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    umemhyk

    DONE【1話前編】ブラッドリー×モブ(名前無し)の夢小説のようなものを初めての小説として書いてみました。

    もしもあなたが、違うかたちでブラッドリーに出逢ったら?
    真っ白な大地を背に飛ぶ魔法使いへの憧れ。胸の奥にあるそのきらめきを、盗賊は必ず見つけ出す。どこでどんなふうに生まれても、“太陽”はきっとあなたを照らしてくれる…

    そんな祈りを込めてこの物語をお届けします。
    名も無き花はひだまりに揺れて 一輪目・名も無き銀細工師 〜前編〜カランカラン。

    その魔法使いは前触れもなくやって来た。
    まるで私の旅立ちを見計らったかのように。

    漆黒と白銀の髪、射抜くような夕闇色の瞳。

    「ようじじい」

    「いらっしゃいませ…おお、これはこれはブラッドリー様。久方ぶりですなあ」

    「あ、お前あん時のちっちゃいのか」

    「ははは、こんな老いぼれにちっちゃいのは止してくださいよ」

    「よく言うぜ。俺様の半分も生きてねえのによ」

    お師匠が何やら親しげに話しているのは、数十年ぶりにうちの店に来た“常連”だ。

    西の国の北東部、北の国との国境に近いこの銀細工屋は北からの来客も多い。なかでも盗賊を名乗る魔法使いの太客が数十年に一度来るとは聞いていたけれど、まさかたった一年修行に来ている私がその姿を見られるなんて。しかもここから旅立つ前日に。
    1790

    noranekosuteinu

    DONE初代黒龍の憧れの相手、ワカくんと付き合い始めたイヌピー。だが憧れのワカくんに愛されている自信がどうしても持てなくて、些細なことに落ち込んだりと暗い気分で過ごしていた。そんなある日、彼に好きな人がいると聞いてしまい……。最後はハピエンです。

    ↓ご注意ください
    ※ココの名前は出てきますがココイヌではありません。
    ※未成年の飲酒表現あります
    ※ワカクンじゃなくてワカくん呼びにしています
    ワカイヌできた◇◇◇◇◇




    ――俺はよく悪夢を見る。

     それは決まって、ココが俺を火事から救い出したあの夜だ。まだガキだったっていうのに、燃え盛る炎の中に飛び込んだココ。どれだけ恐ろしかっただろうか。賢いココは、自分が死んでしまうかもしれないと分かっていたんだろう。それでも赤音を救いたくて、きっと必死に自分を鼓舞して脚を踏み出したんだろう。

     そしてその決死の思いで救い出したのが……赤音の弟の、顔だけは赤音にそっくりな俺だった。

     赤音じゃない、青宗なんだと言った時のココの顔が忘れられない。


    『間違えた』


    『間違えた』


    『間違えた』


     言葉に出さなくても彼の顔がはっきりと物語っていた。
     ああ、そうだ俺は間違えられた。俺は望まれていない。
    21141

    chirohipu

    DONE『えっちの下手くそな左馬刻様書きてえ』から始まりました

    スパダリではない、自分勝手でクソ自己中野郎だけど自分なりにじろちゃんのことを愛している不器用左馬刻様と、初めての経験でなにも分からず憧ればかりが先行するじろちゃんがステップアップするおはなし


    こちらはツイッターの企画『さまじろ逆真ん中バースデー』用に書いたもので支部にもアップしてます
    ジャンキーキャンディーナイト乱れたシーツ、互いが吐き出したものと汗の匂い、高くなった体温と冷めていく興奮。汗がひいて肌寒くなった二郎はブルッと身体を震わせて、毛布を手繰り寄せた。
    さっきまで暖かかった体温がなくなり、身体に巻きつけた毛布の中で二郎はそっと足の間のおさまらない熱をひと撫でする。
    「いたっ……」
    むずむずと駆け上がる熱を治めたいのに、そこを触るとひりひり痛む。得体の知れない感覚が腹の中で一頻り蠢いた後、小さくなっていった。


    山田二郎には恋人がいる。
    人生で初めて出来た、家族以外に大事だと思える人が。
    知る人ぞ知る、ヨコハマディビジョンの碧棺左馬刻。
    人よりも遅い初恋を迎えたのが高校生になってから。それも相手が男だったり兄の因縁の相手だったりと、二人が付き合うまでに一悶着もふた悶着もあってなんとか乗り越えて来たが、それはまた別の話。
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