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    遙かなる時空の中で

    みどりた//ウラリタ

    DONE『叔母と甥』上下巻より
    秀信+七緒
    帰ってきた叔母を受け入れらるか悩む甥
    パルシィに連載中の第9話付近、そのころの秀信は……。
    ゲーム本編と若干違う点はありますが、秀信と再会を果たしていればネタバレはありません。
    秀信+七緒 杞憂「龍神の神子が現れた?」

     思わず筆をおいて報告に来た者の言葉を繰り替えした。
    比叡の怨霊騒ぎを鎮めた娘がいるらしい。それも若く、年頃の娘。
    怨霊を刺客として送り込まれる立場として怨霊を業から解き放つことのできる龍神の神子の再臨も、民の暮らしを思う城主の立場として静謐の世に不可欠な龍神の神子の再臨も真実であれば喜ばしいことではある。
     誰にも聞こえぬように短く息を吐いた。
    無駄とは分かっていても念のため人をやるように指示をして庭に身体を向けると、今年も桜が散り木瓜の赤い花が咲き始めているのが見て取れた。その赤をこの城で一人、幾度見てきたことだろう。
    怨霊を鎮めた娘がいると聞けば人をやり、雨を降らせた舞手がいると聞けば人をやった。しかし今は隠れし龍神に選ばれた最後の神子、自身の叔母であるなお姫が見つかることはなかった。そして新しい神子が選ばれたとも伝え聞かない。
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    pagupagu14

    DONE怨霊を退ける行為/天あか(遙か1)
    100万年の遙かCDネタ 現代エンド後未来・同棲設定 天あかいつ見ても強さにやられてしまうね私は
    怨霊を退ける行為 「きゃ!」
    あかねはそんな声を上げて俺の腕にしがみつく。俺は「しょうがねえな」なんて声を出しつつ、喜びを噛み締めていた。
    「京にいた頃は怨霊退治とかしてたくせに克服してねえし怖いままとかあかねって本当、変わってるよな」
    「だって怖いのは怖いんだもん!」
    そう言って泣きべそかくあかね。ホラーが苦手なくせに興味があるあたりおかしいと思わなくはないがあかねの泣き顔も…まあ、好きだから俺はただ役得を感じながらあかねの抱き枕に徹するのだった。
    ***
     見終わった後、案の定一緒に寝たいと言ってきたあかねをベッドに招き入れる。
    「な、あかね。怖くなくなること、するか?」
    「そ、そんなのあるの?」
    「ああ、あるある」
    少し罪悪感も刺激されるが無防備なあかねが悪い。ということにする。つーか、あの時と違って俺とあかねは付き合ってるし同棲もしている。それなのにそれ以上を求めないとかおかしいだろ!?そう、脳内で弁明しつつあかねの頬に手を滑らせそのままキスをする。触れるだけのキスを何回も繰り返して、驚いたような顔だったあかねは次第に瞼を閉じてキスに身を落とした。
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    凛花(おがわ)

    MOURNING■初期に書いたお話です。この頃のリンドウの描写は、割と弱気というか殊勝な感じですね。
    <作品メモ>
    2012年遙かなる時空の中で5風花記が発売された直後のイベントで出した「はじめから恋だった」という小説同人誌に収録しているお話です。本のタイトルは【確かに恋だった(http://have-a.chew.jp/on_me/top.html)】様のお題をお借りしたものです。
    掌の上なら懇願のキスクロスを敷かれたテーブルを挟んで、向側に座っているのは誰だったかしら?

    ふと、そんなことを考えた。

    広大な公園の中にある天井と壁の大半がガラス張りのティールームはゆったりと開放感のある空間で、存分に射し込む陽光は、まばらに置かれた観葉植物の葉をきらきらと光らせる。テーブル上でほんのりと汗をかくガラスの水差しの中は、まるで星屑を詰め込んだように大小の輝きで満たされていた。

    向かいの人物は、スッと伸びた脚を組み、手にした本を繰っている。指はほっそりと長く器用そうに見える。細い黒縁の眼鏡越しに見える瞳は長い睫毛が縁取っていた。
    第二ボタンまで緩めたシャツに紺のジャケットが良く似合って居る。
    少し見える鎖骨がいやらしくなることなく清潔感を保っているのは、育ちの良さが見てとれる姿勢とか、どこか洗練された所作のせいかもしれない。
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