Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    文庫

    💤💤💤

    INFO『ファンダ・メンダ・ワーズ』(文庫/164P/¥1200-)
    7/23発行予定のモクチェズ小説新刊サンプルです。

    ヴ愛後しばらくしての時間軸。あるきっかけで二人がモクマの実家に里帰りすることになる話。
    ※オレク、モの母&兄&その家族、犬など捏造まみれですので何でも許せる人向けです
    ※主な構成要素:真面目なモ、実家の面子に気に入られるチェ、頭を使うモクチェズ、振り回されるオレク、馬に蹴られるアロ
    ファンダ・メンダ・ワーズ1.

    「長期休み?」
    差し出されたコーヒーを受け取りながら聞き返すと、チェズレイは軽く頷いた。
    「えぇ。先日の仕事の後始末も兼ねて、になりますから純粋な休みとは言えませんがね。それでも、『思い思いに過ごすように』と言うのが命令ですから、彼らもそれなりに羽を伸ばせるでしょう」
    チェズレイの視線の先には、ここ一年で増えた部下達の姿がある。人数にして5人——オレク、カーター、ネス、マチダ、ウィルソン。いずれも明らかに『その道の人』みたいなスーツの男たちが談笑してるのを見ると、何つか本当に『マフィア』って感じだ。いやまぁ実際そうなんだけども。
    (……まぁこの部屋のせいもあるかもしれんねぇ)
    俺はそう思いながらぐるりと部屋を見渡した。古い外観に反して、内部はしっかりと手入れが行き届いている。部屋の隅にはセンスの良い調度品が飾られてるし、真ん中に置かれた革張りのソファだって相当良い値段がするんだろう――こんな郊外のセーフハウスでも、だ。
    31241

    ヒロ・ポン

    DOODLE目下制作中ですがサンプルがてら冒頭の加筆修正版をアップします…
    本文60ページ程度予定/文庫サイズ/成人(20歳以上)指定・性描写あり/この作品は沙村広明著「ベアゲルター」に登場する地名や組織名、その所業の名前を借りて進行しますが舞台装置としての引用なので特に元ネタは知らなくていいです。
    結構加筆修正しているのでポイピク版と比較してみてください
    フロ梶新刊文庫冒頭胎児は、母の心が分かってもなお、踊るだろうか。それともそこで逆らって、生きるということを辞めるだろうか。
    胎児は、誰の掌の上で踊るのかを選べないまま生じた生命を、己だと認識して呼吸をするのだろうか。
    それとも、自分が胎児であるという事もしらないままそっとへその緒を閉じられ、それが苦しい事であるという事も思わずに死ぬだろうか。
    それは誰にもわからない。物を考える時、もう誰もが胎児ではないのだから。

    *

    磁気妨害ケースに入れられたフロッピーディスクをフロイドが胸ポケットからちらりと覗かせた。
    「隆臣君の欲しい物はこれかな?」
    こくりと僕が頷くとフロイドはそれをテーブルの上に置き手を離す。
    「石婚島への潜入ってなら従業員側ではまず無理だ。客としてなら手引きできるかもしれないが、何かあれば辺りは海だから沈め放題でもある。」
    6132