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    ドライ

    しおん

    DONE豊前江×女審神者
    オリジナル女審神者あり。
    pixivに公開したものをこちらにも置いておきます。
    豊前江ドライヤー苦手そうだなーと思って書き出したらただのイチャイチャ豊さにになった
    濡れ髪の君と甘い私 夜の帳が降りて、賑やかな本丸が次第に静かになっていく頃
    お風呂を終えて、漸く審神者の責務から解放される自由時間。
    寝室も兼ねた自室で昔読んでいた雑誌を手に取って、なんとなくページを捲っていた。特にやることもないけれどなんとなく眠るには惜しく感じて、穏やかなひとり時間を満喫していた。雑誌には最近万屋近くにできた喫茶店の情報が出ている。明日は休みだから誰か誘っていくのもありかなーなんて考えが浮かぶ。
    そんなとき、遠くから段々近づいてくる軽快な足音が聞こえてくる。それが聞き馴染んだ足音だと気づいて雑誌から顔を上げたとほぼ同時に、目の前の障子が勢いよく開いた。
    「主、起きてっか!」
     開いた障子の間には、主の部屋であるということや夜間であることへの遠慮を一切無視したことを何とも思っていないであろう豊前江が笑顔で立っていた。首にタオルをかけて、Tシャツにスエットというラフさから恐らく湯上り直後、そのままこちらへやってきたらしいことは見て取れた。部屋の灯りはついていることは気づいていただろうから寝てるとは思っていなかったにしても、もし就寝前だったらどうするつもりだったのだろうと僅かに眉を顰めてしまう。
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    hasami_J

    DONEデッドラインヒーローズ事件モノ。長くなりましたがこれにて完結。前話はタグ参照。
    メインキャラは自PCのブギーマンとソーラー・プロミネンス。お知り合いさんのPCさんを勝手に拝借中。怒られたら消したり直したりします。全てがただの二次創作。
    『ブギーマンとプロミネンスが事件の調査をする話④』 開会を数日後に控えた夜のスタジアムに、照明が灯る。
     展示品や出展ブースが並べられたグラウンドが、スポーツ中継の時は観客席として用いられる変形型座席エリアが、屋内に用意されたスタジオを俯瞰するVIPルームが、華々しい表舞台からは遠く離れたバックヤードが、そのスタジアムの中の照明という照明が光を放っていた。
     そこに演出意図はなかった。ただスタジアムに満ちていた闇を照らすことだけを目的とした光だった。かくして夜の己護路島内に、けばけばしいほどの光に包まれたオノゴロ・スタジアムが浮かび上がる。

     スタジアムの全ての照明が灯ったことを確認し、ラムダは制御システムをハッキングしていたラップトップから顔をあげた。アナウンスルームに立つ彼女からは、煌々と照らされたスタジアムの様子が一望できた。天井からは己護路エキスポの垂れ幕が悠然と踊り、超人種の祭典を言祝ぐバルーンが浮いている。
    20127

    hasami_J

    DONEデッドラインヒーローズ事件モノ。続きます。全三話予定でしたが長引いたので全四話予定の第三話になりました。前話はタグ参照。
    メインキャラは自PCのブギーマンとソーラー・プロミネンス。お知り合いのPCさんを勝手に拝借中。怒られたら消したり直したりします。
    『ブギーマンとプロミネンスが事件の調査をする話③』 彼女の父親はサイオンで、母親はミスティックだった。
     二人は出会い、愛を育み、子を産んだ。
     少女は超人種ではなかった。
     何の力も持たぬノーマルだった。
     少女の両親はそれに落胆することはなかった。あるいは落胆を見せることはしなかった。親として子を愛し、育て、慈しみ、守った。
     けれど少女はやがてそれに落胆していった。自らを育む両親へ向けられる、不特定多数からの眼差しが故にだ。
     超人種の多くは超人種だけのコミュニティを作る。それは己護路島であったり、その他の超人種自治区であったり、あるいは狭い収容所の中であったりするけれど。
     旧世代の中にその身を置き続けることを選ぶ者もいるが、それは稀だ。
     誰よりも早い頭の回転を持つテクノマンサーに、及ばぬ旧世代が嫉妬せずにいられるだろうか。依存せずにいられるだろうか。その感情に晒されたテクノマンサー当人が、そこにやりづらさを、重さを、生き難さを感じずにいられるだろうか。
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