toaru_otaku_
DONEこは斑ワンドロワンライ、いつも開催ありがとうございます!お題「桜」お借りしました
かおる桜で、素敵なティータイムを らしくないなあ、と思った。
とあるカフェの、春の新作発表のCMをたまたま寮の共有ルームで見たとき、斑はそう思った。桜をモチーフにした甘いドリンクは確かに彼によく似合ったけれども、当の本人が桜に対して良い思いを持っていないことを斑は知っている。だからそのCMを見たとき、持てる武器は何でも使って勝負をするのだなと感心した一方で、言いようのない胸のざわつきを覚えた。
かおる桜で、素敵なティータイムを。君と一緒に。
それを見てから数日後、今度は街の中でこれまた偶然こはくを見つけた。
声をかけようとして、慌てて口を閉じた。こはくの隣には藍良がいた。別に遠慮なく絡みに行ってもいいのだけれど、他の人間がいるのならあまり締まりのない顔をするわけにはいかない。
1351とあるカフェの、春の新作発表のCMをたまたま寮の共有ルームで見たとき、斑はそう思った。桜をモチーフにした甘いドリンクは確かに彼によく似合ったけれども、当の本人が桜に対して良い思いを持っていないことを斑は知っている。だからそのCMを見たとき、持てる武器は何でも使って勝負をするのだなと感心した一方で、言いようのない胸のざわつきを覚えた。
かおる桜で、素敵なティータイムを。君と一緒に。
それを見てから数日後、今度は街の中でこれまた偶然こはくを見つけた。
声をかけようとして、慌てて口を閉じた。こはくの隣には藍良がいた。別に遠慮なく絡みに行ってもいいのだけれど、他の人間がいるのならあまり締まりのない顔をするわけにはいかない。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、開催ありがとうございます!お題「リボン」お借りしました!
For You 二十歳の誕生日、その次の日になる深夜一時のことである。散々飲まされて、歌って踊って笑ってどついて、ユニットの仲間やスタッフたちと羽目をはずしたこはくは、この時間になってやっと自宅に帰ってきた。
ESの管理する寮を出たのは二年ほど前のことだった。最後までどうにも他人の多い空間には慣れなかったが、あの場所にも、去るには惜しいと思える程度には愛着も湧いていた。それでも寮を出たのは、自立した一人での生活を経験してみたかったから、そしてとある男の安心できる居場所を一つでも多く増やしておきたかったからだった。
斑は現在、海外に拠点を置き、主にそちらで活動している。数ヶ月に一度帰国してESに顔を見せるが、すぐにまた海の向こうへ旅立っていく。海外に置かれたESの拠点となる場所を中心に活躍の場を広げているらしい。色々と葛藤や悩みもあるそうだが、帰ってくるたびにこはくにそんなことをこぼせるようになったのは、大きな成長とも言えよう。
2258ESの管理する寮を出たのは二年ほど前のことだった。最後までどうにも他人の多い空間には慣れなかったが、あの場所にも、去るには惜しいと思える程度には愛着も湧いていた。それでも寮を出たのは、自立した一人での生活を経験してみたかったから、そしてとある男の安心できる居場所を一つでも多く増やしておきたかったからだった。
斑は現在、海外に拠点を置き、主にそちらで活動している。数ヶ月に一度帰国してESに顔を見せるが、すぐにまた海の向こうへ旅立っていく。海外に置かれたESの拠点となる場所を中心に活躍の場を広げているらしい。色々と葛藤や悩みもあるそうだが、帰ってくるたびにこはくにそんなことをこぼせるようになったのは、大きな成長とも言えよう。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、開催ありがとうございます!お題「ありがとう」「蕾」お借りしました
帰るべき場所にてほころぶ花の香 一人で立つことには慣れている。ステージの上でも、日常生活においても、身軽で気軽に動けるおひとりさまという生き方を気に入ってもいる。無理に誰かに合わせることも、逆に誰かに気を遣わせてしまうこともない。力加減を間違えて周囲を傷つけてしまったり、距離感を間違えてこちらの事情に罪のない人を巻き込んでしまったり。そういったことも、もう御免だ。
黒いバックパック一つを背負って、斑は星空を見上げながらのんびりと歩いている。
数ヶ月に渡る海外でのライブツアーが無事に終了した。初めて渡航する国であったけれども、手応えは上々。ESが近頃目をつけている地域なだけあって、アイドル文化はよく浸透し、誰もが異国からやってきた新しい風を歓迎してくれた。一身に浴びた歓声と拍手とを思い出すと、寒さからではない震えが今も湧き上がってくる。
2183黒いバックパック一つを背負って、斑は星空を見上げながらのんびりと歩いている。
数ヶ月に渡る海外でのライブツアーが無事に終了した。初めて渡航する国であったけれども、手応えは上々。ESが近頃目をつけている地域なだけあって、アイドル文化はよく浸透し、誰もが異国からやってきた新しい風を歓迎してくれた。一身に浴びた歓声と拍手とを思い出すと、寒さからではない震えが今も湧き上がってくる。
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DOODLEタイトルの通りです。大昔に対戦した腐女子すごろくで大敗したので書きました。遅くなってすみません。
再結成しないと出られない部屋、はよ……
相手の好きなところを言わないと出られない部屋 目が覚めると、見知らぬ部屋にいた。
冷静に体を起こす。柔らかな手触りのベッドに寝かされていたらしい。というより、ベッドだけは寝入ったときのままの状態だった。
横では、昨夜散々戯れた少年がすやすやと寝息をたてている。淡い桜色の髪は枕の上に流れている。あどけない顔をして眠るこはくを見、斑は静かに顔を上げた。
向かって正面の壁には、時計が一つと大きな張り紙が一枚。
「どういうことなんだあ、これ」
張り紙にはデカデカと『相手の好きなところを言わないと出られない部屋』と記されていた。
叩き起こしたこはくと二人で部屋中を探索してみたが、どこにもドアらしきものはなかった。手の届くところ、目の見えるところに窓や換気扇といった外部と繋がっている箇所もない。
2031冷静に体を起こす。柔らかな手触りのベッドに寝かされていたらしい。というより、ベッドだけは寝入ったときのままの状態だった。
横では、昨夜散々戯れた少年がすやすやと寝息をたてている。淡い桜色の髪は枕の上に流れている。あどけない顔をして眠るこはくを見、斑は静かに顔を上げた。
向かって正面の壁には、時計が一つと大きな張り紙が一枚。
「どういうことなんだあ、これ」
張り紙にはデカデカと『相手の好きなところを言わないと出られない部屋』と記されていた。
叩き起こしたこはくと二人で部屋中を探索してみたが、どこにもドアらしきものはなかった。手の届くところ、目の見えるところに窓や換気扇といった外部と繋がっている箇所もない。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、いつも開催ありがとうございます…!お題「スパダリ」「ハグ」ふたつお借りしました!
運営お疲れ様でした。本当にありがとうございました。すごく毎週楽しかったです!
そして新たな運営さん、今後ともよろしくお願いします…!
ほころびなぞりて、日々「こはくくんってさ、絶対スパダリだよ! 彼氏にしたらすごく大切にしてくれそうじゃない?」
そんな会話を、自分より二組ほど前に並んでいる女子高生たちが繰り広げている。こはくは目深にかぶった帽子の下で静かに息を潜めている。何気なくしていれば、案外気が付かれないものなのだ。
「えーっ、そうかなぁ? なんか結構厳しそうじゃない? 落ち込んでるときとかガツンと正論言ってきそう」
「そんなことしないよ! こはくくんはね、全部優しく包み込んで『そやね、そらつらかったなぁ』って慰めてくれるんだって!」
「あんたこはくくんの何を知ってるのよ」
その先の会話を聞くことはなく、こはくは手元のスマホに素早く『スパダリ』と入力した。検索結果が示す内容を読み込んでいくと、段々と黒いマスクの下は苦笑の形に変わっていく。
2850そんな会話を、自分より二組ほど前に並んでいる女子高生たちが繰り広げている。こはくは目深にかぶった帽子の下で静かに息を潜めている。何気なくしていれば、案外気が付かれないものなのだ。
「えーっ、そうかなぁ? なんか結構厳しそうじゃない? 落ち込んでるときとかガツンと正論言ってきそう」
「そんなことしないよ! こはくくんはね、全部優しく包み込んで『そやね、そらつらかったなぁ』って慰めてくれるんだって!」
「あんたこはくくんの何を知ってるのよ」
その先の会話を聞くことはなく、こはくは手元のスマホに素早く『スパダリ』と入力した。検索結果が示す内容を読み込んでいくと、段々と黒いマスクの下は苦笑の形に変わっていく。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、今週も開催ありがとうございます!お題「逆バニーの日」お借りしました。
酒と嫉妬と兎と君と 斑は酒に強い。まだあまり飲酒経験は多くないが、成人してからこのかた酒の席での失敗というものをしたことはないし、同年代のアイドルたちと飲んでいても、最後には酔い潰れた彼らを運ぶ力仕事さえこなせた程度には強かった。自分の限界を見誤らない自信があったとも言う。しかし、今朝の部屋の惨状を見る限り、どうも昨夜、自分ははじめてあまりよろしくない酔い方をしたらしかった。
共に酒を煽っていたのは天城燐音である。彼と酒を飲むのは初めてだった。
良い店を知っていると言われ、連れて行かれたのは彼がいつもパフォーマンスを披露している居酒屋だった。あまりにも楽しそうに彼が酒を煽りつつ歌ったり踊ったりするものだから、つられて斑もついつい羽目をはずしたのだ。「ここならESの目もそう届かねェぞ、好きにやれ」と囁かれて、どこから持ち出したのか渡されたギターをかき鳴らし、やがて小さなステージの上で持ち歌まで披露してすっかり良い気分になってしまった。
3374共に酒を煽っていたのは天城燐音である。彼と酒を飲むのは初めてだった。
良い店を知っていると言われ、連れて行かれたのは彼がいつもパフォーマンスを披露している居酒屋だった。あまりにも楽しそうに彼が酒を煽りつつ歌ったり踊ったりするものだから、つられて斑もついつい羽目をはずしたのだ。「ここならESの目もそう届かねェぞ、好きにやれ」と囁かれて、どこから持ち出したのか渡されたギターをかき鳴らし、やがて小さなステージの上で持ち歌まで披露してすっかり良い気分になってしまった。
云云云云云雀
DONE高中生こはくx鬼魂斑第一人称注意
棺因为想到了那个问题,所以我问他:死亡是怎样的?斑坐在桌子上,阳光透过他的周身洒过来,我有些担心他会变得透明,消失不见。
斑说,他忘记了那是怎样的感觉。他皱着眉头,摆出一副努力思考的架势:
死了之后是虚无的,我飘在一片虚空里,有个声音对我说我不应该来这,再次拥有意识的时候我就在一条马路上躺着,变成了鬼。
我觉得有些无聊,便转过头去。
连自己生前是什么人都不知道的鬼,也未免太糊涂了。我这么告诉斑,他嗤之以鼻:没人能要求鬼做什么,况且我早就死了!像是发泄一般,斑想将我的杯子推倒,那东西只是晃了晃,并没有倒下;我抓住他的手就如同我经常做的那样:
斑,停下,你是小孩子吗?我问他。他挣开我的手,赌气似的从桌子上离开,化作半透明的虚影。望着斑,一个疯狂的想法在我心里产生:或许斑根本就没有死,一切都只是他编造的谎言;我站在原地将手贴在脸上,贪恋地感受斑低体温所带来的冰冷,它们吞噬着我手掌的温度;我描摹着斑手指的形状,既然我可以千百次地牵起斑的手,握紧它们,或许他根本就没死,或许。
1645斑说,他忘记了那是怎样的感觉。他皱着眉头,摆出一副努力思考的架势:
死了之后是虚无的,我飘在一片虚空里,有个声音对我说我不应该来这,再次拥有意识的时候我就在一条马路上躺着,变成了鬼。
我觉得有些无聊,便转过头去。
连自己生前是什么人都不知道的鬼,也未免太糊涂了。我这么告诉斑,他嗤之以鼻:没人能要求鬼做什么,况且我早就死了!像是发泄一般,斑想将我的杯子推倒,那东西只是晃了晃,并没有倒下;我抓住他的手就如同我经常做的那样:
斑,停下,你是小孩子吗?我问他。他挣开我的手,赌气似的从桌子上离开,化作半透明的虚影。望着斑,一个疯狂的想法在我心里产生:或许斑根本就没有死,一切都只是他编造的谎言;我站在原地将手贴在脸上,贪恋地感受斑低体温所带来的冰冷,它们吞噬着我手掌的温度;我描摹着斑手指的形状,既然我可以千百次地牵起斑的手,握紧它们,或许他根本就没死,或许。
云云云云云雀
DONE高中生こはくx鬼魂斑👻咔哒。
门锁转动,琥珀站在玄关拎着满满一袋的零食踮着脚尖向起居室那里看。
灯是关着的,少年眯起双眼试图在黑暗中捕捉到什么图景,大声道:“我回来啦——”
没有回应。
琥珀干脆走进起居室,将灯打开,一只怨气冲天的鬼坐在沙发上,碧绿的眼珠幽幽地瞪着他。“…斑?”琥珀放下他那一袋子东西,坐了下来,“你看上去好可怕。”
“比起我可不可怕,我更想知道你去哪里虚度光阴了呢。”被琥珀呼做斑的鬼魂开口,“能甩掉我,琥珀也真是了不起。”琥珀撕开一袋薯片,塑料包装哗啦作响,他将一片递进嘴里:“运用了一点技巧,毕竟我在学校体育成绩很不错,只是坐公交车花了点功夫。”琥珀腮帮一鼓一鼓,“斑怎么样?”
“很好,在外面跑来跑去找你。”斑的语气夹杂着一丝不易察觉的讽刺,像白纸上一点黑,“你又去哪了呢?”他随意地瘫在沙发上,望着天花板。
1239门锁转动,琥珀站在玄关拎着满满一袋的零食踮着脚尖向起居室那里看。
灯是关着的,少年眯起双眼试图在黑暗中捕捉到什么图景,大声道:“我回来啦——”
没有回应。
琥珀干脆走进起居室,将灯打开,一只怨气冲天的鬼坐在沙发上,碧绿的眼珠幽幽地瞪着他。“…斑?”琥珀放下他那一袋子东西,坐了下来,“你看上去好可怕。”
“比起我可不可怕,我更想知道你去哪里虚度光阴了呢。”被琥珀呼做斑的鬼魂开口,“能甩掉我,琥珀也真是了不起。”琥珀撕开一袋薯片,塑料包装哗啦作响,他将一片递进嘴里:“运用了一点技巧,毕竟我在学校体育成绩很不错,只是坐公交车花了点功夫。”琥珀腮帮一鼓一鼓,“斑怎么样?”
“很好,在外面跑来跑去找你。”斑的语气夹杂着一丝不易察觉的讽刺,像白纸上一点黑,“你又去哪了呢?”他随意地瘫在沙发上,望着天花板。
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DONEこは斑ワンドロワンライ今週も開催ありがとうございます!
お題「求婚の日」お借りしました。
⚠️年齢操作あり⚠️
二人ともおじいちゃんになってます
エンドロールに君の名を こはくが三十五になった年の春、法律が変わった。日本でも同性婚が認められることになった。
周囲はにわかに騒がしくなった。ある一組が結婚を発表すると、何組も駆け込むようにそれに続いた。
SNSでは終日、誰と誰が親しげであったからもうすぐ結婚するのではないかとか、仲の良い同性アイドルグループは世間に誤解を与えないように互いにもう少し距離を取るべきではないかとか、様々な意見が飛び交った。インターネットに慣れ親しんでいたこはくは、そのときはじめて自分からインターネットと距離を置いた。
こはくの周囲でも結婚報告はちらほらあった。どのカップルもこはくは笑顔で祝福した。良かったな、お幸せに、仲ええもんなぁ。そんなことを言ったような気がする。
2422周囲はにわかに騒がしくなった。ある一組が結婚を発表すると、何組も駆け込むようにそれに続いた。
SNSでは終日、誰と誰が親しげであったからもうすぐ結婚するのではないかとか、仲の良い同性アイドルグループは世間に誤解を与えないように互いにもう少し距離を取るべきではないかとか、様々な意見が飛び交った。インターネットに慣れ親しんでいたこはくは、そのときはじめて自分からインターネットと距離を置いた。
こはくの周囲でも結婚報告はちらほらあった。どのカップルもこはくは笑顔で祝福した。良かったな、お幸せに、仲ええもんなぁ。そんなことを言ったような気がする。
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DONEこは斑ワンドロワンライいつも開催ありがとうございます!
お題「夜更かし」お借りしました
いただきます 嫌な仕事だった。仕事だから嫌でもやった。
朝から雨が降っていた。静かに腹の探り合いをしたミーティング、癖のある煙草の匂い。媚びへつらうような笑い声と、こちらを品定めする蛇のような瞳が、すべてが片付いた深夜になっても頭から離れなかった。
一人、悪人が消えた。それだけの夜だった。
言葉少なに手配したビジネスホテルにチェックインすると、斑はこはくを置いて近くのコンビニに足を運び、適当に食糧を買い込んだ。カップ麺を二つ、おにぎりを四つ、ガムを一包み、ミントタブレットを一つ、水と緑茶を一本ずつ。
部屋に戻ると、想像より大荷物で現れたのだろう斑にこはくは目を丸くしたが、黙って備え付けのケトルでお湯を沸かし始めた。
1324朝から雨が降っていた。静かに腹の探り合いをしたミーティング、癖のある煙草の匂い。媚びへつらうような笑い声と、こちらを品定めする蛇のような瞳が、すべてが片付いた深夜になっても頭から離れなかった。
一人、悪人が消えた。それだけの夜だった。
言葉少なに手配したビジネスホテルにチェックインすると、斑はこはくを置いて近くのコンビニに足を運び、適当に食糧を買い込んだ。カップ麺を二つ、おにぎりを四つ、ガムを一包み、ミントタブレットを一つ、水と緑茶を一本ずつ。
部屋に戻ると、想像より大荷物で現れたのだろう斑にこはくは目を丸くしたが、黙って備え付けのケトルでお湯を沸かし始めた。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、いつも開催ありがとうございます!お題「まくらの日」お借りしました
お気に入りまくら こはくさんは俺のお尻が好きである。
このことに気がついたのは、出会ってから一年と少しが過ぎた頃だった。
俺たちは同じユニットの仲間として短くも濃い青春を過ごし、やがてその形を失いながらも、互いの手を離すことができずに距離感を探り探り共に過ごしていた。
寮の俺の部屋は同居人が三人もいてなかなかこはくさんを招くことはできなかったが、逆にこはくさんの部屋は簡単に二人の時間を作ることができる。もちろんジュンさんを交えてのんびり過ごすのも悪くないが、俺はこはくさんが「今日一人なんやけど」なんてメッセージをくれるのが楽しみで仕方がなかった。
この子の前では無理をしてテンションを上げる必要もないし、かまってほしいときはちょっかいをかければ、嫌そうな顔をしつつも応じてくれる。肩の力を抜いて、表情を取り繕わずにそばにいることのできる関係というのはありがたいものだ。
2858このことに気がついたのは、出会ってから一年と少しが過ぎた頃だった。
俺たちは同じユニットの仲間として短くも濃い青春を過ごし、やがてその形を失いながらも、互いの手を離すことができずに距離感を探り探り共に過ごしていた。
寮の俺の部屋は同居人が三人もいてなかなかこはくさんを招くことはできなかったが、逆にこはくさんの部屋は簡単に二人の時間を作ることができる。もちろんジュンさんを交えてのんびり過ごすのも悪くないが、俺はこはくさんが「今日一人なんやけど」なんてメッセージをくれるのが楽しみで仕方がなかった。
この子の前では無理をしてテンションを上げる必要もないし、かまってほしいときはちょっかいをかければ、嫌そうな顔をしつつも応じてくれる。肩の力を抜いて、表情を取り繕わずにそばにいることのできる関係というのはありがたいものだ。
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DONEこは斑ワンドロワンライ、今週も開催ありがとうございます!遅刻してしまいましたが、お題「駆け落ちの日」お借りしました。
初キスの話です。
その先を「駆け落ちの日」
「らしいで、今日」
「へえ。ちなみにこはくさん、意味はわかるかあ?」
「馬鹿にすんなや。今グーグル先生に聞いとる」
くすくすと肩を揺らして笑う斑は、ソファに深く身を沈めてテレビを見ていた。斑がどんなものを見るか、はじめこそ興味があったがこの男の見るものには一貫性がなかった。演劇を見ているときもあれば、ニュースを聞き流していることも、かと思えば動画投稿サイトに上げられたゲームの実況動画を見ていることもあった。
今日の気分は洋楽らしい。作り込まれたMVをただぼんやりと瞳に反射させながら、斑はこはくの言葉を待っている。
「えー……駆け落ち。とは。メリットとデメリットを調べてみました」
「ングッ、ふふっ、」
1387「らしいで、今日」
「へえ。ちなみにこはくさん、意味はわかるかあ?」
「馬鹿にすんなや。今グーグル先生に聞いとる」
くすくすと肩を揺らして笑う斑は、ソファに深く身を沈めてテレビを見ていた。斑がどんなものを見るか、はじめこそ興味があったがこの男の見るものには一貫性がなかった。演劇を見ているときもあれば、ニュースを聞き流していることも、かと思えば動画投稿サイトに上げられたゲームの実況動画を見ていることもあった。
今日の気分は洋楽らしい。作り込まれたMVをただぼんやりと瞳に反射させながら、斑はこはくの言葉を待っている。
「えー……駆け落ち。とは。メリットとデメリットを調べてみました」
「ングッ、ふふっ、」
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DONEこは斑ワンドロワンライ、今週も開催ありがとうございます!お題「クリスマス」お借りしました
幸福な不在証明 サンタクロースがよいこのもとへプレゼントを届けにやってくる。幼い斑は早々に、それを嘘だと見抜くことができた。
自分のところへプレゼントが届かないのは道理である。出来の悪い三毛縞の長男坊だ。サンタクロースなる人物だって、きっと自分にわざわざ贈り物など届けには来ないだろう。
しかし、奏汰のところへ来ないとはどういう了見だ。彼は確かに未熟であるし、できないことも多いけれど『よいこ』であるはずだ。
二人でこっそり読んだ絵本の中、クレヨンのようにぼんやりとしたタッチで描かれた白ひげの、恰幅の良い老人は奏汰のところへもやって来なかった。であるならば、これはただの嘘っぱち。伝説か、体のいいおとぎ話なのだ。
12月26日、11時24分。斑が目を覚ましたのはもう昼近く、日も高く上った時分であった。
2970自分のところへプレゼントが届かないのは道理である。出来の悪い三毛縞の長男坊だ。サンタクロースなる人物だって、きっと自分にわざわざ贈り物など届けには来ないだろう。
しかし、奏汰のところへ来ないとはどういう了見だ。彼は確かに未熟であるし、できないことも多いけれど『よいこ』であるはずだ。
二人でこっそり読んだ絵本の中、クレヨンのようにぼんやりとしたタッチで描かれた白ひげの、恰幅の良い老人は奏汰のところへもやって来なかった。であるならば、これはただの嘘っぱち。伝説か、体のいいおとぎ話なのだ。
12月26日、11時24分。斑が目を覚ましたのはもう昼近く、日も高く上った時分であった。
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DONEこは斑ワンドロワンライ今週も開催ありがとうございます〜!お題「こたつ」お借りしました!
ぬくまる 秋も深まりだした頃、こはくとジュンの寮室にこたつが設置された。
「まだ早いだろう」とか「いいなぁこたつ、うちの部屋も買わない?」だとか、様々な会話がちらほらと寮内でも成されたので斑も彼らの部屋のこたつの存在は早い段階で知ることになった。
やがて二人と親交のある面々が部屋を訪ねるようになった。遠目に、藍良や真、茨などの背中が彼らの部屋に消えていくのを見たことがある。藍良はアイドルグッズを、真はゲーム機器を、茨は仕事用だろうか、書類の束とPCを手に扉の向こうに消えていった。
そんな彼らの後ろ姿を見送りながら、斑は悶々とした日々を過ごすこととなった。
斑はこはくと恋人関係にある。ユニット解散後、二人で居心地の良い距離を探っていたらいつの間にかこうなっていた。
2255「まだ早いだろう」とか「いいなぁこたつ、うちの部屋も買わない?」だとか、様々な会話がちらほらと寮内でも成されたので斑も彼らの部屋のこたつの存在は早い段階で知ることになった。
やがて二人と親交のある面々が部屋を訪ねるようになった。遠目に、藍良や真、茨などの背中が彼らの部屋に消えていくのを見たことがある。藍良はアイドルグッズを、真はゲーム機器を、茨は仕事用だろうか、書類の束とPCを手に扉の向こうに消えていった。
そんな彼らの後ろ姿を見送りながら、斑は悶々とした日々を過ごすこととなった。
斑はこはくと恋人関係にある。ユニット解散後、二人で居心地の良い距離を探っていたらいつの間にかこうなっていた。
toaru_otaku_
DOODLEpass→are you R18↑?yes / no
めっちゃ前にリクエストいただいたこは斑です。
挿入ありませんがすけべなのでR18で。
メスイキ暴発ってすごい。 3102
云云云云云雀
DOODLE一个关于风与雪的故事既然写了也往这里搬下!
wb也有,指路:你今日吃药了么
风雪休止之时冬日的山林总是黯淡无光,太阳有气无力地挂在天上,刺眼的白光直直射下来映在雪地上,明晃晃的闪着光。
乌鸦的漆黑羽翼拂过铁青色的树丛,披着厚重黑袍的山民神色慌张,踉跄地在积雪上奔跑着,留下或深或浅的脚印,他们的哀叹从喉中吐出最终在空气化作白雾,逸散开来——“凛冬将至,凛冬将至……”他们这么说。
樱河琥珀在暴风雪来临之前躲进了守林人的小屋。
他又冷又湿,同伴和父母的身影早已不见,那个滑雪教练深蹙着的眉头模糊地出现在眼前,他像个唠叨的老女人一样反复强调:“不要偏离正确滑道,我们没有那么多人手去搜救你们……”琥珀搓了搓已经冻得通红的双手,山间呼啸着的风裹挟雪粒砸在他脸上让他几乎要麻木,琥珀想起了自己的祖母。
老人家坐在摇椅上,将护身符带在他脖上,冰冷的金属分享着琥珀的体温,祖母摸摸他的脸,慈祥道:“琥珀,护身符会让你处在上天的庇佑下,我的好孩子。记得拍几张你滑雪的照片。”
4532乌鸦的漆黑羽翼拂过铁青色的树丛,披着厚重黑袍的山民神色慌张,踉跄地在积雪上奔跑着,留下或深或浅的脚印,他们的哀叹从喉中吐出最终在空气化作白雾,逸散开来——“凛冬将至,凛冬将至……”他们这么说。
樱河琥珀在暴风雪来临之前躲进了守林人的小屋。
他又冷又湿,同伴和父母的身影早已不见,那个滑雪教练深蹙着的眉头模糊地出现在眼前,他像个唠叨的老女人一样反复强调:“不要偏离正确滑道,我们没有那么多人手去搜救你们……”琥珀搓了搓已经冻得通红的双手,山间呼啸着的风裹挟雪粒砸在他脸上让他几乎要麻木,琥珀想起了自己的祖母。
老人家坐在摇椅上,将护身符带在他脖上,冰冷的金属分享着琥珀的体温,祖母摸摸他的脸,慈祥道:“琥珀,护身符会让你处在上天的庇佑下,我的好孩子。记得拍几张你滑雪的照片。”
toaru_otaku_
DONE⚠️女体化注意⚠️こは♀斑♀
ツイッターで募集させていただいた
#あなたの文か絵のワンシーンを私の文体で書く
のタグより。
silica(@sio2_1710)さんの絵から書かせていただきました。
ぜひ素敵な本家絵はツイッターよりご覧ください。
ありがとうございます! 2695
toaru_otaku_
DONE⚠️女体化注意⚠️こは斑♀
ツイッターで募集させていただいた
#あなたの文か絵のワンシーンを私の文体で書く
のタグより。
さづ(@saduki325)さんの絵から書かせていただきました。
ぜひ素敵な本家絵はツイッターよりご覧ください。
ありがとうございます! 4202
toaru_otaku_
DONEツイッターで募集させていただいた#あなたの文か絵のワンシーンを私の文体で書く
のタグより。
あわ(@awa___3)さんの絵から書かせていただきました。
鍵アカウントのため、素敵な本家絵はご本人の了承を得て私のアカウントでツイートしています。
ぜひツイッターよりご覧ください。
ありがとうございます! 1575