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    コメ

    mizus_g

    REHABILI去年の秋にいただいたリクエストというかシチュエーションで「去年のイベント後、ウェールズに帰るパに、見えない不安を隠して寂しい気持ちを持っているジ、寂しさを嗅ぎ取ってギュンとくるパ」というものだったのですが想定よりジが素直になった気がしないでもない……けど寂しがるジってかわいいなあ。
    だいぶ時間経ってしまいましたがその節はコメントありがとうございました!

    ※イベント後の出来事については捏造です
     アルバノルムの軍勢が国境近くへ侵攻しているという情報が入ってから、数日。フェードラッヘは陣を敷いた軍勢を下手に刺激することのないようにと国境よりやや手前に騎士団の一隊を展開した。迎撃するには規模の足りぬ小隊であったが、背後の駐屯地にはいつでも援軍を出せるようにと騎士達が詰めている。しかし、敵勢と思しき軍は国境の僅か手前でぴたりと進軍を止め、動きの無いまま既に三日が経過していた。こちらの出方を窺っているか、あるいは何らかの事情があるのか――いずれにしろ攻め入ってこない以上はこちらから仕掛けることに大義は無い。動くに動けぬまま、前線や駐屯地では初日の緊張感が薄れ始めているとのことで、明日になって夜が明けても動きが無いようならば騎士団長であるランスロットが国境に赴いて様子を確認するという予定になっている。
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    ミトコンドリア

    DONE『運命より、愛をこめて』

    記憶なし転生スラム街育ちショタ🦊が闇オークションで👹に買われて最終的にハピエンになる話
    The Words for You ミスタは自分の目を疑った。
     テーブルや椅子が倒されていない。脚も折れていない。灰皿も無けりゃマリファナも酒瓶も無い。ダッドがミスタの頭をよく打ち付けている煉瓦のカタマリも無い。どう贔屓目に見ても肉の詰まったズタ袋にしか見えないダッドは、戸惑うミスタの手を優しく引いた。昨日までいつものダッドだったのに、おかしい。気持ち悪い。
     ミスタは元々血色の悪い顔をさらに青くさせて、ひとつしかない椅子に怖々浅く腰掛けた。椅子に座るのは初めてだった。ママが生きてた頃、ミスタがほんのくにゃくにゃの赤ちゃんだった頃はいつもママに抱かれていたし、ママがジャンキーに殺されてからはダッドはミスタを自分の子どもどころかそもそも人間だとすら思っていなかったので、椅子に座る・食器を使うなどの人間的な/文明的な行為は許されていなかった。(その所為で足に変なクセがついてしまってうまく閉じられない)だから足が地面につかないのが落ち着かなくて、真新しい青い痣のあるコメカミに汗をかきながら、不安そうに細っこい両足を絡めていた。テーブルの端のまるい煙草の焦げ跡が、ダッドの肉に埋もれた小さい黄金虫みたいな目のようだった。
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    美晴🌸

    DOODLE同じ日に顕現した大倶利伽羅と女士の鶴丸のラブコメです。
    大倶利伽羅くんの苦労性な日常②「伽羅坊、ちょっと付き合ってくれないか」
     鶴丸国永にはノックという習慣がない。引き戸であるから仕方がないのだが、それにしたって声を掛けるのと同時に戸を引くのはどうかと思う。見られて困ることでもしていたらどうするつもりなのだろう。残念ながら鶴丸にはその発想もないのだ。
    「なんだ」
     部屋の掃除をしていた大倶利伽羅は、作業をしていた手を止めて顔を上げた。
     大倶利伽羅の部屋には物が多い。困ったことに、私物というわけではなかった。鶴丸が好き勝手に物を持ち込んでは置いていくのである。捨てるわけにもいかず、かといって鶴丸の部屋には入りにくい。鶴丸の部屋は大倶利伽羅の部屋のとなりであったが、鶴丸がこの本丸唯一の女士ということもあり、そこに立ち入る気は起きなかった。こうして鶴丸が毎日のように大倶利伽羅の部屋へ入り浸っているので今更他人から受ける誤解を気にする段階はとうに過ぎ去ってしまったが、大倶利伽羅なりに気を遣ってのことである。また、鶴丸は自分が女士であることにあまり頓着をしていないので、自分が着替えをしている最中であっても訪ねる者がいたら入室を許可してきそうな光景が容易に想像できたから、というのもあった。
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