おもち
TRAININGPsyBorg。ででに〜で〜とをする付き合ってるさいぼぐです。ウォータースライダーに乗った後、俺に気づかせないようにしているようだけれど浮奇の機嫌が少し悪くなったのは察していた。大方濡れた髪が気に入らないとか、そんなことだろう。それまでは呆れるくらいに写真を撮っていたのに極端に自分の写真を撮らなくなった。変わらず俺のことは撮っていたけれど。
本人が楽しみたい気持ちがあることは分かっていたからわざわざ俺から触れることなくそのまま他のアトラクションに乗ったり食べ歩きをした。しばらく経つとすっかり髪は乾いたように思えたからタイミングを見てトイレ休憩を挟んだけれど、出てきた浮奇は分かりやすく不貞腐れていた。俺の手を取って歩き出すから本当ならその手を振り解かなければいけないが、これ以上浮奇の機嫌を損ねたくはない。ズンズン歩いて行く浮奇の手をギュッと握ると、浮奇は歩調を緩め拗ねた顔で俺のことを見上げた。
1763本人が楽しみたい気持ちがあることは分かっていたからわざわざ俺から触れることなくそのまま他のアトラクションに乗ったり食べ歩きをした。しばらく経つとすっかり髪は乾いたように思えたからタイミングを見てトイレ休憩を挟んだけれど、出てきた浮奇は分かりやすく不貞腐れていた。俺の手を取って歩き出すから本当ならその手を振り解かなければいけないが、これ以上浮奇の機嫌を損ねたくはない。ズンズン歩いて行く浮奇の手をギュッと握ると、浮奇は歩調を緩め拗ねた顔で俺のことを見上げた。
おもち
TRAININGPsyBorg。風邪っぴきうきと愛情たっぷりふちゃ❤️💜インターホンの音で目を覚ます。まだ頭がぼーっとしていて、二度目のインターホンでようやく顔を自分の部屋の扉の方へ向けた。三度目が鳴る前にガチャッと鍵の回る音がして、思考が止まる。
ルームシェアをしている友人は今週旅行に出ていて帰ってこないはずだった。この家の鍵を開けられる人は、他には……。
あまり頭が回らないのは昨夜からある熱のせいだろう。まだ体が熱く、寝巻きは汗で湿っている。シャワーを浴びて着替えたい。いや、その前に誰が来たのかを確かめないと。
俺はいつもの何倍も時間をかけてのろのろと体を起こした。布団の外の空気は冷えていて寒気に身を震わせる。何か上にもう一枚着たほうがいいかも。部屋の中に視線を巡らせていれば、カチャッと静かに扉が開いて、入ってきた人と目が合った。
3459ルームシェアをしている友人は今週旅行に出ていて帰ってこないはずだった。この家の鍵を開けられる人は、他には……。
あまり頭が回らないのは昨夜からある熱のせいだろう。まだ体が熱く、寝巻きは汗で湿っている。シャワーを浴びて着替えたい。いや、その前に誰が来たのかを確かめないと。
俺はいつもの何倍も時間をかけてのろのろと体を起こした。布団の外の空気は冷えていて寒気に身を震わせる。何か上にもう一枚着たほうがいいかも。部屋の中に視線を巡らせていれば、カチャッと静かに扉が開いて、入ってきた人と目が合った。
おもち
TRAININGPsyBorg。SSです。甘いものが食べたかったので。足音が聞こえて彼がこちらへ向かってきていることが分かったのだけれど、ちょうどチョコレートを溶かしているところで手が離せなかった俺は顔だけ振り向き「ふーふーちゃん」と彼の名前を呼んで笑いかけた。
「お腹すいたの?」
「いいや、いい匂いにつられただけだ。お菓子作りか?」
「フォンダンショコラを作ってる。すっごく食べたい気分になっちゃって」
「ふぅん」
ふーふーちゃんは俺の隣に立ってボウルの中を覗き込み、それからチョコレートではなく俺の匂いを嗅ぐように髪に鼻先を触れさせた。
「ふ、ふーふーちゃん……?」
「なんでもない。出来上がるまでにはまだ時間がかかりそうか?」
「ええと、これに卵と粉を混ぜて、型に入れて十分ちょっと焼くから、三十もあればできると思うよ。ふーふーちゃんも食べる?」
846「お腹すいたの?」
「いいや、いい匂いにつられただけだ。お菓子作りか?」
「フォンダンショコラを作ってる。すっごく食べたい気分になっちゃって」
「ふぅん」
ふーふーちゃんは俺の隣に立ってボウルの中を覗き込み、それからチョコレートではなく俺の匂いを嗅ぐように髪に鼻先を触れさせた。
「ふ、ふーふーちゃん……?」
「なんでもない。出来上がるまでにはまだ時間がかかりそうか?」
「ええと、これに卵と粉を混ぜて、型に入れて十分ちょっと焼くから、三十もあればできると思うよ。ふーふーちゃんも食べる?」
Nemo/ねも
DOODLE #PsyBorg 🐑🔮🐑 初めて小説書きましたので暖かい目で見てくださると幸いです。⚠️捏造過多⚠️Deja Vuからめちゃくちゃ妄想しました#PsyBorg カミサマの物語⚠️本当に捏造過多
しれっと同棲してるし未来の話。
左右ありませんが生産者の思考は🐑🔮寄りです
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
ファルガー・オーヴィドという男がいた。
彼は物語が好きだった。読むのも書くのも、そして話すことも好きだった。
今夜も不思議な機械の前に座り、その低く柔らかな声で読み聞かせを始める。ボタンを押すと、彼の声は世界中の眠れない子供たちや迷える子羊たちのもとへと届くのだ。
さあ、今夜はどんな物語を話そうか。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
「俺さ、成長しないんだよね」
何を言い出すかと思えば、成長期などとうに終わった年齢であろう恋人は真剣な面持ちでこう呟いた。
「お前がまだ伸び盛りな歳なんだとしたら、手を出している俺は警察にでも厄介にならないといけないかもしれないな。」
2321しれっと同棲してるし未来の話。
左右ありませんが生産者の思考は🐑🔮寄りです
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
ファルガー・オーヴィドという男がいた。
彼は物語が好きだった。読むのも書くのも、そして話すことも好きだった。
今夜も不思議な機械の前に座り、その低く柔らかな声で読み聞かせを始める。ボタンを押すと、彼の声は世界中の眠れない子供たちや迷える子羊たちのもとへと届くのだ。
さあ、今夜はどんな物語を話そうか。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜☆。.:*・゜
「俺さ、成長しないんだよね」
何を言い出すかと思えば、成長期などとうに終わった年齢であろう恋人は真剣な面持ちでこう呟いた。
「お前がまだ伸び盛りな歳なんだとしたら、手を出している俺は警察にでも厄介にならないといけないかもしれないな。」
おもち
TRAININGPsyBorg。本に書かれた文字を目で追うけれど、それは言葉通りただ目で追っているだけで内容が頭に入ってきているわけではなかった。いつもならすぐに入り込める物語の世界に意識が向かない理由は分かっているから、数行分の文字を読み進めたところで本を閉じて息を吐いた。時計の針は数ミリしか進んでいない。約束の時間にはまだ遠い。
不意に着信音が聞こえて辺りを見渡した。スマホはどこに置いただろう。立ち上がり音のする方向へ歩を進めるとそれは洗面所の棚に置きっぱなしになっていた。そうだ、朝、電話をしていて。
彼の顔が頭を過ぎり焦燥感を感じる。このままここでじっとしていられないような、走り出したくなるような感覚。深呼吸を一度してからスマホを手に取り画面を見ると、そこには正に考えていた彼の名前が表示されていた。すぐに応答ボタンを押しスマホを耳に当てる。
2867不意に着信音が聞こえて辺りを見渡した。スマホはどこに置いただろう。立ち上がり音のする方向へ歩を進めるとそれは洗面所の棚に置きっぱなしになっていた。そうだ、朝、電話をしていて。
彼の顔が頭を過ぎり焦燥感を感じる。このままここでじっとしていられないような、走り出したくなるような感覚。深呼吸を一度してからスマホを手に取り画面を見ると、そこには正に考えていた彼の名前が表示されていた。すぐに応答ボタンを押しスマホを耳に当てる。
おもち
TRAININGPsyBorg。推しかぷを好き勝手いちゃいちゃさせるために文章を書いている👊お気に入りのブランケットにくるまった怒った顔の浮奇の相手をするのも何度目だろう。怒った浮奇が可愛くてわざと怒らせているから、それを面倒くさいだなんてカケラも思わなかった。
謝罪の言葉を甘い声音でたっぷり伝え、ブランケットごと浮奇のことを抱きしめる。ふくれっつらで涙目の浮奇に笑わないように気をつけながらキスをすると必死に俺から逸らしていた視線がチラリとこちらを向いた。見つめ返して、ただ浮奇を甘やかすために名前を呼ぶ。
「浮奇」
「……ふん」
「そろそろ機嫌を直してくれ。怒ってる顔も可愛くて好きだけど、浮奇には笑っててほしい」
「……ふーふーちゃんのバカ」
「ああ、全くその通りだ」
「……ごはんのあと、甘いものが食べたい」
3058謝罪の言葉を甘い声音でたっぷり伝え、ブランケットごと浮奇のことを抱きしめる。ふくれっつらで涙目の浮奇に笑わないように気をつけながらキスをすると必死に俺から逸らしていた視線がチラリとこちらを向いた。見つめ返して、ただ浮奇を甘やかすために名前を呼ぶ。
「浮奇」
「……ふん」
「そろそろ機嫌を直してくれ。怒ってる顔も可愛くて好きだけど、浮奇には笑っててほしい」
「……ふーふーちゃんのバカ」
「ああ、全くその通りだ」
「……ごはんのあと、甘いものが食べたい」
uouo___32
TRAINING🔮🐑 馴れ初め(大学パロ)🎧くんが少し出てきます!めっちゃ短編で自己満です。
一目惚れ周りのみんなは高校のときには彼女がいたり彼氏がいたりしたが俺は今まで一人もいたことがない。恋愛をすることに興味はあるけど別れが辛いし何より心から本当に愛せて愛せてもらえるのか不安でもあった。だから大学に入っても恋人ができなくても友達さえいてくれればなんでよかった。
冬が去り春の涼しい風が強くなった朝、俺浮奇ヴィオレタはそんなことを考えながら歩いていると前を通り過ぎる人に強い風がふいた。その瞬間恋に落ちた。
『結構色々な人に会ってきたつまりだったけどあんなに綺麗な人見たことない...』
そんなことが口に出ていた。隣を歩いてた友人のユーゴに聞かれ
『浮奇恋にでも落ちたか?』とニヤニヤしながら聞いてきた。
名前も学部も恋人がいるのかすらわからない人に恋に落ちて不安などは一切なく逆にあの人と恋人になりたいという想いしか今心にない。
2235冬が去り春の涼しい風が強くなった朝、俺浮奇ヴィオレタはそんなことを考えながら歩いていると前を通り過ぎる人に強い風がふいた。その瞬間恋に落ちた。
『結構色々な人に会ってきたつまりだったけどあんなに綺麗な人見たことない...』
そんなことが口に出ていた。隣を歩いてた友人のユーゴに聞かれ
『浮奇恋にでも落ちたか?』とニヤニヤしながら聞いてきた。
名前も学部も恋人がいるのかすらわからない人に恋に落ちて不安などは一切なく逆にあの人と恋人になりたいという想いしか今心にない。
おもち
TRAININGPsyBorg。ヤキモチ妬きの🔮の扱いもうまい🐏がいいよね。真剣な眼差しが向けられているのが自分だなんて、むずがゆくてバタバタしちゃいそうだった。でも今は一ミリも動いちゃダメ。ふーふーちゃんが、すっごく真面目に、俺にネイルを塗ってくれているから。
「ふぅー……」
「疲れちゃった?」
「ものすごく神経を使う……」
「綺麗にできてるよ。初めてとは思えない」
「……あー」
「……え。初めてじゃないの?」
「……」
「昔の彼女だ?」
ふーふーちゃんは俺と目を合わせることなく口をつぐんだまま次の指を掴んだ。俺はハケが触れる前にその手を引き抜き、まだ乾いていないところがヨレないように気をつけながら手を胸の前に抱く。
「ねえ、質問に答えて」
「……機嫌が悪くなるのが目に見えてる」
「残念だけどそれは答えなくても同じだよ。ご存知の通り俺はヤキモチ妬きで、面倒くさくて、気分屋なんだ」
2910「ふぅー……」
「疲れちゃった?」
「ものすごく神経を使う……」
「綺麗にできてるよ。初めてとは思えない」
「……あー」
「……え。初めてじゃないの?」
「……」
「昔の彼女だ?」
ふーふーちゃんは俺と目を合わせることなく口をつぐんだまま次の指を掴んだ。俺はハケが触れる前にその手を引き抜き、まだ乾いていないところがヨレないように気をつけながら手を胸の前に抱く。
「ねえ、質問に答えて」
「……機嫌が悪くなるのが目に見えてる」
「残念だけどそれは答えなくても同じだよ。ご存知の通り俺はヤキモチ妬きで、面倒くさくて、気分屋なんだ」
おもち
TRAININGPsyBorg。うき溺愛ふちゃになっちゃった…昼過ぎの賑やかな街を目的地に向かってまっすぐ進む。人混みを歩くのには随分慣れたが、だからといってそれが好きなわけではない。できることならいつも犬の散歩をする時に通る静かで落ち着いた緑の多い場所でのんびりと時間を忘れて過ごしていたかった。
ポケットに入れていたスマホが震えたのを感じ、俺はそれを手に取り画面を確認した。新着メッセージが一件。パスコードを入力してロックを解除し、すぐに内容を確認する。
『買い忘れたものがあるからスーパーに行ってくる。すぐ戻るけど、もしすれ違いになっちゃったら勝手に入ってていいよ』
顔文字つきのメッセージに素早く返事を送り足を早めた。もう片手では数えられないくらい訪れているその場所への道のりは地図を見なくても頭に入っている。
3708ポケットに入れていたスマホが震えたのを感じ、俺はそれを手に取り画面を確認した。新着メッセージが一件。パスコードを入力してロックを解除し、すぐに内容を確認する。
『買い忘れたものがあるからスーパーに行ってくる。すぐ戻るけど、もしすれ違いになっちゃったら勝手に入ってていいよ』
顔文字つきのメッセージに素早く返事を送り足を早めた。もう片手では数えられないくらい訪れているその場所への道のりは地図を見なくても頭に入っている。
ふくろう
DONE🐏🔮一応こちらの続きですが単体でも問題ないです。
https://poipiku.com/6112120/7464487.html
推しのプロポーズはなんぼあってもいいと思っています。 4807
おもち
TRAININGPsyBorg。国語教師🐏と高校生🔮の話。のんびり高校生活を謳歌するだけの、私が書いてて楽しいだけの話です。もうちょい高校生活楽しんでから卒業後の話でラブしたい。未定ですが。始業のチャイムが鳴った後で人気のない廊下を、授業中の教室から漏れ聞こえてくる声を聞きながら歩く。生徒は立ち入り禁止となっている屋上へ続く階段や空き教室などを覗きつつ向かう先は図書室だった。水曜は図書室の先生がお休みで、昼休みと放課後は図書委員がいるけれど他の時間は無人のため図書の貸出は不可で開放だけしているのだ。
今は自習のクラスもないから当然利用者もゼロのはずの静かな空間にそっと忍び込み、本棚の奥に隠れるようにある読書スペースに近づいた。本なんて読まないくせにそこをサボる時のお気に入りの場所にしている不真面目な生徒にこうして声をかけるのも、もう何度目か。
「まだ昼寝の時間には早いんじゃないか」
「……先生、暇なの?」
3875今は自習のクラスもないから当然利用者もゼロのはずの静かな空間にそっと忍び込み、本棚の奥に隠れるようにある読書スペースに近づいた。本なんて読まないくせにそこをサボる時のお気に入りの場所にしている不真面目な生徒にこうして声をかけるのも、もう何度目か。
「まだ昼寝の時間には早いんじゃないか」
「……先生、暇なの?」
おもち
TRAININGPsyBorg。🐏バーテンパロの後日談的なものです。lucashuもいます(あまりlucashu要素はありません)カラン、と氷が溶けるような涼しげな音のベルが鳴る。視線を向けた店の入り口には昔馴染みの男が立っていて、俺と目が合うと彼はふわりと表情を緩めた。
「こんばんは」
「こんばんは。今日は店は休みか?」
「うん。ふーちゃんのお酒が飲みたくなってね。一番乗り?」
「ああ。お好きな席に」
「わーい、お邪魔します。あとでルカも来るかも」
「オレンジジュースを冷やしておこうか」
「あはは!」
ケラケラと楽しそうに笑い声をあげシュウはいつも飲む酒を頼んだ。それを作っている最中も、サーブした後も、妙にニヤついた顔で遠慮のない視線を寄越すから、俺はため息をついてから仕方なくシュウと目を合わせる。
「なんだ」
「浮奇とどうなったの?」
「ああ……そういえば元はおまえの店の客だったな」
3649「こんばんは」
「こんばんは。今日は店は休みか?」
「うん。ふーちゃんのお酒が飲みたくなってね。一番乗り?」
「ああ。お好きな席に」
「わーい、お邪魔します。あとでルカも来るかも」
「オレンジジュースを冷やしておこうか」
「あはは!」
ケラケラと楽しそうに笑い声をあげシュウはいつも飲む酒を頼んだ。それを作っている最中も、サーブした後も、妙にニヤついた顔で遠慮のない視線を寄越すから、俺はため息をついてから仕方なくシュウと目を合わせる。
「なんだ」
「浮奇とどうなったの?」
「ああ……そういえば元はおまえの店の客だったな」
おもち
TRAININGPsyBorg。🐏バーテンパロの六個目です。ひとまずおわり〜!好き勝手楽しく書きました!①→https://poipiku.com/5487879/7231467.html
かすかな物音と人の気配に目を覚ました。寝返りが打てない狭さに自分がソファーで眠ったこと、それから芋づる式に昨日の夜のことを思い出す。じわりと痛む頭を押さえながら目を開いた。
物音はキッチンの方から聞こえたと思う。おそらく食器を洗っているのだろう、テーブルの上に置いたままだったはずのグラス類が全てなくなっていた。体を起こし「浮奇」と発した声は寝起きですこし掠れてた。
「ん! おはようふーふーちゃん、ちょっと待ってて」
「ああ、いや、いい。俺がそっちに行くよ」
寝癖で乱れた髪を適当にかき上げながらキッチンに顔を出し、洗い物をして手を濡らしている浮奇を見つけた。化粧をしていない顔は昨日の夜も見たけれど、あの時は気を紛らわすために酒を飲んでいて、素面で見てもやっぱり可愛いなと確認する。手を伸ばして顔にかかる髪を耳にかけてやると浮奇は俺のことを睨んだ。
5857物音はキッチンの方から聞こえたと思う。おそらく食器を洗っているのだろう、テーブルの上に置いたままだったはずのグラス類が全てなくなっていた。体を起こし「浮奇」と発した声は寝起きですこし掠れてた。
「ん! おはようふーふーちゃん、ちょっと待ってて」
「ああ、いや、いい。俺がそっちに行くよ」
寝癖で乱れた髪を適当にかき上げながらキッチンに顔を出し、洗い物をして手を濡らしている浮奇を見つけた。化粧をしていない顔は昨日の夜も見たけれど、あの時は気を紛らわすために酒を飲んでいて、素面で見てもやっぱり可愛いなと確認する。手を伸ばして顔にかかる髪を耳にかけてやると浮奇は俺のことを睨んだ。