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    卒業

    カイネ

    MOURNINGfry落ち(たまに📖沿い)
    夢主設定→教師 fryの高校の同級生 両片想いのまま卒業
    #decnプラス #decn夢
    二度、恋をする。35
    帝丹高校での仕事を終え、自宅マンションへと辿り着くと郵便受けの中身をチェックする。会員登録しているデパートからのお知らせなどに交じって白い封筒が入っていた。宛名が書かれておらず、裏返してみても差出人の名前も見当たらない。ナマエは不思議に思いながらもマンションの階段を上がって行く。ヒールの音が静かにコツコツと響いた。ナマエは鞄から花柄のポーチを取り出すと、キツネのキーホルダーが付いた鍵を鍵穴に差し込む。『ただいま…。』誰もいない部屋に向かって、帰宅の挨拶をする。一日履きっぱなしのヒールを脱ぎ、洗面所へと向かった。手を洗い、うがいを済ませると着ていた服を脱ぎ、部屋着へと着替える。普段と変わらない行動なのに何故か違和感を感じ、ナマエは辺りを見渡す。だが、特に変わった様子はない。ナマエは首を傾げながら脱衣所を後にした。簡単な夕飯を作り、テレビを見ながらそれを口を運ぶ。バラエティ番組から流行りの芸人のギャグが聞こえて来る。ナマエは食べ終えた食器を持ち、流しへと向かう。洗い物を済ませ、食後のコーヒーの準備をしている時、ふと白い封筒の存在を思い出した。お湯が沸くまでまだ時間がある。ナマエは郵便物の中から白い封筒を取り出しそれを開けた。封筒の中には一枚の便箋が入っており、ナマエは恐る恐る便箋を開く。『な、に…これ…。』開いた便箋には【君のことは守るから安心して】と書かれていた。手書きではなく、パソコンで打たれた物でどんな人物が書いたのか想像出来ない。ナマエは気持ち悪さを感じ、その便箋を思わず投げ捨てた。『…ど、どうしよう。』初めての事に頭がうまく回転しない。心臓も信じられない速さで鼓動を打ち、次第に呼吸も乱れ始めた。『(落ち着け…!落ち着け…!)』早鐘を打つ胸に手を当て、必死に呼吸を整えようとしていると、ふいに安室の笑顔が脳裏に浮かんだ。ナマエは、はっとしてスマホを掴むとアドレスから【安室透】の名前を探す。だが、探している途中で、その手が止まった。本当に今すぐ安室に頼らなければならないのか?ただのイタズラではないのか?そう思い出すと気持ちがスーッと落ち着き、呼吸も普段通りに戻る。『(…安室さんだって今頃、プライベートな時間を過ごしてるんだから邪魔しちゃいけない…。)』ナマエはスマホをテーブルの上に戻すと床へ落とした手紙を拾いあげる。そしてなるべく内容は見ないようにして封筒へと直
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    カイネ

    MOURNINGfry落ち(たまに📖沿い)
    夢主設定→教師 fryの高校の同級生 両片想いのまま卒業
    #decnプラス #decn夢
    二度、恋をする。23
    テストも無事に終わり、ナマエは久々に【ミチクサ】を訪れていた。いつもはカウンター席に腰掛けるが、今日は窓側のテーブル席に身を置き、ノートパソコンと向き合う。テーブルの上には頼んだカプチーノと手帳にスマホ、びっちりと文字が書き込まれたノートにポーチが並んでいる。パソコンの画面とにらめっこしながらキーボードをカタカタと打ち、時折、目頭を抑えてはため息をつき、再びキーボードを打つと言う作業を繰り返す。宮本はそんなナマエに目をやりながらも自分の作業を進めて行く。他に客は居らず、ナマエの打つキーボードの微かな音と店内に流れるBGMが心地良い。『あ…』不意にナマエの口から声が漏れ、宮本はそちらを見た。ナマエはパソコンから顔をあげ、店の外へと視線を向けている。宮本は不思議に思い、窓の方へと視線を動かす。そして窓ガラスをはさんだ向こう側に1人の男が立っている事に気付いた。金色に近い髪が風になびき、男の青い瞳があらわになる。「(あいつは…)」風が強かったあの日。【ミチクサ】の向かいの歩道でナマエと抱き合っていた男だと宮本は気付き、眉間に皺が寄る。そんな宮本とは裏腹にナマエは笑顔を浮かべ、席を立った。そして荷物をそのままに宮本に一言声を掛け、店の外へと出て行く。どうやら男が外へ出て来るように合図したようで、宮本の心の中をどす黒い影がじわりじわりと侵食して行った。
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    カイネ

    MOURNINGfry落ち(たまに📖沿い)
    夢主設定→教師 fryの高校の同級生 両片想いのまま卒業
    #decnプラス #decn夢
    二度、恋をする。1
    【喫茶 ミチクサ】
    コーヒーの香りが漂う店内にマスターの宮本とカウンター奥に座る女性が1人。宮本はコーヒーカップを拭きながら女性へと視線を向けた。女性は真剣な眼差しを左手の文庫へと落とし、その世界にのめり込んでいるようだ。宮本にはどんな物語を楽しんでいるのかまではわ分からなかったが、女性の真剣な表情を見ているこの時間が嫌いではなかった。ふと、文庫のページが残りわずかな事に気付き、宮本の口から小さなため息が漏れた。ペラ…ペラ…と読み進められていく物語。そして女性は最後の行を読み終えると静かにそれを閉じると『ふぅ…』と息を漏らした。どうやら今、体験し終えた物語に満足しているようだ。しばらくのあいだ、余韻に浸っていたが文庫を鞄の中へ戻すとカップに残った僅かなコーヒーを飲み干しカウンターから腰をあげる。そしてレジでコーヒー代を払うと女性は『ごちそうさま』と礼を告げ、ミチクサを後にした。女性の名前は、【ミョウジ ナマエ】。帝丹高校で国語を教えており、生徒からは親しみを込めて【アダ名】ちゃん先生と呼ばれる事もあった。趣味は、静かな喫茶店を見つけてはそこで読書する事。先程まで居た【喫茶 ミチクサ】はここ最近贔屓にしている店だった。雰囲気も良く、コーヒーが美味しい。学校が休みの日はこうして米花町の喫茶店を渡り歩いている。なので、帝丹高校の学生と出会う事も少なくはない。
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    rotten_Mame

    DOODLE学パロネファ。フォ学じゃない。
    前に書いた学パロと同じ設定で、ファウストが高校を卒業する前の話。
    今回は健全。
    違う家の子どもだった男 そう言えば、と独り言ちて、彼は突然立ち上がった。そして部屋に備え付けのクローゼットの中から何かを探る。しばらくその様子を座ったまま見ていると、ようやく目当てのものを発見したのか、彼はこちらを振り向いた。

    「使っていないネクタイがあったけど要る?」

     クローゼットから取り出されたのは、買ってから一度も使っていないことが明らかな、ビニル袋に入った状態のネクタイだった。学校で指定されている、何とも言えないカーキ色のものだ。

    「どしたの、それ」
    「入学した時に予備として一本多く買ってもらったけど、結局使わなかったんだ。この間部屋の掃除をしていたら出てきた」
    「あんた、物持ち良さそうだもんな」

     あと一ヶ月で、ファウストは引っ越しをする。大学進学を機に、彼が18年間過ごしてきた名残で満ちたこの実家から出ていくのだ。今二人で寛いでいる彼の部屋には、既に段ボールがいくつか積まれている。引っ越しの準備を少しずつ進めているのだろう。その荷物をまとめている最中に、未使用のネクタイをクローゼットから見つけたのだと想像を働かせた。
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    ナンナル

    DOODLEお弁当屋のバイトさんは俳優さんと勉強する。

    遊園地デートはもう一回書いたので、次の話は終わった後から書くべきなのではないだろうか…( 'ㅅ')
    とんとんとんと終わりまで書きたいのに、次から次に間にイレギュラーな展開入ってきて終わらない。お前ら一回落ち着けっ!っていつも言ってるのになんでわちゃちゃーってするのだろう…? お願いだから早く卒業して付き合って下さい、いつまで経っても終わらん。
    メインディッシュは俳優さん以外テイクアウト不可能です!× 26(司side)

    「えむ、すまなかったっ!」
    「大丈夫!お客さん少なくて、あたし一人でも全然平気だったよ!」
    「本当にすまん」

    ぱちん、と手を合わせて頭を下げると、えむはいつものようににこにこと笑ってくれた。神代さんが熱を出したと聞いて、家を飛び出したのが金曜日。翌日の土曜日はバイトが入っていたのだが、神代さんを放っておけず休みの連絡をさせてもらった。えむにしっかり事情を伝えたら、えむから二人に話をつけてくれたらしい。当日の連絡にも関わらず、快く休ませてくれた。そのお陰で、神代さんの傍にいられたのだが…。

    「それより、司くんの特別のお客さん、大丈夫?」
    「あぁ、昨日には熱もしっかり下がっていたからな」
    「そっか!それなら良かったね!」
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    ST_gacky31

    PROGRESSWebオンリー「いつもきかない私の少尉殿!」開催おめでとうございます!
    学パロ×同級生×サッカー部の月鯉🌙🎏
    6月新刊予定の途中までを展示します!
    ⚠同級生ですが月島は基本敬語です
    ⚠名前ありモブが出てきます
    本編は全年齢で完成次第サンプルとしてpixivにアップする予定で、
    紙媒体では本編にモブから見た月鯉と卒業後の2人「アディショナルタイム(R-18)」を追加する予定です。
    アプローチをかけないで ――抜いた!
     相手チームのDFをドリブルでかわし、一気に視界が開けた。ここからであれば確実にゴールを狙える。そう思って鯉登が蹴り上げようとした瞬間、目の前に現れた選手が足を差し込んできた。
     誰だ、コイツは。咄嗟に身を翻して避けたものの、バランスが崩れて放たれたボールはクロスバーに直撃した。
     チッと舌打ちをして振り返ると、目に入ったのは背番号4番のビブス。鯉登よりも背が低かったが、傍から見ても分かる筋肉量でガッチリとした体型の選手だった。
     
     夏の全国大会、決勝戦。結果は2対1でこちらが勝利した。この2得点はいずれも自分が決めたものだったが、鯉登は腑に落ちなかった。ユースチームでも部活でも、中学生になってからシュートを阻止されたことは一度もない。単純に悔しかった。
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