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    mkrk00

    PROGRESS全授後リバーランドで暮らす二人の話。
    続きはゆっくり更新。全授5章が始まる前に書いたので矛盾あり。

    もう全てがIFだ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
    朝日の中でもう一度夢を見る 辺獄での戦いでフィニスの門は閉じ、選ばれし者とその仲間達は無事に現世に帰還した。それぞれの国が和平を結んだオルステラ大陸に、平穏が戻りつつある。灯火の守り手達は己の帰るべき場所に戻り、選ばれし者もその役目を終えた。
     ロンド・レイヴァースもその一人であったが、彼は聖火協会から身を引き、この雪国を離れ、リバーランド地方の小さな村へと身を置いた。かつての師であったサザントスと共に。



    ***



     この村へ来てから何度目の朝だろうか。サザントスは起き上がって、ベッドに腰掛けた。ロンドの姿はない。先に起きて、畑仕事をしているのだろう。
    「………………」
     サザントスは手のひらを見つめる。
     黒呪炎に蝕まれた身体に聖火を操る力はもう無い。弱々しい炎が現れてはすぐに消えていく。辺獄でロンドが炎をサザントスに分け与えていなければ、ここにはいなかったかもしれない。正直に言えば、ここにいない方が良かったと思っている。自分にとっても彼にとっても。彼には彼の歩むべき道があるのだから、自分などに縛られないでいてほしかった。
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    せんべい

    DONE翼を広げてる(人の姿のまま)お話。というお題をいただき書いた話です。鍾魈の二次創作小説です。沢山の捏造設定を含みます。矛盾点などあるかと思います。申し訳ありません。雰囲気で読んでいただけると助かります。お題、ありがとうございました!!
    はねる.






    「このような事態になり申し訳ございません。暫くこちらでお世話になります」
     そう言って魈は腰を折り曲げて深々と頭を下げた。それは対面する鍾離から背中が見えるほどの深さで、鍾離の視線は自然とその背中へ向かった。魈の装束は背中の、肩甲骨の間が菱形に布がなく、そこから露出した肌が見える。けれど今は魈の髪と同じ色の羽のようなものがその肌を隠す。鍾離はその根元を束の間観察した。
    「そのように頭を下げるな。そう畏まられては円滑に行くものも行かなくなる。このような事態ではあるが、要はただの共同生活だ、普段通りにしていれば良い」
    「は、はい」
     魈は緊張の面持ちで顔を上げた。まるでその魈の機微に呼応するかのように背中のハネもまた小さく折り畳まれ、じっと身を潜めていた。魈が上半身を起こしたことで見るものを失った鍾離はほんの一瞬視線を彷徨わせるが、すぐに気を取り直して魈の目に視線を定める。
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