前日譚
Oku12_hrak
DONE※このノスクラは2023/2/11アカウントジャック発表前に書いていたものです。同居している世界軸のノスクラがバレンタインデーを祝うお話の前日譚。ノースディンは出てきません。 14
たぬきち
SPOILER⚠️カタシロのネタバレをガッツリ含みます、シナリオ未通過の方はご遠慮下さい⚠️3D舞台「カタシロReflect」の二次創作SSです
カタシロReflect、教授の医者役があまりにも刺さりすぎたので、妄想大爆発してしまいました
前日譚の捏造です 1640
さみぱん
DONE仁唯Webオンリー展示(X年後仁唯)①~④ぼんゆいカウントダウンのお疲れ仁科さん。⑤の前日譚となります。
⑤「あなたの好きなもの」記念コピー誌に寄稿したお話
初出:2023.2.1~4 5
snowycitysite
DONEinsectfairiesの前日譚(上)です。Pico達の高校時代を捏造しています。BFがかなり喋るホラーっぽく書いてみたけど多分そんなにホラーじゃない
「羽化(上)」 昔々──と言っても、そんなに昔でもないけれど──あるところに、一人の少年がおりました。
彼の名前はPico。天真爛漫、成績優秀、眉目秀麗と絵に描いたような優等生でした。友人も待人も引く手数多。教師からは毎日のように褒めそやされ、毎年当然のように何らかの賞を取る。正に誰もが夢見る人格者だったのです。
そんな彼にも、一つ悩み事がありました。それは大好きなお父さんのことです。
父子家庭で育ったPicoは、当然ながらお父さんと共に暮らしていました。母親がいないのですから、家事は二人で手分けしてしなければなりません。Picoは、仕事で忙しいお父さんの代わりに、家事の大半を務めていました。
朝ごはん、昼ごはん、掃除に洗濯。夕ごはんやごみ捨ては、お父さんの役割です。
14339彼の名前はPico。天真爛漫、成績優秀、眉目秀麗と絵に描いたような優等生でした。友人も待人も引く手数多。教師からは毎日のように褒めそやされ、毎年当然のように何らかの賞を取る。正に誰もが夢見る人格者だったのです。
そんな彼にも、一つ悩み事がありました。それは大好きなお父さんのことです。
父子家庭で育ったPicoは、当然ながらお父さんと共に暮らしていました。母親がいないのですから、家事は二人で手分けしてしなければなりません。Picoは、仕事で忙しいお父さんの代わりに、家事の大半を務めていました。
朝ごはん、昼ごはん、掃除に洗濯。夕ごはんやごみ捨ては、お父さんの役割です。
sntkit
DONE読み切りwebオンリーありがとうございました、楽しかったです!一応前日譚となっているやつ
「天使様のゆうことにゃ」
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16930806
長く生きたものは変化を恐れる。
そんな言葉があるけれどさ、この言葉って多分人間みたいな命の短い生き物の、しかも感性が固定された歳の考えを示した言葉だよね。
だって期限ある短い命なら、誰だって好きなものに囲まれながら安穏と過ごせるのであればそれ以上の幸福ってないでしょう?そこに変化なんていらないし、自分なりの苦労と幸運の末手に入れた場所であるなら余計手放したくないし、もっといいものがあるよなんて他の連中に言われても、本当に今自分が持っているものよりも優れたものがあった時なんか幸福だった過去の自分がみじめになるかもしれないもの。
吸血鬼なんかはほら、長く生きすぎてしまった結果「刺激が欲しい」なんて言い出してちょっとした不良行為をはたらく輩はいっぱいいる。高等殺しなんかはさすがに表立っていないけれど下等共を陰惨な方法でからかって遊んだり、折角の人間を無駄遣いしたりとか……ああ、メインはこの話じゃないのに脱線してしまったね。嫌だな。冗長な語りとか前口上とか、そういう古臭い吸血鬼らしさっていうのは最近じゃちょっと違う事してる自分カッコいいとか思ってるやつらしかやらなくなったじゃないか。そっちと並べられるくらいならまだ彼に似てきたとか言われる方がまし。
4256そんな言葉があるけれどさ、この言葉って多分人間みたいな命の短い生き物の、しかも感性が固定された歳の考えを示した言葉だよね。
だって期限ある短い命なら、誰だって好きなものに囲まれながら安穏と過ごせるのであればそれ以上の幸福ってないでしょう?そこに変化なんていらないし、自分なりの苦労と幸運の末手に入れた場所であるなら余計手放したくないし、もっといいものがあるよなんて他の連中に言われても、本当に今自分が持っているものよりも優れたものがあった時なんか幸福だった過去の自分がみじめになるかもしれないもの。
吸血鬼なんかはほら、長く生きすぎてしまった結果「刺激が欲しい」なんて言い出してちょっとした不良行為をはたらく輩はいっぱいいる。高等殺しなんかはさすがに表立っていないけれど下等共を陰惨な方法でからかって遊んだり、折角の人間を無駄遣いしたりとか……ああ、メインはこの話じゃないのに脱線してしまったね。嫌だな。冗長な語りとか前口上とか、そういう古臭い吸血鬼らしさっていうのは最近じゃちょっと違う事してる自分カッコいいとか思ってるやつらしかやらなくなったじゃないか。そっちと並べられるくらいならまだ彼に似てきたとか言われる方がまし。
ps1000spring
DONE光さす信念のパレード開催おめでとうございます!ドラモンドと中央の魔法使いたちをメインに、ある日の魔法管理省執務室での出来事についての一幕です。2部1章前日譚、中央の国の政治を捏造しています。
PWはお品書きを参照下さい。 25
polar_night_ht
DONEブラネロwebオンリー開催おめでとうございます!ブラネロ俳優パロの前日譚みたいなお話です、二年くらい前。
※PASSはイベント会場です。
▼シリーズ
https://www.pixiv.net/novel/series/8687910 4917
椎那わたる
DONE8月20日の忘羨ワンドロワンライに書いた小話に加筆しました。お題:【すねる】【〇〇を隠す】
「七変化」
静室に同居してる知己忘羨。
魏嬰に対し飴と鞭作戦をしようとして失敗した藍湛です。
『溺れる』の前日譚ですが、単品でも読めます。
パスワード:新年会開催日(半角数字8桁) 1139
紅羽@stella_flugel
DONEなんだか前日譚的なやつを書く流れのようなのでレイチェルの話
(たぶんGODARCAのネタバレがある 未通過✖ 同卓○)
#IMODARCA
皇帝たる少女 レイチェル=マノン・リベレティアは現人神である。
現人神であるということは、周囲の人間は皆、己にかしずく事が道理である。
現人神であるということは、他者に罰を与え、罪を清算させる責務を負うものである。
全てにおいて許しを得る必要は無く、全てにおいて赦しを与える存在である。
彼女に逆らう者は居らず、彼女は指一つ動かす必要は無かった。
この時代においてあまりにも恵まれた小さな世界、そこに彼女は君臨していた。
しかし、”君臨すれども統治せず”。彼女は逃げ出す意思すら持てず、ただ罰を与え調和を齎す人形でいるしかなかった。
……そこに彼女にとっての幸福は無く、ただ息苦しさだけを感じていたとしても。
「申し訳ございません、隊長!」
1453現人神であるということは、周囲の人間は皆、己にかしずく事が道理である。
現人神であるということは、他者に罰を与え、罪を清算させる責務を負うものである。
全てにおいて許しを得る必要は無く、全てにおいて赦しを与える存在である。
彼女に逆らう者は居らず、彼女は指一つ動かす必要は無かった。
この時代においてあまりにも恵まれた小さな世界、そこに彼女は君臨していた。
しかし、”君臨すれども統治せず”。彼女は逃げ出す意思すら持てず、ただ罰を与え調和を齎す人形でいるしかなかった。
……そこに彼女にとっての幸福は無く、ただ息苦しさだけを感じていたとしても。
「申し訳ございません、隊長!」
toko_tclk
DONE【RofH2展示作品】ドライフラワー
クセの強い同僚モブ(捏造)によって語られる、エドワードとジェイスンの関係についての話。
※後に展示予定の【汝ら 父母を愛せよ】の前日譚になります。 5
summerno_no
PAST12/11 新刊無配です!新刊本編の前日譚となってますので、通販で新刊入手予定の方は若干のネタバレご注意ください。
webオンリー後も展示するので、後でご覧いただいても大丈夫です🙆♂️
パスワードは水晶玉→リンクページにあります 8
rubedoxx
MENU【12/18 神ノ叡智6】『感情教育』/ベドベド/カバー付文庫142頁/1100円
*2号が1号に成り代わることを決意するまでの白雪イベ前日譚~白雪後に2号の情操が育っていく様子を描いた連作短編集。
*カニバリズム、動物虐待、人体切断(薄っすら)の描写がでてきます。基本的に倫理がないので、苦手な方はご注意を。
【12/18新刊サンプル】『感情教育』【収録作品】
「影を逃れて」:2号が失敗作として捨てられ、ドゥリンの腹で目覚めて1号に成り代わることを決意するまでの白雪前日譚。
*「特別料理」:2号が1号を食べて、同化することを夢想する話(カニバリズム要素あり)
「標本」:白雪後の共存ルートで、2号が蝶の標本作りに執着する話。
「運命の果実」:夕暮れの実を自画像として描いているという1号に2号がむかつく話。
「感情教育」:他者への共感能力を2号が獲得し、1号と歩み寄る話。
*「エチュード」:口内炎が出来たという1号に嫌がらせのキスをする2号の話。
*「いのちの欠片」:誕生日に、アルベドが菱形の痕の意味を新たに見出す話。
「燃ゆる男の肖像」:公式世界線の後もずっと長生きしている2人の話。
12332「影を逃れて」:2号が失敗作として捨てられ、ドゥリンの腹で目覚めて1号に成り代わることを決意するまでの白雪前日譚。
*「特別料理」:2号が1号を食べて、同化することを夢想する話(カニバリズム要素あり)
「標本」:白雪後の共存ルートで、2号が蝶の標本作りに執着する話。
「運命の果実」:夕暮れの実を自画像として描いているという1号に2号がむかつく話。
「感情教育」:他者への共感能力を2号が獲得し、1号と歩み寄る話。
*「エチュード」:口内炎が出来たという1号に嫌がらせのキスをする2号の話。
*「いのちの欠片」:誕生日に、アルベドが菱形の痕の意味を新たに見出す話。
「燃ゆる男の肖像」:公式世界線の後もずっと長生きしている2人の話。
よしのぶ
SPOILER⚠️『プルガトリウムの夜』シナリオバレ #厨二組の夜前日譚妄想の雰囲気絵(本編に無いシーン)
比留間班長…… とても好きだ…………………………
※3枚目 セッションラスト休憩中のひとコマを追加 4
Fuca2Fuca2
PASTドゥとYou、少しだけ前日譚の彼が出てきます。バラの花シリーズの番外編🌹
「あなたはあくまで私のもの」「やあ、親愛なるバイヤー。またお会いしましたね。」
真っ赤なスーツに、スラリと伸びた背中。
グレーの髪をきっちりセットした男が、Youに声をかける。
「…あー、…どうも。」
彼の顔を認識して、Youの顔が無意識に引き攣る。
若干の気まずさと後ろめたさから視線を逸らすように、Youはスマホに視線を落とした。
明日は休みなのに、ついてない。
ちょっと奮発して寄り道したスターバックスで、ミルクがスチームされる間だけとはいえ、面倒な人物に見つかってしまった、とYouは内心悪態をついた。
Uncanny Valley引越し初日、ガスどころか家の鍵を貰えなかった散々な思い出が、目の前の営業マンの張り付いた笑顔と共に蘇る。
「……えっと、なにか用ですか?」
3065真っ赤なスーツに、スラリと伸びた背中。
グレーの髪をきっちりセットした男が、Youに声をかける。
「…あー、…どうも。」
彼の顔を認識して、Youの顔が無意識に引き攣る。
若干の気まずさと後ろめたさから視線を逸らすように、Youはスマホに視線を落とした。
明日は休みなのに、ついてない。
ちょっと奮発して寄り道したスターバックスで、ミルクがスチームされる間だけとはいえ、面倒な人物に見つかってしまった、とYouは内心悪態をついた。
Uncanny Valley引越し初日、ガスどころか家の鍵を貰えなかった散々な思い出が、目の前の営業マンの張り付いた笑顔と共に蘇る。
「……えっと、なにか用ですか?」
高岡命日
SPOILERCoC蹂躙するは我が手にて HO3自陣 前日譚「垂氷は暁に落ちて」こちらは二次創作小説です。
本編の内容とは直接関係ありませんが、念のため現行未通過の方は閲覧をお控えください。 10
おおかみ🐺
PAST前回置いた💎うちの子のだいたいこういう子だよ〜ていう原作入る前の前日譚的な1話目ですわ。宝石の世界感壊さないいい感じの文章になってたらいいなぁ。
誤字脱字あっても( ̄b ̄)シーッ!
第1話 ムーンストーンという宝石さあさあと流れる潮風の音と、ざあざあと押し寄せては引く波の音が混ざり合う浜辺。そのすぐ目の前の草原に座る一人。
高い位置でひとつに纏められている髪は、流れる風と夕焼空の先からの光の加減で虹のように輝いていた。手には少し大きな弓。腰には剣と、剣より少し短めの矢筒が掛けられている。
「………」
一つ強い返風が吹いた。それに乗せるようにふうと息を零す。
「おーい、ムーン!」
後方から聞こえる声に、眠たげな目が向く。いっそ眠ったフリをしようかと考えたが、気配がすぐ後ろに来た。
「やあイエロー、ジルコン。どうしたの」
「いや、ただ近くに来たから寄っただけさ」
「お疲れではないですか?ムーン」
ジルコンの問いに「ああ、大丈夫だ」と伝える。
6707高い位置でひとつに纏められている髪は、流れる風と夕焼空の先からの光の加減で虹のように輝いていた。手には少し大きな弓。腰には剣と、剣より少し短めの矢筒が掛けられている。
「………」
一つ強い返風が吹いた。それに乗せるようにふうと息を零す。
「おーい、ムーン!」
後方から聞こえる声に、眠たげな目が向く。いっそ眠ったフリをしようかと考えたが、気配がすぐ後ろに来た。
「やあイエロー、ジルコン。どうしたの」
「いや、ただ近くに来たから寄っただけさ」
「お疲れではないですか?ムーン」
ジルコンの問いに「ああ、大丈夫だ」と伝える。
Herasaka_k
CAN’T MAKE名残雪の前日譚のような何かいろいろ酷いので後からなんとかします。
無題タップに弾かれたボールが深い緑色のラシャの上を転がる。四方へと散らばった光沢のあるボールが光を弾きながら、触れ合う度に小気味よい音を鳴らす。
至る所から聞こえるその音は乾いていながらも澄んでおり、心地よく身体に沁み入っていく。
ボールが転がっていく様子を興味深そうにじっと見つめている青年を見て、失敗しなくて良かったとこっそり思った。
相棒を連れて初めてビリヤードに来たのは、純粋に楽しんで貰いたいという思いからだが、格好良いところを見せたかったという下心もほんの少し混じっている。
実はダーツの方が得意なのだが、あれは先端が尖っていて非常に危険だ。あんな危ないものを相棒に持たせるわけにはいかない。
やがて、鮮やかなボールが緩やかに動きを止めた。
8887至る所から聞こえるその音は乾いていながらも澄んでおり、心地よく身体に沁み入っていく。
ボールが転がっていく様子を興味深そうにじっと見つめている青年を見て、失敗しなくて良かったとこっそり思った。
相棒を連れて初めてビリヤードに来たのは、純粋に楽しんで貰いたいという思いからだが、格好良いところを見せたかったという下心もほんの少し混じっている。
実はダーツの方が得意なのだが、あれは先端が尖っていて非常に危険だ。あんな危ないものを相棒に持たせるわけにはいかない。
やがて、鮮やかなボールが緩やかに動きを止めた。
fuuuuukotoz
DONE2020/10/25発行の『死ぬまでにしたいnのこと』前日譚です。死ぬまでにしたいnのこと 前日譚『FBIを辞めたってほんと?!』
電話に出るなり、声の主は開口一番そう尋ねた。ストリートベンダーの列に並びつつ、赤井は小さく溜息を吐く。
「何だ藪から棒に……誰から聞いた」
『……とある情報筋ってとこ』
「どうせジョディだろ……ったく」
あ、バレた?と、まだ若い日本の名探偵が笑う。
黒ずくめの組織との戦いの頃から、ジョディは彼に対して驚くほど口が軽かった。
FBIを辞めると言った時も、辞表を出した時も、一番反対したのは彼女だ。
赤井が自分の意見など聞きもせずFBIを辞めると決めてしまったことを、誰かに愚痴りたかったのだろう。
列が進み自分の番が来て、赤井は店員にブラックコーヒーを注文する。
『赤井さんがFBIじゃないなんて、なんか変な感じ』
3111電話に出るなり、声の主は開口一番そう尋ねた。ストリートベンダーの列に並びつつ、赤井は小さく溜息を吐く。
「何だ藪から棒に……誰から聞いた」
『……とある情報筋ってとこ』
「どうせジョディだろ……ったく」
あ、バレた?と、まだ若い日本の名探偵が笑う。
黒ずくめの組織との戦いの頃から、ジョディは彼に対して驚くほど口が軽かった。
FBIを辞めると言った時も、辞表を出した時も、一番反対したのは彼女だ。
赤井が自分の意見など聞きもせずFBIを辞めると決めてしまったことを、誰かに愚痴りたかったのだろう。
列が進み自分の番が来て、赤井は店員にブラックコーヒーを注文する。
『赤井さんがFBIじゃないなんて、なんか変な感じ』
聡
DONE『臆病者はエキストラを演じる』の前日譚でジャンside。R18です。臆病×臆病の出会いからジャンが覚悟を決める27×20に至るお話。
弟と重ねて見ちゃったり、手ほどきしたり、戦ったりしてます。
戦闘シーンは多少の暴力表現ありです。 30
reonnu7
DONE獅童の話。シルバーバレットは不死の夢を見るか?前日譚。ネタバレはないので誰でも見れます。曇天、霹靂。嵐と晴間 いつだって、死んでこいと言われ続けていた。
湿る夏の、帳も降り切って星も霞んで見える深い夜。数人分の足音が慌ただしく路地裏を打ち鳴らす。時折肉を打つ音、引き金を引いた後の音、肉を裂く音が混ざり合って嫌な余韻を残す。この町でその手の稼業の者達が起こす静かな抗争。表通りから一本奥、そこで繰り広げられる血で血を洗う争いに気付く者は多くない。
政もそんな路地裏で鎬を削る内の一人だ。先陣切って敵対する群れの中に突っ込んでいく、所謂鉄砲玉と言う名前の付いた捨て駒。居ても居なくても構わないそんな存在。けれど、それに抗うかのように毎度生きて帰ってくるものだから、最初は素直に死んでおけと恫喝していた組の人間も次第に気味悪がって血塗れ、傷だらけで戻ってくる政に声をかける者はいなくなった。
6157湿る夏の、帳も降り切って星も霞んで見える深い夜。数人分の足音が慌ただしく路地裏を打ち鳴らす。時折肉を打つ音、引き金を引いた後の音、肉を裂く音が混ざり合って嫌な余韻を残す。この町でその手の稼業の者達が起こす静かな抗争。表通りから一本奥、そこで繰り広げられる血で血を洗う争いに気付く者は多くない。
政もそんな路地裏で鎬を削る内の一人だ。先陣切って敵対する群れの中に突っ込んでいく、所謂鉄砲玉と言う名前の付いた捨て駒。居ても居なくても構わないそんな存在。けれど、それに抗うかのように毎度生きて帰ってくるものだから、最初は素直に死んでおけと恫喝していた組の人間も次第に気味悪がって血塗れ、傷だらけで戻ってくる政に声をかける者はいなくなった。