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    前日譚

    pagupagu14

    DONEパンドラの箱/高雅前提のAI高杉→雅子(Fate)
    前に支部に上げたAI高杉特異点の前日譚みたいなお話。どっちも高杉だから雅子さんのこと同じように好きだといいよね…
    パンドラの箱 今日も今日とても几帳面というか晋作は奇兵隊そしてアラハバキの整備をする。しかし今日はそれに雅子もついてきていた。僕は晋作の記憶も投影されているからどう足掻いても雅子がいるだけで嬉しいし幸せになるし動悸がする。話を聞くところによると雅子が晋作に頼み込み、無理言って見させてもらっている…そうだが絶対無理なことではない。僕を含めた高杉晋作ということは猛烈に妻、雅子に弱い。我慢をさせてしまったという負い目もあるしそれを抜きにしても世界で一番愛している女性だ、人だ。だから彼女が珍しくお願いを言ってきたからにはどんなことでも叶えたくなってしまうものだ。
     「これが晋様の奇兵隊…」
    ほう、とため息をこぼしながら目を輝かせている雅。可愛いどころの話ではない、可愛いすぎる美しすぎる可憐すぎる…どこかに閉じ込めて誰にも見られなくしたいほどに。それはきっと晋作も同じだったらしくどこかそわそわした様子でちらちらと雅子を見つつ整備をしていて、非常に気が散っていた。
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    toaru_otaku_

    DONEこは斑オメガバース短編。
    pixivにアップロード済みの
    君は気持ちの良いひと
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19789906
    の前日譚のようなものです。全年齢。
    透明な証 うなじをさする。
     ふとしたときに、そっと首の後ろをさする。そんなクセがついたのは、こはくと番になった頃からだ。自覚した頃にはやめられなくなっていて、人前でその仕草をしなければいいかと、その点にだけ気をつけるようにはしている。
     番になったときの噛み跡はもうとっくにきれいに完治している。痛みもないし、特別何か感じるものがあるわけでもないのだが、あの頃の自分は割と追い詰められていたのかもしれない。そんな、あるはずのない痛みに縋るような仕草が癖になってしまうだなんて。

    「暑いん? 髪、結おうか。」

     ぱっと斑は振り向いた。見れば、洗面所の入り口でこはくが壁に凭れてこちらを見ている。
     斑が借りているアパートの一室での、朝のことである。昨日まで重たいヒートを起こしていた斑は、散々こはくの身体を貪ったあとだった。下着しか身に着けていない少年の腰回りや肩、首筋に青あざができているのを見て、額に手をやる。理性が働いているときは気を使えるのに、少し気を抜くとこれだ。自分が必死になってしがみついた痕跡を見つけてしまうと、どうにも気恥ずかしさといたたまれなさで表情に困る。
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