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DONE2月の天メガに持って行く予定の新刊が書き終わりました!なので、こちらサンプルになります🙋九尾×人間の江戸パロ(?)のハピエンです。
あなたの視線は 日の光を浴びた木々の若葉がキラキラと輝いている。鳥居へと続く階段を着物を着た男と、まだ歩くのを覚え立てであろう子どもが手を繋いで歩いていた。階段を上って石で造られた鳥居の前で男が一礼したので、子どももそれに倣ってぺこりと頭を下げた。鳥居をくぐると豪華絢爛とまではいかないが、しっかりと手入れのされた神社がどんと構えていた。
ふと子どもが立ち止まった。そして、神社の屋根を指差して嬉しそうに笑った。
「わんわん!」
その瞬間、強くて暖かな風が親子へと吹き抜けた。
※※※
徳川が天下を治めてから長い年月が過ぎた。戦に明け暮れた時代は遠い昔の話になり、武士の刀が身分を証明する物に成り代わった時代。百万人が住む大都市、江戸のある所にお茶と団子を売る水茶屋があった。
4559ふと子どもが立ち止まった。そして、神社の屋根を指差して嬉しそうに笑った。
「わんわん!」
その瞬間、強くて暖かな風が親子へと吹き抜けた。
※※※
徳川が天下を治めてから長い年月が過ぎた。戦に明け暮れた時代は遠い昔の話になり、武士の刀が身分を証明する物に成り代わった時代。百万人が住む大都市、江戸のある所にお茶と団子を売る水茶屋があった。
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DOODLE銀新が服着て風呂に入る話。水道代の事は一旦忘れてください。
酷暑に出す水は水じゃなくてほぼお湯 昼の1時を回った万事屋はとんでもない暑さに見舞われていた。蒸籠に入れられた饅頭ってこんな気持ちなのかなと、新八は額を伝う汗を拭いながら思った。テレビでは全国各地で熱中症に警戒するよう呼びかけられている。どうせそっちはクーラーの効いた空間からお届けしてるんだろ。こっちはクーラーを買う金もないから扇風機1台でやり過ごさなくてはならないというのに。八つ当たりしたい気持ちが膨れ上がってテレビを消した。とにかく水分だけでも取ろうと、新八は腰を上げようとした。
「ーーーーー!もう我慢出来ねぇ!」
突然向かいのソファで寝そべっていた銀時が吠えた。何だどうしたと不審な眼差しを向ければ、銀時がガバリと起き上がってずんずんと新八の元に歩いてきた。見下ろしてくる目は据わっていて、新八は何だか嫌な予感がした。
1887「ーーーーー!もう我慢出来ねぇ!」
突然向かいのソファで寝そべっていた銀時が吠えた。何だどうしたと不審な眼差しを向ければ、銀時がガバリと起き上がってずんずんと新八の元に歩いてきた。見下ろしてくる目は据わっていて、新八は何だか嫌な予感がした。
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DOODLE2年後銀→←新です。久しぶりに長谷川さんを書いたので口調が不安定かもしれません!タイトルはタイトル作りが苦手な私に代わって友人が考えてくださいましたヽ(^o^)丿
オレンジジュースとウーロンハイ 居酒屋の引き戸を開けると酒に飲まれた人たちの威勢のよい熱気が立ち込めていた。ガチャガチャと食器が音を立て、ガハハと大きな笑い声があちこちで響いている。そんな喧騒の真ん中に新八の探し人、坂田銀時はいた。自分の腕を枕にしてカウンター席の机に顔を伏せている。その横で長谷川が『おっとっと』と頼りない手付きで酒を注いでいた。よくこんな場所で眠れるなと呆れと感心の混ざった溜め息を吐いて、新八は2人に近付いた。長谷川は新八に気が付くとヒラヒラと手を振った。
「あっ、しんぱちくん。来てくれてありがとう」
「たまたま帰るタイミングだったんで良かったです。それにしても珍しいですね、迎えを頼むなんて」
いつもなら朝まで飲んでも1人でちゃんと万事屋まで帰って来られるはずだ。江戸からいなくなって2年という歳月が経っても、その習性は変わっていなかった。銀時が万事屋を帰る場所と本能で認識してくれている。その事に、新八は人知れず温かな喜びを感じていた。
3965「あっ、しんぱちくん。来てくれてありがとう」
「たまたま帰るタイミングだったんで良かったです。それにしても珍しいですね、迎えを頼むなんて」
いつもなら朝まで飲んでも1人でちゃんと万事屋まで帰って来られるはずだ。江戸からいなくなって2年という歳月が経っても、その習性は変わっていなかった。銀時が万事屋を帰る場所と本能で認識してくれている。その事に、新八は人知れず温かな喜びを感じていた。
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DOODLE4/8は新八くんの日なので、桜に攫われそうになる推しを書きました。1回は書いてみたかった!安易に触れること勿れ 夜の桜も乙なもんだと花見に来たはずなのに、気付けば今年もどんちゃん騒ぎになっていた。お酒を飲めない未成年などそっちのけで騒ぐ大人たちに、新八は早々にツッコミを放棄した。
新八は宴会からそっと離れ、より多くの桜が咲いている場所を探し始めた。年に一度しか咲かないのだから、しっかりと目に焼き付けたい。……というのは建前で、本当はただの現実逃避だった。この時ばかりは桜にだけ心を奪われていたい。そうすれば、要らぬ傷心に胸を焦がされる事もないのだから。
しばらく歩き回ってみたが目ぼしい場所は見つからなかった。潮時かと思いつつも、あの宴会場にはまだ戻りたくはなかった。戻ってしまえば今度こそ新八は自分を抑えられる気がしない。本当は、その着流しに気安く触らないでくれと力一杯叫んでしまいたかった。しかし、面倒くさそうでも楽しそうに過ごしているあの人を見たら何も言えない。発散したくても出来ない歯痒さに耐え切れなくなって逃げるように距離を置いた。
2713新八は宴会からそっと離れ、より多くの桜が咲いている場所を探し始めた。年に一度しか咲かないのだから、しっかりと目に焼き付けたい。……というのは建前で、本当はただの現実逃避だった。この時ばかりは桜にだけ心を奪われていたい。そうすれば、要らぬ傷心に胸を焦がされる事もないのだから。
しばらく歩き回ってみたが目ぼしい場所は見つからなかった。潮時かと思いつつも、あの宴会場にはまだ戻りたくはなかった。戻ってしまえば今度こそ新八は自分を抑えられる気がしない。本当は、その着流しに気安く触らないでくれと力一杯叫んでしまいたかった。しかし、面倒くさそうでも楽しそうに過ごしているあの人を見たら何も言えない。発散したくても出来ない歯痒さに耐え切れなくなって逃げるように距離を置いた。
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DOODLEチョコはいくつ貰うかよりも誰から貰うか「よし!できた」
新八は達成感に包まれながら、ふぅと息を吐き出した。その目の前にはハートや星といった様々な形に固められたチョコレートが並んでいる。初めてにしては上出来じゃないかと、新八は思った。
「あとは銀さんが帰ってくるのを待つだけか」
新八は台所から玄関の方に視線を向けた。
バレンタインデーが女性から好きな男性にチョコレートを渡すロマンチックな日だったのは今や昔の話。近年は友人、家族、はたまた自分自身へのご褒美といった多種多様な相手にチョコレートを渡すようになった。そんな中、姉のお妙がすまいるでチョコレートを客に配るのだと話してくれた。『それでまたお店に来てお金を落としてくれるならチョコレートの1つ2つ安いものよ』と笑うお妙の言葉に、新八はそうだと閃いた。万事屋でもバレンタインにチョコレートを配ろう。そうすれば後々の依頼に繋がるかもしれない。こうした地道な種まきが無ければ花は咲かないのだ。
3777新八は達成感に包まれながら、ふぅと息を吐き出した。その目の前にはハートや星といった様々な形に固められたチョコレートが並んでいる。初めてにしては上出来じゃないかと、新八は思った。
「あとは銀さんが帰ってくるのを待つだけか」
新八は台所から玄関の方に視線を向けた。
バレンタインデーが女性から好きな男性にチョコレートを渡すロマンチックな日だったのは今や昔の話。近年は友人、家族、はたまた自分自身へのご褒美といった多種多様な相手にチョコレートを渡すようになった。そんな中、姉のお妙がすまいるでチョコレートを客に配るのだと話してくれた。『それでまたお店に来てお金を落としてくれるならチョコレートの1つ2つ安いものよ』と笑うお妙の言葉に、新八はそうだと閃いた。万事屋でもバレンタインにチョコレートを配ろう。そうすれば後々の依頼に繋がるかもしれない。こうした地道な種まきが無ければ花は咲かないのだ。
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DOODLE結局もうひとつの布団は使わなかった「あれ?まだ起きてたんですか」
てっきりもう寝息を立て始めてると思っていたのに意外だと思いながら、新八は襖を静かに閉めた。銀時は腕を枕にしながら布団に寝転がっていたが、目はしっかりと開いていた。
「待ってた」
「え?」
『待ってた』とはどういう事だろうか。銀時の真意を汲み取ろうと、新八は目を凝らした。
「そんな怖ぇ顔しなくても取って食やしねぇよ。それに、今日はさすがに疲れたわ」
今日の依頼は有名な料亭の草むしりだった。真夏日の中での草むしりは3人の体力を恐ろしい程に消耗させた。1番元気のある神楽でさえ早々に風呂を済ませると、寝床に籠ってしまった。今ごろ深い眠りに就いている事だろう。銀時も相当疲れたようで、夕飯の最中何度も欠伸をしていた。だから自分を待たずにさっさと寝てしまっていると、新八は思ったのだ。
1721てっきりもう寝息を立て始めてると思っていたのに意外だと思いながら、新八は襖を静かに閉めた。銀時は腕を枕にしながら布団に寝転がっていたが、目はしっかりと開いていた。
「待ってた」
「え?」
『待ってた』とはどういう事だろうか。銀時の真意を汲み取ろうと、新八は目を凝らした。
「そんな怖ぇ顔しなくても取って食やしねぇよ。それに、今日はさすがに疲れたわ」
今日の依頼は有名な料亭の草むしりだった。真夏日の中での草むしりは3人の体力を恐ろしい程に消耗させた。1番元気のある神楽でさえ早々に風呂を済ませると、寝床に籠ってしまった。今ごろ深い眠りに就いている事だろう。銀時も相当疲れたようで、夕飯の最中何度も欠伸をしていた。だから自分を待たずにさっさと寝てしまっていると、新八は思ったのだ。
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DONE今年の2月にTwitterでアンケートを取った内容です。時の流れ早杉ぃ…『銀新に巻き込まれる土方さん』
映画は1人でも4人でも面白い「「げっ!!!」」
土方と銀時の心底嫌そうな声が綺麗に重なった。
ここは映画館の前である。土方は久しぶりの休みに1人で映画を見に来ていた。特に見たい映画があったわけではないが、屯所にいてもつい仕事のことを考えてしまうため暇つぶしに立ち寄ったのだ。そこで会いたくもない天敵と鉢合わせしてしまった事に、土方は盛大に顔をしかめた。
「何でてめぇがここにいんだよ」
「それはこっちの台詞だっつーの。今日はお前にかまってやる暇はねぇんだよ」
銀時も苛立ちを隠さない様子で土方を睨みつけた。いつも以上にピリピリした空気を感じる。何だか違和感を感じ、土方は銀時に尋ねた。
「おい、どうし…」
「隠れろ!」
バキッという音とともに、土方は裏路地に蹴り飛ばされた。
4336土方と銀時の心底嫌そうな声が綺麗に重なった。
ここは映画館の前である。土方は久しぶりの休みに1人で映画を見に来ていた。特に見たい映画があったわけではないが、屯所にいてもつい仕事のことを考えてしまうため暇つぶしに立ち寄ったのだ。そこで会いたくもない天敵と鉢合わせしてしまった事に、土方は盛大に顔をしかめた。
「何でてめぇがここにいんだよ」
「それはこっちの台詞だっつーの。今日はお前にかまってやる暇はねぇんだよ」
銀時も苛立ちを隠さない様子で土方を睨みつけた。いつも以上にピリピリした空気を感じる。何だか違和感を感じ、土方は銀時に尋ねた。
「おい、どうし…」
「隠れろ!」
バキッという音とともに、土方は裏路地に蹴り飛ばされた。
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DOODLE1/fゆらぎ 日付をまたいだ頃、銀時は万事屋の玄関の戸を開けた。すると、めずらしい履き物に目が止まった。新八の草履だ。泊まると言っていただろうか。出掛け際に何か言われたような気もするが、詳しい内容は思い出せない。酔っ払った頭なら尚更だ。しかし、泥酔するまでは飲んでいなかったため、銀時は音を立てないようにブーツを脱いで家に上がった。
真っ暗な床を進み、スーッと襖を開けた。部屋には2組の布団が敷かれていて、片方はこんもりと小さな山になっていた。銀時は部屋に入って静かに襖を閉めると、摺り足で移動した。しかし、向かったのは自分の布団ではなく、もう片方にある新八の寝ている布団だった。新八の顔がよく見える場所に胡座をかいて座り、膝に頬杖を付いて新八の顔を見つめた。
947真っ暗な床を進み、スーッと襖を開けた。部屋には2組の布団が敷かれていて、片方はこんもりと小さな山になっていた。銀時は部屋に入って静かに襖を閉めると、摺り足で移動した。しかし、向かったのは自分の布団ではなく、もう片方にある新八の寝ている布団だった。新八の顔がよく見える場所に胡座をかいて座り、膝に頬杖を付いて新八の顔を見つめた。
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DOODLEファーストキスの定義 初めて銀時とキスをした後、新八はポツリと呟いた。
「音しないんだ」
「音?」
銀時に尋ねられ、新八はしまったと顔を歪めた。どうやら無意識に口に出ていたらしい。無かった事にしたかったが、そうは問屋が卸さない。新八の顔を見て、案の定銀時は新八の呟きに興味を持ってしまった。
「なぁ、音ってなに?何の音の事言ってんの?」
ニマニマと笑いながら、銀時は新八に詰め寄った。新八は「あー、えーと」と曖昧な返事で誤魔化した。言いたくない。言ったら絶対に馬鹿にされる。どうにか切り抜けられないだろうか。新八は必死に思考を巡らせ、「そ、そろそろ買い物に…」と言いながら玄関に向かおうとした。
その瞬間、ガシッと両肩を掴まれた。
1704「音しないんだ」
「音?」
銀時に尋ねられ、新八はしまったと顔を歪めた。どうやら無意識に口に出ていたらしい。無かった事にしたかったが、そうは問屋が卸さない。新八の顔を見て、案の定銀時は新八の呟きに興味を持ってしまった。
「なぁ、音ってなに?何の音の事言ってんの?」
ニマニマと笑いながら、銀時は新八に詰め寄った。新八は「あー、えーと」と曖昧な返事で誤魔化した。言いたくない。言ったら絶対に馬鹿にされる。どうにか切り抜けられないだろうか。新八は必死に思考を巡らせ、「そ、そろそろ買い物に…」と言いながら玄関に向かおうとした。
その瞬間、ガシッと両肩を掴まれた。
po_kko2
PROGRESS繋いだ手が離れない呪いにかけられた銀新をリクエストで頂いたので!ありがとうございます!めちゃくちゃ落書き漫画ですみません!字も汚ぇ!
あのこれ……本1冊できそうです!!笑
続きで、なんで呪いにかかったかとかも考えてる所なんですけどこれマジ練ろうかな……そしたら丁寧に描き直します! 8