ブラッド
炉妻さとり
DONEブラッドとアッシュ姉がお見合いする話。アッシュ姉の理想の男性像は某グッドルッキングガイの条件を参考にしました(重要)前半はオスカーとアッシュのみ登場です。
後半はブラッド視点。読みにくかったらすみません。
シンデレラストーリーは一度だけでいい「オスカー!」
オスカーがジムで日課のトレーニングに励んでいると、血相を変えたアッシュが飛び込んできた。
「どうした、アッシュ。今日はもうスパーリングは――」
「ちげぇよ! 親父から、俺の姉貴とブラッドが見合いした、このまま順調に進みそうだって連絡が来たんだ。お前は知ってんのか!?」
オスカーの表情に驚きは見られなかった。だからどうした、とでも言いたげな表情に苛立ちが募っていく。彼女の性格からして、見合いをした時点で大事件なのだ。彼女はオルブライト家の人間らしく、自分にも他人にも求める基準が恐ろしく高かった。
彼女の理想の男性像。まず身長185cm以上、年齢は18歳から28歳。容姿端麗であることは前提として、全身のバランス――彼女曰く『デザイン』が良いこと。彼女に尽くしてくれること、等々。
4738オスカーがジムで日課のトレーニングに励んでいると、血相を変えたアッシュが飛び込んできた。
「どうした、アッシュ。今日はもうスパーリングは――」
「ちげぇよ! 親父から、俺の姉貴とブラッドが見合いした、このまま順調に進みそうだって連絡が来たんだ。お前は知ってんのか!?」
オスカーの表情に驚きは見られなかった。だからどうした、とでも言いたげな表情に苛立ちが募っていく。彼女の性格からして、見合いをした時点で大事件なのだ。彼女はオルブライト家の人間らしく、自分にも他人にも求める基準が恐ろしく高かった。
彼女の理想の男性像。まず身長185cm以上、年齢は18歳から28歳。容姿端麗であることは前提として、全身のバランス――彼女曰く『デザイン』が良いこと。彼女に尽くしてくれること、等々。
すすき
DONEブラカイWebオンリー連動企画参加作品。連動お題「先輩」「後輩」
通常お題「手紙」
大学生ブラッドリーと社会人(ぽくないけどそのつもりで書いた)カインの話です
あれはどこだと聞かれて、そういえば今日ブラッドリーが来た目的はそれだったなと思い出した。来年の必修で使う教科書代わりの本。必ず購入するようにと言われるものの大学生にとってはかなり痛い出費だ。担当教授の著書なので買わないで済ますという選択肢も取れず、それ故、先輩から後輩へと資料が引き継がれるのが慣例だった。
カインが在籍していたころから変わらぬ習慣にうれしくなって、ブラッドリーに譲る約束をした。家に取りに来ると言うから、それなら連休を取るから二人で過ごそうとも言った。まさかベッドから起き上がれなくなるとは思わなかったけど。
ぐずぐずに蕩けたままの頭と体では本を取り出すことさえ難しくてクローゼットを指さすことしかできなかった。いつも通りの足取りでベッドから降りる背中に何か言いたいのに、当たり前みたいに差し出されたペットボトルに言葉が詰まって黙り込むしかできなかった。冷蔵庫から取り出されたばかりの水が汗だくの体に染み込んでいく。シャワーを浴びたいなと思ったが、さすがにまだ無理そうだとため息を吐いた。
1252カインが在籍していたころから変わらぬ習慣にうれしくなって、ブラッドリーに譲る約束をした。家に取りに来ると言うから、それなら連休を取るから二人で過ごそうとも言った。まさかベッドから起き上がれなくなるとは思わなかったけど。
ぐずぐずに蕩けたままの頭と体では本を取り出すことさえ難しくてクローゼットを指さすことしかできなかった。いつも通りの足取りでベッドから降りる背中に何か言いたいのに、当たり前みたいに差し出されたペットボトルに言葉が詰まって黙り込むしかできなかった。冷蔵庫から取り出されたばかりの水が汗だくの体に染み込んでいく。シャワーを浴びたいなと思ったが、さすがにまだ無理そうだとため息を吐いた。
すすき
DONEブラカイWebオンリー連動企画参加作品。連動お題「上司」「盗賊」
通常お題「指輪」
探偵のブラッドリーとバイト助手のカインの話です。
ブラカイというよりブラ+カイになってしまった
インカムから聞こえた上司の声は随分弾んでいる。カインをからかう言葉も絶好調だ。こっちは一々返事をしている余裕なんてないというのに。だからこそ、言っているのかもしれないけれど。この人は本当に。
『俺様が、何だ?』
「っ、いい性格してるなって、言ったんだ!」
少しだけ張り上げた声を冷静に注意されて慌てて口を噤む。進むのを止めて様子を伺って、特に変わりないのを確かめてほっと息を吐いた。こんな狭いダクトの中で見つかったら逃げられない。いや、そもそもダクトに入り込んでいる時点でアウトだ。先の見えない薄暗い通路にため息を吐く。
「これ、本当に必要なことなのか?」
『じゃなきゃ許可なんて出ねえだろ』
「それは、そうなんだが……」
1491『俺様が、何だ?』
「っ、いい性格してるなって、言ったんだ!」
少しだけ張り上げた声を冷静に注意されて慌てて口を噤む。進むのを止めて様子を伺って、特に変わりないのを確かめてほっと息を吐いた。こんな狭いダクトの中で見つかったら逃げられない。いや、そもそもダクトに入り込んでいる時点でアウトだ。先の見えない薄暗い通路にため息を吐く。
「これ、本当に必要なことなのか?」
『じゃなきゃ許可なんて出ねえだろ』
「それは、そうなんだが……」
Kdm8P2xX47pU0Um
PROGRESSルが嘘ついてマによしよししてもらおうとする漫画捏造少年期ブラッドリーがいます。CP要素ないつもりで描いていますがご注意ください。
PASS:機体番号
ページ数多くて完成しなそうなので応援してもらえるとうれしいです 9
aonoziH
INFOin BOX ネロブラ/全年齢/A5/22P/小さいブラッドリーの話です。とらのあな https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031063858
おまけ漫画&後書き https://poipiku.com/120263/8702806.html 6
niwa_niha
MAIKINGまほやく自分用年表 出典うるおぼえせっかくまとめてるのでポイぴくで更新していこ
シャイロックとムルの賢まほになった年が知りたい
シャイロックはお店開いた後のはず(賢まほなる前は店でみんなと騒いでいたと聞いたような)
ムルはブラッドリーの後だったらいいな(生体サンプル欲してほしい) 4
ウニャお
DOODLEパスは18歳以上(y/n)イベントの日付です。ブラッドリーどうしたんだ落ち込んで。僕に何かできることあるかい?
なんだこのうさぎの耳と尻尾は?え、僕がつけるのかい?
元気になるおまじないだって?
若いやつらはときどき不思議なこと考えるもんだ!
お願いって、お前にそんな可愛い顔されちゃあ…しかたないな…これでいいかい?
え、Tシャツを めくってくれ???わかった少しだけ…早く元気になってくれよ
わわわ(わらび)
DONE童話・赤ずきんAUのルスマヴェ(赤ずきん×狼)の過去編です。※ルスの出番はほぼありません!
マーヴェリック…グースに助けられた一匹狼
グース…心優しい猟師
キャロル…頼りになるグースの妻
ブラッドリー…グースの息子で幼い頃はキャロル手製の赤いケープをかぶっていた
⚠️グスキャロが生存しているハッピーアースです!
⚠️細かいことは考えずにどうぞ!
Pass:CPをアルファベット4文字+機体番号 4466
*雪華*
DOODLE天使×堕天使のキスブラ。報酬フレームのテキストからイメージしたパロ。
厨二設定しかないので、とりあえずフォロ限。
ブラッド視点も追加。神(モブ)が出ます。
※追記:フォロ限ダメになったっぽいので、Webオンリーを機に限定機能外しました。
世界の果てまで共に[Keith's Side]
「……何で逃げねぇの」
オレがブラッドの胸元に突きつけた剣は堕天使を討伐するためだけに作られたもので、僅かでも触れれば存在が消滅するように出来ている。
コイツがそれを知らねぇはずはない。
なのに、抵抗する素振りも見せねぇ。
「…………ここで逃げたところで他の追っ手が来るのだろう。ならば、お前の手に掛かって終わるのも悪くないと思ったまでだ」
そう言葉にしたブラッドの目には迷いがない。
かつて、天界でもっとも神に近い天使と言われていたあの当時となんら変わりのない目だ。
――下界の争いごとにより、人間たちが……幼い子どもたちも含めた命が日々失われている。だが、神はそれは淘汰であり、必要な犠牲だと言う。だから、手出しは不要だと。俺はそれが納得出来ん。
2804「……何で逃げねぇの」
オレがブラッドの胸元に突きつけた剣は堕天使を討伐するためだけに作られたもので、僅かでも触れれば存在が消滅するように出来ている。
コイツがそれを知らねぇはずはない。
なのに、抵抗する素振りも見せねぇ。
「…………ここで逃げたところで他の追っ手が来るのだろう。ならば、お前の手に掛かって終わるのも悪くないと思ったまでだ」
そう言葉にしたブラッドの目には迷いがない。
かつて、天界でもっとも神に近い天使と言われていたあの当時となんら変わりのない目だ。
――下界の争いごとにより、人間たちが……幼い子どもたちも含めた命が日々失われている。だが、神はそれは淘汰であり、必要な犠牲だと言う。だから、手出しは不要だと。俺はそれが納得出来ん。
niwa_niha
DONEティカブラマンスリーお題 「独り占め」で参加させていただきます。
ブラッドリーエイプリルフールボイスとふわふわのボス猫のネタです。
ティカ様難しい。
独り占め「はくしゅんっ」
くしゃみをした次の瞬間、熱い湯船につかっていたブラッドリーが飛ばされたのは西の魔法使いが多く集うパーティ会場だった。
西の国の魔法使い達は突然現れた全裸の男に引くこともなくわっと群がった。
「やあ君!いったいどこから現れたの?」
「なんて美しい肉体だ。まるで古代都市の彫刻のようだ」
「まあ凄い傷跡!」
「おい!勝手に触んな!!」
べたべたと体を触る手を引き離そうとしたブラッドリーの手に誰かがシャンパンの入ったグラスを握らせる。
一目見て上物と分かったブラッドリーは反射的にそれを飲んだ。
「あ? うめえじゃねーか」
「そうだろうそうだろう! 我々の出会いと素晴らしい酒に乾杯!!」
「おいおい!こぼれる」
1987くしゃみをした次の瞬間、熱い湯船につかっていたブラッドリーが飛ばされたのは西の魔法使いが多く集うパーティ会場だった。
西の国の魔法使い達は突然現れた全裸の男に引くこともなくわっと群がった。
「やあ君!いったいどこから現れたの?」
「なんて美しい肉体だ。まるで古代都市の彫刻のようだ」
「まあ凄い傷跡!」
「おい!勝手に触んな!!」
べたべたと体を触る手を引き離そうとしたブラッドリーの手に誰かがシャンパンの入ったグラスを握らせる。
一目見て上物と分かったブラッドリーは反射的にそれを飲んだ。
「あ? うめえじゃねーか」
「そうだろうそうだろう! 我々の出会いと素晴らしい酒に乾杯!!」
「おいおい!こぼれる」
matukumo
SPOILERもう一回聴きたいけど気持ち的に二度と聴けないうたプリドラマCD堂々第一位(変動あり)のリコリスの森 大体こんな感じだったのかなってかんじに描いたブラッドくんの落書きです 謎の差分あり※エグイ表現あり 4
ny_1060
DONE「お迎えコールを今夜も鳴らして」開催おめでとうございます!付き合っているキブのブラッドが記憶喪失になる話です。時期はディノ復帰から約1年後の冬から初春です。
Rain or Shine 1
何かを振り切るように、シャワーのコックを捻った。
『外傷は命に関わるものではありません。数日もすれば動けるようになるでしょう』
冷水が身体を打つ。
『一般常識や生活に必要な知識については問題ないようです。失われたのは、ブラッド・ビームス個人に纏わる記憶、そしてエリオスやサブスタンスに関する特殊な知識で――』
出来の悪いオレの脳は、今し方聞いた話のさわりすらもまともに変換してはくれなかった。
《Side: Dino》
ブラッドがイクリプスとの戦闘中に市民を庇って廃ビルから転落した――そんな報せを受けて、気が気でない思いでパトロールを終えてすぐにタワーに飛んで帰った俺たちを待っていたのは、思いもよらない事実だった。
19124何かを振り切るように、シャワーのコックを捻った。
『外傷は命に関わるものではありません。数日もすれば動けるようになるでしょう』
冷水が身体を打つ。
『一般常識や生活に必要な知識については問題ないようです。失われたのは、ブラッド・ビームス個人に纏わる記憶、そしてエリオスやサブスタンスに関する特殊な知識で――』
出来の悪いオレの脳は、今し方聞いた話のさわりすらもまともに変換してはくれなかった。
《Side: Dino》
ブラッドがイクリプスとの戦闘中に市民を庇って廃ビルから転落した――そんな報せを受けて、気が気でない思いでパトロールを終えてすぐにタワーに飛んで帰った俺たちを待っていたのは、思いもよらない事実だった。
polar_night_ht
DOODLE去年のエイプリルの設定が出た時に書いたお話です。※2022/4/3に別でアップ(SSメーカー)していたものを少し手直し。
※イベスト前に書いたのでなんちゃって感が強いです、何でも許せる方向け。
モブと子天狗のブラッドリーくんです。少しだけ天狗のネロが出ます。 5405
すすき
DONEブラカイ版ワンライに参加しました〜月🌸のふたりです。
お題「飴玉」
飴玉が口の中にある間だけ隣にいてくれるブラッドリーとの時間が好きだな〜ってなってるカインの話です。
このブラッドリーはカインをじわじわ囲い込んでる最中のつもりで書いてたんですけどよく分かんなくなっちゃった😂
口に放り込まれた飴玉を転がした。今日は薄荷だ。この前は蜜柑だった。ありがとうとお礼を言ってブラッドリーの隣に腰を下ろす。これで何回目だったかと思い出そうとしたが、両手じゃ足りなさそうなのでやめておいた。代わりに、よく晴れた空を見上げる。
「今日は晴れてよかったな」
「ああ」
「散歩日和だから、今日はちょっと遠くまで行ってみたんだ」
知っているかと名前を出せば、今日の出前先がそのあたりだと返ってきてうれしくなる。そうなのかと答えて、それから話が自然と途切れた。初めて会った時でももっと話が出来ていたような気がするけれど、今はたぶんこれでいいのだと思う。
――ブラッドリーとばったりと顔を合わせると、飴玉を口に放り込まれるようになった。最初は驚いたし、その次には急すぎるからやめてくれと文句を言った。それでも変わらなかったので仕方なく受け入れた。……というのは建前で、本当は、飴玉を舐めている時にはブラッドリーが隣にいてくれることが分かったからだった。
1758「今日は晴れてよかったな」
「ああ」
「散歩日和だから、今日はちょっと遠くまで行ってみたんだ」
知っているかと名前を出せば、今日の出前先がそのあたりだと返ってきてうれしくなる。そうなのかと答えて、それから話が自然と途切れた。初めて会った時でももっと話が出来ていたような気がするけれど、今はたぶんこれでいいのだと思う。
――ブラッドリーとばったりと顔を合わせると、飴玉を口に放り込まれるようになった。最初は驚いたし、その次には急すぎるからやめてくれと文句を言った。それでも変わらなかったので仕方なく受け入れた。……というのは建前で、本当は、飴玉を舐めている時にはブラッドリーが隣にいてくれることが分かったからだった。
柚月@ydk452
DONEブラ晶♂互いに独占欲を見せるブラッドリーと晶くんの話。さらっとオリキャラあり。
ぎすぎすした終わりにしたくなくて、のんな結末になりました。カクテルの色は互いの瞳をイメージ。きっと老店主は二人の関係性を察したのでしょう。
欲の在処 頬に触れる風はほんの少し冷たくて、晶は思わず身を縮こまらせる。その震えが伝わったのか、前を向いていたブラッドリーは晶の方へと振り向いた。
「寒いのか?」
「いえ、大丈夫です。」
箒に乗る前に防寒魔法を掛けてもらっていた。だからこれは、単なる条件反射のようなものだ。
晶は今、ブラッドリーの箒に乗って、星の瞬く夜空を駆けていた。魔法舎でゆっくり過ごしていたら、突然ブラッドリーが部屋に来て、付いてこいと誘ってきたのだ。目的も行き先も分からないままクロエの所へ連れて行かれ、いつもの服からよそ行きの衣装へと着替えさせられた。あれよあれよという間に箒に乗せられ、今に至る。
遠目に見ていては分からなかったが、眼下に広がる景色から、どうやら西の国らしいと言うのは分かった。
5947「寒いのか?」
「いえ、大丈夫です。」
箒に乗る前に防寒魔法を掛けてもらっていた。だからこれは、単なる条件反射のようなものだ。
晶は今、ブラッドリーの箒に乗って、星の瞬く夜空を駆けていた。魔法舎でゆっくり過ごしていたら、突然ブラッドリーが部屋に来て、付いてこいと誘ってきたのだ。目的も行き先も分からないままクロエの所へ連れて行かれ、いつもの服からよそ行きの衣装へと着替えさせられた。あれよあれよという間に箒に乗せられ、今に至る。
遠目に見ていては分からなかったが、眼下に広がる景色から、どうやら西の国らしいと言うのは分かった。
柚月@ydk452
DONE魔法舎ドタバタ事件簿シリーズ。Case1,マジカル⭐︎バナナ「ああ、ちょうど良いところに。暇ですよね?」
「げっ。」
「うわ…最悪…。」
魔法舎の談話室で、ミスラに声を掛けられたブラッドリーとオーエンは揃ってげんなりとした。夕食も済み、各々が好き勝手過ごしている自由な時間。ブラッドリーもオーエンも同じ空間に居たとは言え、二人で何かをしていた訳ではない。隙あればもちろん殺し合いをするが、今は奇跡的に殺伐とした空気は影を潜めていた。
ワイングラスを片手に晩酌をしていたブラッドリーは、チッと盛大に舌打ちする。
「暇じゃねぇよ、他を当たれ。」
「大好きな賢者様のところに、早く行ってよ。」
「今あの人、風呂に入ってるんですよね。」
二人の抵抗を他所に、ミスラはソファにどさりと身を投げた。そしてテーブル上にあったつまみを、当然のようにして口に入れる。
5501「げっ。」
「うわ…最悪…。」
魔法舎の談話室で、ミスラに声を掛けられたブラッドリーとオーエンは揃ってげんなりとした。夕食も済み、各々が好き勝手過ごしている自由な時間。ブラッドリーもオーエンも同じ空間に居たとは言え、二人で何かをしていた訳ではない。隙あればもちろん殺し合いをするが、今は奇跡的に殺伐とした空気は影を潜めていた。
ワイングラスを片手に晩酌をしていたブラッドリーは、チッと盛大に舌打ちする。
「暇じゃねぇよ、他を当たれ。」
「大好きな賢者様のところに、早く行ってよ。」
「今あの人、風呂に入ってるんですよね。」
二人の抵抗を他所に、ミスラはソファにどさりと身を投げた。そしてテーブル上にあったつまみを、当然のようにして口に入れる。