Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    1000

    Syo235342399

    MAIKING小ネタで1000文字くらいにしようと思ってたら導入部分で3000文字超えちゃったので普通にシリーズにしようかとしてるものです。モチベ上げのためにぽいぽい。年齢操作、現パロ、一般人、死ネタ(?)などが含まれています。長い間放置してたので繋がってないとこあるかも。
    ロマ普未満珍しい容姿を持った子供がいた。光を受けてキラキラと輝く銀色の髪にガーネットのような紅の瞳を持つ子供だ。
    ある人はそれを神の使いだと言い、ある人は奇跡だと言い、
    またある人は悪魔だと攻撃した。老人のそれのような廃れた灰色の髪だと言った。血の色をした残酷な目だと言った。
    その少年は不幸にもその少数の人々に罵られ、殴られ、ついには命を落とすこととなってしまった――



    「……ケ・バッレ」
    いつものように寝坊してしまったロヴィーノはそう独りごちた。朝からヴェーヴェーと騒ぐような弟とは離れて今は1人で暮らしているロヴィーノは、あれほどうざったかった弟にもあの頃はだいぶ助けられていたんだなと今更になって思う。それはそうとしてまずは会社に遅れないように早々と支度をする。もはや余裕のある朝など久しくなってしまった。多少遅刻には寛容な会社ではあるがそう何回も許してくれるほど甘くは無いのだ。最近何か小言を言われることこそないものの、周囲の視線は段々ときつくなっている気がするのだ。気がするだけなのかもしれないが多分気のせいではないだろう。今日こそは遅刻しねえ…いや出来ねえ!と思いながら数年ぶりに本気を出していつもは欠伸をしながら歩いて行く道を走った。住んでいるところからそう遠くないからと出勤手段に歩きを選択してしまったロヴィーノは過去の自分を少し恨んだ。
    4135

    ロビぐだ♂とヘクマンを書きたい

    PROGRESS前からちまちま画像で以下略。
    切りどころに迷ったけどまあキリの良さ重視で短いですが纏めました。
    ロビぐだ♂の告白シーンはあと100回くらい書きたいし1000回くらい読みたいですね。
    ファンタジーパラレルなロビぐだ♂第2話「――――――ああ、ロビン!いたいた!」



    名前を教えあった日から、立香は度々森を訪れるようになった。
    彼は街で一番大きな屋敷で働いているらしく、森にまつわる仕事を積極的に引き受けたり、仕事を早く終わらせたりして会いに来ているようだ。
    当初、ロビンは面食らった。今までこうも足繫く誰かに通われた経験がなかったからだ。
    とはいえ、煩わしいなら無視すれば良いだけの話ではある。やろうと思えば一切の痕跡を掴ませず他所の地域へ移ることさえ出来るだろう。その程度やり遂げられるぐらいの経験は積んできた。
    けれど、実行する気にならないのが自分でも不思議だった。立香はロビンが引こうとした予防線を軽々と越えてくる。それなのにどうしてか不快さがないのは、きっと彼がロビンの本当に踏み込んで欲しくない領域にまでは入ってこないからだ。境界の一歩手前からこちらを見つめているかのような距離感はロビンにとって心地好い。
    6904

    nbymk02

    TRAININGフォロワーさんから再びお題をお借りしました!今回は1000字以内に短くまとめる目標を達せたのでよかったです。
    紅茶 ふと、戸棚の中に銀色をみつけた。ようやく重い腰を上げ、身の回りの整理をしようとした矢先だった。厚さニセンチ程度、大きさ十センチ程度の、小さな丸い缶だった。シックなイラストの描かれたパッケージに「Darjeeling」の文字。どうやら紅茶の缶らしい。おもむろに裏返して、書かれた文字を流し読む。成分やら生産国やらの表記の下に、記された半年前の日付。消費期限はとうの昔に切れていた。
     同じ戸棚の中に、一式の紅茶器具がそろっていた。どうしようか、少し考えて思い至る。それらをすべてテーブルに並べて、電気ケトルのスイッチを入れる。最新式の家電は便利だ。しゅんしゅんと音を立てて、すぐに湯がわき上がる。
     蓋を軽くひねると、茶と緑が混じったようなくすんだ色彩。反して鮮やかな香りが鼻孔をくすぐった。期限切れの割に、澄み切った芳香は心地よく、新鮮さすら感じる。ティースプーンですくって、ポットの中へ。沸き上がった湯をすぐにそこへ注いだ。勢いよく流れ込む水流に、透明なティーポットの中で茶葉が跳ねる。砂時計をひっくり返して、それを眺める。細く縮まった身体をゆっくりと広げながら、たゆたい踊るそいつらは対流のままにくるりと舞い上がり、やがて底へと沈んでいく。
    984