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    ノノ

    mssk

    PROGRESS5/5のネクオペで発行予定(間に合えば)の小冊子の冒頭になります。

    古城ローグライク凋零残響END後の傀博♂のお話
    新刊セットのノベルティの予定です
    ※※少し人を選びそうなお話のため、いらない場合は新刊セットではなく新刊単体でお求めください※※


    含まれるもの
    お互いのことが「一番」大事な傀博
    さよならワールドエンド石畳の廊下を踏みしめる、地響きのような音が鳴っていた。人などよりもずっと大きくて質量のあるカラクリが、迷う素振りもなく鈍い動きで城の奥へと進む音。だが図体の大きさから想像できない程度には器用なようで、普段はアコーディオンを抱えているはずの腕で今は一人の男をしっかりと抱えている。
    キコ、キコ、キコ。カラクリの足が進むたびに人工関節は小気味良い音でリズムを歌う。けれどその足取りのたびに逃げ場をひとつ潰されるようで、私はその軽快なリズムを聞くたびに体を縮めることしかできなかった。
    「……下ろして、くれ」
    『アナタニ指示権限ハアリマセン。⬛︎⬛︎様ノ回収ハクリムゾンソリティアカラノゴ命令デス』
    少しノイズ混じりの機械音声はそう告げる。そうして、相変わらず一切歩みを緩めぬままただ城の中へと戻って行った。
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    りん🐱

    PROGRESS夏の本用に再構築してるものの進捗です。

    原稿用なので行つめつめで読みづらかったらすみません。元々あった話と書き方をちょっと変えてます
    はじめての東北の件以来、行動を共にする、ではなく恋愛的な意味合いで、孝哉と悠はめでたく「つきあう」ことになった。


    ひとまわり以上の年齢差、そんな子に手を出していいものか。本人には過保護だと睨まれるけど、悠のことをとにかく大事にしたい。大人の階段をのぼるにも、せめて高校卒業するまで待つべきなんじゃないかと思いつつ、ハグやキスはこれまでも何度かしてる。そんなどっちつかずな状況に、孝哉は悶々とした毎日を過ごしていた。

    ここ最近、レースや練習のない休日は悠が東京の孝哉の自宅まで泊まりに来るようになった。金銭面の負担を考慮し、孝哉から会いに行くと提案しても、いい。俺がそっち行く。と頑なに断られる為、金曜の夜から日曜の昼前までは東京で過ごし帰りは途中寄り道しつつ車で静岡にある小牧モータースまで悠を送り届けるスタイルが定番になりつつある。帰りも電車で帰れると最初こそ送迎を断られたが、流石に往復通わせるわけにもいかない。ドライブデートだと思って、ね?と宥めると頑固な悠も折れるしかない。それなら…と大人しく甘えてくれるようになった。
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