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    三十路

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    PROGRESS花屋と女子高生

    安達晴信×政子の現パロ進捗です。
    安達殿→三十路の独り身の花屋さん、記憶あり
    政子殿→高校生で剣道部主将、女子にモテるタイプ

    気が向いたら続くかも????
    花屋と女子高生






     生まれた時から不思議な記憶があった。歳を重ねるごとに鮮明になっていった。
    「おまさ〜ただいま〜」
     一人暮らし、ワンルームのアパートの電気をパチリと灯す。もうそろそろ三十路を迎える。実家の母には〈彼女の一人でもいないの〉と呆れられる始末。実際、晴信は雌の柴犬と二人暮らしなので、この子が彼女だと言ってしまえば彼女のようなものだが。
    「はいはい、おっと、待て?服に花粉がついてら。ユリの花束触ったからかな…。おまさ、ご飯、ちょっと待ってな」
     晴信がリュックを片付いた部屋の奥の窓際のベッドにぽーんと投げると、まさはぴょこぴょこ飛び跳ねるようにそれを追いかけた。こんなパーカーには、天の川のように黄色い花粉が付着している。晴信はパーカーをひゅうっと洗面所の洗濯籠に投げ入れた。ぴっちりした黒のタンクトップの下には、鍛え上げられた分厚い筋肉が詰まっている。
    「さぁてさてさて。わんちょ〜る買ってきてやったからなぁ。いつものフードの横にちょっと添えてやろうな」
     まさの前に水とご飯を置いてやると、まさはがつがつ大慌てで食べ始めた。晴信はソファに腰掛け、テレビをつけた。惰性 2042