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    プレゼント

    ザリガニ見習

    DONE【譲テツ】サンタさんからプレゼントを貰っちゃって焦る譲介(高1)と、子どもに伝承される「サンタさん」という夢の話。20231226
    『僕のサンタ』 ポイントは目に涙をためること。
     さも「事実」を知って傷ついた子どものふりをする事だ。
     僕たちには親がいないからサンタさんも来ないんですよね、だって、サンタさんの正体は、
     親の成りすましだと暴くもよし。言葉を濁すもよし。養護施設の職員をまごつかせる遊びだった。サンタクロースを信じる子どもが職員にまとわりついている時を狙う。眼を張り、耳を傾け、大人の機嫌を乗りこなす正しい方法を懸命に探りながら、大人の語る欺瞞ゆめを信じて握る小さな手。その矛盾に譲介は耐えられなかった。期待は裏切られるために在る。早く「真実」を知るべきなのだ。
     だから今年も譲介は、目覚めのプレゼントを投下した。

     高校入学前に移った施設の食堂で、くしゃくしゃのピンク色の画用紙を譲介は拾った。引き裂かれ、棚の裏に隠された悪意の花びらを案内の職員に渡す。ひどいやつがいますねと眉をひそめて見せた。みつけてくれてありがとうと顎の位置で髪を切り揃えた職員は微笑んだ。こちらに同調して世話してるガキ共を腐さなかったなと譲介は胸中に記録した。
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