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    エリン

    303minomusi

    DONEフォロワさんの父の日のSSが大変素敵で、私もルークの父の日のSSを書きました。
    エリントンの街角の花屋でのお話です。
    ※よく考えたらフルコンプ推奨でした
    『The Rose』



     いらっしゃいませ――店先へ投げかけた声を耳に拾い上げながら、私は「ああ」と思った。「今日は、彼のやって来る日だったか」とそう胸に独り言ちる。
     予約の電話を受けたのはいつも通り一週間前。仕入れた花を、注文通りに見繕って用意したのは開店前のことであるのに、その声を耳にしてふうっとそんな考えが脳裏を過った。
     視線の先に、一人の若い男性が立っている。店先に所狭しと並べたバケツの花々、その色とりどりの花びらの向こう側に佇んで、目があえば人好きのする淡い笑みを浮かべる。礼儀正しい小さな会釈に「こんにちは」と声を掛けた。彼は一歩踏み出すと「予約の花を受け取りに来ました」と柔らかな声で言った。灰色のコートの肩が僅かに濡れている。私は「降られましたか」と思わず声を掛けた。反射的に、棚から卸したばかりの白いタオルを取り出す。差し出すと、彼は驚いた顔で両手を上げた。
    「悪いですよ。濡れたのは、ほんの少しですから」
    「拭ったほうが乾くのも早いですよ。卸したばかりの新しいものですから、もし、お嫌でなければ。髪も濡れたでしょう」
    「…じゃあ、お言葉に甘えて。すみません。…天気雨か 4303

    きたはら/しま

    DONEアーロンのプロフィールにテンション上がって書いた
    ED後、エリントンで二人がご飯食べてる話
    家に帰れば明かりがついているなんていつぶりだろう。

    ミカグラ島のオフィスナデシコでは誰かしら居て、おかえりただいまは当たり前のように降ってきた。チェズレイとモクマは今は居ないけど、アーロンが無愛想に出迎えてくれるだけで一日の疲れが飛んでいくようだ。
    リビングに向かう途中、おいしそうな匂いがルークの鼻をくすぐる。どうやら、アーロンはデリバリーを頼んでいてくれたらしい。テーブルにはLサイズのミートパイにペペロニ、香ばしい匂いのフライドチキンと濃厚なマカロニ&チーズ。そこにちょこんと置いてある一個だけのチョコレートドーナッツにルークの頬は緩みっぱなしだ。

    「へへ、ありがとうアーロン。おいしそうだ」
    「ん」

    ネクタイだけを外すと、急いで椅子に腰を下ろした。ピザにはコーラだよな、と少し悪い顔をしたアーロンがペットボトルを放り投げてきた。もしかして振ってないだろうなこのボトル、とアーロンの方に向けて蓋を開けたが、シュワシュワと小さな音をたてるだけであった。へへ、とごまかすように笑うルークにアーロンは呆れたような顔をすると、ミートパイを口に放り込んだ。
    今日あったこと、アラナの見舞いのこと。昨 1863