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    門倉

    杣おつと

    DONE門梶で門倉が専属立会人になる小話です。屋形超えで見事勝利を納め、頂点に立った斑目貘は死に体で、黒服の賭郎たちに真っ白なその身を抱えられてヘリで連れ去られた。
    それを地上で見送った梶が、再び貘と会えたのは三日後。賭郎本部ビルの最上階、お屋形様用の執務室であった。
     ──マルコ、梶ちゃん、おっつー。
     船での長旅とチャンプたちの見送りを終え、そのままやってきた梶とマルコを前に、貘はすっかり生気を取り戻した姿で笑顔を浮かべていた。細い手をひらひらと振りながら黒革のチェアに腰掛けるその後ろには、夜行立会人もいる。馴染みのある光景を目の当たりにして、梶もようやく相好を崩した。
     ──ごめんね、二人には船で帰らせちゃって。でもさぁ俺、勝負終わったばっかの死にかけなのに、引き継ぎやら事務手続きやらさせられてたんだよぉ?悪魔の巣窟だよここは。
     はぁ、と大仰な溜め息を吐いてみける貘だが、間違いなくそんな組織の親玉に相応しい人間である。マルコだけは「貘兄ちゃん、かわいそう……あとでポテチ持ってきてあげるね!」と殊勝に労ってくれていた。
     少しの間、そんな取り留めのないやり取りを交わしていた。それがひと段落着いた頃、貘が右手の人差し指を一本、 3246

    トーナ

    DONE初門梶SSですが、門倉さんあまり出ません。すいません…。

    裏ver書きたい。
    僕の秘密

     門倉さんに秘密にしていることがある。それは門倉さんがいない間に僕が彼のシャツを独り占めしてることだ。僕と門倉さんは恋人同士で今でもどうしてこの関係になったのかもわからない。きっかけはたぶん、プロトポロスでの出来事だろうと踏んでいる。お付き合いしてだいぶ経った頃に彼がある日仕事が長引いてなかなか会えなくて寂しくなった僕は洗濯物に混ざっているシャツを見つけた。シャツから香る門倉さんの匂い。たばこと体臭。最後に嗅いだのはいつだったか。そしてふと思いついて、実行すると寂しさが解消された。
     
     その日も僕はあることを始めた。洗濯せずに取っておいた門倉さんのシャツを抱きしめながら眠る。彼と一緒に暮らすようになって、いつしか彼の存在がそばにあるのが当たり前になっていた。だから、会えない間はそばにいないと僕は胸に穴が開いて落ち着けなくなってしまう。
    「…門倉さん」
    僕より大きいそのシャツから嗅ぎ慣れた匂いがした。その匂いがあるだけで門倉さんがいるんだと錯覚できる。だから、よく眠れるようになる。胸のあたりに顔を埋める。今は薄っぺらいシャツだけの感触しかないけど、ここには彼のたくましく厚い 1001