過ぎてしまった自覚がある。
     そのオーエンはというと、既に姿はない。朝早く任務に出掛ける予定があると言っていたので、カインが寝落ちるとすぐに出ていったのだろう。まあ、予定の有無に関係なく彼が朝まで部屋にいることはほとんどないのだが。ベッドの下に脱ぎ散らかしたはずのカインの衣服が、ぐしゃぐしゃの状態のまま布団の上に乗せられていた。相変わらず微妙に律儀な男だ。
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    すすき

    DONEブラカイWebオンリー連動企画参加作品。
    連動お題「先輩」「後輩」
    通常お題「手紙」

    大学生ブラッドリーと社会人(ぽくないけどそのつもりで書いた)カインの話です
    あれはどこだと聞かれて、そういえば今日ブラッドリーが来た目的はそれだったなと思い出した。来年の必修で使う教科書代わりの本。必ず購入するようにと言われるものの大学生にとってはかなり痛い出費だ。担当教授の著書なので買わないで済ますという選択肢も取れず、それ故、先輩から後輩へと資料が引き継がれるのが慣例だった。
    カインが在籍していたころから変わらぬ習慣にうれしくなって、ブラッドリーに譲る約束をした。家に取りに来ると言うから、それなら連休を取るから二人で過ごそうとも言った。まさかベッドから起き上がれなくなるとは思わなかったけど。
    ぐずぐずに蕩けたままの頭と体では本を取り出すことさえ難しくてクローゼットを指さすことしかできなかった。いつも通りの足取りでベッドから降りる背中に何か言いたいのに、当たり前みたいに差し出されたペットボトルに言葉が詰まって黙り込むしかできなかった。冷蔵庫から取り出されたばかりの水が汗だくの体に染み込んでいく。シャワーを浴びたいなと思ったが、さすがにまだ無理そうだとため息を吐いた。
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