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    山椒魚

    @darumasan5656

    中華BLの沼に生息しはじめた両生類。20↑
    たわ言を吐きます。勘違いが多いです。動きは鈍いです。何かあったら棒でつついてください。痛くないやつが嬉しいです。


    『人渣反派自救系統』 の邦訳分冊版の連載を追いかけ中。(現在連載50巻目 第20回の段階)
    自力で翻訳はできていないため、先の展開は知らない状態です。何か勘違いがあってもぬるく見逃してください。

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    POIPOI 6

    山椒魚

    DONEさはんドロライの1周年に初参加で参入させていただこうと書いた話です。
    周年記念の特別企画として色々選べるお題の中から「再会 」をテーマに書き始めましたが、果たして読んでくださった方にそう思っていただけるか自信が・・・・・・。

    捏造設定とチートアイテムが堂々と幅をきかせています。何でも許せる方向けです。
    扇子の行方「また妙な物を欲しがるものだ」

     扇子が欲しいと洛冰河が言い出した。
     少し意外だったが、得心がいかないでもない。
     では、揃いで誂えようかと沈清秋が提案すると、それも嬉しいのですが・・・と冰河は少し言い淀んでから、できれば使い古しがよいのです と言う。
     「師尊が新しいものを誂える折に、今使われているものをいただければ」などと。
     「それでは[[rb:襤褸 > ボロ]]ではないか、遠慮はいらぬよ」
     師に出費させるのを良しとせずに辞しているのか、と沈清秋は思ったのだが。
     「新しいものではなく、師尊が愛用されていたものをご下賜いただきたいのです」と冰河が更に言うので、なるほど形見のようなものかと納得はした。形見とは会えぬ者を偲ぶ物。魔界の統治に絡み遠征を余儀なくされることもあるゆえ、何か師の物を持っておきたいということだろうか・・・・と。
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    山椒魚

    DONE邦訳分冊版49巻の幕間の話。
    分冊版48巻で語られていた沈九から尊敬も感謝もされていなかった先代峰主とはどのような人物だったのか。なぜ名付けに『秋』が与えられて、それを受けねばならなかったのか、ぐるぐる考えているうちにできた話です。
    オリジナル設定入れまくりなので、何でも許せる方向けです。
    『秋』 清静峰の先代峰主はナマズに似た中年男だった。
     否。それは少し表現として間違っていたかもしれない。彼が本当に中年と呼ばれる年齢であったかどうかは、正確には定かではないのだ。
     仙師の見た目は金丹形成の時期と修為に因る。見た目のことでよく引き合いに出されるのが幻花宮の老宮主だが、実力者であることは間違いないにも拘わらず、誰の目にも明らかな老貌であるのは、俗欲にまみれた分だけ修為を損ねた為であろうというのが口にはせぬものの大方の見方であった。
     対して、清静峰先代の人となりは俗欲とは無縁であったため、これは結丹の時期が遅かったのだろうことが窺われた。
     金丹形成には身体的素養も大きく関係する為、当人がいくら努力しようが実を結ばないものは結ばない。仙門の師弟として昇山できる者は皆その素養ありと見做された者たちではあるが、それとて当人にとって希望の持てる時期に成果が得られるとは限らず、同輩が結丹を果たす中、焦り苦しんだ末に疲弊し、才無しと諦めてしまえばそこまでの話。そうやって幾人もの弟子達が下山していくのも仙門の倣いのひとつであった。
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    山椒魚

    DONE冰河は、それが当たり前の日常になってからは、師尊が起きる頃を見計らって朝食を準備したり出来るようになっていっただろうけれど、最初のうちは何よりも師の機嫌やら反応やらが気になってしまって側を離れられなかったんじゃないかなと。「この弟子に思うところがおありならば、すぐに口にしていただけるようその場にてお待ちせねば」くらいの気負いっぷりで。
    そんなことを思って書いた、まだ冰河の自信が薄かった頃の話です。
    早春 目を覚ました師は、しばらくぼんやりとしたお顔でこちらを眺めていらっしゃる。

     寝惚けているというよりも、記憶がうまく繋がらなくて緩慢に逡巡しているといった風情だ。
     はて?とでも言わんばかりに僅かに眉根を寄せ、斜め左上に瞳を動かした表情は、日頃の清廉風雅な面持ちとは相反した幼さをも感じさせる無防備なもので、無自覚な様子であるのがまた愛らしい。
     そう。師自身はお気付きではないようだが、ごくたまにこういった隙のある一瞬をお見せになるのが、この弟子としては嬉しいやら悩ましいやらトキメキが過ぎて具合悪くなるほどだけれど一周回って結局つまり嬉しいやら・・・・・・
     などと。
     無限ループしそうな気持ちにブレーキをかけつつも、思わず溢れてしまった笑みをそのままに俺が朝の挨拶をすると、師尊も返してくださろうと薄く唇を開き、そこで一瞬、眉を顰めた。
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