111miyuki
TRAINING月×にょ鯉で現パロ転生もの。初めてなので手探りです……。
この後(にょ鯉ちゃんが)初めてなので(月島が)手探りでことに至る予定だけどどうしたものか……
俺に降る流れ星(仮題) 月島基、34歳独身。
裕福ではない家庭で育ったものの、消防士となりそれなりに落ち着いた生活を営む。
趣味は職業柄の筋トレと温泉めぐり。某女優のファンクラブ会員でもある。
しかし、彼はただの消防士ではない。彼には過去の記憶……生まれるより昔の記憶があった。彼は明治時代の軍人の記憶をもつ消防士だったのだ。そして、『某女優』も同じく、その過去に生きた人物だった。今生の彼女は女性に生まれてきたようで、元々もっていた端麗な容姿に今生も恵まれたためか、5年程前に女優の登竜門と呼ばれる美少女コンテストに優勝し、そのまま女優として活動していた。月島はその彼女を見ていたくてファンクラブにまで入っていたのだった。
6979裕福ではない家庭で育ったものの、消防士となりそれなりに落ち着いた生活を営む。
趣味は職業柄の筋トレと温泉めぐり。某女優のファンクラブ会員でもある。
しかし、彼はただの消防士ではない。彼には過去の記憶……生まれるより昔の記憶があった。彼は明治時代の軍人の記憶をもつ消防士だったのだ。そして、『某女優』も同じく、その過去に生きた人物だった。今生の彼女は女性に生まれてきたようで、元々もっていた端麗な容姿に今生も恵まれたためか、5年程前に女優の登竜門と呼ばれる美少女コンテストに優勝し、そのまま女優として活動していた。月島はその彼女を見ていたくてファンクラブにまで入っていたのだった。
nigiyakashi3
MAIKING※月島が幸せになってほしい鯉登と、幸せになるために生まれてきた月島の話。※現パロ転生風味
※挫折中。月鯉になる予定だけど、月ちよが付き合って別れています。
暁を迎えに(仮)「会いたいと思わないのか?」
「思わないことはない。いつかどこかで元気な顔を見られたらいいなとは思ってる」
「はあ、謙虚なことで」
「そうだろ、私はわりと謙虚なんだ」
「今は、な」
「今も、だ」
杉元は、目深にかぶった帽子を取ってゴシゴシ汗を拭いた。夏の木漏れ日が、傷のない顔にチラチラと落ちる。蝉時雨の合間に、手のひらを冷やすアイスコーヒーの氷が涼しげな音を立てた。
「良かったな」
「え?」
帽子のつばを深く下ろした杉元に、鯉登は少し笑った。そんなにせっせと隠すものもないくせに、なぜか癖みたいになっているそれが健気で微笑ましかった。そして、その献身はこの度めでたく成就したのだ。
「夏が終わった頃に惚気話を聞いてやるから、たっぷり用意しておけ」
73421「思わないことはない。いつかどこかで元気な顔を見られたらいいなとは思ってる」
「はあ、謙虚なことで」
「そうだろ、私はわりと謙虚なんだ」
「今は、な」
「今も、だ」
杉元は、目深にかぶった帽子を取ってゴシゴシ汗を拭いた。夏の木漏れ日が、傷のない顔にチラチラと落ちる。蝉時雨の合間に、手のひらを冷やすアイスコーヒーの氷が涼しげな音を立てた。
「良かったな」
「え?」
帽子のつばを深く下ろした杉元に、鯉登は少し笑った。そんなにせっせと隠すものもないくせに、なぜか癖みたいになっているそれが健気で微笑ましかった。そして、その献身はこの度めでたく成就したのだ。
「夏が終わった頃に惚気話を聞いてやるから、たっぷり用意しておけ」
zeana818
CAN’T MAKEモブショタ鯉から導入なのでお気をつけあそばせ高二と中二「ビッチなんだってさ」
その単語が月島の耳に飛び込んできたのは、唐突だった。あまりにとんでもない響きだったので、思わず振り返ってすれ違った二人組の背中を見た。月島は体育館倉庫に行く途中で、校舎一階から体育館に続く渡り廊下に出るところだった。
「頼めばしゃぶってくれるんだって」
「でも男なんだろ?」
「綺麗な顔してんだよ。んで、めちゃくちゃ上手い。男だからこっちも遠慮しなくていいし……ほら、女と違って後腐れないわけ」
「なるほど……」
「だから放っておこうぜ。妙に助け舟出しても余計なことかもしれないし」
話しているのは、陸上部の三年生だ。名前は知らないが、ジャージの背中には大きく「帝国大学第七付属高校陸上部」と縫い取りがある。
4782その単語が月島の耳に飛び込んできたのは、唐突だった。あまりにとんでもない響きだったので、思わず振り返ってすれ違った二人組の背中を見た。月島は体育館倉庫に行く途中で、校舎一階から体育館に続く渡り廊下に出るところだった。
「頼めばしゃぶってくれるんだって」
「でも男なんだろ?」
「綺麗な顔してんだよ。んで、めちゃくちゃ上手い。男だからこっちも遠慮しなくていいし……ほら、女と違って後腐れないわけ」
「なるほど……」
「だから放っておこうぜ。妙に助け舟出しても余計なことかもしれないし」
話しているのは、陸上部の三年生だ。名前は知らないが、ジャージの背中には大きく「帝国大学第七付属高校陸上部」と縫い取りがある。
zeana818
MAIKINGリーマン月とJK鯉。鯉は祓魔師で押しかけ女房志望。※女体化注意スッギとか色々出てくる。3までは書いた。
剣の娘と月と猫 3 翌朝も、音之は白米を上手に炊いた。月島が納豆をしゃかしゃかかき混ぜていると、辛子足りるか? などと聞いて来たり、みそ汁の塩梅を確かめたり……昨夜のことはなかったかのようにふるまっている。
月島も、わざわざ蒸し返すようなことはなく、出勤の準備をした。そして、いってきます、いってらっしゃいと言いあい、狭い玄関を出た。
明け方にうとうとできたくらいで、まんじりともせずに過ごしてしまった。彼女が眠れたかどうかはわからない。腕の中の静かな呼吸が、その存在を示すばかりだった。
外階段を下りていくと、白いビニール袋を提げた杉元が、あくびしながらアパート前の道路を歩いてきた。近くのコンビニに行って来たらしい。声をかけると、間が悪そうな顔をして、謝られた。
6488月島も、わざわざ蒸し返すようなことはなく、出勤の準備をした。そして、いってきます、いってらっしゃいと言いあい、狭い玄関を出た。
明け方にうとうとできたくらいで、まんじりともせずに過ごしてしまった。彼女が眠れたかどうかはわからない。腕の中の静かな呼吸が、その存在を示すばかりだった。
外階段を下りていくと、白いビニール袋を提げた杉元が、あくびしながらアパート前の道路を歩いてきた。近くのコンビニに行って来たらしい。声をかけると、間が悪そうな顔をして、謝られた。
zeana818
MAIKINGリーマン月とJk鯉。JK鯉は祓魔師で押しかけ女房志望。※女体化注意剣の娘と月と猫 2「つきしまあ、つきしまあ」
ゆさゆさ揺さぶられて、月島は目を開けた。目の前に女の子が居て、ぎょっとして覚醒した。一瞬のうちに、昨夜のことが思い出される。
「月島、時間大丈夫か?」
「は?」
「七時だぞ」
がばっと腹筋だけで跳ね起きた。信じられない。いつも五時前には自然と目が覚める。あまり熟睡できないタチなのだ。何時に寝ても起きる時間は一定になる。そのせいか、繁忙期には目の下にいつもクマがある。「人相がヤバい」と社の女性陣からは敬遠されがちだ。
——もの凄く頭がスッキリしている。よく寝たからなのか、『憑いてた』ものがいなくなったからなのか……。
「よく寝ていたな」
音之がにこにこしている。久しぶりの布団だったとかで、「煎餅だけど仕方なか」と月島の布団に勝手に潜り込んだのだ。月島の方は、座布団に寝っ転がる羽目に陥った。冬でなくて良かったと思うばかりだ。状況としては最悪の環境だったのに、気分がいい。睡眠は大事だ。
5462ゆさゆさ揺さぶられて、月島は目を開けた。目の前に女の子が居て、ぎょっとして覚醒した。一瞬のうちに、昨夜のことが思い出される。
「月島、時間大丈夫か?」
「は?」
「七時だぞ」
がばっと腹筋だけで跳ね起きた。信じられない。いつも五時前には自然と目が覚める。あまり熟睡できないタチなのだ。何時に寝ても起きる時間は一定になる。そのせいか、繁忙期には目の下にいつもクマがある。「人相がヤバい」と社の女性陣からは敬遠されがちだ。
——もの凄く頭がスッキリしている。よく寝たからなのか、『憑いてた』ものがいなくなったからなのか……。
「よく寝ていたな」
音之がにこにこしている。久しぶりの布団だったとかで、「煎餅だけど仕方なか」と月島の布団に勝手に潜り込んだのだ。月島の方は、座布団に寝っ転がる羽目に陥った。冬でなくて良かったと思うばかりだ。状況としては最悪の環境だったのに、気分がいい。睡眠は大事だ。
zeana818
MAIKINGベッターにも1、2、は公開してたんだけどこれは書き切りたいなあ〜って思って3まで書いた。リーマンの月とJK鯉ちゃんです。JK鯉はイキのいいセーラー服祓魔師で、押しかけ女房志望。※女体化注意剣の娘と月と猫 1 月島は、目の前で繰り広げられている光景を、頭の中で整理しようと四苦八苦していた。
会社から帰るいつもの道である。月島のアパートは都内の勤め先から地下鉄で四十分ほど、駅から歩いて十五分ほどだ。抜群とは言えない立地だが、独りで暮らすには充分以上に広く安価なのが気に入っている。
奨学金で大学に通い、中堅どころの商社になんとか就職して早や八年。帰宅は大概夜遅くて、人通りも少ない。途中のコンビニで夜食や酒のつまみを買い、それをぶら下げて歩いていると、ふらりと猫が目の前に現れる。
右目が潰れた黒猫だ。
いつも、何か分けてもらえないかと足元に絡みついてくる。月島が買うものは何しろ酒のつまみが主なもので、分けてあげられるような食べ物がない。弁当の白米を少しあげるくらいだ。かと言って、猫缶をわざわざ買ってやるのも気が引けていた。そんなものを買ってやったら、飼ってやらねばなるまい。月島のアパートはペット禁止であった。
6829会社から帰るいつもの道である。月島のアパートは都内の勤め先から地下鉄で四十分ほど、駅から歩いて十五分ほどだ。抜群とは言えない立地だが、独りで暮らすには充分以上に広く安価なのが気に入っている。
奨学金で大学に通い、中堅どころの商社になんとか就職して早や八年。帰宅は大概夜遅くて、人通りも少ない。途中のコンビニで夜食や酒のつまみを買い、それをぶら下げて歩いていると、ふらりと猫が目の前に現れる。
右目が潰れた黒猫だ。
いつも、何か分けてもらえないかと足元に絡みついてくる。月島が買うものは何しろ酒のつまみが主なもので、分けてあげられるような食べ物がない。弁当の白米を少しあげるくらいだ。かと言って、猫缶をわざわざ買ってやるのも気が引けていた。そんなものを買ってやったら、飼ってやらねばなるまい。月島のアパートはペット禁止であった。
ぎねまる
MOURNING「幼生の……」の後日談でした。惚気(言葉の用法には個人差があります)をそれぞれから聞かされる尾。これが「さんにんぐらし(月鯉尾バージョン)」の原型になりました。この三人の交わるようで交わらない関係が好きです。 3401ぎねまる
MOURNINGこれも虫食いだらけで一年くらい寝かせてしまったので供養。まだ、「いずれ月の自立ターンがくるんだろうな。もし月が鶴と刺し違えるのなら鯉が止めそうだな。となると二人で卒業だな」と思っていた頃に、現パロでそのあたりを見てみたくて書いていたものでした。実は「さんにんぐらし」の原型です。これを完成させたくて習作で「さんにんぐらし」書いていたら、295話が来てしまって筆を置きました……。 7929
mizuki_mir
MAIKING鯉登さんの視点の方が書きやすい、不思議前の話→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18202492
ましゅまろ→https://marshmallow-qa.com/mizuki_mir?utm_medium=twitter&utm_source=promotion
ドーナツホールの続きから食べる⑥先輩から引き継いだ客への挨拶周りを終えて、一緒に会社へ向かう。
今日は特に蒸し暑い。昨日雨だったからだろう。
直帰するほどの時間ではなかったので、資料と荷物を置きに戻る。
会社のビルに到着する、というところで、バタバタと後ろから走ってくる音がして、反射で振り向く。
「……」
呆然と、私の名前を呼ぶわけでもなく、立ち尽くす姿に、その名前を呼ぶ。
「……つきしま」
「鯉登くん知り合い?」
「あ、あの、第一支店のときの先輩です。もう退職されてたんですが……」
顔色を失っている月島は、薄く口を開けたまま、こちらを見つめている。
隣に立つ先輩も訝しげに月島の様子を伺っている。どんな言葉をかけたらいいか分からず、とりあえずこの場を凌ぐことだけ考える。
3022今日は特に蒸し暑い。昨日雨だったからだろう。
直帰するほどの時間ではなかったので、資料と荷物を置きに戻る。
会社のビルに到着する、というところで、バタバタと後ろから走ってくる音がして、反射で振り向く。
「……」
呆然と、私の名前を呼ぶわけでもなく、立ち尽くす姿に、その名前を呼ぶ。
「……つきしま」
「鯉登くん知り合い?」
「あ、あの、第一支店のときの先輩です。もう退職されてたんですが……」
顔色を失っている月島は、薄く口を開けたまま、こちらを見つめている。
隣に立つ先輩も訝しげに月島の様子を伺っている。どんな言葉をかけたらいいか分からず、とりあえずこの場を凌ぐことだけ考える。
yomoya_32
DOODLE壮年月鯉穏やかに燃える ちゃぷん──と、盥にはられた湯が波うつ音がした。褥のうえで。
いつも履いている軍靴の半分ほどを湯に浸し、鯉登音之進陸軍少将は寝そべっている。
その足元には別の男がひざまずき、甲斐甲斐しく足浴の世話を焼いていた。この男、月島基も元は屈強な兵士であった。が、現在は軍を離れて久しい。鯉登が新任であったころに補佐をつとめていた者なのだという。
鯉登閣下は、よく焼けた褐色の肌に立派な髭を蓄えた精悍な男で、齢五十を超えているはずなのに、血気に逸るという言葉がしっくりくるような、歳のわりにどこか瑞々しい輝きをまとう人であった。
「気持ちいい。ありがとう月島」
満足そうに目をほそめ、湯気をたてる足元に声を投げかける。
3740いつも履いている軍靴の半分ほどを湯に浸し、鯉登音之進陸軍少将は寝そべっている。
その足元には別の男がひざまずき、甲斐甲斐しく足浴の世話を焼いていた。この男、月島基も元は屈強な兵士であった。が、現在は軍を離れて久しい。鯉登が新任であったころに補佐をつとめていた者なのだという。
鯉登閣下は、よく焼けた褐色の肌に立派な髭を蓄えた精悍な男で、齢五十を超えているはずなのに、血気に逸るという言葉がしっくりくるような、歳のわりにどこか瑞々しい輝きをまとう人であった。
「気持ちいい。ありがとう月島」
満足そうに目をほそめ、湯気をたてる足元に声を投げかける。
yomoya_32
DOODLE現パロ月鯉深爪 ふと手元を見ると、少し爪が伸びていることに気がついた。
隣の鯉登さんは時計の針が進むたび、どこかそわそわとしている。俺はそれを横目に見つつ、テーブルの下から爪切りを取り出した。ティッシュペーパーを二、三枚ガラスボードの上に重ねる。スポーツニュースにまぎれて、ぱち、ぱち……と音が鳴った。
深夜だが、俺の親は死んでいるから気にせず整える。ちなみに、鯉登さんはしない。
左の中指に差し掛かったところだ。鯉登さんがすっくと立ち上がる。
「先に行ってる」
俺は目だけを動かして、頷いた。
小指の爪まで切って、全部の指を確認する。白いところはほとんどなくて、丸い指先。昔はがさがさとささくれ立っていたものだが、あの人と一緒になって、柔らかく、角がとれた。
1292隣の鯉登さんは時計の針が進むたび、どこかそわそわとしている。俺はそれを横目に見つつ、テーブルの下から爪切りを取り出した。ティッシュペーパーを二、三枚ガラスボードの上に重ねる。スポーツニュースにまぎれて、ぱち、ぱち……と音が鳴った。
深夜だが、俺の親は死んでいるから気にせず整える。ちなみに、鯉登さんはしない。
左の中指に差し掛かったところだ。鯉登さんがすっくと立ち上がる。
「先に行ってる」
俺は目だけを動かして、頷いた。
小指の爪まで切って、全部の指を確認する。白いところはほとんどなくて、丸い指先。昔はがさがさとささくれ立っていたものだが、あの人と一緒になって、柔らかく、角がとれた。