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    片思い

    hairia_hairia

    DONE現パロ オフィスラブ 片思い 名前のこと
    その人の名前は 今日から新しい職場へと配属になる。気分を引き締めたくて、メイクは深めの暖色系でまとめてみた。少しはキリっとなったなと、鏡の中の自分に自画自賛する。新しいことが始まる時はもちろん緊張もするが、なにか胸躍ることも起こるのではと嬉々とした高揚感も感じることができる。我ながら、この前向きな性格がありがたいと思う。
     配属場所へと出向き、部署総括の鶴見部長に今日から配属となります、よろしくお願いしますと挨拶をした。鶴見部長はよろしくと一言だけ言い、皆に私を紹介してくれた。その後、月島課長から部署の概要説明を受けたあと、

     「夢主さんの指導係は、そうだな…ヒャクノスケでいこう」

    ヒャクノスケ⁉頭の中に奇妙を表す符号が飛んだ。それもそのはず、若い人が大半の部署と聞いていたからだ。しかし、私が勤めている会社は、かなりの歴史があると聞いているので、部署にベテランの人がいてもおかしくない。どんな、お爺ちゃんがやってくるのかと思っていたら、呼ばれた彼は、白い肌に黒い大きな瞳、整った鼻筋に髭を生やし、髪はオールバックに整えられて、濃紺色のスーツは本人のためだけに作られたのではと思うほど綺麗に着こなしている若い男性だった。さらに特筆すれば、両頬にある縫合跡がどこか憂いのある表情を醸し出していた。彼は低く艶のある声でよろしくとだけ言って、仕事の説明を始めた。尾形百之助、古風な名前に興味を持ったが、それ以上に存在自体が私の好みで…一目惚れだった。
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    irohamommiji

    DONEフリリコwebオンリー新刊サンプル
    ポーラスター/全年齢/文庫サイズ/72p
    本編軸~n年後/恋愛未満だったふたりが両片思いを経て両想いになるまで
    りこちゃんが博士と夜中こっそり会ってたりいったん船を降りたり学園の卒業プロムに出たり将来の夢決めたりとかいろいろ捏造してます。
    ポーラスタープロローグ

    『リコ。ロイくんとフリードさんにも渡してくれないか』
     父アレックスから電話でそんなふうに頼まれたのは、パルデアに滞在中のときだった。
     新しい絵本が出たんだ、という父に言われてベリッパー郵便を受け取ったとき、リコはふしぎだった。父の絵本をたくさん読んでいたロイにというのはわかる。けれど、どうしてフリードにも?
     そんな疑問が解決したのは、絵本を読みきったロイが、「見てよ、リコ!」と目をキラキラさせながら、リコに伝えて来たときだ。ホンゲ、ホンゲ、とうれしそうにホゲータが鳴く。
    「これ、ここ! フリードの名前がある!」
    「え? ほんとだ……!」
     著者である父アレックスの写真の下、監修にフリードの名前が並んでいる。ミーティングルームで、ニャオハとリコが、ロイが指さしたところをいっしょに本をのぞきこんでいるときに入ってきたのは、話題の主だった。
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    amaama1205

    DONEあめさん(@nemui_365_day)さんからリクエストいただいた《無印軸の両片思いアスキラ》、メンデル後あたりの設定です。甘々イチャイチャエチエチでもほろ苦く切ない系でもって言われたらもれなくほろ苦くなっちゃいましたシリアス芸人ですいません…
    (多分このあと最終回のアスランが迎えにきたところでアスランが告白するはずだけど私が書くと何故かキラが失踪しそうだったのでやめました笑)
    無印両片思いアスキラいつか戦争が終わったら、という夢を見ていた。全て終わったら友人達と共に戦艦を降りて学生に戻って、ゼミの課題がどこまで進んだとか、今日のランチは何にしようとか、そういう他愛のない会話だけをして一日を過ごす日々。軍の機密に触れてしまった身でどこまでの自由が許されるかは分からないけれど、それなりの功績が認められれば恩赦があるかもしれない。戦争が終わったとしたら恐らくすぐにとはいかずとも国交は正常化に向けて動き出してくれるはずで、そうなればオーブとプラント間の行き来もできる。舞い散る桜の花吹雪の中で交わした別離の苦しみなど二度と味わうことはない。会いたい時に彼に会える、そういう幸せが訪れる夢だった。
    今は誰もいない、エターナルの展望デッキ。ここで数時間前に見た彼の姿を思い出し、キラの目の奥がじわりと熱を帯びる。近頃は補給や打ち合わせと称してよくエターナルに現れる、つい最近自らの双子であると判明したばかりの女性に向けられた、彼の柔らな表情。気心が知れた相手にだけ向けられていたはずのそれがもう自分だけのものではないのだと思い知らされた気分だった。
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